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焦点:増税から1年、消費停滞裏に構造変化 未婚・高齢者貧困化も(ロイター)
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/796.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 3 月 31 日 15:56:15: igsppGRN/E9PQ
 

3月31日、消費税率が8%に引き上げられて、あす4月1日で1年が経過する。政府は2014年末には増税の影響が軽減すると予想していたが、足元の個人消費は活発さを取り戻していない。都内で4月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)


焦点:増税から1年、消費停滞裏に構造変化 未婚・高齢者貧困化も
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0MR0HO20150331
2015年 03月 31日 15:43 JST


[東京 31日 ロイター] - 消費税率が8%に引き上げられて、あす4月1日で1年が経過する。政府は2014年末には増税の影響が軽減すると予想していたが、足元の個人消費は活発さを取り戻していない。背景には物価高に所得増が追い付いていないことだけでなく、未婚率の上昇による大型消費の先送りや貧困化率の上昇する高齢者層の増加が、日本の消費に大きな影を落としている可能性がある。

<非正規雇用と未婚化、大型消費に影響>

「なぜ、ここまで消費の停滞が長引くのか」──。政府関係者は企業収益や消費者マインド指標の改善にもかかわらず、個人消費に力強さが戻らないことにいら立ちを募らせている。

特に自動車や家電、住宅といった大型耐久財の販売は、足元でも低調なままだ。3月月例経済報告では、消費マインドの弱さへの言及は削除したものの、消費自体の判断は引き上げなかった。

大型消費の落ち込みが続き「消費総合指数」が12月、1月とも前月比マイナスとなったことが主因の1つだ。

政府が開催する「政策コメンテーター委員会」(会長・伊藤元重・東京大学教授)でコメンテーターを務める「インフィニティ」代表の牛窪恵氏は「住宅や大型消費が最も発生しやすいは結婚・出産前後。未婚率の高い非正規労働者にセーフティネットを築くべき」と指摘する。

実際に内閣府の調査では、30歳代前半男性の未婚率(2013年)は非正規労働者で7割にのぼり、正規の2倍となっている。しかも、学歴を問わず次第に増加している。

30歳代の支出抑制は、家計調査からもうかがえる。20歳台から60歳台のうち、昨年4月の消費増税後に実収入の落ち込み以上に消費支出を減らしたのは、30歳代だけだった。

就職氷河期世代でもある30歳代では、非正規雇用比率が高いこともあり、金融資産が少ないことも影響していると、内閣府ミニ白書(今年1月公表)では指摘している。

<高齢世帯の貧困化も影響>

もう1つの構造変化が、高齢者の貧困化の進行だ。第一生命経済研究所・首席エコノミスト・熊野英生氏は「家計が高齢化するほどに、シニア世帯に及んでくる消費税増税のダメージは、否応なく大きくなる」と分析する。

年金収入だけで暮らす高齢世帯は、14年時点で全世帯の38%にのぼり、消費動向にかなりの影響がある。

熊野氏によると、高齢化の進展でこの世帯の構成比は前の年より1%上昇し、増加傾向にある。増税はまさにこの世帯を直撃し、増税分が加わった名目ベースで、昨年の年金世帯の消費支出は昨年1.5%減少した。勤労者世帯や事業主世帯などで、前年比で増加したのとは対照的だ。

低所得高齢者世帯は、金融資産の取り崩して生活しているケースが多いと考えられるが、実は国民の金融資産保有額は株高などもあり足元で増加している。

日銀資金循環統計によれば、家計が保有する金融資産残高は、3月末時点で1630兆円と前年比3.3%増となっており、高齢者世代でも同様の傾向にあるとみられる。

しかし、この点についても、政策コメンテータの1人であるセイコーマート社長の丸谷智保社長は「年金層とその予備軍世代である50歳代以上の消費者の売り上げの落ち込みが激しい。とりわけ消費増税後と電気料金の値上げ後に顕著」と指摘する。

金融資産が増加傾向にあるとしても、寿命が延びるほど、先々への備えの意識が強まり、日々の支出抑制意識が高まることは容易に想像される。

中高年層の主婦の財布のひもが、増税以降も引き締まったままとの指摘に対し、政府内での注目度も次第に上がってきている。

<物価高打ち消す所得増なるか>

一方、勤労者世代では、春闘での賃上げが広がりを見せていることもあり、政策当局者にも、消費意欲の高まりを期待する声が多い。

2014年は、労働者数の増加と賃金上昇の両方を加味した「総雇用者報酬」は前年比1.8%増えたものの、物価高には追い付かず、実質では1.0%の減少だった。

今年は消費税に伴う物価上昇分が一巡するほか、原油安により消費者物価上昇率も年前半に前年比ゼロ%近辺で推移すると予想されている。

政府部内には、春闘賃上げやボーナス、手当の増加により、総雇用者報酬が3%近く上昇すれば、増税で上昇した物価に対して国民の総所得が追い付くだろうとの見方もある。

しかし、雇用者数は労働人口が減少傾向にある問題もあり、これ以上の増加は難しく、3%の総雇用者報酬の増加の実現は不透明だとの声が多い。

連合によると、 今年の春闘の賃上げ率は、3月25日までの連合の集計で、ベースアップが0.6%弱と、去年の0.4%を上回っている。

非正規雇用についても、正社員化への動きもあり、賃金底上げの期待がある。勤労者世帯の実質賃金の改善が、消費のけん引役となれば、安倍晋三政権の目指す経済好循環への道が見えてきそうだ。

とはいえ、ニッセイ基礎研究所・経済調査室長・斉藤太郎氏は「消費税率引き上げによって、個人消費の水準は大きく落ち込んでおり、駆け込み需要が本格化する前の水準に戻るのは、16年までずれ込みそうだ」とみている。

(中川泉 編集:田巻一彦)


 

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