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ニューヨーク市や証券市場の景況に「バブルの兆候」
http://www.asyura2.com/15/hasan95/msg/156.html
投稿者 rei 日時 2015 年 4 月 07 日 00:56:05: tW6yLih8JvEfw
 

「上野泰也のエコノミック・ソナー」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20150403/279579/?ST=top
ニューヨーク市や証券市場の景況に「バブルの兆候」

2015年4月7日(火)  上野 泰也

 米国で住宅バブルが崩壊したことにより世界経済が被った痛手を、株価など別のバブルが膨らむのを容認することで癒そうとするかのような金融緩和を、先進各国の中央銀行が維持・強化している。

 米国では主要株価指数が最高値圏で推移しており、1999〜2000年頃の「IT(情報技術)バブル」局面で主役を務めたナスダック総合指数が5000を突破し、当時記録した史上最高値に迫る場面もあった。

 ウォール街がある米ニューヨーク市の経済は、金融業の盛衰によって大きな影響を受ける。株価の上昇が進んでバブルの域に達すれば、金融業以外の業種を含め、同市の経済はかなりの活況を呈することになる。

 ニューヨーク地区連邦準備銀行(NY連銀)は、管轄する地区内の経済の現況を示す指標を定期的に公表しており、ニューヨーク州とニュージャージー州の指数に加えて、ニューヨーク市のみを対象にした指数もある。雇用、実質賃金、失業率、製造業における週平均労働時間に関するデータから作成された合成指標が「CEI指数(Indexes of Coincident Economic Indicators)」であり、NY連銀のホームページ上で今年1月分までが公表されている。

NY市のCEI指数は右肩上がり

 ニューヨーク市のCEI指数は、基調としては右肩上がりで推移してきている(指数の上昇は景気拡大、低下は景気収縮を示す)<図1>。

■図1:ニューヨーク市のCEI指数

(出所)米ニューヨーク連銀
 しかし、これをただ眺めるだけでは工夫が足りず、ほとんど何も分からないので、前年同月比を作図してみよう<図2>。すると、米国で何らかのバブルが発生していた時期(上記の「ITバブル」局面と2004〜07年頃の住宅バブル局面)に、ニューヨーク市のCEI指数が前年同月比プラス幅を拡大していたことが分かる。

■図2:同上 前年同月比

(出所)米ニューヨーク連銀資料より筆者作成
 そして足元でも、2009年春から約6年の長きにわたり株価上昇局面が続いてきた中で、前年同月比プラス幅はかなり大きくなっている。今年1月分は前年同月比+6.5%で、住宅バブル局面のピークを既に上回っている。

 では、やはり株価が高値圏で推移している日本の状況はどうだろうか。

 ニューヨーク市のCEI指数に相当する地域経済の現況を示す指標が見当たらないことから、ここではやむなく、日銀が四半期ごとに発表している企業短期経済観測調査(日銀短観)に含まれている金融機関の業種別DI(ディフュージョンインデックス)の中から、証券会社を中心とする「金融商品取引業」の業況判断DI(回答比率「良い」−「悪い」)を取り上げたい(過去データは04年3月調査以降のみ入手可能)。それがバブルと見なし得るかどうかはともかく、株価が上昇を続ければ、「金融商品取引業」の景況感は顕著に改善する可能性が高い。

 これまでの「金融商品取引業」の業況判断DIの推移を見ると、「アベノミクス」相場を背景に2013年3月調査で+60に急上昇した後、株価が調整する中で2014年6月調査では+14まで低下していた。

 だが、昨年10月末に日銀が追加緩和に踏み切ったことを主因に株高・円安が再度進むと、昨年12月調査で大幅に上昇して+50を上回った。さらに、4月1日に発表された今年3月調査では、調査対象見直し後の新ベースで+55になった。先行きについてのDI(6月予測)は+61である<図3>。

■図3:日銀短観 金融機関の業況判断DI「金融商品取引業」

注:15年3月調査は調査対象見直し後の新ベース
(出所)日銀
 さらに、実体経済の状況と株価などマーケットの動向にギャップが生じてそれが拡大しているかどうかを探るため、同じ日銀短観の中から全規模合計・全産業の業況判断DI(金融機関は調査対象に含まれていない)を取り出した上で、「金融商品取引業」の同DIとのかい離幅を作図した。

実感なきバブルの兆候

 すると、「アベノミクス」が開始された後である13年3月調査以降の日銀短観では、「金融商品取引業」の業況判断DIから全規模合計・全産業のそれを差し引いた数値は一貫してプラス圏で推移している。今年3月調査では+48になり、プラス幅は一層拡大した<図4>。

■図4:日銀短観 業況判断DI 「金融商品取引業」から全規模合計・全産業を差し引いた数値

注:2015年3月調査は調査対象見直し後の新ベース
(出所)日銀資料より筆者作成
 マスコミが実施した世論調査の結果を見ると、景気回復の実感が「ない」という有権者が依然として多数派であることが確認される。例えば、読売新聞の調査(3月6日〜8日実施)では、「安倍内閣のもとで、景気の回復を、実感していますか、実感していませんか」という質問に対し、「実感している」と回答したのはわずか16%で、79%が「実感していない」と回答した。

 多くの国民や地方・中小企業が景気回復においていわば「置き去り」にされている中で、株価の先高観ばかりが広がっている現在の状況は、バランスがとれた望ましいものだとは決して言えないだろう。

このコラムについて
上野泰也のエコノミック・ソナー

景気の流れが今後、どう変わっていくのか?先行きを占うのはなかなか難しい。だが、予兆はどこかに必ず現れてくるもの。その小さな変化を見逃さず、確かな情報をキャッチし、いかに分析して将来に備えるか?著名エコノミストの上野泰也氏が独自の視点と勘所を披露しながら、経済の行く末を読み解いていく。
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コメント
 
01. 2015年4月07日 23:12:41 : jXbiWWJBCA

インフレ率、世界で低下の理由
RICHARD BARLEY
原文(英語)
2015 年 4 月 7 日 19:25 JST

消費者物価指数(CPI)上昇率の推移(青:ユーロ圏、緑:米国、オレンジ:英国)
 最初は金利が、そして、今はインフレ率が「ゼロ」になっている。
 ゼロは、不快なほど見慣れた数字になりつつある。政策担当者と投資家のいずれにとっても、超低インフレのパズルを解き明かすことは非常に重要である。
 原油安を考慮に入れても、現在の水準は例外的と言える。2月の米消費者物価指数(CPI)では、総合指数が前年同月比で横ばい(0%)となった。世界金融危機の期間にマイナス圏へと突入するまで、総合CPIは1955年からプラスを維持してきた。2009年でさえ総合指数がマイナス圏に落ち込まなかった英国でも、2月は1960年以来初めて前年同月比横ばい(0%)となった。日本では、生鮮食品と消費税増税の影響を除いた2月のコアCPIが前月比横ばい(0%)だった。ユーロ圏3月のCPI速報値は前年同月比マイナス0.1%だった。
 インフレ率は空前の金融緩和政策にもかかわらず、低下している。政策金利は0%近辺に引き下げられ、数兆ドル規模の量的緩和(QE)が実施されてきた。また、超低インフレ率は失業率の低下とも矛盾している。たとえばドイツでは、失業率が東西統一以来で最低となっているが、インフレ率も0.1%しかない。賃金上昇率は金融危機前の水準からさらに減速している。
 しかし、今のところは消費者よりも、市場や中央銀行の方がこうした状況を心配しているように見える。異常に低い長期国債の利回りは暗い将来を示唆している。市場で測定した中期的なインフレ期待が低下傾向にあるため、中央銀行、特に欧州中央銀行(ECB)の関係者の間には動揺が広がった。米国においてさえ、5年先の5年間インフレ期待が下がってきている。
 これは不可解である。ドイツ連邦銀行の流れを受け継いでいること、そして、2008年と2011年に利上げを実施したことを踏まえると、ECBにはインフレ率を上げる意欲という点で信頼性に問題があるかもしれない。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)には問題が少ないはずだ。一時的にインフレ率が目標を上回っても問題はないということを実際におわせている。それでも市場は懸念しているようだ。
 その一方で、消費者はあまり動じていないようだ。消費者は現在の水準にとらわれがちだとはいえ、欧州と米国での調査によると、消費者は中期的に安定的なインフレを予想していることが示された。現時点では、消費者よりも市場による影響の方が大きいようだ。つまり、米国のインフレ期待の不可解な低下は、原油価格の低下と大きく相関しているのだ。
 市場は実際のところ、中銀について懸念しているのかもしれない。金利が0%近辺に張り付いているので、政策担当者には、低インフレ率への対策の余地がほとんどない。このため、嫌でも日本の経験が思い出される。
 ヒストリカル・バイアスが働いている可能性もある。多くの人はFRBのような中銀を、インフレを煽る勢力でなく、インフレと戦う機関と捉えている。また、現在の政策の多くは、通貨政策の変更を通じてインフレを再分配しようとしているように見える。さらに、中銀はグローバリゼーションや人口動態の変化など、国内の通貨政策的解決策が通用しにくいプレッシャーに直面している可能性もある。
 今日、特に米国と英国で重要な指標となるのは賃金インフレだろう。就業者数の増加は、インフレ率を加速させない失業率、いわゆる自然失業率(NAIRU)に焦点を当てた。NAIRUは、労働市場の構造変化が原因でかつてより低い水準になっている可能性がある。失業率がさらに下がる一方で賃金が抑えられた状態が続けば、中銀はさらに大きなインフレの謎に直面することになるだろう。そうした異例の状況では、中銀の非伝統的政策への依存が、これまでにも増して当たり前のものとなるかもしれない。
http://jp.wsj.com/articles/SB12112543374486784702504580565912982559820 

02. 2015年4月08日 06:13:41 : X0HMJviPOA
 米国で住宅バブルが崩壊したことにより世界経済が被った痛手を、株価など別のバブルが膨らむのを容認することで癒そうとするかのような金融緩和を、先進各国の中央銀行が維持・強化している。>

逆である
この出だしの時点で逆さま解釈が歴然。
読むだけの価値無し。


03. 2015年4月08日 23:17:59 : jXbiWWJBCA

ドル高に米「苛立ち」、G20の議題にはならず=渡辺JBIC総裁
2015年 04月 8日 18:56 JST
[東京 8日 ロイター] - 国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史総裁(元財務官)は8日、記者団との懇談で、ドル高による輸出力の低下に対して米国には「フラストレーション」があるが、人為的なものではなく、円や人民元を叩く感じはないと述べた。

さらに、渡辺氏は、近く開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で為替は議題にはならないとの認識を示した。中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)についても、話題にはなるが、主要議題にはならないと見通した。

<米国のドル高懸念、円や人民元が対象ではない>

米国のドル高懸念は主としてユーロ安による米欧貿易への影響に関するものだと指摘。日本については貿易赤字で為替介入を行っているわけではなく、中国も経済減速のなか、「円や人民元を叩く感じはない」と指摘。「米ワシントンは(ドル高に)フラストレーションがあるが、こぶしを振り上げても持っていく先がない(状況)」と述べ、G20でも主要議題にはならないとの認識を示した。

<AIIB、不参加による経済的不利益は大きくない>

AIIBに関しては、「入る入らないによって、日本の経済界に対する影響は出てこない」とし、不参加による経済的不利益は大きくないとの認識を示した。中国が現時点では、機関創設後の入札に際して、メンバー国の企業に限定しない方針を示しているためで、この点で「財界は平静な顔をしている」と語った。

一方で、「特定の国の処理能力、返済能力を超える貸し出しを第三の機関が行った時、うまくいっている案件まで悪くなる」リスクをあげ、審査方法などに注意する必要があるとした。

そのうえで、対処方針に関連して、渡辺氏は「(不参加による)経済的な影響がそれほどあるとは思わない」とする一方、「日本がいなくても動き始める端緒になるということをどう考えるか。安全保障や外交の問題としてはある」と述べ、総合的に「日本は独自に判断せざるを得ない」と見通した。

<米国は安全保障上の視点、議会の了承「困難な状況」か>

一方、米国が重視する視点は外交・安全保障上の威信だとし、域外国扱いで仮に参加しても「米国をマイナーな立場に押し込んだ国際機関を初めて作る」ことに「米国は相当センシティブになっている」と指摘。安全保障上の問題に対しても「米国を排除しようということがかなり鮮明に出てくることを認めてしまうことに抵抗がある」との見解を示した。さらに、米国は、議会の承認が難しい状況にあるとも指摘。

日米間の共同歩調に関しては「日米で最後、意見が不一致になってもよいが、密接に相談してやらなければならないことは間違いない」と密な意思疎通を求めた。

AIIBをめぐっては、英国の参加表明が契機となり欧州のG7メンバーが相次いで参加を表明した。日本は米国と歩調を合わせ、今のところ参加判断を見送っている。組織運営や融資審査方法に不透明感が残り、問題点が解消しない限り多額の税金を投入することになる参加に国民の理解が得られないとしている。

*内容を追加します。

(吉川裕子 編集:吉瀬邦彦)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0MZ0EV20150408


米利上げ、早ければ6月にも=パウエルFRB理事
2015年 04月 8日 21:53 JST
[ワシントン 8日 ロイター] - パウエル米連邦準備理事会(FRB)理事は8日、金融危機の影響の大きさから米経済のスラック(需給の緩み)の見極めが困難になっているとし、金利正常化に向けた利上げのペースは緩やかになるとの見通しを示した。

利上げ時期については「年内」とした上で、早ければ6月にも行われるとした。

理事は「マクロ経済の視点から見れば、利上げの正確な時期は、その後の追加利上げの道筋と比べてそれほど重要ではない。経済が引き続き予想通り進展すれば、かなり緩やかなペースで利上げを行うのが適切となるだろう」と述べた。

さらに、金融政策の効果が経済に表れる時間を考慮すれば、FRBは完全雇用と2%の物価上昇率という二重目標の達成を待たず、「相当以前から」利上げを開始する必要があるとした。

インフレ率が伸びない背景としては、原油安など一時的な要因が影響しているが、経済は完全雇用の状態に近づいている可能性があると指摘した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0MZ18T20150408

FRB理事:労働市場のスラック、緩やかな引き締めの論拠に
2015/04/08 21:00 JST
  (ブルームバーグ):パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)理事は8日、労働市場には隠れたスラック(たるみ)が残っており、年内に予想される利上げ開始後も米金融当局が政策の引き締めに緩やかな手法で臨むことを正当化するものだとの考えを示した。
パウエル理事はニューヨークの外交問題評議会(CFR)での講演テキストで、「失業率では恐らく労働市場に残っているスラックについて実態よりも少なめの数値が示されている」と指摘。「労働参加率は引き続き異例の低水準にあり、潜在的な労働者が雇用機会や賃金のさらなる改善を期待して待機している可能性を示唆している」と語った。
引き締めまで長く待ち過ぎることでインフレ高進を招くリスクよりも、時期尚早の利上げによって経済に打撃を及ぼすリスクの方が大きいとの見解も表明。同時に、米金融当局は市場の安定を損ないかねない「泡立った」金融状態に加担することがないよう警戒すべきだと付け加えた。
同理事は「年内に最初の利上げを行うことを支持する経済状態が見込まれる」と述べた上で、「経済が予想に沿った道筋をたどり続ければ、しばらくの間、極めて緩やかなペースで金利を引き上げるのが適切となるだろう」と話した。
パウエル理事は、失業率低下で一段の前進が予想されると述べるとともに、原油安とドル高による一時的な影響が無くなった後は、インフレ率は米金融当局の目標である2%に回帰していくだろうと指摘。「3月は伸びが鈍化したものの、過去2年間にわたって雇用創出は極めて力強かった」とも語った。
このほか同理事は、深刻な金融危機が労働力や資本投資、生産性を中心とした経済の供給サイドに及ぼした影響を、エコノミストや政策当局者は過小評価しがちだとコメント。だが「多くのエコノミストは今や、危機前のトレンドと比較した国内総生産(GDP)の不足分の半分を大きく上回る部分について、単に需要不足というだけでなく、潜在生産力の減少を示すものだと推計している」と説明した。
原題:Fed’s Powell Says Labor Slack Supports Gradual Tightening (抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Christopher Condon ccondon4@bloomberg.net;ニューヨーク Matthew Boesler mboesler1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Christopher Wellisz cwellisz@bloomberg.net Alister Bull
更新日時: 2015/04/08 21:00 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NMGQUQ6KLVRF01.html


04. 2015年4月09日 19:28:57 : nJF6kGWndY

米国は、バブル化しつつあるが、日本もそうなるかなw

http://jp.wsj.com/articles/SB11340384235203263823104580569544040402572 
シャドーバンキング、金融危機後に深まるリスクGREG IP原文(英語)
2015 年 4 月 9 日 14:43 JST
金融危機の後、銀行は住宅ローン市場から引き揚げた Joe Raedle/Getty Images

 経済からリスク要因を閉め出す取り組みは、まるでモグラたたきのような作業だ。どこかでリスクが再び顔を出すことが多い。だから金融危機以降、金融システムをより安全なものにする努力が積み重ねられているのだ。
 金融監督当局は銀行に対し、資本のバッファーを膨らませ、危険な事業を見限るよう求め、悪しき行動に対しては1000億ドル以上の罰金を科すこととした。この結果、リスクの高い行動はシャドーバンキングの世界に移動している。そこでは、別の危険性が生じている可能性がある。
 シャドーバンク(影の銀行)とは、銀行のように預金で資金調達を行わずに信用を供給する機関に対する総称だ。シャドーバンクは米国において長い間、不可欠で革新的な役割を果たしてきた。1980年から2008年にかけて、米国での企業および個人向け信用供与に占める銀行の割合は、44%から20%に下がった。残りの信用は、ファイナンス会社や資産担保証券(ABS)、投資銀行、機関投資家、連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)や連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)など政府系金融機関がまかなってきた。
 住宅バブルの中心にはシャドーバンクがあった。サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンは、主に規制をあまり受けていなかったこうした機関が組成し、証券化し、短期借り入れで資金をまかなう不透明なファンドに販売された。サブプライムのバブルがはじけると、多くのシャドーバンクがつぶれたり縮小したりした。
 銀行は、そこにできた溝の一部を埋めたにすぎない。代わりに主に恩恵を受けたのは、上場投資信託(ETF)やプライベートエクイティ(PE)ファンドなど、他の種類のシャドーバンクだった。国際通貨基金(IMF)が8日に発表した報告書によると、こうした変化は、「銀行に対する規制強化とコンプライアンス(規則順守)費用の増加」や銀行が貸倒引当を減らす「レバレッジ解消」の動きから生まれた。
 一部の事例においては、これで金融システムがより安全になった。大半のシャドーバンクは預金保険のような安全網がなく、連邦準備制度理事会(FRB)の緊急融資を受けることができないので、資金調達コストが高いためだ。その費用は、法外な金利や厳しい条件、短い融資期限などのかたちで顧客に負担させられる。
 シャドーバンクは通常、銀行よりも株主や共同経営者からの出資に頼るところが大きい。そのため借り入れは少ない。例えば中小企業に融資する「事業開発会社」は普通、借り入れと株式が同程度だ。PEファンドは債権を「ローン担保証券(CLO)」として集めて投資家に販売し、その資金で融資する。

チャート左:米信用市場の債務残高の対GDP比(青:銀行、赤:ミューチュアル・ファンドとETF、黄:ABS発行体、灰色:その他)、チャート中央:投資会社が保有する世界債券の内訳(赤:新興国、黄:先進国の高利回り債、灰色:先進国のその他の債券)、チャート右:米国の新規住宅ローンの比率(青:大手銀行、黄:その他の銀行、灰色:その他の金融機関、青:シャドーバンク)

 この他の場合、金融システムの安定性に対する効果はもっとあいまいだ。ミューチュアルファンドとETFはいまや、特に多額の借り入れを抱える企業に対する「レバレッジドローン」の分野において、信用供与を銀行と競っている。IMFによると、世界全体の債券ファンドの資産規模は総額9兆6000億ドルで、08年から25%増えた。ミューチュアルファンドによるレバレッジドローンは、米国においては60%増え1519億ドルとなり、ユーロ圏では223%増の1260億ドルに達した。
 これらのファンドも株主からの出資で資金をまかなっている。だが、一つ欠点がある。オープンエンド型のファンドは通常、毎営業日の終わりに償還(換金)できる。日中に償還可能な場合もある。受益者が大量に換金すると、銀行取り付けと同じような影響が生じる。ファンドは銀行のようには破綻しないが、投資を解消せざるを得なくなるだろう。
 IMFは、こうしたファンドが次第に、新興国債やジャンク(投資不適格)債のように売りにくい債券を好み、持ち高を傾け、お互いにまねをするようになっていると指摘した。これによって、悪影響が広がる恐れがある。あるファンドが持ち高を解消すると、他のファンドの資産価値が下がり、さらなる解約と持ち高解消を引き起こすことになる。IMFの分析によると、新興国債やジャンク債、地方債に投資するミューチュアルファンドから大量に資金が流出すると、これらの債券はその後の投資収益が落ち込む傾向がある。
 大手銀行も個人向け住宅ローンから撤退した。12年の暮れ以降、シンクタンクのアメリカ企業公共政策研究所(AEI)の調査によると、大手銀行が組成した公的保証付きの住宅ローンの割合は、61%から33%に低下した。一方、ファイナンス会社が組成した割合は24%から51%に増加した。ファイナンス会社の多くは小規模な独立系住宅金融だ。さらにこれらの金融会社は、信用履歴があまり良くないデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがより高い顧客に対して、銀行よりも積極的に融資しようとしてきた。
 AEIの調査報告をまとめた一人のスティーブ・オライナー氏は、銀行が住宅ローンから手を引いたのは、「金融危機で評判が悪くなり巨額の罰金も科せられ、大きな痛手を受けた」ためだと言う。銀行には「住宅ローン以外にも稼ぐことができる他の事業がある」と指摘した。
 シャドーバンクは銀行よりも専門化しており、平均余命が短く、融資が焦げ付いても失う評判は相対的に小さい。問題となる融資には公的保証が付いているので、一連のデフォルトがサブプライムローン問題で生じたような恐慌を引き起こす恐れはほとんどない。だがオライナー氏は、巨額な損失を納税者に負わせ、低所得層の借り手を打ちのめす恐れがまだあると言う。
 規制当局は、銀行並みの規制を義務づけるなどの手段により、シャドーバンクに対する監督強化で対応している。
 だが、これでは不十分かもしれない。英中銀イングランド銀行で副総裁を務めたポール・タッカー氏は昨年、「金融サービス産業は形を変える生き物だ」と指摘した。常に規則の隙間を探り出し、「政策担当者はいたちごっこを続けている。そこでは、遅かれ早かれ当局の負けになる」と警告を発した。
 政策担当者が銀行への規制強化を進める中、銀行はより安全になったが金融システムの安全性が薄れた、ということにならないため、当局者はこうした動きについて常に留意すべきだ。


拡大する影の銀行のリスク―IMFが再度の警告
IAN TALLEY
2015 年 4 月 9 日 13:44 JST

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事 Agence France-Presse/Getty Images
 世界の金融システムの不透明な分野で混乱が起きることを心配した国際通貨基金(IMF)は、いわゆる影の銀行(シャドーバンキング)業界の監督強化を再度呼び掛けた。
 IMFは4月8日に発表した新たな世界金融安定報告(GFSR)で、「組織レベルでリスクの監督強化を求めるだけの証拠がある」と述べている。「現在、その業界を監督する上で焦点が当てられているのは投資家の保護と情報開示であり、大半の国では規制当局がほとんど監視を行っていない」という。
 金融危機の後、世界中の規制当局が従来型の銀行セクターの監督を強化した。これにより、金融セクターの一部の安全性は増した。
 しかし、その後、融資とリスクは影の銀行業界に移動した。ミューチュアルファンド、上場投資信託(ETF)、ヘッジファンド、その他の機関投資家を含むこのセクターは、金融危機以来膨張しており、今やその運用総資産は75兆ドル(約9000兆円)超となっている。

世界資産運用会社上位500社の資産総額(棒グラフ、右軸=単位は兆ドル)と対世界国内総生産(GDP)比率(緑折れ線)
 IMFは規制当局や投資家がより大きな注意を払う必要があるいくつかの重要なリスクを特定している。
 非常に多くの資産が少数の機関投資家によって運用されている。このことは、金利や世界経済に関するコンセンサスに変化が生じ、そうした投資家が株式、債券、通貨に資金の流出入(流出の方が重要)を行った場合、市場に衝撃を与え得るということを意味している。
 「ファンドが新興国市場からの資本流出入のボラティティー(変動)を悪化させたり、影響が広がる可能性を高めたりすると、そうした国々は重大な結果に苦しむことになる」とIMFは警告した。
 投資家が群れとなって行動し、一斉に出口に殺到したら、資産価格は暴落し、市場は資金調達難に直面する可能性がある。IMFのホセ・ビニャルス金融顧問兼金融資本市場局長は昨年末、「市場がストレスを受けているとき、投資家は流動性があって当然と思うことはできない」と述べている。
 多くのファンドの株は自由に取引できるが、そのポートフォリオの資産の流動性はかなり低い場合が多い。これは事実上、金融システムの歯車に砂を注ぐようなものだ。こうした流動性のミスマッチは債券ミューチュアルファンドで最も顕著であり、中でも社債や新興国市場債のファンドに注意が必要だとIMFは指摘している。
 流動性ミスマッチの問題を防ぐ方法の一つとして、IMFは解約手数料を通じた方法を提案している。
 その報告書の主席執筆者であるガストン・ジェロス氏は「たとえ他の投資家たちが逃げ出しているのを見ても、解約したいという投資家の動機を弱める方法を規制当局は見つけるべきだ」と述べた。
原文(英語):IMF Warns (Again) of Growing Shadow-Banking Risks 


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