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日本株は３日続伸、米統計と流動性期待−景気敏感、証券高い
2015/04/23 12:05 JST
（ブルームバーグ）：23日午前の東京株式相場は３日続伸。米国の景気指標や企業決算の堅調、為替の円安推移が好感され、電機など輸出関連、海運や商社株など海外景気敏感業種が買われた。国内景気の改善や株価の先高期待も根強く、証券は業種別上昇率で１位。
ＴＯＰＩＸ の午前終値は前日比7.33ポイント（0.5％）高の1629.12、日経平均株価 は68円18銭（0.3％）高の２万202円８銭。
三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、米国の利上げがまだ行われそうになく、「緩和状態で資金の置き場がない。消極的な選択肢の中で、株式に資金が流れている」と指摘した。
全米不動産業者協会が22日に発表した３月の中古住宅販売件数は、年換算で前月比6.1％増の519万戸と2013年９月以来の高水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は503万戸。中古住宅価格は、14年２月以来で最大の上昇だった。
22日の米国株は、四半期売上高が２年ぶりに増加したコカ・コーラが1.3％高、四半期利益がアナリスト予想を上回った半導体メーカーのブロードコムが５％高と好決算銘柄が買われ、Ｓ＆Ｐ500種株価指数は最高値に接近した。Ｓ＆Ｐ500採用銘柄のうち、既に決算を発表した企業で利益では78％、売上高では48％が予想を上回っている。
きょう午前のドル・円相場は１ドル＝120円台と、前日の東京株式市場の通常取引終了時点119円56銭に比べドル高・円安方向に振れた。「米景気指標は天候要因などが消滅して改善している。大きく下振れしない安心感につながっている。その結果、円安傾向は続く」と、いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員はみている。
ＴＯＰＩＸは1600ポイント、日経平均は２万円と心理的節目を突破して以降も連日の上値追いとなった。東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長は、「原油価格の下落による日本の金余り、物価抑制を通じての日本銀行の金融緩和長期化、ダブルの金余りをつなぐ強力な自民党政権という組み合わせはバブルに向かう1986年以来のこと」と言う。過剰流動性から、来年にかけて日経平均は２万円台半ばが見えてきた、と隅谷氏は話している。
日電産切り返す
国内でも主要企業の決算発表が始まり、前期業績が上振れたソニーは伸び悩む半面、日本電産は安く始まった後、午前後半から切り返した。日電産の16年３月期営業利益計画は前期比17％増の1300億円で、市場予想の1450億円を下回った。ゴールドマン・サックス証券では、会社計画は保守的ながら、23日の説明会を受け今期の強い業績確認と2020年度新中期計画への信認から株価は勢いを強める、との見方を示した。
東証１部の業種別33指数 は証券・商品先物取引、海運、鉱業、精密機器、卸売、食料品、電機など25業種が上昇。ゴム製品や化学、電気・ガス、医薬品、その他金融など８業種は下落。東証１部の午前売買高は14億1524万株、売買代金は１兆4203億円。値上がり銘柄数は1034、値下がりは654。
売買代金上位では野村ホールディングス、三井物産、大和証券グループ本社、パナソニック、川崎汽船が高く、ＪＰモルガン証券が投資判断を上げたＪＴは大幅高。ヤフーやリクルートホールディングス、今期業績計画が市場予想を下回ったＪＳＲは安い。
記事についての記者への問い合わせ先：東京 長谷川敏郎 thasegawa6@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先： Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎
更新日時: 2015/04/23 12:05 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NN8CGO6K50YI01.html
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