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保険のプロは、最後まで保険には入りません 保険の入り方は企業に学べ!(東洋経済)
http://www.asyura2.com/15/hasan96/msg/207.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 5 月 06 日 07:43:05: igsppGRN/E9PQ
 

保険のプロは、最後まで保険には入りません 保険の入り方は企業に学べ!
http://toyokeizai.net/articles/-/68557
2015年05月06日 橋爪 健人 :保険を知り尽くした男 東洋経済


漠然と情緒的に保険に入るのは、世界でもおそらく日本だけ。そして、「保険はできるだけ入らない」が世界の常識(連載第3回)http://toyokeizai.net/articles/-/66257。このように、お伝えしてきました。

今回は視点を変えて、企業がどのように保険を利用しているのか、を見てみましょう。言うまでもありませんが、企業の目的は儲けることです。利益を最大化することがゴールですから、企業活動の基本は経済合理性を重視することにあります。好き嫌いでなく、損か得かで判断します。だから保険の利用も損得で決めています。

■企業はできるだけ保険に入らない

企業はビジネス上で起こりえるさまざまなリスクに対処するため、巧みに保険を活用しています。特に大きな企業では、専門スタッフを抱え、保険利用の豊富な経験を積み重ねています。だから保険会社と互角に渡り合えるほど保険に精通しています。いわば保険活用のプロです。企業がどのように保険を利用しているかを知ることで、私たちも経済合理的な保険利用法を学ぶことができます。

企業は日々変化するビジネス環境に対応しながら、さまざまなリスクに備えています。昨日まで順調に成長し業績を伸ばしていた企業が、予期せぬリスクに巻き込まれ、あっという間に倒産してしまうこともよくある話です。そこで企業が取り入れているのが「リスクマネジメント」の考え方です。リスクへ適切に対処するハウツーを理論的に体系化したものです。

リスクマネジメント論では、「保険はほかに対処方法がない場合の最後の手段である」と教えています。だから企業はすぐに保険に入るような安易なことはしません。いろいろな対処策を講じたうえで、どうしても保険に頼らざるをえない場合にかぎって、最後に保険に入ります。言い換えれば、企業は「できるだけ保険に入らない」のです。

多くの営業車をかかえる企業のケースで考えてみましょう。営業社員の運転事故に関する主なリスクだけでも、いくつかすぐに思いつきます。

・運転者(営業社員)自身のケガ、死亡リスク

・運転中にものにぶつかり破損させてしまうリスク

・営業車が破損するリスク

・運転中に他人をひいてケガ、死亡させるリスク

このようなリスクを完全に取り除く絶対確実な方法がひとつあります。営業車をすべて廃止することです。これならば100%リスクを取り除くことができます(リスクの回避)。しかし、それでは仕事ができませんから、これは現実的に取りえる方法ではないでしょう。

そこで企業は、営業車の数を減らすことを考えます。また、営業社員に安全運転に努めるよう指導します。たとえば、スピードを厳守させることで事故の発生頻度を下げ、同時に事故が起きた場合の損害ダメージを小さくできます。多くの企業はこのようなリスク軽減策を講じて、一つひとつ地道に取り組みます(リスクの軽減)。

しかし、それでも交通事故は避け切れません。毎日のように運転して営業回りしていれば、事故は起こってしまいます。そこで企業は、事故に備えて金銭面の準備をしておきます。小さな接触事故であれば、被害者にお見舞金を払う程度で解決できるかもしれません。車の修理費が必要な場合でも、高くても数百万円レベルでしょう。このように、ある程度の費用で済ませられる場合は、企業が積み立てたお金でリスクに対処できます(リスクの保有)。

ところが、人をひいて死亡させてしまうような大事故の場合はどうでしょうか。運転者に過失があれば、被害者の遺族から高額の損害賠償を請求されかねません。最近では億円レベルの金額を払う事例も多くみられます。企業としても、そこまで高額のお金を準備しておくことはできません。ここで初めて保険が登場します。このような大事故の場合には、保険会社が企業に代わって損害賠償金を払ってくれるようにあらかじめ契約しておきます(リスクの転嫁)。

■保険に入るのは4ステップ目の判断

以上のリスク対処法をまとめてみますと、

1.リスクの回避:自動車事故を完全に避けたければ営業車を廃止する

2.リスクの軽減:それでも運転するならば、徹底して安全運転に努める

3.リスクの保有:十分に資金準備しておき、万一の場合の費用負担に備える

4.リスクの転嫁:費用が高額すぎる場合は、保険の利用を考える 

このように企業は、保険以外に対処する方法がない場合に限って、保険を利用します。本当に最後の手段です。そのことを企業はよく理解しています。これが保険のプロの経済合理的な保険利用法なのです。

企業のリスク管理というのでは自分たちとは関係ない、と皆さんは思われるかもしれません。では身近な私たちの医療リスクにこの対処法を当てはめて考えたらどうなるでしょうか。ケガや病気で治療費がかさみ、ついに貯金が底をついて治療を受けられなくなるリスクです。

絶対にケガをしない、絶対に病気にならないようにすることは不可能です。ケガや病気から完全に逃れる方法はありません(リスクの回避)。せめてできることは、ケガしないよう、危険なことを避けるように心がけること。そして病気にならないよう、常日頃から健康に気をつけ体調管理に努めることです(リスクの軽減)。

しかし、日々そのように心がけて生活しても、ケガをしない保障はありません。思いがけず病気になる可能性は誰にでもあります。そこで次にできる対処法は、いざという場合に備え、必要な治療費を貯金しておくことになります(リスクの保有)。

さて、いくら貯金しておく必要があるでしょうか。実は、3カ月の入院が必要な場合でも、42万円で十分です。なぜならば、日本ではすでに誰もが公的な健康保険制度に入っているからです。治療費はほとんど健康保険から支払われます。さらに、入院などで治療が長期間に及んだ場合でも、自己負担額は高くてもひと月14万円で頭打ちです(「高額療養費制度」)。だから3カ月の長期入院治療に備えて最大42万円(≒14万円×3カ月)の貯金があれば、ほとんど心配することはないのです(それでも心配な人は、6カ月の入院に備えて84万円を貯金すればよいでしょう)。

このように、医療リスクに対しては、最後の保険の利用も、すでに国の健康保険で対処済みなのです(リスクの転嫁)。

もう一度、医療リスクへの対処方法をまとめてみます。

1.リスクの回避:絶対にケガしない、病気にならない方法はない

2.リスクの軽減:せめて危険なことは避けて、健康管理を心がける

3.リスクの保有:たとえば、3カ月の入院治療に備えて42万円の貯金を準備する

4.リスクの転嫁:すでに国の健康保険で対応済みである

これがリスクマネジメントの教える医療リスクへの対処法です。

■経済合理的な保険の入り方とは?

保険は最後の手段ですが、その保険を国がすでに準備しているのですから、民間保険会社の医療保険の出番はどこにもありません。企業のリスク管理にならって経済合理的に考えると一般の医療保険に入るという対処法は出てこないのです(企業が利用するのは、賠償責任保険、火災保険、運送保険などの損害保険が中心です)。

もちろん、どのように保険に入るかは個人の自由です。人間にとり企業のように損得だけの判断で保険を考えることがすべてではありません。そもそも人間は非合理な生き物ですから、経済合理的に考え行動しても幸福になれるとはかぎりませんし、それはそれで構いません。しかしその場合、経済的に損をしていることだけは確かなのです。

なお、医療保険については、次回(5月13日)「日本の医療保険は看板に偽りあり!」でさらに詳しく考える予定です。


 

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