英総選挙が握る防衛産業の命運、どうなる原潜配備
By ROBERT WALL
原文（英語）
2015 年 5 月 7 日 14:47 JST

BAEシステムズ製の戦闘機（2014年7月、英ファンボロー） SIMON DAWSON/BLOOMBERG NEWS
　【ロンドン】英防衛大手BAEシステムズの取締役は7日、年次株主総会で再選に臨む。だが同社にとってより重要なのが同日投開票される英総選挙で、その結果に英国の防衛産業の命運がかかっている。

英総選挙 特集
　BAEにとって、今回の総選挙の持つ重みははっきりしている。原子力潜水艦などの防衛装備に向けられる数十億ドル規模の防衛費に関係してくるのだ。

　総選挙の影響は英国内にとどまらない。新政権は武器輸出に関する政策を立てるだけでなく、戦闘機やヘリコプター、偵察機といった外国製軍用機の購入についても大きな裁量権を行使することになる。

　世論調査では二大政党が僅差となっており、アナリストらは警戒している。

　ジェフリーズのロンドン在勤のアナリスト、サンディー・モリス氏はBAEに関するリポートで、「英国の総選挙は差し迫ったリスクを提示している」と指摘。同社の利益にとって最も有利に働くのがどのような政府かについては予測が難しい。防衛費は激論を巻き起こすような争点にはなっていない。

　しかし混乱を来すような結果となれば、同社の株価が悪影響を受けかねない。総選挙直前まで世論調査結果が非常に接近していることから、与党保守党と最大野党労働党のどちらも単独過半数に達しないハングパーラメント（宙づり議会）ともなりかねない。そうなれば、党首たちは連立を形成するか、少数派政権に賭ける必要が出てくる。新政府が政権基盤を確立するまで数カ月かかる可能性もある。

　ロンドン在勤の防衛アナリスト、ハワード・ウィールドン氏は「だれが勝利するにしても、この先6カ月間の見通しは非常に不透明になる」と指摘。政府が選挙公約を果たすための資金を手当てする際は、防衛費が標的にされることが多い。

　防衛装備をめぐる数少ない争点の一つは、核兵器を搭載した現行のバンガード級原子力潜水艦に代わって新しい潜水艦4隻を配備する計画だ。

　保守党と労働党は4隻の配備を推し進めると公約している。保守党と連立を組む自由民主党は、3隻で十分だと主張。一方、新政権樹立のカギを握る可能性のあるスコットランド民族党(SNP)は、計画に正面から反対している。

　BAEと航空機エンジンのロールス・ロイス、防衛機器バブコック・インターナショナル・グループといった企業が既に潜水艦の設計に取り組んでいるが、同プロジェクトの継続に関する決定は来年になる。議会の報告書によると、新潜水艦4隻の購入コストは最大164億ポンド（約2兆円）に達する。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=3&cad=rja&uact=8&ved=0CCQQFjAC&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10164193758919163512104580625881214763048&ei=FBZLVZeCMsTRmAW9woGoAg&usg=AFQjCNE9-1PAnynEjjcbhMi2gxk836uLJw&bvm=bv.92765956,d.dGY

英中銀は5月金利据え置きへ、新政権発足後の利上げ観測を見極め
2015年 05月 7日 12:12 JST
［ロンドン　７日　ロイター］ - 来週は英国総選挙後の連立協議が続くと予想されるなか、イングランド銀行（英中銀）は新政権発足後の市場の利上げ観測を見極めるとみられる。今週発表されたロイター調査によると、英中銀は１１日の金融政策委員会（ＭＰＣ）で現在過去最低の０．５％となっている政策金利を変更しない見通し。

ただ、英中銀のカーニー総裁は１３日の四半期インフレ報告で、金融市場は「非常にゆっくりとした」利上げペースだけを見込んでいるとの中銀の最近の見解について説明する可能性がある。これを受け、投資家が利上げ予想時期を先延ばしする動きが出ている。

７日の総選挙では特定の政党が単独で過半数議席を獲得する可能性は低いとみられ、カーニー総裁の報告までに政権が発足していない可能性がある。

いずれにせよ、新政権の経済政策が経済成長に与える影響について英中銀が見解を示すのは時期尚早だろう。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）のエコノミスト、ロス・ウォーカー氏は「中銀は非常に慎重になる」と指摘。労働党の新政権が誕生するとして「国内総生産（ＧＤＰ）が１％ポイント押し下げられるとの見方を中銀が堂々と披露するとは思えない」と述べた。

一方、英中銀のギーブ元副総裁は６日、エコノミストとの会合で、労働党が政権を奪回し、保守党主導の前政権が計画していた歳出削減を迅速に進めない場合、利上げにつながる可能性があると指摘。「市場が金利上昇を見込むなら、より拡張的な財政政策を掲げる労働党主導の連立政権下で中銀は利上げを前倒しする可能性が高い」と述べた。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0NS06R20150507

コラム：英総選挙、労働党単独過半数は相応のテールリスク - ｒｅｉ 2015/5/07 17:49:37 (0)
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/623.html

英国総選挙：引き裂かれる連合王国 - ｒｅｉ 2015/5/07 08:22:08
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/622.html
　

コメント

01. 佐助 2015年5月07日 20:24:38 : YZ1JBFFO77mpI : cLoPFxP7a2 2030年まで「近代・二大政党制は崩壊します」イギリスの保守党と労働党と自由民主党は，伯仲し，二大政党制は，一時的に崩壊が継続する。 近代国家は資本主義制度の存続に成功してきた。だが、ライバルの社会主義国家が自壊すると改革を停滞させている。しかも一党独裁下の国家・企業・個人が、利己的に防衛思考し行動する法則の作用から逃れることはできない。資本主義国家でも、官僚支配するビジネスに参加するにはコネと賄賂が絶対必要である。社会主義政治体制は官僚支配なので、どんな開放政策にも認可権がつきまとう。そのため、自由経済システムそのものも腐敗堕落が避けられない。もちろん石油輸出国も、40年目に政治的自由の要求に譲歩し、政治体制を維持するが、戦後80年目の節目には、民衆蜂起によって指導者層は分裂し、自壊することを避けるのは難しい。 一党独裁支配制を採用したため、社会主義国家ソ連と中国は、革命から80年目にソ連は自壊し，中国も2025年までに自壊する。

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