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中国景気減速を裏付けるデータがまた…(会社四季報オンライン)
http://www.asyura2.com/15/hasan96/msg/697.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 5 月 20 日 20:48:05: igsppGRN/E9PQ
 

               4月の中国の新車販売台数は2月以来の前年同月比マイナスに


中国景気減速を裏付けるデータがまた…
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150520-00070261-shikiho-nb
会社四季報オンライン 2015/5/20 19:16 岡田 晃


 中国経済の減速傾向を裏付けるデータがまた一つ明らかになりました。同国の自動車業界団体である中国汽車工業協会がこのほど発表した4月の新車販売台数は199万4500台で、前年同月比0.5%減少しました。

 マイナスとなったのは今年2月以来ですが、毎年1〜2月の春節(旧正月)前後は統計のデータがブレやすくなるため、それを除くと2012年9月以来、2年7カ月ぶりとなります。ただその時のマイナスは、反日デモ激化で日系の自動車販売が大きく落ち込み、その影響で全体の台数も減少したためでした。今年4月はそうした特殊要因がないにもかかわらず、新車販売がマイナスとなったわけで、景気減速の影響が色濃くなってきたといえます。 

 4月の内訳を見ると、全体の8割を占める乗用車が前年同月比3.7%増と小幅の増加にとどまりました。消費者の購入意欲が停滞してきていることを表しています。一方、商用車は17.6%減と大幅に減少しました。これは、企業が業績悪化でトラックやバンなどを買い控えしていることを示しています。

 中国の新車販売台数はこれまで年々大幅に伸びてきました。09年に初めて米国を抜いて世界1位となり、その後も伸びを続けてきました。しかし14年に入って伸び率鈍化が顕著になり、今年4月にはついにマイナスとなったのです。

 新車販売は消費の代表格で、そのデータはどの国でも重要な経済指標です。その中でも、中国の新車販売台数の伸びは高度経済成長を象徴するデータとなっています。新車販売が鈍化・減少してきたことは、まさしく同国の高度成長が転機に立っていることを如実に物語っているといえるでしょう。

 こうした販売鈍化・減少に対応して、各社の値引き競争が激しくなっています。たとえば米ゼネラル・モーターズ(GM)は中国国内で主力車種の定価を最大で約100万円引き下げると発表しました。自動車業界ではメーカーが販売店に販売奨励金を出し販売店がその分を値引きできるようにするのが普通で、定価を値下げし、しかもその具体的な値引き額を公表するのは異例のことです。

■ 解消が進まぬ供給過剰

 中国の自動車市場でもう一つ問題なのは、生産能力が過剰だということです。中国汽車工業協会は15年の新車販売台数を前年比7%増の2500万台余りと予測していますが、報道によりますとメーカー各社の生産能力は前年より20%増の5000万台に達する見通しだそうです。販売台数の2倍です。これほど設備過剰状態にあるにもかかわらず、メーカーの多くはシェア確保を狙って生産能力増強をやめられず、それがまた値引き競争を招く悪循環に陥っています(6日付の「日本経済新聞」)。

 このような構図は実は中国の多くの産業分野でみられる現象です。通常なら、供給過剰になると設備縮小や生産調整などで需給を調整する動きが業界で出てくるものですが、中国では売り上げやシェアが国営企業や地方政府の評価につながると言われ、なかなか過剰状態の解消が進まない傾向があります。それがさらに景気の足を引っ張ってしまうのです。

 同国は世界最大の自動車市場であるだけに、市場動向が世界の自動車産業に与える影響も大きいものがあります。近年の市場の伸びに対応して、欧米の自動車メーカー各社は同国での生産・販売強化を進めてきました。中でもドイツのフォルクスワーゲン(VW)は外資系トップのシェアを獲得しており、これが原動力となって世界販売台数を急速に伸ばし、今ではトヨタ自動車と世界トップを争っています。

 一方、欧米勢に比べて日本勢はやや後れを取っているのが現状です。14年のメーカー別シェアでみると、トップは独VW(シェア17.6%)、2位が米GM(15.1%)、3位が韓国・現代自動車(7.7%)で、日本勢は日産自動車が4位(5.2%)、トヨタ自動車が6位(4.4%)、ホンダが7位(3.4%)などとなっています。

 日本の自動車メーカー各社がグローバル戦略を強化していくうえで、中国市場の攻略は大きなカギを握っています。同国の新車販売市場が伸び悩む中で、欧米勢に対していかに巻き返しを図るかが今後の課題と言えるでしょう。

 新車販売台数のデータは毎月10日前後に中国汽車工業協会が発表します。日本や米国などでは毎月の初日(営業日)に発表されるので、それらよりも発表時期はやや遅れます。

 また、同じ新車販売台数と言っても日米などとは内容の違いがあるので、注意が必要です。日米などの新車販売台数は実際に販売された台数ですが、中国のデータは工場出荷台数がベースになっています。工場から出荷された段階で「販売」と見なしてカウントしているのです。

 実際には、工場から出荷した後、ディーラーが販売するまでに時間のかかる場合が少なくありません。その過程で在庫が膨れ上がっているかもしれないのです。「新車販売台数」の数字と、実際に販売された台数にはそれなりのズレがあることをよく頭に入れておいたほうがいいでしょう。

 このデータには輸出分も含まれています。たとえば4月の「新車販売台数」の199万4500台のうち、6万1600台は輸出です。全体の3%程度ですが、本来は「販売台数」と輸出は別のものです。このように中国の経済データには、注意しなければならないケースがよくあります。新車販売台数もその点を考慮してみることが必要です。

 ※岡田 晃
おかだ・あきら●経済評論家。日本経済新聞に入社。産業部記者、編集委員などを経てテレビ東京経済部長、テレビ東京アメリカ社長など歴任。人気番組「ワールドビジネスサテライト」のプロデューサー、コメンテーターも担当。現在は大阪経済大学客員教授。ストックボイスのメインキャスターも務める。わかりやすい解説に定評。著書に「やさしい『経済ニュース』の読み方」(三笠書房刊)。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
 

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