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シャープ消滅のXデイ わざわざ「ウチは危ない会社です」と宣言した理由(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan97/msg/263.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 6 月 02 日 07:25:25: igsppGRN/E9PQ
 

シャープ消滅のXデイ わざわざ「ウチは危ない会社です」と宣言した理由
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150602-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 6月2日(火)6時1分配信


 シャープは6月23日、第121期定時株主総会を開催する。そこで資本金と資本準備金を減らす議案が可決されるかどうかに注目が集まっている。否決されれば、シャープの中期経営計画の前提が崩れる。巨額赤字の最中、奇策に打って出たシャープは最初のヤマ場を迎える。

●減資は株主総会の決議が必要

 ゴールデンウィーク明けの5月9日。「シャープが1218億円の資本金を1億円に減らすことを検討している」と報じられ、この衝撃的なニュースは全国を駆け巡った。減資の狙いは、資本金を取り崩して累積した損失の穴埋めに充てるためだ。また法人税法上、資本金1億円以下の企業は中小企業として扱われ、外形標準課税を免れるなど優遇措置がある。つまり、一石二鳥を狙った奇策なのだ。

 連結売上高3兆円、従業員5万人規模の大企業の減資は過去にあまり例がないため、シャープ株を保有している株主が不安になったのも無理はない。週明けの5月11日午前の東京株式市場でシャープの株価は一時、値幅制限いっぱいのストップ安(80円安)まで急落した。終値は前営業日比68円安(26%安)の190円で取引を終えた。取引高は3億2800万株と前営業日に比べて300倍を超えた。さらに、14日に発表した「中身がぺらぺら」(外資系証券会社のアナリスト)との批判が集まる中期経営計画が失望売りを誘い、株価は一段と落ち込み、160〜170円台で推移している。

 99%以上の減資という奇策に、宮内洋一経済産業相は12日の閣議後の会見で「違和感がある」と不快感をあらわにした。周囲の声に押されて1億円への減資は断念し、計画を5億円に変更したが、減資で累積赤字を一掃する狙いに変わりはない。

 大幅減資は、シャープの株主にどんな影響を与えるのか。

 1218億円の資本金を5億円に減らすと、1213億円が剰余金に移行する。なぜ資本金から剰余金に移すのかというと、資本金のままでは制約が多く自由に使えないからだ。シャープは1213億円を剰余金に移して、累積赤字の解消に使うことにした。

 日本航空のように破綻処理されると、100%の減資が行われる。この場合は既存の株式の価値はなくなるが、シャープの減資だと、株主の保有株数はそのままで株式の価値は残る。減資をする場合、同時に増資に踏み切ることもよくあるが、そうすると1株当たりの価値が薄まる。株式の価値が損なわれれば、株主には損害を与えることになる。したがって、減資を行うには株主総会での決議が必要になる。中計を遂行する上での最初のハードルは、減資について株主に賛成してもらうことだ。否決されたら中計そのものが空中分解してしまう。

●連結債務超過転落で上場廃止の恐れ

 なぜシャープは99%超減資という奇策に打って出たのか。同社の2015年3月期連結決算は惨憺たる内容だった。2年前、1100億円の黒字目標を掲げていた営業損益は480億円の赤字に、400億円の黒字としていた最終損益は2223億円の巨額赤字に転落した。

 その結果、純資産はわずか445億円(14年3月期は2071億円)、自己資本比率は1.5%(同8.9%)と危険水域に突入し、連結債務超過に陥るのは時間の問題だ。そうなれば上場基準に抵触するため、東京証券取引所1部から2部に降格を宣告される。債務超過を解消できなければ、その次は法的処理に進む。それが債務超過に陥った上場企業の末路だ。

 シャープにとって、上場維持は絶対の命題だ。融資したお金の貸し倒れだけは避けたい三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行の主力2行にとっても、連結債務超過だけは全力で回避しなければならなかった。そこで考え出されたのが、「債務の株式化」を抱き合わせにした「99%超の減資」である。

 三菱東京UFJ銀行は約3800億円、みずほ銀行は約3600億円をシャープに融資していた。このうち計2000億円分を優先株に置き換える。貸付金を出資に切り替えるわけだ。これを債務の株式化という。

 優先株は株価が下落すれば資産価値が下がるが、貸付金を振り替えただけだから、新たに資金をつぎ込む必要はない。銀行は債務の株式化でリスクを負ったのだから、株主もリスクを取りなさいというのが減資の提案なのである。2行が引き受ける2000億円分の優先株は3年後に普通株式に転換される。そうなれば、2行合わせたシャープへの出資比率は5割を超える。

 99%以上の減資は最終手段だった。自ら「ウチは危ない会社です」と宣言したのと同じだ。かつて99%超の減資を実施したダイエーはどうなったか。産業再生機構の手で解体され、丸紅に売り渡され、最後はイオンに譲渡されて消滅した。

 シャープも同じ運命をたどるのだろうか。主力2行から官製ファンドの産業革新機構の手に渡り、解体されることになるとのシナリオが公然と語られている。それは99%超減資企業が迷走の果てにたどり着く、悲しい結末である。

編集部


 

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