ギリシャのデフォルトは時間の問題、真の期限は７月−Ｓ＆Ｐ
2015/06/11 21:40 JST

　　（ブルームバーグ）：ギリシャが国際通貨基金（ＩＭＦ）など公的債権者に支払いを履行できなくてもスタンダード・アンド・プアーズ（Ｓ＆Ｐ）の基準でデフォルト（債務不履行）にはならないが、７月には「真の期限」を迎え苦境に陥る可能性が高いと、Ｓ＆Ｐのソブリン格付け担当マネジングディレクター、モーリツ・クレーマー氏が述べた。
同氏は11日ブルームバーグとのテレビインタビューで、「厳密に言えばギリシャは５日にＩＭＦへの支払いを見送っている」が、それは「Ｓ＆Ｐの基準でのデフォルトイベントではない」と発言。ギリシャが同日支払い分を含め月内に期限を迎える計17億ユーロ（約2100億円）前後相当の月末一括返済を申請したことは、流動性がますます厳しくなっている状況を示すものだとし、「今の傾向から見て、民間債権者に対してもデフォルトするのは時間の問題かもしれない」と話した。
また、ギリシャにとって死活問題となる「真の期限」は欧州中央銀行（ＥＣＢ）が保有する債券を同国が償還しなければならない７月だと指摘。「この支払いを履行しなければＥＣＢがギリシャの銀行システムへの緊急流動性支援を続けることは不可能になると思う」と語った。
さらに、ギリシャは持続的成長がなければ債務負担に耐えられなくなるだろうとも述べた。
原題：Greece Missing IMF Payment Isn’t Default for S&P, Kraemer Says（抜粋）
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更新日時: 2015/06/11 21:40 JST
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ギリシャは現実的になれ､ギャンブルの余裕はない−ＥＵ大統領
2015/06/11 21:54 JST

　　（ブルームバーグ）：欧州連合（ＥＵ）のトゥスク大統領はギリシャが自国のユーロ圏メンバーとしての将来を賭けてギャンブルをしていると非難し、経済崩壊を避けるための譲歩をチプラス政権に呼び掛けた。ＥＵをまとめる中立的な立場を捨て、ギリシャに債権者側と合意に至るよう促した。
同大統領は11日ブリュッセルで記者団に、「ギリシャ政府はもう少し現実的になる必要があると思う。ギャンブルをしている余地や時間はもうない。ゲームオーバーを誰かが宣告する日が来ようとしている」と語った。
原題：Tusk Says Greece Must Bow to Reality as Time for ‘Gambling’ Over（抜粋）
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更新日時: 2015/06/11 21:54 JST
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ギリシャが努力約束､救済９カ月延長希望か−独首相は行動促す
2015/06/11 20:18 JST

　　（ブルームバーグ）：ドイツのメルケル首相は、金融支援獲得に必要な措置を取る意思を行動に移すべき時だとギリシャのチプラス首相に促した。
10日遅くにブリュッセルで始まったメルケル首相とフランスのオランド大統領、チプラス首相の３者会談で、チプラス首相はギリシャ政府が合意に向け「さらに集中して」取り組むと述べたと、ドイツ政府の報道官が電子メールで声明を出した。会談は「建設的な雰囲気」の中で行われたという。
メルケル首相は11日記者団に、ギリシャには債権者である「３機関と協力する意思がある。今は行動に移す時だ」と語った。「未解決の全ての問題をできるだけ解決するためギリシャが今後数日間に３機関と集中し決意を持って交渉するという点で完全に意見が一致した」という。
ギリシャ救済基金の残り72億ユーロ（約１兆円）の供与を承認する前に、債権者側は財政再建のための経済改革と予算修正を迫っている。
チプラス首相は11日に欧州委員会のユンケル委員長と会談する予定だとギリシャ政府の当局者が述べている。
メルケル首相は「必要な進展が得られると期待している」とし、「１日１日が貴重だ」と付け加えた。現在の救済プログラムは月末に失効する。
チプラス政権の当局者が10日述べたところによると、ギリシャは改革計画を取りまとめるために救済プログラムの９カ月延長を望んでいる。チプラス首相はこれ以上債権者側に譲歩するのが難しい状態だという。
ギリシャの銀行の流動性状況は悪化しているもようで、欧州中央銀行（ＥＣＢ）は10日にギリシャの銀行向けの緊急流動性支援（ＥＬＡ）の上限を23億ユーロ引き上げることを決めた。増額の幅は約４カ月で最大で、銀行からの預金流出が悪化していることがうかがわれる。増額前に銀行の現金準備は約７億ユーロまで減っていたと、事情に詳しい関係者が述べている。
原題：Merkel Tells Tsipras It’s Time to Back Talk With Policy Action（抜粋）
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更新日時: 2015/06/11 20:18 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NPRPYB6S972B01.html 　

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1. 2015年6月11日 22:54:18 : jXbiWWJBCA ギリシャはいつまでも欧州のはみ出し者か By GREG IP 原文（英語） 2015 年 6 月 11 日 19:38 JST ギリシャはユーロ圏にとどまるかもしれないが、長期の先行きは暗い Daniel Roland/Agence France-Presse/Getty Images 　ギリシャと国際債権団は、迫り来る6月末の期限を前にデフォルト（債務不履行）を避けるべく何らかの合意に達する可能性が高い。それよりも、ギリシャが新たな救済措置を通じ、これまでの金融支援のときよりもうまく成長につなげ、自国国債の価値を支えることができるかどうかの方が大きな問題だ。 　ユーロ圏のソブリン債務危機の中心にいる国々の中で、今年1-3月期にマイナス成長となったのはギリシャだけだった。最近の障害は金融支援協議だが、危機を通じてギリシャは他のユーロ圏諸国に後れをとってきた。 　理由は、いまや国内総生産（GDP）比で180％近くに膨れあがった債務負担ばかりでなく、ギリシャ経済が根本的に違うことにもある。同国の輸出部門は小規模で多様性を欠き、競争力がかなり乏しい。 　危機を迎えた際、スペインやギリシャ、ポルトガル、アイルランドは皆、経常収支が大幅な赤字だった。 　このような赤字は通常、通貨切り下げを通じて修正される。通貨を切り下げれば輸出が伸びて輸入が抑えられる。だが、統一通貨圏では切り下げは不可能だ。その代わりに物価と賃金を下げる必要がある。これは「内部切り下げ」と呼ばれる痛みを伴う過程だ。これがギリシャ以外の危機に見舞われた国々では輸出を伸ばす効果を挙げたが、ギリシャの輸出（インフレ調整済み）はまだ2008年を下回っている。 　ハーバード大学のリカルド・ハウスマン教授によると、イスラエルや香港など経済規模がギリシャと同程度の国や地域の大半は、それぞれの経済力全般を反映して多角的で成熟した輸出部門を誇っている。ギリシャはこれらの国々からかけ離れており、輸出収入は比較的高いものの、多角化しておらず成熟度も低く、輸出部門はブラジルやチュニジアに似通っている。 　欧州政策研究センターのダニエル・グロス氏が率いる研究グループによると、ギリシャのモノの輸出は石油精製製品がほとんどで、サービス輸出は海運業が中心だ。どちらもギリシャで加えられる付加価値は極めて乏しい。原油は輸入しており、船員の大半は外国人だ。 　ギリシャの輸出が同国の労働者や企業とのつながりが弱いため、他の危機に見舞われた国々ほど内部切り下げが効果を挙げていないのだ。危機直前の08年には、ギリシャの輸出はGDPの23％に相当した。グロス氏の研究グループによると、GDPに占める輸出の割合はポルトガルでは約25％でベルギーとオランダでは70％であるのに対し、ギリシャはわずか12％になっているが、それでも内部切り下げのおかげだと言う。 　ギリシャの競争力は昔から一つの問題だったが、ユーロ圏に加盟したことで問題は悪化した。通貨切り下げの懸念がなくなり、外国人投資家がギリシャ国債に資金をつぎ込んだ結果、かつて欧州で最も高かった金利が押し下げられた。そのため借金をして消費するにわか景気があおられ、賃金が上昇し、ギリシャの製造業は競争力をさらに失った。2000年から08年の間に、国民1人当たりのGDPは29％急増し、経常収支の赤字はGDPの14％以上に膨れあがった。 そのつけが回るのは避けられなかった。だが、トロイカ（三頭立て馬車）と呼ばれる国際通貨基金（IMF）、欧州中央銀行（ECB）、欧州委員会は、その後の危機をさらに悪化させた。IMFが後に認めたように、10年にはギリシャの債務は明らかに維持不可能なものになり、再編せざるを得なくなった。だが、それにはフランスとドイツの銀行がその融資債権について評価損を計上する必要があった。悪影響を恐れたトロイカは、ギリシャに対して債務を返済できるよう求め、そうするために厳しい財政緊縮を定めた。 　だが、そうならずにギリシャ経済は崩壊した。債権者らは結局、ギリシャの債務を損失計上せざるを得なかった。投資家は、次はイタリアとスペインだと考え逃げ出した。この悪影響を断つために、ECBは12年、事実上ユーロ圏では一つも政府をデフォルトさせないと約束した。 　ECBの諸政策と銀行への資本注入に新たな緊縮財政の終了が相まって、危機に見舞われた他の国々は、極めて低い水準からではあるが成長し始めることができた。ギリシャも一時はそうなった。昨年はプラス成長となり、経常収支は均衡した。利払いを除けば財政は黒字となった。 　総選挙で急進左派連合（SYRIZA）が勝利しユーロ圏を離脱する恐れが生じ、政治的不透明感が高まった。ギリシャの銀行システムからは預金が流出している。このため当面の経済成長が損なわれただけでなく、輸出部門に求められる革新や投資なども阻まれている。 　新たな金融支援は、ギリシャ経済が他のユーロ圏諸国の足跡をたどり回復するためには不十分だ。経済協力開発機構（OECD）によると、同国の輸出は大半が観光のおかげで伸びているが、ギリシャ国内の賃金下落の程度を考えると、期待はずれなものだ。 　ギリシャはユーロ圏を離脱しても競争力の問題はなくならない。輸出基盤を広げるには、コストを下げるだけでなく、他国が買いたい製品の開発と投資に積極的になる企業がもっと増える必要がある。そのためには、新規起業の費用と障壁を引き下げる数多くの細かいミクロ経済的な措置とより効率的な公共サービスが必要になる。ギリシャは前進したものの動きが遅く、現政権は早く動く姿勢を少しも見せていない。この姿勢が変わらない限り、ギリシャはユーロ圏にとどまろうが離脱しようが、欧州のはみ出し者であり続けるだろう。 https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwiN1bzC34fGAhVFW6YKHeInAIw&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11793851007525823752504581041331027593912&ei=CY15Vc2sIsW2mQXiz4DgCA&usg=AFQjCNHkhO238PtYZqast07GO9phNZMhtw&bvm=bv.95277229,d.dGY

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