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アイデア社長が会社を潰す アイデア社長の案でも あくまで「仮説」   未来は、人類が予測する以上に悪くならない 
http://www.asyura2.com/15/hasan97/msg/641.html
投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 13 日 08:50:37: tW6yLih8JvEfw
 

【第8回】 2015年6月13日 小宮一慶
アイデア社長が会社を潰す
アイデア社長の案でも
あくまで「仮説」

 これまでの連載で「企業の方向づけ」が大切だということを説明し、先にスカイマークの事例で、「方向づけ(何をやるか、やめるか)」の判断の誤りが会社を破たんさせた事例を説明しました。シャープや大塚家具の事例でも、方向づけが大切なことが分かりますね。

 もちろん、100%完全な判断はできませんが、大切なことは、方向づけの判断は、あくまでも「仮説」だということです。それは「結論」ではありません。

 そのためには「独断」を避ける、つまり、松下幸之助さんのおっしゃる「衆知を集める」ことが大切です。


小宮一慶 小宮コンサルタンツ代表
 経営者の中には、「自分が言ったことは絶対だ」と考える人もいます。しかし、それも全て仮説です。スカイマークなどの事例を考えてもらえば、良くお分かりのことと思います。

 私が好きな経営コンサルタントで、15年ほど前に80歳で亡くなられた一倉定先生の名言の一つに、「アイデア社長が会社を潰す」というのがあります。

 社長であれば色々とアイデアを思いつきますし、アイデアを持つこと自体は悪いことではありません。ただし、それをあくまでも「仮説」だと思えなかったらダメだということです。

 社長である自分のアイデアは「絶対」だ、と思ってしまう経営者が少なからずいるものですが、そもそもこの世の中、アイデアが100%当たることなどあり得ません。まずは、どんなアイデアも「仮説」の一つだと考えることが大切です。

 成功する確率の高いアイデアを出せれば出せるに越したことはないけれど、それでも、あくまで「仮説」ですから、それを検証することが必要なのです。

 社長が言ったことは、部下は「ダメだ」と思っても聞かざるを得ないのです。少なくとも聞いているふりはしないといけないのです。そのアイデアが部下を振り回すことになりかねないのです。

成功確率を高めるには
「衆知を集める」

 単なるアイデアや思いつきは、はっきり言って、部下でも出せます。でも、部下も、ワンマン社長につべこべ言われるのが嫌だから自分のアイデアを言わないだけです。言ったら、やらされる、責任を取らされると思って言わないだけなのです。

 そうなると、ワンマン社長は、「部下はアイデアを出せない」と思い込み、余計に検証もしない「アイデア」を無責任にどんどん出す。部下は何も言わずに聞いたふりをしているという、悪循環が生まれるのです。

 ひどい社長になると、自分で出したアイデアを忘れていることすらあります。でも、部下は、一応それをやらざるを得ないのです。

 独断を避け、小さいリスクを取りながら実行し、さらにその結果を検証し、次のステップへ進む。それを実行できる経営者、実行できる会社は成功します。

 とにかく、誰の考えであろうと、アイデアであろうと、「絶対当たる」などということはありません。成功確率を高めるには、衆知を集めることが大切です。

 腕の良いコンサルタントや、腕の良い経営者とは、仮説を出して、それを過去の事例や第三者の意見を聞くなどしてできるだけ素早く検証し、それをどんどんやっていける人です。

 もちろん、それでも失敗はありますが、そこでも検証を行い、どんどん修正していくのです。アイデアを出して「これは絶対だ」と言う人なら、まるで占い師のようなもの。それでいて、「自分は経営が上手い」と思っているなら大きな間違いです。

 第三者の意見を聞くなどして素早く検証し、結果が良ければ実行に移す。そこが経営者の腕の見せ所です。もちろん、それでも失敗することはありますが、そうすれば、その失敗を反省し、また別の仮説を立てて、次の行動に移せばいいのです。それが、正しい、PDCA(Plan、Do、Check、Action)というものです。

なぜ、部下は何も言わないのか?

 あくまでも自分のアイデアも仮説だという認識は、ベースに「謙虚さ」や「素直さ」が無ければ生まれてきません。社長だからといって、自分の考えが絶対だと思い込み、アイデアを次々に出しては部下に「やってみろ」などと言うのは、良い経営者とは言えません。

 経営が上手くいかない会社では、大抵、会議の時にずっと社長がしゃべっています。そうしておいて自分は、部下の言うことを聞きません。

 すると部下は、余計に何も言わなくなります。結果的に、自分のアイデアを部下に押しつけては、「自分以外はアイデアを出せない」と勝手に思い込んでいる謙虚さのない社長はたくさんいるのです。

 それに気づかず、自分は会社で一番のアイデアマンだと思い込み、そのアイデアを次々に部下にやらせて、結果上手くいかなくなった会社がたくさんあります。

 繰り返しますが、アイデアは、あくまでも仮説です。それを肝に銘じてください。衆知を集めて検証することが必要です。

 良い会社とは、部下も社長も皆で活発に仮説を出すことができ、それを検証して、成功する確率を高めてから、実際にやってみるという風土がある会社を指します。そしてPDCAをきちんとやる。

 アイデアを出して一発当たれば、会社はしばらくはうまくいきます。しかし、衆知を集めず、PDCAサイクルをきちんと回さない会社は、アイデアが当たっても続かないのです。続く仕組みや風土がないからです。多くの人がアイデアを自由に出し、その仮説を検証した上で実行していける会社が、最終的には成功するのです。
http://diamond.jp/articles/-/73178

未来は、人類が予測する以上に悪くならない
2015年06月13日

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビューの最新号では、「メディアの未来」を特集。いまだかつてない技術の変化から誰が未来を予想できるのか。そこには、主観的な願望の存在を無視できない。

なぜ楽観的な予測と悲観的な予測に分かれるのか

 世の中には多くの未来予想がありますが、大きく2つに分類できます。一つは人口動態予想が代表で、過去の死亡率や出生率から将来の人口動態を予測するので、疫病や大きな気象変動がなければ大きく外れません。

 もう一つは、インターネットの動向やロボット普及などの予想です。これらは、過去の定量データから類推するのではなく、その分野の専門家が独自の仮説を立てて予測するものです。そのため、仮説の前提として何を変動要因として重視するかで予測の方向性は大きく変わります。とりわけ新しい技術がもたらす未来に関しては、過去データがないことから、予測は主観的にならざるを得ません。

 かつて「パソコンを1人1台持つ時代がやってくる」と多くの人が信じましたが、その時代は訪れることなく、インターネット端末の主役はモバイル機器に移りつつあります。かように技術がもたらす未来の予測は大きく外れることがあります。

 そして、主観的な予想は楽観論と悲観論に分かれがちです。「いまよりもさらに素晴らしい世界になる」というタイプと、「このままでは人類はますます破滅の道を歩む」という類のものです。この2つの未来予想は一見真逆のようですが、実は共通点もあるのではないでしょうか。

 それは、ともに未来への想像を膨らまして生まれるということです。その結果が真逆になるのは、正の側面に着目して想像を膨らませるか、負の側面に着目して想像を膨らませるかの違いに過ぎません。

 もう一つの共通点は、ともに未来への「願望」から生まれた予想であるということです。素晴らしい未来を予想する人は、文字通り、それを望んでいるのでしょう。新しいゲームの登場によって、人はこれまでになかった体験を与えられ新たな創造性を獲得する、などです。新しいものが生まれる背景には人類や社会の必然性があったと信じるからこそ、未来の可能性に賭けるのです。

未来は人々の「こうしたい」の総和でつくられる

 悲観的な予想の代表は、技術の進展による社会の衰退などがあります。かつてテレビの登場によって「人類の思考力や想像力が欠乏する」と考えた社会評論家がおられました。これらの予想も「願望」を元にしていると私が考える趣旨は、「最悪のシナリオを避けたい」という願いに由来していると思うからです。

 世の末期を説いた予測は過去にも枚挙に暇がありません。しかし、それらの予想をすべて検証したわけではありませんが、人類の歴史は、人々が考えた最悪シナリオより悪くなっている例は少ないのではないでしょうか。最悪シナリオが当たらないというのではなく、それらが提示されることで、人類は最悪シナリオに進まない方向に社会を動かそうという力が働くからではないでしょうか。

 アラン・ケイの「未来は予測するものではなく、創造するものである」はまさに至言です。楽観的予想とはまさに創造したい未来を語っているのです。悲観的予想は、創造したくない未来を語っているのです。

 つまり未来予想の原点は、望ましい将来を描くことに他ならず、具体的な表現の差は、その将来に対する可能性か警告かの違いです。

 DIAMNODハーバード・ビジネス・レビューの最新号は「メディアの未来」を特集しています。編集しながら「どうなるか」で未来は予測できないことがよくわかりました。「どうしたいか」こそ予測の原点であり、人々の「どうしたいか」の総和が現実の未来をつくると考えます。最新号の内容は、我々が考えるメディアの将来に対する願望でもあります。(編集長・岩佐文夫)

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