★阿修羅♪ > 経世済民98 > 384.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
世界の食糧危機はコオロギが救う?ユーグレナも真っ青の北欧発・昆虫培養ベンチャー
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/384.html
投稿者 rei 日時 2015 年 7 月 01 日 19:05:53: tW6yLih8JvEfw
 

世界の食糧危機はコオロギが救う?ユーグレナも真っ青の北欧発・昆虫培養ベンチャー
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/062900013
2015年7月1日(水)蛯谷 敏

 学生時代に訪れたバングラデシュで貧困の現実を目の当たりにし、食糧問題を解決したいという思いから2005年に出雲充社長が創業したバイオベンチャー「ユーグレナ」。世界で初めてミドリムシの屋外培養に成功し、ヒトの必要栄養素を効率的に摂取できる食品としての可能性を見いだした。今では食品にとどまらず、化粧品、バイオ燃料など様々な用途に広がりを見せている。
 今でこそ国内でも一定の認知を得られるようになったが、当初は「ミドリムシを食べる」と聞いてもピンと来る人は少なかった。むしろ、ムシと聞いて顔をしかめる人や拒否反応を示す人が大半だったのではないか。そのイメージを10年かけて変え、ANAホールディングスや武田薬品工業といった大企業との提携も果たした。
 一方、東京から約8000km離れた北欧。ここにも、出雲社長に勝るとも劣らない熱意の起業家がいる。ユーグレナ同様、ムシの培養を通じて食糧問題の解決に挑んでいる。“商品”も、ミドリムシに負けず劣らずのインパクトだ。

このコンテナの中で、世界の食糧危機を救う生物を培養している(写真:永川智子、以下同)

担当者が中からケースを持ち出してきた
 彼らの商品は、上の写真のコンテナの中に生息している。企業秘密のため、中の様子は公開させてもらえなかったが、さほど広くない室内に足を踏み入れると、透明のプラスチック製のケースが壁の棚を埋めている。室内一杯に「リー、リー」という鈴の音のような鳴き声が響き渡っていた。
 そのうち、担当者がコンテナからプラスチック・ケースの1つを外に持ち出してきた。
 蓋を開け、上からケースを覗く。そこには、スーパーなどで卵を入れておくためのケースが縦に敷き詰められている。
 その陰から、細かく動く、小さな影。

[画像のクリックで拡大表示]
 正体は、「House Cricket」。日本語ではヨーロッパイエコオロギと言う。その名の通り、欧州で幅広く生息する体長4cmほどの昆虫である。両生類や爬虫類のペットを飼っている人なら、彼らの餌として使っているかも知れない。

培養しているのは、食用のコオロギ。体長は4cmほど
 このコンテナの中には合計約50万匹のコオロギが培養されているという。想像しただけで鳥肌が立ってしまう読者もいるかも知れない。しかし、このベンチャー企業の創業メンバーにしてみれば、コオロギこそが世界の食糧危機の救世主なのだと、大真面目だ。
 ベンチャー企業の名はエント・キューブ。研究者やエンジニアなど、異なる経歴を持つ若者5人が2014年12月に、フィンランドの首都ヘルシンキで起業した。


世界人口70億人、確実に食糧が不足する
 世界人口は今も増加の一途をたどっている。人口減少が続く日本では実感がわかないが、世界人口は既に70億人を突破。2050年には90億人に達するとの予測は有名だ。人類はかつてない領域に突入し、それに伴う様々な社会課題が噴出している。その中でも、最重要課題の1つが食糧確保にある。
 増え続ける人口に対応するだけの食糧をどう確保するか。遺伝子組み替え食物や人工食材など、国連食糧農業機関(FAO)をはじめとした様々な国際機関や研究機関が調査・研究を続けている。
 ここでは、これらの取り組みの詳細には触れないが、間違いなく言えるのは、食糧自体が今後確実に足りなくなるという現実が訪れるということだ。
 では、どうすればこの問題を解決できるのか。先進国で余った食べ物を日常的に捨てる一方で、貧困国では明日の食べ物すらない、世界の不均衡を是正する。これまでの農業や畜産の生産性を上げる。様々な方策が考えられる。しかし、それでも増え続ける人口には限界がある。
 その中で、検討されている解決策の1つが、新しい食用資源の開拓である。ここに、昆虫が登場する。FAOも2004年ころから、代替の食糧として昆虫に着目するようになった。
 なぜ昆虫が注目されるのか。1つは栄養分にある。例えばコオロギは、100グラム当たり21グラムのプロテインを含む。牛肉の26グラムとほぼ変わらない。粉ミルクも26グラム。「動物と比べても、栄養分に遜色はない」とエント・キューブのオット・パーロネン氏は言う。
 一方で、飼育のコストは一般の家畜に比べてはるかに安い。例えば、牛1頭を1グラム増やすのに、8グラムの飼料が必要になるが、昆虫ならば2グラム以下で済むという調査もある。同様に必要な水分も少なくて済む。何よりも、食事は、人間などが排出した残飯でも十分に育つ。
 飼育に必要な時間も、数年単位の期間が必要な牛に対して、コオロギは1カ月ほどで成長する。家畜を悩ませる口蹄疫やBSE(牛海綿状脳症)といったウイルスの心配もない。昆虫は、食糧難の時代には実に理にかなった食糧なのだ。

エント・キューブの創業メンバー。真ん中にいるのが、CEO(最高経営責任者)のロバート・ネルマンダ氏
 このコオロギの可能性に気づいたのが、エント・キューブでCEO(最高経営責任者)を務めるロバート・ネルマンダ氏。ヘルシンキにあるアールト大学でフリーのエンジニアとして働いていたが、食糧危機の問題を知り、その課題解決を目指して研究を始めた。
 同時期に、食料の研究をしていた別の大学の仲間と調査していくうちに、東南アジアで食用の昆虫の存在を知る。そこから、ミミズやバッタなど様々な食用の昆虫の培養の可能性を検討したという。その末に、コオロギが最適であると結論づけたのだという。
「コオロギなら宗教的な制約もない」
 理由は先に触れた、栄養分を効率的に摂取できる点が大きいが、それ以外にもいくつかある。例えば、宗教の問題。「イスラム教では、コオロギは食べてもよい昆虫であることが分かった」とネルマンダCEOは言う。さらに、東南アジア地域ではコオロギを食べる習慣があることを知った。
 課題は、飼育方法だった。コオロギは比較的飼育しやすいが、それでも温度や湿度といった環境面は細かい条件が整っていなければならない。そこで考案したのが、独自の飼育環境を整えたコンテナの開発だった。
 コンテナは、外気の変化にびくともしない。「マイナス25度のフィンランドの冬にも耐えた」。逆に、熱帯のアフリカ地域でも飼育は可能だという。何よりもコンテナなので、船に積載すればどこにでも移動させられる。彼らはこれを「モバイル・プロテイン・プロダクション(動くプロテイン生産装置)」と呼んでいる。
 とはいっても、一番の問題は、「コオロギを食べることの抵抗感」だ。確かに、日本でもイナゴの佃煮などはあるが、決して一般的な食物ではない。まして、昆虫を食べる習慣のない西洋で、受け入れられるだろうか。
 そこで、ネルマンダCEOらは現在、レストランなどと連携して、西洋人にも受け入れられるコオロギ料理の研究も同時に進めている。さらに、すりつぶしてパウダー状に加工することなども検討している。

専用のコンテナを販売し、飼育のノウハウを有料で提供する
 取材後、実際にバーベキュー(素焼き)で調理されたコオロギが振る舞われた。小エビの唐揚げのような歯ごたえ、タンパクな味。口に含んでしまえば何の問題もない。しかし、やはり、そのままの姿を口に運ぶのには勇気がいる。
 課題はあるものの、商用化の話は着実に進んでいる。「いくら社会課題を解決するといっても、事業として成立しなければ永続性はない」との考えから、次のようなビジネスモデルで事業を展開する。
日本企業とも連携したい
 まず、コオロギの飼育環境が整った専用のコンテナを購入してもらう。エント・キューブが提供するのは、コオロギを養殖するための様々なノウハウ。ユーザーにコオロギの飼育を担ってもらう形にして、少ない人的資源で効率的に事業を継続できるように計画している。
 既に、地元のNPO(非営利組織)やレストランと交渉し、食用コオロギの反響などを確かめる。今年の夏には、具体的なサービスを提供する予定だ。ただし、欧州の一部の国では虫を食用にして販売してはならないという規制があるため、展開は限られることが分かっている。このため、彼らの主眼は東南アジアやアフリカなどに絞っている。
 まだ具体的な事業をスタートしていないにもかかわらず、インパクトのあるビジネスは、欧州でも徐々に注目を浴び始めている。「非営利組織などからの問い合わせが増えている」とエント・キューブのパーロネン氏は言う。
 「世界の農業は食糧難という21世紀の課題を抱えているにもかかわらず、技術は20世紀、意識は19世紀のまま。この状況を早く変えたい」。ネルマンダCEOの志は高い。
 とはいえ、壮大な目標も、食品として受け入れられるかにかかっている。ミドリムシを見事に市民化したユーグレナと比べれば、提供方法はまだまだ改善の余地がある。
 パウダーの登場を待ちたいと思う一方、個人的には日本の料理家とコラボレーションすれば、さらに可能性が広がるのではないかとも感じた。ネルマンダCEOも「日本企業とも連携したい」と前向きだ。



記者の眼
日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年7月01日 23:35:25 : Q1AShcAlNU
こおろぎの代りに、イナゴはどうなんだろう。つくだににするととてもおいしい。
テキサス州では、ころおぎは木綿を食う害虫として嫌悪されている。でも人間って、餓死寸前になったら共食いも厭わない動物だから、こおろぎでもどんなゲテものでも食べると思うよ。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民98掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民98掲示板  
次へ