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コラム:中国の公的介入が導く「株式市場の死」=武者陵司氏  底堅い香港市場、中国株急落で見直される「金融ハブ」
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投稿者 rei 日時 2015 年 7 月 13 日 18:03:08: tW6yLih8JvEfw
 

コラム:中国の公的介入が導く「株式市場の死」=武者陵司氏
2015年 07月 13日 16:13 JST

 7月13日、武者リサーチの武者陵司代表は、なりふり構わぬ中国政府の株価テコ入れ策は市場原理の否定そのものであり、グローバルな尺度で見て中国株式市場の死を意味しかねないと指摘。提供写真(2015年 ロイター)

為替フォーラム
アングル:底堅い香港市場、中国株急落で見直される「金融ハブ」
コラム:ギリシャ悲劇は防げるか=田中理氏
ユーロ下落、ギリシャ問題予断許さず ユーロ圏首脳会議に注目

今週は突発的な円高に要警戒、相場に潜む3つのリスク

武者陵司 武者リサーチ代表

[東京 13日] - 中国の共産党政権がいよいよ本性をむき出しにしてきた。今回の株暴落局面で同国政府が繰り出した一連の相場テコ入れ策を見るにつけ、筆者はそうした思いを強めている。

この間のテコ入れ策をざっと挙げれば、当局の大号令に従った大手証券会社21社による1200億元(約2兆4000億円)規模の上場投資信託(ETF)購入、新規株式公開(IPO)の承認凍結、大量保有株主による株式売却の半年間停止、「悪意ある空売りの懲罰」など、市場経済システムを採用している国から見れば、もはやあり得ないものばかりだ。

一部には、8日の暴落を受けて、中国株はあたかも底なし沼に落ちたかのような見方も広がっているが、中国政府は今後も信じがたい手を繰り出してでも株価のさらなる暴落を食い止めるだろう。

まず当面は恐怖の連鎖を断ち切るために、市場原理を無視したあの手この手を使って、「これ以上は下がらない」という官製相場のフロアーを明確に示そうとする可能性がある。上海総合指数で言えば、春先以降の急騰局面前の水準である3500ポイントから4000ポイント近辺だろうか。

本来、市場経済のルールが通用する世界において、相場の下落局面で当局が下支えに動けば、投機筋の「格好の餌食」となり、その売り圧力の前に打ち負かされるのが常だが、中国株式市場はいまだ国際金融市場から事実上隔絶されている。その特異性を生かして、官製フロアーどころか、いったんバブルが破裂したように見せて、もっと壮大なバブル、例えば上海総合指数で言えば1万ポイントへの大相場すらも作りかねないのではないか。

むろん公的介入で株価が持ち直せば、帳簿上の富がある程度確保されるのは事実だが、本源的企業価値からはどんどん乖(かい)離してしまう。株価は、言うなれば経済の体温計である。その「目盛り」を意図的に変えてしまうことは市場原理の否定そのものであり、グローバルな尺度で見て中国株式市場の死を意味しかねない。

<マネーの質が劣化、頼みの綱は公共投資>

資産市場への公的介入は、ある意味で、共産党一党独裁体制の宿命と言える。短期的な高成長路線を優先するあまり、資産バブルの膨張を許してしまった(あるいは暴落の恐れがあっても、資産効果に頼らざるを得ないほど、政策手詰まりに陥っていた)わけだが、いまさら崩壊するままに任せて、政治システムを揺るがすような社会不安を起こすわけにはいかない。今後も弥縫(びほう)策を繰り返すしかないだろう。

周知の通り、中国経済の衰弱は顕著である。粗鋼生産量や鉄道貨物輸送量、発電量、輸入数量などは軒並みマイナス領域か、大幅な鈍化傾向にある。2010年には前年比20%増だった工業生産額も2015年に入って以降、5―6%増にとどまっている。特に中国経済の屋台骨を担う国有企業は2%そこそこの伸びまで低下している。消費も減速しており、自動車販売は4月、5月、6月と3カ月連続で前年比マイナスとなった。

成長の「質」の劣化も明らかだ。例えば、景気減速下で家計の所得や貯蓄が伸び悩む一方、銀行融資は前年比で15%近く増えている。金融機関が身の丈以上に信用供与していることが見て取れる。

中国国務院(内閣に相当)は6月、商業銀行の預貸率の上限規定を撤廃することを明らかにした。金融改革の一環と言えば聞こえはいいが、景気減速下で資金供給拡大を促そうとする背景には、外貨流入が減少し、企業収益が悪化することなどによって中国の資金的困難が一段と深刻化しているという裏事情があろう。

また、報道によれば、地方政府が保有する債務を証券化して、それを人民銀行(中央銀行)が引き受ける荒技までもが検討されているという。証券を裏付けとした通貨の供給は、中国型量的緩和(QE)だとの自画自賛の声も伝えられているが、実際のところは不良債権を中央銀行が引き受けて、通貨を供給するに等しい行為だ。中国は2013年頃を契機に急速に資金的な困難に陥り、輪転機を回すプリンティングマネーでしのいできたが、そのマネーの質がどんどん劣化している。

こうした状況下、高い成長率を無理やり維持しようとしても、成長をけん引してきた不動産投資や設備投資はすでに完全に失速状態にある。こうなると残された唯一の手段として、なりふり構わぬ巨額の公共投資で乗り切っていこうとする可能性が高い。高速鉄道、高速道路、地下鉄などへのインフラ投資が、過剰投資の上に屋上屋を重ねるがごとく繰り返されるのではないだろうか。

<日本株への影響は限定的、中国は緩慢な衰退へ>

ただし、上記のようなシナリオは、見方を変えれば、破局的な経済崩壊は目前には迫っていないことを意味する。一部の悲観論者は、今回の株暴落は中国経済のハードランディングが近いことを示していると言うが、現実に起こることは、もっと中長期にわたって続く「緩慢な衰退」になるのではないだろうか。

その意味で、中国要因が短期的に日本株の地合いをさらに著しく悪化させたり、ただちに日本経済の失速を招いたりすることはないと考える。一部には、中国株安に伴う損失を日本株売却で穴埋めしようとする動きがあり、今後も続くとの見方もあるが、それは違うだろう。8日以降の日本株下落を主導したのは投機筋であり、先ほど述べた通り、中国株式市場は世界の金融市場から事実上隔絶されているので、中国株が下がっても、益出しのための大規模な他国株売却は起こらないと思う。

また、株のバブル崩壊は、ただちに経済の収縮に結びつくものではない。例えば、1990年にバブルが崩壊した日本がマイナス成長に陥ったのは3年後のことだ。ましてや中国は政府の指令ひとつで、いくらでも需要を作れる経済システムを採用している。その意味で、中国に関する短期的な市場リスクをあまり過大に考える必要はないと思う。むしろ日本株への短期的リスクは、ギリシャ問題の方が大きいのではないだろうか。

あえて懸念をひとつ挙げれば、中国の市場は世界から事実上隔絶されているとはいえ、ある穴を通して、同国の困難が外にリークアウト(漏出)する可能性は本当にないのかどうかだ。恐らく、その穴があるとすれば香港経由となろう。

対内直接投資を見れば、中国へのマネー流入を支えているのが香港であることは明白だ。特に2008年のリーマンショック後にその傾向は強まり、2014年には全体の流入額の7割強を占めている。投資主体が香港人なのか、香港経由で再投資をしている中国本土居住者なのか、それとも台湾人かシンガポール人なのかは不明だ。また、さまざまなチャンネルを通してグローバルな金融機関が中国に貸し付けている債権もあろう。

こうした債権の毀損状況によっては、中国の困難がグローバルに伝播することもあり得るのかもしれない。「蟻(アリ)の一穴」という言葉もある。香港経由のマネーの流れには特に注意が必要だろう。

*武者陵司氏は、武者リサーチ代表。1973年横浜国立大学経済学部卒業後、大和証券に入社。87年まで企業調査アナリストとして、繊維・建設・不動産・自動車・電機エレクトロニクスなどを担当。その後、大和総研アメリカのチーフアナリスト、大和総研の企業調査第二部長などを経て、97年ドイツ証券入社。調査部長兼チーフストラテジスト、副会長兼チーフ・インベストメント・アドバイザーを歴任。2009年より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(こちら)

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKCN0PL07N20150713?sp=true

アングル:底堅い香港市場、中国株急落で見直される「金融ハブ」
2015年 07月 13日 14:57 JST
[香港 10日 ロイター] - 中国本土株式市場の4週間に及ぶ急落を横目に、香港株式市場の底堅さが際立っている。上海・深セン市場が政府の介入による株価下支えで何とか持ち直すなか、自由で透明性が高く、法治も行き届いた国際金融センターとしての香港の役割が再認識された格好だ。

本土市場では半数強の銘柄が売買停止となり、上海株は振れやすくなっている。一方で香港市場のハンセン指数.HSIは10日終値時点の週間ベースで4.5%安と、2014年3月中旬以来の大幅安となったものの、値動きは比較的安定している。

香港に拠点を構えるキャセイ・カニング・アセット・マネジメント(国泰康利資産管理、CCAM)のマーク・コニン最高経営責任者(CEO)は「中国の(株価急落の)不幸は香港の利益だと判明するかもしれない」と指摘。「香港市場は信頼でき、中国投資の代替投資先としてうまくいっている」と述べた。

中国政府はここ数年間、グローバル投資家への市場開放や人民元国際化などを進めていたため、中国市場のゲートウェイとしての香港の役割に影を落とし始めていた。

しかし、本土市場の急落になりふり構わず下支え策を打ち出す中国政府の姿勢は、市場開放の心構えがほとんどできていないことを印象付けた。

香港に拠点を置くオールスターズ・インベストメント(全明星投資基金)の創業者、リチャード・ジー氏は「ここ数週間でこうしたことがあらためてはっきりした」と話す。

ジー氏は「香港は失われた栄光を幾分取り戻すだろう」と指摘。「法治、経験豊富な機関投資家の基盤、自由な市場環境という面では上海より香港が優れている」と述べた。

<MSCI指数入りに打撃も>

本土市場の混乱は、中国株のMSCI指数入りを目指す中国当局にとっても打撃となるかもしれない。

外銀の株式資本市場部門責任者(香港駐在)は匿名を条件に、最終的に中国株はMSCI指数入りを果たすだろうが、本土市場に対する信頼は当面失われるだろうと指摘。「中国当局は信頼を取り戻さなくてはならない。とりあえずは本土市場を正常な軌道に戻す必要がある」と述べた。

上海市場には落ち込んだムードが漂っているものの、打ちひしがれているわけではない。

交銀国際の中国担当チーフストラテジスト、洪コウ氏は「今回(の株価急落)は市場の失敗だが、中国資本市場の改革および開放に向けた大きな流れが変わったとは思わない」と述べた。

(Denny Thomas記者、執筆協力:Elzio Barreto, Viola Zhou and Samuel Shen 翻訳:川上健一 編集:加藤京子)

http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKCN0PN0GI20150713
 

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コメント
 
1. 2015年7月13日 18:13:29 : e9xeV93vFQ
中国株:上海総合指数、上昇−CSI500は08年以来の大幅高
2015/07/13 16:54 JST
  (ブルームバーグ):13日の中国株式市場 で上海総合指数が上昇した。小型株で構成されるCSI500指数は約6年ぶりの大幅高を記録。取引を再開する銘柄が増え、6月の中国輸出の伸びはエコノミスト予想を上回った。
上海総合指数 は前週末比2.4%高の3970.39で引けた。CSI500指数は同6.2%高と2008年11月以来の大幅上昇。中国本土の証券取引所に上場する売買停止銘柄は先週末10日に比べて408銘柄減少して1045銘柄と、上場銘柄全体に占める割合が36%になった。
ペトロチャイナ(中国石油、601857 CH)は4.3%安と、大型株の下げを主導。同社株は先週末までの2週間で24%上昇していた。
?生鴻鼎資産管理のファンドマネジャー、戴明氏(上海在勤)は、「割安株目当ての投資家は相場急落時に大きく値下がりした小型株に注目している」と指摘。「市場は大型株にそれほど強い関心を持っていない。大型株は相場急落時にアウトパフォームしていたからだ」と述べた。
原題:China Stocks Rise as Small Caps Complete Biggest Gain Since ’08(抜粋)
記事に関するブルームバーグ・ニュース・スタッフへの問い合わせ先:上海 Zhang Shidong szhang5@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Richard Frost rfrost4@bloomberg.net Allen Wan
更新日時: 2015/07/13 16:54 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NREL3F6JTSEB01.html


欧州株式市場は大幅高、ギリシャ向けESM支援合意で
2015年 07月 13日 16:24 JST

ユーロ圏首脳、ギリシャ支援工程で合意:識者はこうみる
ユーロ圏首脳会議、ギリシャ向け第3次支援協議への工程で合意
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パリで武装グループが商店立てこもり、店員10人が人質か

[ロンドン 13日 ロイター] - 13日朝の欧州株式市場は大幅上昇。欧州連合(EU)のトゥスク大統領は、徹夜で行われたユーロ圏首脳会合で、ギリシャへの支援融資を全会一致で合意したと明らかにし、「欧州安定メカニズム(ESM)のギリシャ向けプログラムは用意が整った」とツイートした。

0706GMT(日本時間午後4時6分)時点で、ユーロSTOXX50種指数.STOXX50Eは1.3%高。FTSEユーロファースト300指数.FTEU3は1.0%高、STOXXユーロ圏銀行株指数は1.5%高で推移している。

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サウジが再生可能エネ開発に投資、化石燃料時代の終焉にらみ 2015年 05月 22日
ギリシャ支援、週内の融資再開は不可能=ユーログループ議長 2015年 06月 02日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0PN0MQ20150713


ユーロ圏首脳、ギリシャ支援工程で合意:識者はこうみる
2015年 07月 13日 17:56 JST
[13日 ロイター] - ユーロ圏首脳会議は、ギリシャ向け第3次支援の協議開始に向けた工程で合意した。ギリシャは正式な協議開始前に主要な改革について週内に法制化する必要がある。

欧州連合(EU)のトゥスク大統領は、徹夜で行われたユーロ圏首脳会合後、「全会一致で合意した。欧州安定メカニズム(ESM)のギリシャ向けプログラムは用意が整った」と指摘。支援には厳しい条件を満たす必要があると述べた。

市場関係者のコメントは以下の通り。

<松井証券 シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎氏>

ユーロ圏首脳会合でギリシャへの支援融資が合意したことで、同国のデフォルト(債務不履行)やユーロ圏からの離脱、銀行の破綻などが避けられ、これまでのリスクオフの動きはいったん治まる。ただ上値の重しがなくなっただけで、日本株を積極的に買う材料にはならない。

海外情勢が落ち着けば国内要因に目が向くが、直近の国内経済指標では良くないものが目立つ。7月後半から発表が始まる国内企業業績も堅調な内容が見込まれるが、個別では株価に織り込まれている面もあり、この水準で新たにロング(買い持ち)する投資家は少ないのではないか。6月以降、海外投資家からの買いも細っている。当面は、ギリシャ懸念が強まる前の上限である日経平均2万1000円程度を上値めどにボックス相場となりそうだ。

<明治安田アセットマネジメント 取締役執行役員 小泉治氏>

この通りでいくのであれば、基本的には好感される。ユーロ離脱の可能性が十分にあるとみられていただけに、リスクオンという方に動きやすい。これで全て大丈夫という話にはならないだろうが、目先の危機的な話はなくなったととらえられる。

ただ、今回の合意だけで日経平均が年初来高値を上抜くことにはならないと思う。2万0400─2万0500円くらいでの値動きとなるのではないか。(年初来高値の更新は)通期の企業業績の上方修正などが出てこないと少し難しい。

<野村証券 金融市場調査部 チーフ為替ストラテジスト 池田雄之輔氏>

ユーロはギリシャ支援の合意報道を受けていったん上昇したが、その後間もなく下落に転じている。

直観的には、ユーロ分裂を回避したとの観点からユーロ高が想起される。

しかし、ユーロ圏が落ち着いて、ユーロのボラティリティが低下すれば、ユーロ圏のマイナス金利を背景に、ファンディング通貨としてユーロを売って高金利資産に投資する「ユーロ・キャリー・トレード」が拡大する可能性があり、ユーロ安を示唆している。

また、米国の利上げにとって、目先の障害となっていたギリシャ問題の存在感が薄れれば、市場は9月利上げシナリオを一気に織り込みに行く可能性も出てきた。このことはドル高を示唆する。

一方、ドル/円については、米国の金利上昇シナリオの復活と日本の金融政策据え置き予想、およびギリシャ支援合意後のリスクオンの地合いから、買いを手掛けやすい通貨になっていると言えるだろう。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0PN0U220150713


ユーロ圏首脳会議、ギリシャ向け第3次支援協議への工程で合意
2015年 07月 13日 17:45 JST

 7月13日、ユーロ圏首脳会議は、ギリシャ向け第3次支援の協議開始に向けた工程で合意した。写真は会議後に会見するEU首脳ら(2015年 ロイター/FRANCOIS LENOIR)
[ブリュッセル 13日 ロイター] - ユーロ圏首脳会議は、ギリシャ向け第3次支援の協議開始に向けた工程で合意した。ギリシャは正式な協議開始前に主要な改革について週内に法制化する必要がある。

欧州連合(EU)のトゥスク大統領は、徹夜で行われたユーロ圏首脳会合後、「全会一致で合意した。欧州安定メカニズム(ESM)のギリシャ向けプログラムは用意が整った」と指摘。支援には厳しい条件を満たす必要があると述べた。

欧州委員会のユンケル委員長は「これでギリシャのユーロ離脱はない。ギリシャ政府と議会がきょうの決定全てを可決することができると確信している」と述べた。

オランド仏大統領は「(ギリシャ)債務の再構成は、融資期間延長と利払いの交渉を通じて実施される」と述べた。「合意がなかったら、また合意内容が明確でなかったら、欧州中央銀行(ECB)はギリシャの銀行とギリシャ政府への流動性支援を継続することは不可能だろう。これは必須だった」と述べた。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0PN0M220150713


イタリアとスペイン国債が上昇、ギリシャ支援で首脳らが合意
2015/07/13 16:57 JST
  (ブルームバーグ):ギリシャ救済でユーロ圏首脳らが合意したことを受け、13日午前のイタリア国債とスペイン国債は上昇。合意でギリシャのユーロ圏離脱懸念が後退し、質への逃避で買われてきたドイツ債は下落した。
ロンドン時間午前8時現在、イタリア10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.06%。ドイツ債とのスプレッドは13bp縮小し111bp。スペイン・ドイツ債スプレッドも111bp。
原題:Italy’s Bonds Rise With Spain’s as Leaders Reach Greek Aid Deal(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Eshe Nelson enelson32@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Paul Dobson pdobson2@bloomberg.net Paul Armstrong
更新日時: 2015/07/13 16:57 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NREL3F6JTSEB01.html


ECBはギリシャの銀行支援を協議へ,首脳合意は資本注入含む
2015/07/13 16:41 JST

  (ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)はギリシャの銀行向けの流動性支援について協議する。ユーロ圏の首脳らは13日朝、ブリュッセルでの夜を徹した協議後、ギリシャ救済に関し合意に達した。
ギリシャの銀行は資金が枯渇し、ECBが承認する緊急流動性支援(ELA)に頼っている。欧州連合(EU)のトゥスク大統領は13日朝ツイッターで、ユーロ圏首脳らが約17時間の協議後、全会一致で合意に達したと発表した。合意には銀行への資本注入が含まれる。
ECBの政策委員会はギリシャの銀行向けELAを継続するかを協議する。ギリシャのチプラス首相が経済改革実施に向けた法制化を15日までに行えると当局者が考えるかどうかが決定を左右する。
原題:ECB to Discuss Greek Bank Aid After Euro-Area Leaders Reach Deal(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Jeff Black jblack25@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net Paul Gordon, Kevin Costelloe
更新日時: 2015/07/13 16:41 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRF11O6K50XS01.html

コラム:ギリシャ悲劇は防げるか=田中理氏
2015年 07月 13日 14:28 JST 記事を印刷する | ブックマーク | 1ページに表示 [-] 文字サイズ [+]

 7月13日、第一生命経済研究所・主席エコノミストの田中理氏は、挙国一致内閣の発足で支援協議を早期にまとめなければ、ギリシャの銀行破綻やユーロ離脱が一段と現実味を帯びると指摘。提供写真(2015年 ロイター)
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コラム:中国の公的介入が導く「株式市場の死」=武者陵司氏
アングル:底堅い香港市場、中国株急落で見直される「金融ハブ」
ユーロ下落、ギリシャ問題予断許さず ユーロ圏首脳会議に注目
今週は突発的な円高に要警戒、相場に潜む3つのリスク
田中理 第一生命経済研究所 主席エコノミスト

[東京 13日] - ギリシャ支援合意の最終期限とされた12日のユーロ圏首脳会議は同日中に結論が出ず、13日午前(日本時間の正午前後)に再開する見通しだ。それに先駆けて行われたユーロ圏財務相会合では、新たな支援に向けた交渉を再開するにはギリシャ側の一段の措置が必要とされ、結論は持ち越された。

ギリシャ政府がさらに踏み込んだ改革法案を議会で可決するのに与えられた猶予期間は15日までの3日間。ドイツ政府はギリシャがさらなる緊縮を受け入れないのであれば、一時的なユーロ離脱を要求している。ギリシャ支援協議はいよいよ大詰めを迎えている。

金融システムの崩壊とユーロ離脱の危機に直面するギリシャのチプラス首相は5日の国民投票後、早期の融資再開に向けて歩み寄りの姿勢をみせてきた。支援協議の再開に先駆けて、主要政党の党首から今後の支援協議での政権への支持を取り付けたほか、問題発言の多いバルファキス財務相を穏健派のツァカロトス外務副大臣に交代させた。

さらに6月末時点の債権者側の要求をほぼ全面的に受け入れた財政再建策を提出。同案に基づいて交渉する権限を政権に与える法案を議会で可決し、改革実行への決意を示した。こうしたギリシャ側の合意を模索する動きを受けて、フランス政府や欧州委員会がギリシャのユーロ離脱回避に向けて関係各国の説得に動き出したこともあり、12日のユーロ圏首脳会議までの合意実現への期待感も高まっていたが、そうした期待はまたも裏切られた。

<ドイツが反対する限りギリシャ救済は困難>

債権者側の言い分はこうだ。6月末に債権者がギリシャ側に提示した財政再建策は、中断していた2次支援プログラムを再開するのに当たって必要な措置だった。だが、新たな金融支援は3年間で総額535億ユーロと当初の想定を大きく上回る。しかも、6月末からの銀行の営業停止と資本規制の導入で経済環境の前提が大幅に狂っており、銀行救済費用も必要となる。最終的な支援総額は820―860億ユーロに上ると見積もられている。従来よりも大規模な金融支援が必要となったことで、ギリシャ側にはさらに踏み込んだ改革が要求されるわけだ。

金額の溝以上に深刻なのが、度重なる金融支援とギリシャの改革不実行、チプラス政権誕生後の対決姿勢がもたらしたギリシャに対する債権者の不信感だろう。債権者側が出した結論は、ギリシャが3日以内にさらに踏み込んだ改革関連法案を議会で可決しない限り支援交渉は開始しないという「最後通告」だった。

20日に欧州中央銀行(ECB)が保有する国債の償還期限が迫っており、今後のスケジュールはさらにタイトとなった。15日夜までにギリシャ議会が税制変更や年金改革などの法案を可決すれば、16日にドイツ議会を緊急招集して支援協議の再開を承認し、17―19日の間にユーロ圏財務相会合を開き、当面必要な資金支援を決定する。

国際通貨基金(IMF)への滞納金の返済やECBが保有する国債の償還費用に充てるため、20日までに70億ユーロ程度、8月中旬までにさらに50億ユーロ程度の資金が必要とみられている。ギリシャ政府が求めている債務軽減措置は当面の支援策に盛り込まれず、今後の改革の実行状況をみて判断する。その場合も、元本削減(ヘアカット)が行われることはなく、利払いの猶予期間や融資の返済期間の延長などが検討されることになる。

新たな融資の実行主体は、欧州連合(EU)の金融安全網である欧州安定メカニズム(ESM)となる。ESMによる融資決定には理事会を構成するユーロ圏財務相の全会一致の賛成が必要だ。ESMには緊急時の採決規定があり、ECBの資本金構成比に準じて各国に割り当てられた投票権で85%以上の賛成が得られれば、融資実行が可能となる。

この場合、融資実行はフィンランドなど投票権が小さい国が反対したとしても可能だが、27.1%の投票権を有するドイツが反対する限り不可能だ。なお、ESMにはつなぎ融資の制度がなく、当面の資金繰り危機を回避する方法は不透明だ。

<ギリシャのユーロ離脱は本当に現実解か>

欧米メディアにリークされたドイツのショイブレ財務相が作成したとされる文書では、ギリシャは議会の支持を得て改革案を迅速かつ大幅に改善させることが必要とし、それができないならばEU内にとどまる形で一時的にユーロを離脱させ、成長支援や人道支援を提供するとともに、債務負担を軽減する。

ただ、ドイツが提案するギリシャの一時的なユーロ離脱がEUの法体系の下で可能かどうかは必ずしも定かでない。EU条約にはEUからの離脱規定(EU基本条約第50条)があるが、ユーロ圏からの離脱規定はない。ギリシャがユーロを離脱するには、EUから離脱する必要があるとの見方が一般的だ。ただ、英国やデンマークのように、EU加盟国でありながらユーロの採用を免除(オプトアウト)されている国もあり、ギリシャにこうした特例を認めることもできなくはない。

これとは別に、EUの価値基準に違反した国に対する一時的な権利停止に関する規定(同第7条)を適用することも考えられる。つまり、ギリシャが財政規律に違反し、債務の返済を履行しないことをEUの価値基準に対する重大な違反とみなし、単一通貨ユーロを利用する権利を一時的に停止する。

ECBは6月24日以来、ギリシャの銀行への緊急流動性支援(ELA)の利用上限を886億ユーロに据え置いている。7日にはELAに適用されるギリシャ国債の担保価値の評価を厳格化し、銀行が利用可能な担保を絞り込んだ。銀行関係者によれば、銀行の流動性バッファーは数日内にも枯渇する可能性がある。

支援再開で合意できない状況下で、ECBがELAの利用上限を引き上げるのは困難だ。当面の銀行破綻を回避するためには、預金の引き出し制限をさらに強化し、流動性の枯渇を食い止める必要がある。

財政資金が枯渇したギリシャ政府が新たな金融支援なしに、20日に控える35億ユーロのECB保有国債の償還に応じる余裕はない。近日中に金融支援を受け取れなければ、ECBはギリシャの銀行へのELA供給を打ち切る可能性が高い。その場合、ギリシャの銀行破綻は避けられず、金融システムは崩壊の危機に瀕する。

債権者側の厳しい姿勢がギリシャの政局流動化を招く恐れもある。支援獲得を目指す国民投票後の政権の方針転換や、銀行の営業停止の長期化による国民生活への打撃を受け、ギリシャ国民の政権批判が徐々に広がる可能性もある。支援開始に先駆けてギリシャ議会では緊縮関連法案の議会採決が必要となるが、その過程で連立政権が崩壊するかもしれない。連立崩壊時に議会の解散・総選挙を行っている時間はギリシャに残されていない。挙国一致内閣の発足で支援協議を早期にまとめなければ、ギリシャの銀行破綻やユーロ離脱が一段と現実味を帯びる。

中長期的な課題はさておき、債権者からの信頼回復、支援条件でのさらなる譲歩、ギリシャ議会での法案可決、全会一致の支援決定、一部支援国での議会承認、つなぎ資金の手法、ELAの供給継続、銀行の破綻回避、政局流動化の封じ込めなど、早急に解決しなければならない問題が山積で、ギリシャに残された時間は少ない。何か1つの歯車が狂っても支援は暗礁に乗り上げる。

古代のギリシャ悲劇の多くは、最後に登場する神が事態を収拾して閉幕すると聞く。この複雑にもつれた糸をほどく秘策はあるのか、ギリシャのユーロ圏での将来を左右する最終幕がいま始まろうとしている。

*田中理氏は第一生命経済研究所の主席エコノミスト。1997年慶應義塾大学卒。日本総合研究所、モルガン・スタンレー証券(現在はモルガン・スタンレーMUFG証券)などで日米欧のマクロ経済調査業務に従事。2009年11月より現職。欧米経済担当。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKCN0PN08X20150713?sp=true


2. 2015年7月13日 23:43:11 : jXbiWWJBCA
米国債(午前):下落、ギリシャと債権団合意で逃避需要後退
2015/07/13 22:48 JST

  (ブルームバーグ):13日朝の米国債市場では、10年債が下落。利回りは約2週間ぶりの水準に上昇した。ギリシャがユーロ圏にとどまるため債権団と合意したことが手掛かり。
ギリシャと債権団はブリュッセルでの約17時間に及ぶ交渉の末、第3次救済プログラムについて正式な協議を開始することで合意した。
RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「逃避需要による買いが幾らかなくなりつつある」とし、ギリシャと債権団は「合意に達したようだ」と続けた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午前8時48分現在、10年債利回りは前週末比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.46%。同年債(表面利率2.125%、2025年5月償還)価格は1/2下げて97 3/32。  
原題:Treasuries Drop After Greece Gets Deal as Focus Shifts to Fed(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Susanne Walker Barton swalker33@bloomberg.net;エディンバラ Lukanyo Mnyanda lmnyanda@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net Paul Cox, Michael Aneiro
更新日時: 2015/07/13 22:48 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRFHQQSYF01T01.html


米資産家ウィルバー・ロス氏:ギリシャ合意は政治変革も促す
2015/07/13 22:45 JST
  (ブルームバーグ):ギリシャ財政を救済する合意は同国の長期的な回復にとって同様に重要となる政治的な変化ももたらすだろうと、米資産家ウィルバー・ロス氏が指摘した。
ロス氏は13日、米経済専門局CNBCとのインタビューで、「最終合意は成立するだろう」と発言。「恐らくもっと重要なことはギリシャの政治的状況に変化が起こることだと考える」と述べた。
救済の条件に反対した議会指導者らがあまり長く権力の座にとどまり続けることはないだろうとロス氏は見込んでいると話した。
原題:Wilbur Ross Says Greek Deal Will Prompt Political Change as Well(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Steve Dickson sdickson1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Steve Dickson sdickson1@bloomberg.net
更新日時: 2015/07/13 22:45 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRFHU46K50Y401.html

フラッシュボーイズ大歓迎−世界の取引所が高頻度業者誘致
2015/07/13 18:00 JST
(最終段落の取引所部分を訂正しました)
(ブルームバーグ):ウォール街のスピード狂として物議を醸している高頻度トレーダーを世界の取引所が熱心に勧誘している。
米国での高頻度取引(HFT)は激しい議論を招いているが、メキシコやトルコ、南アフリカ共和国などの取引所はビジネス拡大を目指し、高頻度取引業者を誘致している。
これは認識されるリスクがどんなものであれ、アルゴリズムを利用するロボットトレードは着実に世界に浸透しているという明白なメッセージだ。イスタンブール証取のマネジングディレクター、ムアンメル・チャクル氏は「外国人投資家を歓迎する。それには高頻度取引業者も含まれる」と語った。
多くの取引所にとって高頻度取引の魅力は明白だ。瞬時に売買を執行し、全体の売買高を押し上げる。出来高増加は投資家の勧誘を助け取引所にも恩恵をもたらす好循環を生み出す。
高頻度取引は推進派にとってはまさに革命で、取引の高速化、低コスト化、効率化につながるとされる。一方、ウォール街用語に高頻度取引業者を「フラッシュボーイズ」として加えた作家マイケル・ルイス氏を含む批判的な人々の間では、こうした取引を使う抜け目のない業者が他社を犠牲にして不当な利益を得ていると受け止められている。米当局は懸念を表明し、一部で調査を進めている。
だが、取引所の多くはこうした批判に屈していない。これまでのところイスタンブールでは高頻度トレーダーの存在感は取るに足りないが、イスタンブール証取はより多くの高頻度取引業者を引き寄せることを期待し、9月に株取引システムをアップグレードする。来年にはデリバティブ取引プラットフォームでも機能改善を計画している。
支援措置
東京証券取引所も同様の措置を講じている。東証幹部は先月、ニューヨークを訪問し、9月に予定する売買システム「アローヘッド」のリニューアルについて高頻度取引業者に説明した。アローヘッドの注文処理速度は既に、5年前に比べて1000倍強となっている。
日本の取引所は他の方法でも高頻度取引業者を支援している。ここ2カ月にサスケハナ・インターナ ショナル・グループが東証の直接取引参加者となったほか、KCGホールディングスが東京商品取引所の資格を取得した。2009年にリモート取引参加者制度が導入されて以来、日本に拠点を持たない海外の業者が取引所に直接参加する資格を得たのは両社が初めて。
原題:Flash Boys Welcome: World Exchanges Woo High-Frequency Traders(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Sam Mamudi smamudi@bloomberg.net;ロンドン John Detrixhe jdetrixhe1@bloomberg.net;メキシコ市 Ben Bain bbain2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Nick Baker nbaker7@bloomberg.net David Papadopoulos
更新日時: 2015/07/13 18:00 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NREJ4F6TTDS501.html

インド:6月の消費者物価指数、前年比5.4%上昇−予想上回る
2015/07/13 21:31 JST

  (ブルームバーグ):インドの6月の消費者物価は予想を上回る上昇率となった。インド準備銀行(中央銀行)のラジャン総裁にとっては利下げ余地が狭まった。
中央統計機構が13日発表した6月の消費者物価指数(CPI )は前年同月比5.4%上昇と、5月の5.01%上昇から加速。ブルームバーグがまとめたエコノミスト35人の予想中央値は5.1%上昇だった。
ブルームバーグの別の調査によれば、大半のエコノミストらは来年早々にインド中銀が利下げするとの見通しを修正し、2016年9月末まで政策金利であるレポ金利 を7.25%に据え置くとみている。
原題:India’s CPI Quickens More Than Estimated, Reducing Rate-Cut Room(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューデリー Unni Krishnan ukrishnan2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Daniel Ten Kate dtenkate@bloomberg.net Jeanette Rodrigues
更新日時: 2015/07/13 21:31 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRFEAN6TTDSO01.html

債券下落、株高や日銀国債買いオペ見送りが重し−長期金利0.4%半ば
2015/07/13 15:37 JST
  (ブルームバーグ):債券相場は下落。前週末の独米国債相場が続落した流れを引き継いだ上、株高や日本銀行の長期国債買い入れオペが見送られたことで上値の重い展開が続いた。
13日の長期国債先物市場で中心限月の9月物は前週末比12銭安の147円11銭で取引を開始。午後には日本株が一段高になると、147円06銭まで下落した。その後は147円19銭まで下落幅を縮小したものの、結局は10銭安の147円13銭で取引を終えた。
現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の339回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値0.43%を1.5ベーシスポイント(bp)上回る0.445%で取引を開始。その後は0.440%と0.445%を上下する展開となっている。
JPモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、「前週末の米国債利回りが上昇したことに加え、日本株もリスクオンで反応していることを受けて、売りが優勢となっている」と指摘。ただ、ギリシャ問題については、「株式市場は楽観的な反応となっているが、債券市場はまだ波乱含みで警戒感を持っており、10年債利回り上昇も小幅にとどまっている」と付け加えた。
10日のドイツと米国の国債相場は下落。独10年債利回り は前日比17bp上昇の0.89%と、6月26日以来の高水準で引けた。米10年債利回り は8bp上昇の2.40%程度となった。
イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は10日、クリーブランドでの講演で、「フェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上げへ最初の一歩を踏み出し、金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える」と話した。
ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「イエレン議長が年内利上げに含みを持たせており、米景気減速などの材料なしに上値も追えず」、10年債利回りは引き続き0.4%台で推移の可能性があると話した。
13日のアジア株式市場では、中国の上海総合指数 が午前に一時マイナス圏に沈む場面もあったが、午後には前週末比4%近くまで上昇するなど株買い優勢の展開だった。日本株 も中国株の上昇を背景に、日経平均株価が2万円台を回復して取引を終えた。
BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、日銀の買い入れオペが見送られたことに加え、「株価が上昇していることも重荷になっている可能性がある」と話した。
ギリシャ情勢を見極め
12日のユーロ圏首脳会議に先立って開かれた財務相会合は、少なくとも740億ユーロに及ぶ支援パッケージについて具体的な交渉に入るには、ギリシャが経済改革法を成立させることが条件だと同国に求めた。チプラス首相はユーロ圏残留の道を残すために新たな緊縮措置を議会で可決させるよう、3日間の猶予を与えられた。
ドイツ証の山下氏は、「ギリシャの支援策は週末も合意に至らず、仮に3日間の期限に緊縮案が立法化されても先行きはなお不透明感がくすぶる」と指摘した。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 青木 勝
更新日時: 2015/07/13 15:37 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NR9ES26JIJUO01.html


3. 2015年7月14日 02:17:38 : Id49Y19GiY
ニッポンでも日銀がカネを無制限に刷りまくって株を買いまくり、不動産投信宅を買いまくり、日本国債を買いまくっているんだがこれは「市場の死をもたらさないいいこと」なんだな。

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