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ギリシャのデフォルト、本当に避けられるのか ユーロ離脱でもアルゼンチン型回復は望み薄 支援合意が残した将来の火種 造反
http://www.asyura2.com/15/hasan99/msg/146.html
投稿者 rei 日時 2015 年 7 月 23 日 18:11:27: tW6yLih8JvEfw
 

ギリシャのデフォルト、本当に避けられるのか

ギリシャのミコノス島の港 PHOTO: ATHANASIOS GIOUMPASIS/GETTY IMAGES
By DIMITRA DEFOTIS
2015 年 7 月 23 日 13:20 JST
 ギリシャ危機は本当に最悪期を過ぎたのだろうか。

ギリシャ危機特集
 スタンダード&プアーズ(S&P)は21日、ギリシャの長期ソブリン信用格付けを「CCC-」から2段階引き上げ「CCC+」とした。ギリシャが先週、3年間の支援と3カ月間の71億6000万ユーロ(約9630億円)のつなぎ融資を原則確保したことに触れ、同国の民間向け債務は今後半年から1年でのデフォルト(債務不履行)が「もはや不可避ではなくなった」と指摘した。

 さらに翌22日には、欧州中央銀行(ECB)がギリシャの銀行向け緊急流動性支援(ELA)の上限を9億ユーロ(約1200億円)引き上げた。

 だが、ここ数週間にわたりギリシャ政府が国内でも債権団に対しても瀬戸際政策を続け、6月から7月にかけて金融危機に陥ったため、5月に見られた経済面の好材料はすっかりかすんでしまった。

 ギリシャ経済の分析を手掛けるマクロポリスは22日付のツイートで、ギリシャがどこまで行く必要があるかを示している。それによると、ギリシャのチプラス首相は政権維持に必死で、「国民の5分の1超は物質的に困窮している」。国内の住宅ローン債権は差し押さえのリスクが高まっているほか、銀行資本規制の結果、国内企業の売上高は大幅に落ち込んだという。

 同社は明るい兆しとして、ギリシャの経常収支が5月に黒字となったことを挙げている。黒字は昨年9月以来で、「5月のギリシャの旅行収入は、旅行1回当たりの平均支出が回復したので17%増加した」と述べている。

 もっとも、5月はかなり前の話だ。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwjh9sTBz_DGAhWDIaYKHeIVCNo&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581125293012958036&ei=HYmwVaH0CYPDmAXiq6DQDQ&usg=AFQjCNG1MgP86TC9iSG9JUU4y6uJSyWinQ&bvm=bv.98476267,d.dGY


Financial Crisis | 2015年 07月 23日 12:37 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
焦点:ギリシャ、ユーロ離脱でもアルゼンチン型回復は望み薄か

 ロイター/Marko Djurica)
[ロンドン 22日 ロイター] - ギリシャは辛うじてユーロ圏からの放逐を免れた。しかしいずれ発生する大規模なデフォルト(債務不履行)とユーロ圏からの永久離脱に向けて、時計は着実に時を刻んでいるとの慎重論もある。

2カ月後か2年後か分からない「その時」には、過去に大規模なデフォルトを起こしたアルゼンチンの教訓が再考されるのは間違いない。

アルゼンチンは2001年に1000億ドルと史上最大規模のデフォルトに陥った。通貨ペソはドルとのペッグ制が打ち切られ、75%も切り下がった。この結果、経済は大打撃を受け、実質国内総生産(GDP)は15%落ち込んでインフレ率は40%に達し、家計と企業の両方で資金繰りが行き詰まった。政府は今に至っても国際資本市場に復帰できずにいる。

しかしアルゼンチンは幸運にも世界的な経済情勢が追い風となり、間もなく景気が持ち直した。

ギリシャは08年から景気後退が続いて債務も巨額なため、ユーロ圏から離脱した方がうまく行くのではないかと一部のエコノミストはみている。再導入されるドラクマがユーロより50%割安になれば回復のきっかけになるのだろうか。

カリフォルニア大バークリー校のバリー・アイケングリーン教授(経済・政治科学)は、銀行制度の破綻や持続不可能な債務、国際競争力回復の必要性など、ギリシャとアルゼンチンには共通点があるとしながらも、「ギリシャの場合、ドラクマの再導入と通貨切り下げの効果がアルゼンチンよりも小さいと考える理由がある。ギリシャは市場が開かれておらず、輸出も少ない」と述べた。

隣国ブラジルの通貨が大きく下げる中、通貨ペソがドルに連動していたアルゼンチンは1999─2001年にかけて進んだドル高により輸出競争力が低下。最終的にペッグ制の廃止に追い込まれた。

ギリシャの競争力面の問題はもっと根深い。賃金が08年以来で40%減少し、単位当たり労働コストが下がったにもかかわらず、輸出が持ち直すことはなかった。

ここで疑問が持ち上がる。これほどの規模の「内部切り下げ」で競争力が高まらなかったのに、対外的な通貨価値が同程度切り下がったからといって効果は見込めるだろうか。賃金低下や通貨下落でその国の商品の価格が下がっても、結局は需要がなく供給能力の拡大余地も限られているのなら、経済活動には影響しない。

コモディティの主要輸出国であるアルゼンチンは、世界的なコモディティブームの始まりに通貨安が重なった点が幸運だった。

シティのチーフ・グローバル・エコノミストで「グレグジット」という言葉の生みの親であるウィレム・ブイター氏は「(アルゼンチンの前例が)ギリシャで繰り返されることはない。ギリシャ経済はもっと閉鎖的で、アルゼンチンが世界的なコモディティの超好循環で得たとの同じような効果を観光業や海運業で得られる望みは皆無だ」と述べた。

<需給ギャップに注意>

もっとも過去の歴史を振り返ると、通貨の大幅な減価が最終的に成長を上向かせた例は少なくない。ロシアは1998年にルーブルが75%下落した後、実質GDPが5年間で40%増加した。このほか韓国、メキシコ、マレーシア、タイなどでも通貨の下落後に成長が持ち直した例がある。

キャピタル・エコノミクスのアンドルー・ケニンガム氏は「通貨切り下げの最初の年に起こるマイナスのショックは侮れない。しかし急速な成長と雇用の回復局面が訪れるのはほぼ間違いない」と述べ、ギリシャでもアルゼンチン同様に雇用の改善が期待できるとの見方を示した。

その上、ギリシャがユーロを離脱したとしても欧州連合(EU)にはまず間違いなく残留しそうで、EU内における金融支援の純受益国であり続けるだろう。

より重要なのは需給ギャップ、すなわち実際の成長率と潜在成長率とのかい離が、回復に拍車を掛ける可能性だ。

通貨切り下げ前の需給ギャップが大きいほど、回復も大きくなる。経済開発協力機構(OECD)の計算では、ギリシャの需給ギャップは13%と極めて大きい。

(Jamie McGeever記者)

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FX Forum | 2015年 07月 22日 20:52 JST 関連トピックス: トップニュース

コラム:ギリシャ支援合意が残した将来の火種=加藤隆俊氏

加藤隆俊国際金融情報センター理事長/元財務官

[東京 22日] - 7月半ばの極めて切迫したマラソン交渉の末、ユーロ圏首脳会議はギリシャへの追加支援で大筋合意し、当面の危機は回避された。しかし、残された火種は多く、夏場以降も引き続き金融市場の波乱要因となりそうだ。

今回の合意内容を振り返れば、最大860億ユーロ規模の対ギリシャ3次支援に向けて当事者間の交渉が開始されるというものである。8月半ば過ぎまで継続するとみられる交渉では、3カ年支援計画の具体的な中身や条件が話し合われる。その過程では支援国側とギリシャ側の思惑のずれから、最終合意の雲行きが怪しくなる場面もあるだろう。

また、支援実施にこぎ着けたとしても、2012年以降の2次支援と同じように、ギリシャに求められる改革の進捗次第では、パフォーマンス・クライテリア(融資継続の条件)を満たさないとの理由から支援が中断されるといった事態に再び陥る可能性もあり得る。

最大の不安は、ギリシャ政府の改革遂行能力だ。支援国側から突き付けられた緊縮策に対して国民投票で「ノー」の答えを自ら引き出しておきながら、その後のユーロ圏首脳会議で当初案より厳しい緊縮策を飲んだチプラス政権の構造改革案が議会で承認されるか、さらには国民が反旗を翻さないか、予断を許さない。

周知のとおり、チプラス首相が率いる「急進左派連合(SYRIZA)」は議会で単独過半数を有しておらず、同じく反緊縮派の政党「独立ギリシャ人」と連立政権を組んでいるが、今回のチプラス政権の君子豹変を受けて、連立与党内からも閣僚や議員の造反が増えている。

16日未明に行われた緊縮策に関連する法案の議会採決では、否決の場合は追加支援を受けられず、ユーロ離脱が決定的になるという背に腹は代えられぬ状況だったため、過半の賛成を得ることができた。しかし、緊縮路線に反対してきた与党議員のこれまでのスタンスを考えれば、今後具体策を詰める過程で政治情勢は大きく流動化する可能性が高いと見るべきだろう。秋にも総選挙が実施されると報じられているが、支援国側が求める改革案を実行に移すことが可能な挙国一致内閣を作れるかが、ギリシャの命運を握ることになりそうだ。

一方で、3次支援はユーロ圏の支援国側にも痛みとして大きく跳ね返ってくる。2次支援プログラムが中断されて以降、ギリシャ経済は悪化の一途をたどっている。税収の大幅な落ち込みや金融機関の経営悪化などを受けて、必要支援額は当初想定より大幅に増えている。ユーロ圏首脳会議で大筋合意した最大860億ユーロの追加支援で本当にギリシャ経済の再建が担保されるのか、これから3次支援交渉で固めてみない間は不明である。

こうした状況を受けて、欧州連合(EU)や欧州中央銀行(ECB)と並んで対ギリシャ支援トロイカ体制の一角を占めてきた国際通貨基金(IMF)が、果たしてどの程度の金額を負担するのかは微妙な問題だ。IMF側からすれば、既存の債務がサステイナブル(持続可能)な水準まで引き下げられるという十分に説得力のあるシナリオが描けなければ、3次支援に積極的に参加することは難しくなるだろう。

IMFにおいてはかねてから、ギリシャなどユーロ圏の国際収支困難国への桁外れのIMF融資に対する批判が新興国を中心に極めて強いと聞いている。それだけに、3次支援の前提として十分なギリシャ債務の削減は不可欠とのIMFの姿勢は強いとみられる。

ただし、支援国側の立場からすれば、「借りた者勝ち」とも言えるギリシャ債務の棒引きは自国民感情のさらなる悪化を招きかねず、難しい政治判断となろう。特にギリシャに対する懸念が強まっているドイツで、メルケル首相が国民に対してどのように説明責任を果たすのか注視したい。

また、ギリシャのポピュリスト政権が瀬戸際作戦により大規模な債務削減を勝ち取ったという展開になれば、他のユーロ圏重債務国の政治景色が変わってしまう可能性もある。例えばスペインでは12月に総選挙が予定されているが、ポデモスなどの反緊縮派の左派政党が大きく議席を伸ばさないか少々心配だ。

<理にかなっていたギリシャ一時離脱案>

上記のような情勢が予想される中で、筆者は正直なところ、ギリシャのユーロ一時離脱というドイツ案に魅力を感じていた。一時離脱すれば、民間債務への支払い不履行も不可避となるが、ギリシャは少なくとも他者からの押し付けではなく自国の問題として主体的に、銀行への資本注入、預金封鎖の解除、税収確保といった難問の解決にあたっていく必要に迫られる。

もちろん、一時的とはいえ離脱の選択肢は劇薬であり、経済の短期的な混乱は残留の場合に比較して、極めて大きいものになろう。2001年にアルゼンチンがデフォルトしたときのように、企業や銀行の破たんは増大し、通貨の大幅な切り下げを通じ、相当に高率なインフレになると予想される。ただ、アルゼンチンの例を見ると、経済の調整は劇的に進み、経済回復が期待できる可能性はある。

対照的に、今回の支援によって短期的にそうした痛みを一度に受ける恐れはなくなるが、ギリシャ経済や国民は極めて長期にわたり鈍い痛みを強いられ続けることになる。

12日付のユーロ首脳会議の声明文を読むと、「よくそこまで要求できるな」ということが書かれてある。国有資産の売却に関しても、事実上トロイカの了承を得ながら行うとされており、まさに「箸(はし)の上げ下げ」まで支援国側が意見するという内容になっている。

むろん、離脱の場合でも財政緊縮路線が不可避である点に変わりはない。外貨準備が払底し、どこからも信用の供与を受けられない状況では、国や地方政府の行政支出は歳入の範囲内でしか賄えないことになる。ギリシャの国民生活は今後、今まで以上に厳しい状況に長期間耐えていかなければならないということである。

率直に言って、ここから先のギリシャ問題の行方を見通すのは容易ではない。こうした痛みにギリシャ国民が耐えていこうとするのか、それともやはり緊縮策の実行は先送りされトロイカがしびれを切らす、いつか見た光景が繰り返されるのか。3次支援も始まっていない現状では、いずれに転ぶかの予想は立てにくい。

ただ、もしも再び支援が中断されるなどの事態に陥ったときには、今度こそギリシャのユーロ離脱は現実味を帯びることになる。そのときは、ギリシャ政府が借用証書(IOU)なりを発行して資金を調達し返済に充て、そのIOUが流通するかたちで、事実上の新ドラクマとなっていくのではないか。

今回ユーロ圏が結束を示したことで、市場の大混乱は当面回避されたが、ギリシャ問題解決の正念場が訪れるのはこれからだ。

*加藤隆俊氏は、元財務官(1995─97年)。米プリンストン大学客員教授などを経て、2004─09年国際通貨基金(IMF)副専務理事。10年から公益財団法人国際金融情報センター理事長。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(こちら)

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。

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ギリシャ改革法案可決、支援の前提条件をクリア−与党造反減
2015/07/23 13:45 JST

  (ブルームバーグ):ギリシャ議会は23日未明、財政改革法案の第2弾を賛成多数で可決した。チプラス首相は採決に先立ち議員らに、結束してユーロ残留に必要な犠牲を受け入れるよう呼び掛けた。

ギリシャ議会(定数300)は23日午前4時近くに投票に移り、改革法案を賛成230、反対63で可決した。同法案には欧州連合(EU)の銀行再建・破綻処理指令(BRRD)を国内法に導入することなどが盛り込まれている。与党の急進左派連合(SYRIZA)からは36人が造反したが、先週の改革法案採決での39人を下回った。

チプラス首相は債権者がギリシャに課した政策は誤っていると個人的には思うが、この政策プログラムを実施するつもりだと発言。最終的な合意内容がギリシャに有利となるよう全力を尽くす覚悟だと語った。

同首相はまた、議員らの根強い強迫観念を呼び起こすことで当面の過半数支持を保つ狙いで、「欧州の保守勢力は依然、ギリシャをユーロ圏から放り出す計画を主張している」と述べた。

ギリシャ政府は、第3次支援交渉開始の前提条件としてユーロ圏各国から求められた事前行動は今回の法案で全て実行したことになると述べていた。

20日前の妥結目指す

国際通貨基金(IMF)などいわゆるトロイカ3機関の当局者は週内にもアテネ入りし、第3次支援プログラムの細部を詰める作業を開始する予定。ギリシャは欧州中央銀行(ECB)が保有する同国債の償還に同プログラムの資金を充てられるよう、今月20日前の交渉妥結を目指している。
今回可決された法案に盛り込まれた新銀行ルールは理論上、納税者が銀行破綻のコストを負担しないようにする内容。

原題:Tsipras Appeal to Siege Mentality Secures Bailout Vote in Greece(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:アテネ Eleni Chrepa echrepa@bloomberg.net;アテネ Nikos Chrysoloras nchrysoloras@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jerrold Colten jcolten@bloomberg.net Ben Sills, Brendan Scott
更新日時: 2015/07/23 13:45 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRX2CQ6JIJUS01.html

財政改革第2弾を可決=与党からまた、亀裂鮮明に―ギリシャ
時事通信 7月23日(木)10時23分配信

 【アテネ時事】ギリシャ議会(定数300)は23日未明、欧州連合(EU)に金融支援再開の条件として求められた財政改革関連法案の第2弾を賛成多数で可決した。
 これを受けギリシャ政府は、総額最大860億ユーロ(約11兆7000億円)の支援協議を速やかに開始したい意向だ。
 ユーロ残留を訴える最大野党の新民主主義党(ND)などが支持に回り、賛成票は230票に上った。ただロイター通信によると、チプラス首相率いる与党・急進左派連合(SYRIZA)の所属議員の約4分の1に相当する36人が造反。今月16日に行われた増税や年金改革を含む最初の関連法案の採決に続き、反緊縮を掲げてきたSYRIZAの亀裂が改めて浮き彫りとなった。
 第2弾の法案は、銀行が破綻した際に投入される税金負担などを抑制するため、保護される預金の上限額を設定することが柱。EU各国が導入を進める制度をギリシャでも法制化する。民事訴訟にかかる期間や費用を抑えるため、手続きを簡略化する措置も盛り込まれた。
 ギリシャ紙カティメリニによると、SYRIZAの反緊縮派の有力者、ラファザニス前エネルギー相は「ユーロ圏の脅しに屈した植民地になるのなら、将来はない」と、ユーロ圏離脱すら示唆。SYRIZAが分裂すれば、チプラス政権の動揺は避けられず、今後の債権団との交渉などにも支障が出る恐れがある。 

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最終更新:7月23日(木)11時51分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150723-00000043-jij-eurp
 

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コメント
 
1. 2015年7月23日 18:59:52 : nJF6kGWndY

>ギリシャのデフォルト、本当に避けられるのか

ヘアカットは不可避

つまり避けられないが

当面、世界経済への影響は、大したことはなく

ギリシャの茹で蛙が続くだけだな



2. 佐助 2015年7月23日 20:04:16 : YZ1JBFFO77mpI : KTZjxPAPgA
世界信用収縮恐慌は収束していません。
しかも信用恐慌のマグマが、地下に隠れています。

1929〜32年に姿を現した第一次世界金融大恐慌は世界通貨のポンドからドルへの移行が根因。 2007〜10年にスタートした第二次世界金融大恐慌は、ドル一極からユーロ・円三極への移行が根因で10年以上の長期間に渡り世界経済が同期波及しますが,対策してませんので,引き続きデフォルト(債務不履行)や銀行・株式市場・為替のモラトリアム(一斉閉鎖)が発生する。銀行・証券・為替の一時閉鎖と解約は、早い者勝ちとなるため、取り付け騒ぎの発生は不可避となる。

現代の日本政府は、他国の借金棒引きに大盤振舞いしても、自国民の借金の棒引きはしない。そして外国からの資金が逃出すと、株・土地・債権・通貨が大暴落する。しかも物価高騰・品不足・購買力激減で、経済は大混乱する。

ドルが即時に第三次金本位制採用を宣言すれば、ユーロや円の追随時期も早まります。又、ユーロや円がドルよりも早く第三次金本位制を採用すれば、世界の信用恐慌は、三年で収束します。そして、基軸通貨でない通貨は、どれかの基軸通貨又はバスケット(混合)させた通貨とリンクして為替を固定させ、世界信用恐慌は収束されます。

前回ポンド中心からドル中心に移行した事実が公認されたのは、第二次大戦後だ。為替のポンド表示がドル表示に切り替わるには、さらに十年かかった。1929年にスタートした世界恐慌は1940年のドル支配が認識されるまで続いた。

政府・企業が、信用恐慌から早期脱出するためのマニフェストは、次聖代産業革命へ大胆にシフトすることです。次世代産業革命とは「放射能・CO2を発生させない動力」への転換革命です。そして技術革新に乗り遅れた大企業の消失劇を体現することになる。


3. 2015年7月23日 22:53:17 : jXbiWWJBCA
International | 2015年 07月 23日 18:16 JST
第2四半期スペイン失業率3年ぶり低水準 総選挙へ首相に追い風
[マドリード 23日 ロイター] - スペイン国家統計局が23日発表した第2・四半期の失業率は22.4%と

、約3年ぶり低水準となった。年内に行われる総選挙で、景気回復が定着したとして有権者の支持を得たいラホイ

首相を支援する内容となった。

第1・四半期は23.8%だった。

ただスペイン失業率は、ギリシャに次いで欧州で2番目に高く、過去5年間で20%を下回ったことはない。

2011年末の前回の総選挙時に比べると失業率はやや改善している。市民に不満の高い緊縮政策や汚職スキャン

ダルを背景に与党の立場が弱まる中、ラホイ首相は景気回復を追い風に再選を目指している。

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WH案件費用先送り、田中社長ら意図の可能性=東芝第三者委報告
http://jp.reuters.com/article/2015/07/23/spain-economy-employment-idJPKCN0PX0U720150723


News | 2015年 07月 23日 21:40 JST
米新規失業保険申請件数は25.5万件、前週は28.1万件=労働省
[23日 ロイター] - 米労働省が発表した新規失業保険週間申請件数は以下の通
り。

(失業保険・Rは修正値)
日付までの週  申請件数  4週間移動平均  受給総数    受給者比率(%)
07/18/15 255,000 278,500 N/A N/A
07/11/15 281,000 282,500 2,207,000 1.6
07/04/15 296,000 279,250 2,216,000-R 1.6
06/27/15 282,000 275,000 2,327,000 1.7
06/20/15 271,000 273,750 2,265,000 1.7
06/13/15 268,000 277,000 2,249,000 1.7
06/06/15 279,000 278,750 2,225,000 1.7
05/30/15 277,000 275,000 2,272,000 1.7

エコノミスト予想
申請件数: 280,000
受給総数: 2.225 mln
http://jp.reuters.com/article/2015/07/23/idJPZON17I90120150723


4. 2015年7月23日 22:57:37 : jXbiWWJBCA
Business | 2015年 07月 23日 16:39

ギリシャ債務の期限延長、問題解決にはならない=伊中銀総裁 

[ミラノ 23日 ロイター] - イタリア中銀のビスコ総裁は、ギリシャの債務返済期限を延長しても同国の問題解決にはつながらないと述べた。23日付けの現地紙「イル・フォリオ」が報じた。

ビスコ総裁は同紙に対し、ギリシャの債務は「償還期限の延長が必要だが、同国の問題を克服するには不十分だ」と指摘。「ギリシャの借り入れコストはすでに低水準にあり、返済は徐々に長引いている」と話した。

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第2四半期の独経済成長率、0.3%前後に=財務省
15年上期の訪日外国人、最多の914万人 6月は前年比51.8%増
http://jp.reuters.com/article/2015/07/23/ecb-visco-greece-idJPKCN0PX0N420150723

米新規失業保険申請は大幅減、約40年ぶり低水準
By ERIC MORATH
2015 年 7 月 23 日 22:06 JST

 【ワシントン】米国では先週、新規失業保険申請件数が約40年ぶりの低水準へと減少し、労働市場が力強さを増していることを示した。

 米労働省が23日発表した、18日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比2万6000件減の25万5000件となり、1973年11月24日までの週以降で最も少なかった。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想は27万8000件だった。

 11日までの週の新規申請件数は従来発表の28万1000件から変更がなかった。

 同週の継続申請件数は前週比9000件減の220万7000件となった。継続申請件数は1週間遅れで発表される。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwj8r_nds_HGAhWhxqYKHbx_AdY&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581126031716363302&ei=NPKwVfzFEaGNmwW8_4WwDQ&usg=AFQjCNH-1H9N-0OV3ekWV_zeRah35IFMug&sig2=WmopryfyGIfHM1Y9dbyhiw&bvm=bv.98476267,d.dGY


5. 2015年7月24日 19:17:01 : e9xeV93vFQ

ギリシャ国民がユーロ圏残留を望む理由

ギリシャのチプラス首相(左) PHOTO: ASSOCIATED PRESS
By STEPHEN FIDLER
2015 年 7 月 24 日 15:25 JST

 ギリシャについて、一部の米エコノミストはユーロ圏を離脱すべきだと主張している。同国経済に暗い影を投じている財政緊縮から逃れるためには、現実的にそれしか方法がない、との理由からだ。一方、世論調査によると、ギリシャ国民の大半は緊縮策からの脱却を望みつつも、ユーロ圏に残るべきだと考えている。

 ノーベル経済学賞受賞者でニューヨーク・タイムズのコラムニストでもあるポール・クルーグマン氏の先週末のCNNとのインタビューは、なぜこうした意見のずれがあるのかを理解する一助になるかもしれない。「グレグジット(ギリシャのユーロ圏離脱)」を提唱する同氏は、ギリシャ政府がユーロ圏から追い出される危険を冒しつつも、そうした万が一の場合に備えた対応策を用意していなかったことに不信感を表明した。

 同氏は「私はギリシャ政府の能力を過大評価していたかもしれない」と語った。

 クルーグマン氏からすれば、これはあまり関係ないことで、ギリシャはやはりユーロ圏を脱退した方が良いという。しかし、ほとんどのギリシャ国民にとっては、これこそがまさに問題の核心なのだ。

 一部の人々は、政治的には左派や右派に多い旧通貨ドラクマ支持派の動機に不信感を抱いている。だが、多くのギリシャ国民がむしろ懸念しているのは、ユーロというくさびや規律がなくなった場合の国家の支配体制がどうなるかだ。

 外部からの制約がなくてもチプラス首相はうまく国を統治できるのか、国民が首相の手腕を信用していないというだけではない。誰が政権を握ろうが、国政運営に必要な力量を備えた政府の登場は見込めないと考えているのだ。

 外部からのくさびを求めるこうした態度はギリシャだけに限った話ではない。特にイタリアで目立つ。イタリア国民はここ数十年、欧州当局に政府機能を委託すれば、より公平かつ優れた政策運営が期待できるとして、同盟国の一員であることの強みを享受してきた。

 ユーロ危機への対応のまずさで欧州当局の評判は落ちているが、各国の政府当局よりも欧州政府を高く評価する人は依然多い。

 拙劣な危機対応をよそにチプラス首相の人気が衰えないのは、こうした理由からのようだ。チプラス政権の政策はほとんど奏功せず、さらなる経済的苦難や資本規制をもたらしただけだった。

 国家を破綻寸前まで追い込んだチプラス首相は、与党内の大勢の意見を無視し、ユーロ圏残留という大半のギリシャ国民から見て「正しい」決断を下したようだ。

 欧州政府関係者らは、国内の根強い人気を基盤にチプラス首相の支援交渉における立場は強化されたとみる。

 このため、クルーグマン氏などの忠告も無視される可能性がある。

 ギリシャのユーロ圏離脱の可能性を懸念するユーロ圏政府関係者らの間では、忠告は遅すぎたとの声が多い。

 経済的苦境の悪化を招いてきた無分別なギリシャ政府の取り組みは、米国のエコノミストらのおかげで概念として体面が保たれた、というのがこれらの関係者らの見方だ。一部のギリシャ国民は、反緊縮を提唱する米国人のためにギリシャが自ら志願して実験台になっているとも考えている。実験が失敗しても、米国人はコストを負担する必要はない。

 しかし、ギリシャの考え方にはある種の矛盾がある。ギリシャ国民はユーロ圏残留を望みつつも、ドイツが主張する残留条件の緊縮策には抵抗している。ユーロ圏の経済的属国になることには反対だが、自国の政治家に無制限の権限を与える解決策には恐れを抱いている。

 ギリシャの現代史は、「文明化した」西洋と、オスマン帝国の辺境地としての過去とのせめぎ合いの歴史だ。つまり、「欧州」の一員としての将来と、バルカン半島諸国の一員としての将来とのどちらを選ぶかという葛藤だ。ギリシャの成績は、西欧の基準に照らすと良くないが、オスマン帝国の基準で見れば優秀といえる。

 ギリシャ現代史に関する著作もある米エール大学のスタシス・カリバス政治学教授は「ギリシャは旧オスマン帝国占領下の国としては他国をしのいでいるが、西欧諸国としては標準に達していない」と指摘する。

 ギリシャ好きの英国人作家、パトリック・リー・ファーマー氏はこうした二重性を検証している。同氏によれば、ギリシャは一方で、民主主義発祥の地であり、西洋思想のるつぼだ。軍事独裁政権の歴史を持つギリシャ、スペイン、ポルトガルのうち、最初にギリシャを欧州の仲間に取り込むことを強力に推進した人たちにとって、これは主張の十分な根拠となった。

 他方、信用できない支配者たちの下で生き抜いてきたギリシャ国民の文化がある。これは、オスマン帝国の代々の君主と共存するために必要だった文化であり、偽り、ごまかし、不正の文化でもある。

 ギリシャ人の多くは前者を強調したがり、事の是非はさておき、ユーロ圏と脱退して後者に逆戻りする運命を案じている。経済学やエコノミストらの分析だけで結果が決まらないのはこのためだ。ギリシャが深刻な経済危機にある中、同国の政治や歴史、文化がより決定的な要因となるだろう。

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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwjq84uLu_PGAhWBF5QKHYaqDYA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581127462689216314&ei=WQayVarjHYGv0ASG1baACA&usg=AFQjCNE0UWZvDDV6FAWqBDlP_iCx9cim9Q&bvm=bv.98476267,d.dGo


ドイツ、フランスにはギリシャを助ける義理がある 王様はドイツ人〜北に"支配"されてきた国の悲鳴を聞け
2015.7.24(金) 伊東 乾
ギリシャ王オソン1世(ウィキペディアより)
 「ギリシャの王様はドイツ人」などと言うと、「何の話か?」と思われるかもしれません。
 「ドイツのアンゲラ・メルケル首相が『女王様』として君臨し、ギリシャ人を奴隷扱いしている」
 といった比喩だと思われるなら、それはちょっと違います。近代以降ギリシャがイスラム圏=オスマン・トルコ帝国から独立するに当たって、最初に即位したのがバイエルン国王ルートヴィヒT世の息子オットーだったことを言っています。
 ちなみに即位してオソンT世となったオットーの甥が有名な「狂王ルートヴィヒ」で、作曲家ヴァーグナーのパトロンなどとして有名なルートヴィヒU世にほかなりません。
 あまりの不人気にオソンT世はギリシャを追放されます。強制的に退位させられ、晩年は甥の「狂王」が(名ばかり)統治するバイエルンで、ギリシャの民族衣装を着けたまま隠遁生活を送った・・・。そう(名ばかり)のドイツ人ギリシャ王だったわけです。
 ギリシャ人なら誰もが知る基本的な背景なくして「西欧としてのギリシャ」という特異な問題を考えることはできないでしょう。そうした常識の源流を探訪してみます。
ポーランドよりはるかに東の「西欧」
https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%A3/@38.2748976,23.8102717,7z/data=!3m1!4b1!4m2!3m1!1s0x135b4ac711716c63:0x363a1775dc9a2d1d

 そもそもギリシャが「西欧」というのが、地政学的に言って相当無理がある話です。冷戦時代、鉄のカーテンが降りていた「東西」の境目はドイツ国内にありました(東西ドイツの分断)。
 それより東にあるポーランドも、チェコも、ハンガリーも、ユーゴスラビア(当時)も、ブルガリアもルーマニアも「東欧」そのものであることを誰も否定はしないでしょう。ルーマニアは黒海に面し、イスタンブールは目と鼻の先です。
 さて、このルーマニアの真南にブルガリアがあり、ブルガリアの真南、つまり地中海に面したバルカン半島の南端が「ギリシャ共和国」にほかなりません。
 ギリシャはポーランドよりもハンガリーよりも東、トルコ共和国と国境を接した、まぎれもない「東の国家」であること。疑いようもない客観的な事実から、物事を考え始めるべきでしょう。
 何となく錯覚しやすい1つの理由は「イタリア半島の角度」にも理由があると思います。長靴のような形をしたイタリアは、地中海を南方向に伸びていますが、実は真南に向いているのではなく、大きく東に傾いています。
 ブーツのカカトのすぐ先はエーゲ海の島々。南イタリアだって紛れもなく「イタリア」ですし、独仏伊はユーロ圏の核をなすエリアですが、イタリアの「ツマサキ」はシチリア島を飛び石にチュニジアと至近ですし、「カカト」の先のエーゲ海はキプロスがレバノンやシリアと向かい合う位置、ギリシャの真南はエジプトなどアフリカ大陸北岸に向き合う「欧州東南端」にほかなりません。
 では「ギリシャは飛び抜けて東のユーロ圏か?」と問われるなら、欧州地図上ギリシャから真北に視線を転じる必要があるでしょう。フィンランドです。
 スカンジナビア半島の東北端は北極海に面し、ポーランド、ギリシャはおろかロシアのかつての首都サンクト・ぺテルスブルクよりも東ですが「豊かな北」フィンランドは、ノキアを始め多くのグローバル企業を擁し、ユーロ経済を牽引する側に立っています。
 1990年代、マーストリヒト体制を構築するうえで「欧州」の再定義が幾度も問われ、言ってみればフィンランドは「ロシアに直面するユーロの壁」、ギリシャは「イスラムに直面する「ユーロの壁」として西側経済の東限にデザインされたわけですが、経済で見る限り天と地とすら言えそうなこの違いは何なのか・・・。
 端的に言って先進国としての「経世済民」が成立しているか、いないか、くらいの大きな落差があると言って過言でないでしょう。
 方や重工業国として第2次産業がしっかり根づいたうえで、情報通信に代表される第3次産業を大きく発展させた国。
 方や古くからの農業のうえに観光資源に基づく「サービス第3次産業」が乗り、一部オリーブや綿、タバコなどの生産は一応伸びたものの、小麦などが自給できないようなアンバランスな第1・第3次産業、また必ずしも第2次産業が十分に行き渡らず、労働人口の25%が公務員として通貨がローカルに回転する特異な産業構造の国。
 違いが出るのは当然でしょう。
 そうした社会経済の成立には非常に深く長い歴史的、構造的な背景があります。いわば「住民無視」、列強の都合で「西側に定義されてしまった」ギリシャという国家の源流を見据えなければ「グレグジット」(Grexit=ギリシャのユーロ圏からの退場)の問題は議論できません。
 それを最も如実に示す現代に至る原点が、ナポレオン戦争後の欧州の都合で、まぎれもない生粋のドイツ人「オットー・フリードリヒ・ルートヴィヒ・フォン・ヴィッテルスバッハ」(1815-67)のギリシャ国王即位(1833−62)だったと言えるでしょう。
ギリシャ「国父」カポディストリアスの暗殺
 19〜20世紀の歴史は一面「帝国解体」のプロセスだったと言うことができます。
 「清朝」「ムガール帝国」「オスマン・トルコ」「ロマノフ朝ロシア」そして「神聖ローマ帝国」・・・。
 産業革命以前に成立し、十分に老朽化したこれらの「大帝国」は20世紀初めまでにすべて姿を消し、現在まで続いている「中世以来の帝国」は産業革命そのものを牽引した英国ただ1か国だけ。
 まことに「技術立国」こそが立国、国を建てる基礎であって、さらにそのもとは基礎科学とそれを支える人材育成と確信する次第です。単に軍事力だけ持った「邪魔な勢力」がどういう末路をたどるかは、近年ならサダム・フセインでもカダフィでも枚挙に暇がありません。
 ともあれ、産業革命が本格化した18世紀末以来、どのように新しい「世界」を作っていくか、多くの対立する考えがぶつかり合って多くの戦乱を生んできました。
 フランス革命以降、ナポレオンがエジプトに進軍したり(1798)や、遠くロシアはモスクワまで遠征(1812)したことはつとに知られる通りです。そうでなくて、どうしてパリにエジプトのオベリスクがありえるでしょう?
 彼の版図は一時的にではありますが、英国、スウェーデン、そしてオスマン・トルコの領土を除くほぼ「ヨーロッパ全域」に及びます。
 膨大な彼の回顧録に精通していませんが、コルシカ島という地中海文化のど真ん中に生まれたナポレオンの念頭に、古代ローマの地中海大帝国のイメージがあって、何の不思議もないでしょう。
 東西両ローマが1つだった太古、さらにはアレクサンダーの帝国もかくや、というナポレオンの夢は「余の辞書」にあった「不可能」の文字で実現することはありませんでした。
 ナポレオンは「自由・平等・博愛」というフランス革命の思想を各国の被支配者層に広め、農奴制の廃止や独裁的な行政の改革などが進みました。しかし、同時に諸国民にナショナリズムを鼓舞することとなり、皮肉なことですがナショナリズムの自覚によって各国が反乱、彼自身の帝国も崩壊してしまいます。
 そんな「民族自決」の理想主義に、「遅れたイスラム」のオスマン帝国支配からの解放という粉をかけ、「ギリシャ=ローマ由来の西欧の原点」として美化されたのがギリシャにほかなりません。
 ナポレオンが亡くなったのと同じ1821年、ギリシャ独立戦争が勃発、翌22年には「独立宣言」を出しますが、混乱は10年にわたって続きます。詩人のバイロンやプーシキンまでこの戦争に義勇軍として参加するあたり、やや過剰な理想主義を見ないわけにはいきません。
 ここで、イオニア貴族出身でのちにはロシア帝国の外務大臣にも就任(!)するイオアニス・カポディストリアスを大統領とする第1共和政(1827-32)が短期間だけ成立します。
 ちなみにこのカポディストリアスという人は真に傑出した能力を持っていました。
 ロシアの外交官としてナポレオン戦争で混乱していたスイスの建て直しに尽力、ウイーン会議ではフランスのブルボン王朝を復活させ、スイスの現在の「永世中立国」体制を諸国に承認させるなど、メッテルニヒやタレイランの上を行く凄まじい手腕を見せています。
 カポディストリアスという才能がなければ、19世紀初頭にギリシャの「西側的」独立など、絶対に不可能だったでしょう。現在でも「国父」として尊敬を集め、硬貨に顔が刻まれています。
 ところが歴史というのは残酷なもので、1831年カポディストリアス大統領はよく分からない経緯で暗殺されてしまいます。真相は闇の中。
 弟のアウグスティノス・カポディストリアスが半年だけ大統領を継ぎますが、ギリシャを「保護国」として後見していた英国、フランス、ロシアの3か国の思惑によってギリシャに「王制」が導入されてしまいます。ここでの条件は、
 「英仏露のどの王室とも血縁のない、旧東ローマ皇帝の血を引く西ヨーロッパ王族」
 だけ。はっきり言えば、その条件さえ満たせば誰でも良かった。そして、バイエルン王国の第2王子、16歳の少年オットーが、血筋の良い座敷犬のような形でギリシャに送り込まれたわけです。当初は大いに歓迎されました。
 つまるところ東ローマ帝国再興という欧州のシナリオそのものにほかなりません。
分かりやすい南北問題
 こうした列強間の妥協による思惑は「保護国」である英国+フランス+ロシアとバイエルン王国そしてオスマントルコ帝国との間で調停され、当のギリシャは全く蚊帳の外でした。もし兄カポディストリアスが存命であれば、こういうことにはならなかったでしょう。
 あくまで「イメージ」で作られた古代復興から、首都は当時すでに貧しい村に過ぎなかったアテネに置かれます。
 ギリシャ王はカトリックのままでギリシャ文化にもギリシャ正教ににも興味を持たず現実離れした「東ローマ帝国復興」を念仏のように唱えて失政を繰り返し、1862年ギリシャ軍のクーデターで退位・国外逃亡。オットーは短い晩年を不遇のうちに過ごして生涯を閉じます。
 さて、問題はギリシャ王国です。
 今度は「ギリシャ議会」の選出という形を取ったものの、またしても17歳の少年、デンマーク王クリスチャン\世の王子ヴィルヘルム(1845−1913)がギリシャ正教に改宗してゲオルギスT世として即位します。
 その50年に及ぶ長い治世の間には第1回近代オリンピック(1896)なども開かれ、ギリシャは西側という印象だけが一人歩きしますが、彼もまた最期は、またしてもよく分からない暗殺によって命を落とします。
 この外来王制は「バルカン状況」の中で幾度も廃位と復古を繰り返し、最終的に1973年、まず軍事政権が君主制を廃止、翌74年の国民投票で正式にコンスタンティノスU世(1940−)が廃位されて、ようやく「ギリシャ人による民主制」が実現、第3共和政下の現在に至っています。
 最期の外来王コンスタンティノスU世は「国家の癌」とまで嫌われて国を追われましたが、チャールズ皇太子の又従兄弟でウイリアム王子の名付け親でもあるIOC(国際オリンピック委員会)の重鎮としていまだロンドンで健在です。
 ギリシャ王室のホームページがありますが英国、ハノーファー、デンマークといった北方血族の金髪白人、およそ地中海ギリシャ人の容貌ではありません。
 つまるところ「北が支配する南」の典型として、近代ギリシャ王国の150年ほどがあり、第3共和政が確立した1974年以降も東西冷戦の緊張下、東側に直に接する立地なども災いしてバランスの取れた経済成長を遂げることができなかった。
 ギリシャ経済の専門的な分析能力など全くありませんが、原因の少なからざる部分が西側欧州に責任がある可能性が高いと言って、まず外れないでしょう。
 一番分かりやすいのが2004年のアテネ・オリンピックでしょう。五輪は高度成長期の日本で新幹線・首都高速などインフラ整備を加速させ、国内経済発展の起爆剤となり得るものです。
 2020年の「新国立」まわりのゴタゴタは(いま誤変換で「深刻率」と出て失笑してしまいましたが)あまりに幼稚と思いますが、21世紀最初「ギリシャで再びオリンピックを」というアテネ五輪は大会直前になってもインフラは整わず、超繁忙期のはずなのにホテル労働者に賃金が払われずストが起きるなど救いようのない状態で、経済的には典型的失敗に終わったことは知られるとおりです。
 もともとEUに加盟できるだけの財政条件を整えていなかったギリシャですが、西側投資銀行の財政手法コンサルテーションで無理やりユーロ圏入りさせたのも「北側」の都合でしょう。
 さらにEUが統一通貨を導入して以降、21世紀最初の五輪をギリシャでというシナリオもギリシャ国民の内側から湧き出てきたものとは言い難く、結果的に発生した巨額の財政赤字が隠蔽、粉飾決算され続けてきたのは、本当にギリシャ政府だけの責任と言えるのか?
 2009年、毛並みも良く(祖父と父が首相)それなのにどこかの国と違って能力も高く倫理観も強い(ロンドン大学で発達社会学修士、ハーバード大学で外交研究のフェローなども歴任)ゲオルギオス・パパンドレウが首相に就任。
 翌年、こんな粉飾決済を続けていてもどうしようもない、と財政赤字が対GDP(国内総生産)比3.7%などではなく実際は13%えである事実が明らかにされて現在に至るギリシャ財政危機状況となるわけです。
 ギリシャにとって本当に必要なのは「育てる牧歌的な金融」による健全な経済発展であるはず。そうした長期的な議論も、農業などでは決してなかったわけではなく、21世紀に入ってからのギリシャも第1次産業では大きな成果を上げています。
 翻って「貸し主」たちは、どれほど「借り手」のことを考えて、ギリシャに融資してきたと言えるか?
 きれいな白黒のつく結論は決して出ない問題ですが、EUは決断して、明らかに経済体力に劣るギリシャをユーロ圏に招き入れた。そこには200年来の「欧州のシナリオ」も明らかに関係しています。
 一足飛びに個人的な観測を記すなら、ユーロ圏がギリシャを「手放す」ことはほとんど考えられないと思います。そこで失われる信用は、ドイツのアンゲラ・メルケル首相が幾度も口にする「私たちの欧州の計画」の根幹を揺るがすものになりかねないから。
 しかし逆に「南」が「北」に叛旗を翻す可能性は以前からあった。現在の急進左派連合政権は若いアレクシス・ツィプラス首相の発言を見る限り、そのような色合いも見えます。
 むしろ私たちは、国民投票後に辞任した(〜更迭された)財務相、元来は数学者である優秀な頭脳ヤニス・ヴァルファキスをして 「EU緊縮案はギリシャ国民に対するテロ行為」とまで言わせている背景を、しっかり考えるべきなのではないか?
 分かりやすい話、「ユーロ立て」のギリシャで開かれた「アテネ・オリンピック」は、莫大な負債をギリシャの国家と国民に遺しましたが、逆に言えば、そこでは「ユーロ 立て」で利ザヤが抜かれて言ったということもできるわけで、「後はどうなれ、ハイさようなら」と濡れ手に粟を手にした者はどこにいるのか?
 日本の新国立競技場も急転直下で白紙の何のと言っていますが、仮にこれが多国籍企業に3000億ごそっと持っていかれることを考えてみてください。それに類することがアテネでははっきり起きていた。
 もしギリシャ財政再建に人民元などが関わり始めれば、「欧州の問題」はあっという間に(少なくともホルムズ海峡よりははるかに)日本との距離が近いものになるでしょう。
 目先を追うのみならず、問題の源流から考えることは、国家百年の計など占ううえで必須不可欠と言わざるを得ません。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44348 


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