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これは戦争の引き金になる「禁じ手」だ! 人民元切り下げが世界経済にもたらすリスク(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/15/hasan99/msg/759.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 8 月 18 日 06:49:05: igsppGRN/E9PQ
 

これは戦争の引き金になる「禁じ手」だ! 人民元切り下げが世界経済にもたらすリスク
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44781
2015年08月18日(火) 町田 徹「ニュースの深層」 現代ビジネス


■恐るべき苦境

 栄枯盛衰――。第2次世界大戦の終結から70年の節目を迎えた先週のこと。5年前に、名目GDP(国内総生産)で日本を抜いて世界第2位に躍り出て、経済大国の名をほしいままにしてきた中国の退潮を象徴する出来事が起きた。

 先週木曜日(13日)までの3日間の累計で約4.5%に達した人民元の切り下げだ。中国は懸命に否定しているが、人民元を低めに誘導し、輸出を伸ばそうと目論んでいることは明らかである。

 だが、周知の通り、通貨安誘導は「近隣窮乏化策」とも呼ばれ、かつてブロック経済を招いて世界大戦の引き金を引いた。経済政策の禁じ手だ。

 その禁じ手をあえて選択せざるを得なかったところに、中国指導部の苦境が象徴されている。成長鈍化を「新常態」と言いくるめて、実質GDPで7%の成長を維持するとしてきたものの、その達成は困難で、力で抑え込んできた不満が爆発して社会不安に発展しかねない状況にあるのだ。

 リーマンショックや中国バブルの崩壊に直面しながら、中国は強引な空ぶかしを繰り返して問題の先送りを続けてきた。その経済の実態は、一体どうなっているのだろうか。歴史的な節目を迎えた中国の実情を探ってみよう。

 各地の株式市場は先週水曜日(8月12日)、時ならぬ世界同時株安の様相を呈した。中国の中央銀行にあたる中国人民銀行が、2日連続で為替レートの目安となる基準値を引き下げたことを受けて、人民元相場がほぼ4年ぶりの安値をつけたことが引き金だった。

 日経平均株価は一時400円を超す下げを記録。上海、韓国、インドネシア、ベトナム、シンガポールなどのアジア株指数は全面安となった。さらに株安の連鎖は、欧州に波及。独DAX指数が約3%の下落を記録した。米国でも、ダウ工業株30種平均が一時300ドル近く下げて、年初来安値を更新する場面があった。

 突然の相場急落に、世界各地で中国を非難する声が沸き上がった。批判に共通していたのは、中国が鈍化した成長力を元安誘導による輸出拡大で補おうとしているというものだ。日本の証券アナリストからは「市場に驚きを与えてまで景気刺激に注力しなければならないほど、中国経済は悪化している」と指摘する声があがった。

■日本にとっても厄介

 さらに、米財務省の報道官が声明を出して「輸出でなく、基本的に内需主導型の経済を目指すことが米中両国の利益にかなう」、「(元の自由化)改革の後退は、難しい事態を招くだろう」と警告する騒ぎも起きた。その声明には、いつまでたっても解消されない巨額の対中貿易赤字を抱える米国の苛立ちが反映されていた。

 一連のリアクションの背景にあるのは、このところ様々な経済指標が極端に悪化している事実と、それに伴う実体経済への不信だ。例えば、7月は消費が伸び悩み、自動車などの生産が落ち込むなど減速が鮮明で、放置すれば、中国経済が底割れしかねない状況だ。特に、7月の輸出額は、市場の大方の予想に反して、前年同月比8.9%減と大幅な落ち込みをみせた。

 中国の場合、輸入が輸出を上回る勢いで落ち込んでいることが事態を複雑にした。輸出以上に輸入が縮小することで、貿易黒字が拡大する傾向にあるため、対中貿易赤字に苦しむ国々から、巨額の貿易黒字を溜め込んでいながら、一段の輸出拡大を狙って、通貨安競争の引き金を引きかねない政策に走ることは許さないとの苛立ちが広がったのだ。

 日本にとっても、中国の通貨切り下げは厄介だ。元安で割安になった中国製品が雨後の筍のように流入して、デフレ経済に逆戻りという悪夢が現実になりかねない。このところ、流通事業者やホテル業界を活気づかせる原動力になっている、中国人観光客の“爆買い”が冷え込むリスクもある。

 こうした批判に対して、中国人民銀行の易綱副総裁は13日、異例の記者会見を開いて「(中国当局の狙いは)相場形成の仕組みを一段と市場化する」ことにあると強調し、元安誘導を狙ったものではないと釈明した。

 2005年7月に「管理変動相場制」(毎朝公表する基準値から上下2%の変動を認めるもの)を採用して以来、市場実勢とかけ離れる一方だった基準値の決定方法を見直したに過ぎないと主張したのだ。そして、11日にその宣言を行ったうえで、即日、「基準値(の決定)を前日の市場の終値を参考にする」方式に変更し、実勢に近づけることにしたというのである。

■都合のよいことだけを発信

 自らの言い分を補強する狙いがあったのだろう。中国人民銀行は12日、上海外国為替市場で人民元買い・米ドル売りの為替介入に踏み切った。これまで市場実勢を無視した人民元の価格形成を批判してきた国際通貨基金(IMF)には、中国の対応を肯定的に評価する声が皆無ではない。

 しかし、中国人民銀行の言い分を鵜呑みにすることはできない。

 その第一の理由は、人民銀行の記者会見がオープンなものではなく、人民銀行が指名した一部メディアだけが出席できるものだったことだ。人民銀行はこれまで、首脳の定例会見の場を設けて来なかった。今回、内外から厳しい批判を浴びたことに慌てて、刷り込みやすいメディアだけを招へいし、都合のよいことだけを内外に発信させる意図が丸見えだった。

 第2のポイントは、中国の場合、最も代表的な経済指標であるはずのGDPが、政府によって脚色されており、信用に値しないとされてきた点である。余談だが、この点については、李克強首相が、中国のGDP指標を信用していないという風聞がある。

 もともと間接情報が報じられたものとされ、真偽のほどは不明だが、現在のポストに登り詰める以前の地方幹部時代に、「(GDPは)人為的で信頼できない」として、比較的信用できる電力消費、鉄道貨物輸送、銀行融資の3指標に「注目している」と漏らしたというものだ。

 中国の2014年の実質GDPは7.4%と、24年ぶりの低水準に減速した。それでも、習近平政権は、今年の全人代で、構造改革を断行して7%前後の成長を維持する方針を表明した。成長の鈍化を「新常態」と喧伝したことは記憶に新しい。そして、その公約通り、今年1〜3月と同4〜6月の実質GDPは、そろって前年同期比で7.0%増と目標を達成したとしている。

 ところが、かつて李首相が「注目している」と述べた、同じ時期(1〜6月)の中国のエネルギー消費量は、前年同期比で0.7%増と横ばい圏だ。発電量も同0.6%増に過ぎず、こちらもGDPの伸びを大きく下回った。

 省エネ技術が普及してエネルギーの利用効率が上がったとしても、エネルギー消費量や発電量とGDPの伸びがこれほどかい離するのは不自然過ぎる。こういった点に、多くのエコノミストが中国の実質GDPが水増しされているのではないかと疑う理由がある。

■「通貨戦争」がはじまる

 補足すると、その水増しを少なめに見積もるエコノミストは、中国の実質GDPの伸びを4〜6%程度とみている。一方、水増しが大きいとみるエコノミストの一人は匿名で筆者の取材に応じ、「中国のGDPの大半を占めてきた製造業の電力使用量がマイナス0.4%と減っているのだから、実質GDPがマイナスだったとしても驚かない」との見方を明かした。

 振り返れば、リーマンショック後、中国は、巨額の財政出動をするとともに内需振興のために地方政府による不動産開発を奨励したものの、不動産バブルが崩壊。「影の銀行」と呼ばれるノンバンクが一般向けに販売した理財商品を中心に、巨額の不良債権が発生した。その一方で、日本の7、8倍とされる過剰生産力を抱えた鉄鋼業などの在庫や生産設備の整理は今なお、手つかずである。

 昨年来のGDPの減速は、そうした問題を先送りしてきたツケに他ならない。日本が1980年代のバブル経済の崩壊を機に、構造的な経済力の衰えに直面したのと同じように、中国バブル崩壊は中国経済の成長にピリオドを打つものとなるだろう。

 昨秋以来、4回を数える利下げの効果が見えないジレンマの中で行われたのが、今回の人民元の切り下げだ。今年7月下旬に中国政府がまとめた輸出振興策にも、人民元の下げ余地を大きくする案は盛り込まれていた。

 少数民族や成長から取り残された農村部を中心にした政情不安がくすぶる中で、経済成長の鈍化が更なる社会不安を招くのは確実だ。それゆえ、習指導部はかねて取り組んできた反腐敗運動だけでは不十分と判断、国内経済の立て直しを最優先課題に据えた。そして、世界から批判を受けるリスクを承知で、歴史的な賭けに打って出た。それが、今回の人民元の切り下げというわけだ。

 しかし、通貨の切り下げが期待通りの効果をあげるかどうかは、未知数だ。デフレ経済の克服を大義名分に掲げて、黒田日銀が進めてきた異次元の金融緩和に伴う円安が、期待されたほど輸出振興策になっていないのは、その好例だ。通貨安は輸入物価を押し上げて、消費や国内の企業活動を鈍化させるリスクを伴う。GDPの起爆剤になる保証はない。

 加えて、周辺国が対抗して自国通貨の低め誘導に踏み切る懸念がある。中国の場合は、今秋の実施が確実視されている米連邦準備理事会(FRB)の利上げに伴い、資本の海外流出が加速するリスクも勘案しなければならない。

 習指導部が起死回生を目論む歴史的な賭けは、中国にとどまらず、世界経済全体の足を引っ張りかねない。人民元の切り下げは、そんな大きな危険性をはらんでいる。

 

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コメント
 
1. 2015年8月18日 14:01:14 : dvUiUTWNRc
わが日本国は1ドル80円から120円まで、なんと50%の通貨切り下げをおこなったんだがW。
 日本の政策が危険でも何でもないのなら日本国はそれだけ影響力の無い国に落ちぶれたということだW。

2. 2015年8月18日 21:13:49 : EAkIk2fULU
おい、なんかブロック経済が戦争の引き金を引いたように書いているが、
戦争の引き金を引いているのは戦争したい奴らであってブロック経済は悪くないぞ。

国民もブロック経済で苦しいからじゃあ戦争するなんて短絡的な考えを捨てるべき。
太平洋戦争開始時の日本人に対して言ってるんだが。


3. 2015年8月18日 22:29:24 : jXbiWWJBCA
人民元切り下げ、ニクソン・ショックを想起
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By RANDALL W. FORSYT
2015 年 8 月 18 日 09:03 JST
? 本当に今回限りの調整で終わるのか

 先週の蒸し暑い夕方、世界の通貨市場は政権交代にも等しい大事件に大きな衝撃を受けた。中国が人民元の切り下げと変動幅の拡大を発表したのである。

 この動きは40年以上前の1971年8月15日に当時のニクソン米大統領が一方的にドルの金への交換を停止して世界を仰天させたことを想起させる。当時の米国の行動と同様、中国は約3%の切り下げを計画的で今回限りの調整だと説明した。しかし、当初の触れ込みや中国政府の否定とは裏腹に、人民元の価値は最終的に10%以上低下する可能性もある。

 中国側によると、対ドルの為替レートである「基準値」の設定において、市場の実勢をより反映しやすくするというのが今回の突然の切り下げの理由だという。この方針転換は、7月の輸出の急減を含む景気急減速の兆候、利下げなどの一連の景気刺激策、そして株式相場の急落の後に実施された。

 とはいえ、先週の切り下げ幅は、今や中国経済を圧迫している過去数年間の人民元の価値上昇に比べるとまだまだ小さい。中国経済の弱体化は、この先に人民元のさらなる下落があることを示唆している。人民元が価値を失えば失うほど、世界経済への悪影響はより大きなものになるだろう。

 先週、中国人民銀行(中央銀行)は、貿易相手国の通貨に対する人民元の価値が、2005年半ばに管理変動相場制を導入して以来、インフレ調整済みで55.7%も上昇していると強調した。これは先週の切り下げ前までの対ドルの上昇率約33%を大きく上回っている。

 中国人民銀行は先週の記者会見で、中国が輸出を押し上げるために10%の切り下げを目指しているという市場の臆測について「全く事実無根だ」と述べた。中国政府はその後、人民元を買い支え、こうした主張を裏付けた。

 中国の高官には人民元の急落を抑制すべき正当な理由がある。何よりも優先して安定性を維持するという昔からの公然の目標も大事だが、それ以上に大きいのが、人民元が対ドルで安くなることで、中国企業の膨大なドル建て債務の負担がより大きくなってしまうという事実である。

? ニクソン・ショックとの類似点と相違点

 1971年8月の運命的な夕方を振り返ると、当時のニクソン大統領も米国の決断について、国際的な通貨戦争から米国の利益を守るための一時的なものと説明していた。しかし、実際には当時の金融秩序は放棄され、自由市場における変動相場制でもなければ、安定した固定相場制でもない、現在の不完全な変動相場制が導入された。

 今日の世界も、政府が為替レートをさまざまな手段――金利、税率、財政出動――を用いて操作するえたいの知れない環境のままである。それでも各国政府は、通貨の価値が小麦や銅のようなコモディティーの価格と同様に自由市場で設定されていると主張している。

 厳密に言うと、1971年のニクソン・ショックと今回の切り下げには違いもある。ドルはブレトンウッズ体制の基軸通貨として金1オンス=35ドルと定められ、その他の通貨は対ドルの交換比率を定めていた。その一方、中国の人民元は自由に交換できず、国際的な役割という点でも大きくなり始めたばかりである。

 とはいえ、ドルの国際的な価値を維持するという米国の約束をニクソン大統領に撤回させたのと同じ圧力が、人民元の厳格な管理を終わらせるという中国高官の決断に影響を与えた。独裁主義政権であれ民主主義政権であれ、政治家は国内問題を優先するものだ。国内産業にとって為替レートのマイナス要因がプラス要因を上回るとき、その国の政府は通貨市場の操作や介入に乗り出す。

 金だけを国際通貨とする金本位制から、ブレトンウッズ体制、1992年の英国ポンドの欧州為替相場メカニズム(ERM)からの脱退、1990年代終わりのアジア諸国のドルペッグ制廃止まで、為替レート政策の歴史はまさにその繰り返しだった(ユーロに関してはまだ結論が出ていない)。

? 米国企業への影響

 今や人民元切り下げの波及効果は米国にも及んでいる。中国を顧客としている米国企業は現地での利益をドルに交換するときに為替差損を被ることになろう。信用格付け会社フィッチ・レーティングスが指摘しているように、こうした為替の影響は、中国が総売上高の8%を占める プロクター・アンド・ギャンブル(PG)や、コルゲート・パルモリーブ(CL)、 キンバリー・クラーク(KMB)といった多国籍消費財メーカーが既に感じているプレッシャーを悪化させるだけである。

 中国は世界的なコモディティー価格低迷の主な要因となっており、このことが米国企業の収益の重しとなっている。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズの指数担当アナリスト、ハワード・シルバーブラット氏によると、S&P500指数構成企業の2015年の1株当たり営業利益は今や、前年比で1.1%の減少になると見込まれているという。

人民元切り下げ、米国債の損失リスクに
By TERESA RIVAS
2015 年 8 月 18 日 15:59 JST
 中国が人民元の切り下げを発表した先週、新興国市場や米国の多国籍企業には衝撃が走った。だが、債券強気派の一部は、中国のデフレが世界中に波及する兆候だとして、この動きを好感しているかもしれない。

中国人民元の切り下げで、米国債の損失リスク高まる ENLARGE
中国人民元の切り下げで、米国債の損失リスク高まる PHOTO: ASSOCIATED PRESS
 ただ、アシュモアのジャン・デーン氏によると、残念ながらその可能性は低い。同氏は17日付のリポートで、中国は実際のところ通貨戦争を展開しているわけではなく、むしろ世界の準備通貨の地位を得るといった壮大な戦略の一環として人民元を切り下げたと主張している。

 事実、米国などのいわゆる無リスク債にとって、現在はリスクが高まっている。デーン氏は、為替レートが一段と柔軟化することで、中国にとって所要の外貨準備額は今後減少するとした上で、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成通貨に元が採用されれば、中国の外貨準備における米国債はさらに減るだけだと指摘している。

 当然ながら、中国が米国債の購入ペースを落とし、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和で買い入れた債券の償還金の再投資を打ち切れば、流通債券の規模は一気に急増する。デーン氏は、スタンダード・チャータード銀行の見積もりを引用し、総発行残高に占める流通債券の割合は、現在の56.3%から2020年までに82.3%へ拡大するとしている。

 そうなると、誰がそれを買うのかという疑問が生じる。デーン氏は、米国債市場で以下のような状況が繰り広げられると予想している。

 「米国債は30年に及ぶ上昇相場の終わりで利回りが過去最低に近く、これを踏まえると大幅な資本損失(キャピタルロス)があるとみるのは合理的だ。一方で、他の要因が支援材料になることも考えられる。一つの可能性としては、景気が上向いた場合もFRBが償還金の再投資を打ち切らないということが考えられる。もしそうなれば、インフレにつながるだろう。

 補足ながら、もう一つの可能性としては、金融抑圧が今後数年で大幅に強まり、既存の機関投資家は保有する長期国債を売らないよう、あるいは買い増すよう促されることさえあるかもしれない。金融抑圧の場合、インフレが次第に回復する中で長期の名目債利回りを抑制することによって、実質利回りは引き下げられることになる。これは、ドルの悪材料になるだろう。

 つまり、中国が柔軟な為替レートを採用したことにより、米国債で損失が生じる可能性は高まるが、その主な原因は実質利回り上昇でなく為替効果ということになる。言うまでもなく、だからこそ中国は現在のドル高局面をうまく利用し、人民元の柔軟化に踏み切ったのだ。今この時期そうすることで、中国はバブルの水準での為替取引とつながりを断ち切ると同時に、(IMFが求める一定の基準を満たすことで)元を次なる世界準備通貨にする目標を推進しているのだ。4大準備通貨を提供する英国、日本、ユーロ圏、米国が量的緩和を進めてきたことでこれら既存の準備通貨が減価すれば、世界は人民元を求めることになるだろう」。

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中国人民銀、定例オペで1200億元供給−1年7カ月ぶり高水準

By SHEN HONG
2015 年 8 月 18 日 18:35 JST

 【上海】中国人民銀行(中央銀行)は18日、約1年7カ月ぶりの高水準に上る流動性を供給した。人民元相場の下落に伴う資本流出を懸念しているもようだ。

 中国では政府による突然の人民元切り下げを受け、過去1週間で短期金利と国債利回りが急上昇した。

 人民銀行はこの日、定例の公開市場操作(オペ)で7日物リバースレポ(売り戻し条件付き債券購入)を実施し、短期金融市場に1200億元(約2兆3000億円)を供給した。

 この供給額は2014年1月28日以降で最も多かった。

 ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)のエコノミスト、スアン・テクキン氏は「このところの人民元安による資本流出は間違いなく起こっている。18日の人民銀行の動きは流動性の低下に対応したものだ」と述べた。

元相場、大幅に下落しない=人民銀エコノミスト
2015 年 8 月 18 日 20:41 JST

 【北京】中国人民銀行(中央銀行)は先週人民元の基準値を引き下げたが、人民銀のチーフエコノミスト馬駿氏は、元相場の大幅下落が続くことはないとの認識を示した。

 馬氏は人民銀傘下の金融時報の18日付インタビューで、人民銀が元相場の基準として示す「中間値」を調整したことについて、元と市場の連動性を高めることを目的とした「特別措置」だったと説明した。

 また元の切り下げで相場の短期的な柔軟性が高まり、将来の「大幅調整の可能性が著しく後退する」との見方を示した。

 切り下げの影響に関して、元の大幅下落を前提にした議論も出ているが、この前提はそもそも正しくないと指摘した。

 さらに、元の切り下げが商品(コモディティー)相場を押し下げるほか、各国の通貨切り下げや米国の利上げ先送りにつながるとの見方も出ているが、これらはすべて間違っていると明言した。

 馬氏は「通貨安競争」を誘発する意図は全くないとする人民銀の見解を繰り返した。


2015年08月18日11時05分
【経済】(中国)経済の先行きは厳しい=人民銀の幹部

中国人民銀行(中央銀行)金融政策委員会の樊綱・委員は先週末、中国経済の先行きに言及し、それほど楽観できないとする認識を示した。
上海の経済フォーラムで発言したもので、「足元の経済指標は景気の低迷を表している」と指摘。今年から来年にかけては、比較的困難な時期になり、調整は当面終息せず、一段の鈍化もあり、鈍化後は低いままの水準で推移する」との見方を述べた。
一部で浮上している「来年にも持ち直す」との予想に対しては、「楽観していない」と言明。「第13次5カ年計画期間(2016〜20年)の前半は、第11次、第12次の5カ年計画期間(2006-15年)に積み上がった過剰生産能力の処理が必要になる」と、厳しい見通しを明らかにした。
樊氏はまた、13日に開催された「ボアオ不動産フォーラム」でも、中国経済に対して厳しい見通しを表明。「ソフトランディングにはかなりの時間を要し、底を付いても、その近辺で当面は推移する」と慎重な見方を示した。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ
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http://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201508180122


【経済】元安ショックを最も受けやすい10カ国、ブラジルや韓国などがリスト入り=MS

モルガン・スタンレー証券(MS)は最新リポートで、人民元の対米ドル相場が落ち着きを示しているものの、元安ショックの余波がまだ消えていないと指摘。また、元安進行で自国通貨が最も悪影響を受けやすい十カ国の通貨リストも列挙した。

ここでは、ブラジル・レアル、コロンビア・ペソ、チリ・ペソ、南アフリカ・ランド、ペルー・ヌエボ・ソル、韓国・ウォン、タイ・バーツ、ロシア・ルーブル、シンガポール・ドル、台湾・ドルが挙げられた。これら国は中国向けの輸出が全体に占めるウエートが高いことや、一部の国は資源輸出に依存していることなどが指摘されている。

《ZN》

 提供:フィスコ
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