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日本への失望抱くドイツ 原発・歴史認識は「不可解」:今なお冷戦思考に呪縛されている日本だが、独が“良い国”というのは錯誤
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/331.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 3 月 25 日 02:55:30: Mo7ApAlflbQ6s
 


[地球回覧]日本への失望抱くドイツ 原発・歴史認識は「不可解」

 世界のオーケストラの頂点に立つベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と、欧州のオペラ界をけん引するベルリン国立歌劇場管弦楽団。クラシック音楽ファンなら誰もが知る2つのトップオーケストラによる夢の共演が実現したことがある。2011年3月29日、東日本大震災の直後のことだった。

 スター指揮者のサイモン・ラトル氏とダニエル・バレンボイム氏の2人は公演収入を寄付しようとドイツ語で呼びかけた。「日本を助けるため、友人と誘い合ってチケットを買ってほしい」「なにもしなければ自分たちの未来も暗くなる」。ドイツで日本への思いやりと同情心が大きく盛り上がった瞬間だった。
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 それから4年が過ぎ、雰囲気は一変した。英国放送協会(BBC)などがまとめた世論調査が、それを物語る。

 「日本が世界にいい影響を与えている」。そう考えるドイツ人は12年に58%だったが、14年に28%に半減。代わって「悪い影響を与えている」との答えが29%から46%に増えた。対日感情がこれより悪い国は中国と韓国しかない。

 震災の翌12日、「日本からなにが学べるか考える」と語っていたメルケル首相。その3カ月後には脱原発へカジを切ったが日本は追従せず、ドイツでは失望が広がった。

 財政黒字のドイツから見れば、日本は借金を重ねて景気を支える危うい国のように映る。有望市場の中国と歴史認識で争い続けることへの視線も厳しく、「政策の優先順位が間違っている」と独ベルテルスマン財団は指摘する。いつしか「日本は不可解」という空気ができあがり、対日観が急降下した。

 ただ足元の政策の違いだけで日独関係がもつれているわけではない。冷戦崩壊で世界の政治秩序もドイツも大きく変わったことにすれ違いの根本的な要因がある。

 この四半世紀のあいだにドイツは東西統一を果たし、欧州統合を推し進めた。欧州各国との結びつきは以前とは比較にならぬほど強くなった。首脳や閣僚だけでなく、在外公館の大使や公使、省庁の局長や課長まで「あらゆるレベルで綿密に情報交換している」と独政府筋は明かす。

 欧州の盟主として地歩を固めたことで米国とも対等に渡り合う。メルケル首相はウクライナ情勢を巡ってオバマ米大統領と頻繁に話す。日独は冷戦時代、超大国の米国の傘下で利害をともにする「兄弟」のような間柄だったが、そんな構図も消えた。つまり主要7カ国(G7)という枠組みのなかで、相対的に日本だけが遠い存在になった。

 戦後70年を経てドイツは政治力と経済力を兼ね備えた「モノを言う大国」になった。ナチスへの反省から他国の政治には口を出さず、資金力で国際貢献をしていた時代は終わった。傲慢さと紙一重の自信に満ちあふれ、政治家の口からは「模範生」との言葉も漏れる。だからこそメルケル首相は7年ぶりの訪日で歴史認識やエネルギー政策などに次々と注文を付けた。
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 国際情勢の変化で日独関係は新しい段階に入った。立ち位置が異なり、グローバル化の進展度合いにも差がついた。しかもドイツ社会をリードするのはバブル後の停滞する日本しか知らぬ世代。上場企業の役員の平均年齢は53歳だ。敗戦の悲哀を分かち合った人だけでなく、日本が破竹の勢いだった70〜80年代を知る人も減った。日本を理解しようという雰囲気はない。

 新しい信頼関係を築き再び共感を得るためには、日本もグローバルな目線での政策と思考が必要になる。両国の首脳がシャトル外交を繰り返すだけでは力不足だ。日本が構造改革を成し遂げて経済力を底上げし、官民ともに内向き志向から抜け出せるかが問われている。

(ベルリン=赤川省吾)

[日経新聞3月22日朝刊P.15]

 

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コメント
 
01. 2015年3月25日 03:38:24 : L9Z10XUNZo
安倍様がよいリーダーで
安倍様が導いてこそ日本は良い国
ヨイショの日経

02. 2015年3月25日 04:05:38 : L9Z10XUNZo
アメリカもAIIBに靡いたし
日本は「独りボッチ」がいいんじゃないのW。

03. 2015年3月25日 11:44:01 : EPHWVNDyEY

武器輸出国ドイツ:「商売」と「人道」の間の闇
性能の良さで人気のドイツ兵器がテロリストの強い味方に?
2015.3.25(水) 川口マーン 惠美
 2014年9月、メキシコのゲレロ州で、43人の学生が行方不明になる事件があった。翌月、焼かれた遺体が大量に発見されたが、これが拉致された学生の物かどうかは、いまだに確認されていない。とはいえ、今では、彼ら全員が殺されたことは間違いないと思われている。

 このゲレロ州というのは、治安の悪いメキシコの中でも最も悪名の高い州で、政治家と警察と犯罪組織が一体化してしまっているらしい。事件後、大勢の警官が拘束されたが、肝心要の市長と警察署長は姿を晦ましたままだ。おそらく、どこかに潜んでほとぼりの冷めるのを待っているのだろう。

 メキシコ市の治安問題専門家によれば、「ゲレロ州には麻薬、ゲリラ、社会的葛藤、それに政治ボスがない交ぜになったものがある」という(ロイターより)。大変物騒なところだ。

秘密裏に行われる武器輸出の許可

 さて、今年2月になって、この警官とギャングの複合体が、学生の虐殺に使った自動小銃の一部、あるいは大半が、ドイツ製であったことが明らかになった。正確にはG-36という自動小銃だそうだ。ドイツ陸軍用に開発された銃で、歩兵部隊の標準装備品だが、今では世界の30カ国で使われているという。

 また、シリア北部でクルド人に向けて発射されているミサイルも、発煙筒を調べてみたら、昔、ドイツとフランスの合弁会社で作った対戦車ミサイルであったという。フランスが合法でシリアに売った物が、IS(「イスラム国」)の手に渡ったと見られている。

 武器の輸出は、たいていの国では、政府の許可がないとできない仕組みになっている。ドイツの場合、輸出を許可するかどうかを決めるのは、内閣のメンバーで構成された連邦安全保障委員会というところで、会議は秘密裏に開かれ、時期も内容も一切公表する義務はない。

 つまり、議会の承認も必要としない。一年以上たってから、「どこに何を売りました」という軍備報告書を提出すればおしまい。

 連邦安全保障委員会の構成メンバーは、首相、外相、内相、財相、法相、国防相、経済技術相、経済援助相などだが、そもそもこの委員会は、1955年にアデナウアー政権の下で作られた連邦国防委員会をそのまま継承したものだ。

 当時は、西ドイツはソ連の脅威にさらされており、その後の冷戦下でも、国防軍の組織と運営は最重要課題であった。国防は国家機密の最たるものであった。

 ところが今では状況は変わり、緑の党や左派党は、武器輸出の承認は議会に委ねるよう主張している。そのほうが民主的だし、時代にも即しているという理由だが、何となく違和感があることは否めない。

 ドイツは民主主義でない国にも武器を売っているし、何となく武器の輸出と民主主義は反りが合わない。政府は沈黙を保っている。

全く効力のない「付帯条項」には見て見ぬふり

ドイツ、アラブ諸国への新たな武器輸出を承認
ドイツ南部ハンメルブルクのドイツ連邦軍歩兵訓練センターで、ミラン対戦車ミサイルの組み立て訓練を行うクルド人の戦闘員〔AFPBB News〕
 武器の売買ほど偽善のまかり通っている分野も、めずらしいのではないか。武器を作って儲けている会社の偽善というより、それに一枚噛んでいる政府の偽善といったほうがよいかもしれない。

 先のメキシコの話もそうだ。ドイツ政府がメキシコ政府に自動小銃G-36を売ったときの契約書には、「治安の極めて悪い4州には供給しないこと」という付帯条項が付けてあったという。

 その4州のうちの1州がゲレロ州だった。メキシコ側は、そんなことが書いてあったかもしれないが見落としたと言っているらしい。

 しかし、ドイツ側にもメキシコ側にも、売った銃がその4州には回らないなどということを信じている人間は、1人もいなかったはずだ。ドイツには、紛争地帯、あるいは、非民主主義国家に武器を売ってはいけないという決まりがあるので、便宜上、このような付帯条項をくっ付けただけだと思われる。

 その結果、売った武器は案の定、人殺しに使われた。すると突然、皆がびっくりしたり、悼み入ったりしている。何かおかしくないか?

 ドイツは昔から、紛争地帯や非民主主義の国家にも武器を売っている。そんなことは、誰でも知っている。長らく、アメリカとロシアに次ぐ世界第3位の武器輸出国だったが、つい最近、中国に抜かされて4位になったそうだ。とはいえ、武器の輸出が多いことには変わりない。

 ドイツの武器は性能が良く、人気が高い。銃もそうだが、戦車も引く手あまただ。ドイツの連邦軍は、冷戦後、どんどん軍備を縮小しているので、戦車は余っている。中古の物でも買ってくれる国はたくさんあるというから、ドイツは商売上手だ。

 2011年には、サウジアラビアが主力戦車レオパルドIIを200台も注文したとして話題になった。サウジアラビアは、昔からドイツの軍需産業の上客だ。また、2013年には、人口わずか200万人のカタールも62両を発注したらしい。

 サウジアラビアもカタールも、民主運動とは縁遠い国だし、シリアなどのイスラム武装勢力を支援していると言われている。

 そのサウジアラビアを、3月7日、経済エネルギー大臣のガブリエル氏が訪問した。エネルギー大臣が石油大国を訪問するのは、もちろん意味がある。ただし、石油やガスを買うだけでなく、武器も売るのだろう。

サウジアラビアへの武器輸出をめぐる思惑

 さて、その武器輸出に関して、今、政府内の意見が割れている。ガブリエル大臣は以前から、ドイツからの武器の輸出にはブレーキを掛けると宣言している。そして、サウジアラビアに発つ前、2002年以来、ドイツがどの国にどんな武器をどれだけ輸出したかを列記したリストを公表した。製造元の記述まである長いリストだ。

 もちろん、サウジアラビアに対する武器輸出をきっぱりやめるというわけではないだろうが、今までの秘密主義をやめ、なるべくオープンにしようという努力は見える。

 また今回は、人権問題も大きく立ちはだかっている。というのも、つい最近、同国のブロガーが、イスラムを侮辱したという罪で10年の懲役と1000回の鞭打ちという判決を受けたからだ。

 1000回の鞭打ちは、一週間に50ずつに分けたとしても、執行されれば確実に死ぬと言われており、ドイツではサウジ政府への非難の声が高まっている。つまり、今、この国へ武器を売ることは、国民の非難を急速に膨張させる可能性があり、ドイツ政府としてはかなり慎重に進める必要がある。

 なお、興味深いのは、ドイツが中東や北アフリカに武器を輸出する理由として、それらの国々がドイツ製の武器を使っている限り、スペア部品や消耗品の出荷を調整することで、後から多少の影響力を行使することができるというもの。何となく詭弁に聞こえる。

 ドイツ政府は2008年、サウジアラビアにG-36のライセンス生産も許可したが、一部の部品はドイツ国内でしか製造できないという縛りを付けた。そして、ガブリエル大臣はこのライセンス生産向けの部品を、いずれ輸出禁止にするつもりではないかとも言われている。

 それが本当なら、自国の軍需産業に対する裏切りのようでもあるし、今のところ、大臣の本音がどこにあるかはよく見えない。

ドイツが輸出を止めても平和にはならない

 いずれにしても、ガブリエル大臣は、武器輸出に抗議する国民の声を無視することはできず、かといって、お得意さんであるサウジアラビアに説教することもできない。下手に意見をすれば商売が潰れる。

 ドイツの商売が潰れれば、喜ぶ国もいる。たとえばフランス。ドイツは、ロシアがクリミアを割譲して以来、ロシア向けへの武器輸出も停止したが、その間にフランスは、ここぞとばかりロシアとの取引を進めようとしている。

 そのため、政府内には、ガブリエル大臣の動向を批判する意見も多い。ドイツが武器を売らなければ発注は他の国に行くだけで、たいした平和の貢献にもならないというのがその理由だ。そのうえ、ドイツの軍需産業が損失を受ける。それを防ぐため、ガブリエル氏に再考を促す声が高くなっている。

 サウジアラビアのあと、ガブリエル大臣はアラブ首長国連邦、そしてカタールを回った。しかし、いくらニュースを読んでも、いったい彼が各首脳と何を話し合い、何が決まり、どんな取引が為されたかというのは、ほとんどわからない。

 エネルギー調達と武器の取引は、どちらも非常に微妙な問題だ。しかも、その両方ともが、国家の安全保障と密接なつながりがある重要案件でもある。なのに、国民の理解や了解を得にくい。報道も希薄だ。すべてが、国民の目に見えないところで粛々と進んでいるような気がする。

 今回、過去の取引を公表して少し透明性が演出されたが、結局、何も透明にはなっていなかったというのが厳然たる事実かもしれない。もっとも、そんなことは皆、ガブリエル大臣にとって想定済みだったのだろうか。ドイツの外交は一筋縄ではない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43202


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