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伸び続けるIQのナゾ、人類は賢くなっているのか? 
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投稿者 rei 日時 2015 年 5 月 30 日 00:59:54: tW6yLih8JvEfw
 

伸び続けるIQのナゾ、人類は賢くなっているのか?
http://jp.wsj.com/articles/SB11729237550577364065404581014992770824846?mod=wsj_nview_latest
By ALISON GOPNIK
原文(英語)
2015 年 5 月 29 日 17:23 JST

IQテストのスコアはこの100年で約30ポイント上昇している Getty Images

 みなさんは自分のひいおばあさんよりも賢いだろうか? IQ(知能指数)が本当に知性を測る物差しなら、答えはおそらく明確な「イエス」だ。

 IQテストは「標準化」されている。IQスコアは他の人と比較した相対的数値だ。 だが、IQテストは1世紀ほど前の年の平均を基準に考案されたものであり、現在に適合させるためには難しい問題を加えて調整する必要がある。IQテストのスコアの絶対値、つまりテストを受けた人の正答数がこの100年で大幅に伸びているためだ。これは「フリン効果」と呼ばれている。1980年代に初めてこの現象に気付いたニュージーランド・オタゴ大学の社会科学者ジェームズ・フリン教授の名前からとっている。

 このフリン効果はどのくらい確かなものだろうか。また、それはなぜ起こったのだろうか。心理学専門誌「パースペクティブ・イン・サイコロジカル・サイエンス」には、それを解明する新たな「メタ分析」が掲載された。ウィーン大学の科学者2人が、1909年から2013年の間に6大陸の31カ国で約400万人を対象に行われた271件の研究データを統合したのだ。この間、IQテストの質問項目にほとんど変化がなかったため、テスト結果が10年ごとにどの程度向上していったかが分かった。

 この研究で、フリン効果が実際に存在し、しかも程度が大きいことが分かった。スコアの絶対値は子供も大人も一貫して伸びている。それは先進国も発展途上国も同じだ。10年ごとにスコアの絶対値は約3ポイントずつ伸びている。つまり、100年前より平均スコアが30ポイント高いのだ。

 ただ、スコアの伸び方は興味深い。1920年代には一気に伸び、第2次世界大戦の間は上昇ペースが鈍化した。戦後の好景気には再び大きく伸び、70年代にまた鈍化した。現在も伸びてはいるが、急ブレーキが掛かっている。大人のスコアは子供より伸びが大きい。

 それはなぜだろうか。その理由を説明する推論はたくさんあり、今回の研究を行った科学者2人は、そうした推論がどうデータに合致するか分析した。遺伝子はそんなに速く変化しない。栄養や健康状態の改善はおそらく一定の役割を果たしただろう。だが、それは大人の伸びのほうが子供より大きかったことの説明にはならない。経済的な豊かさも一因だろう。IQの伸びは国内総生産(GDP)の伸びと大いに関連している。

 就学率の上昇と就学期間の増加が最も重要な役割を果たした可能性はある。教育の普及とIQの伸びもまた大いに関連している。これは大人の伸びのほうが子供より大きいことを説明できる。とはいえ、フリン効果は小さな子供にもみられる。教育だけが原因ではなさそうだ。

 いくつかの理由を組み合わせたものがおそらく最適な説明だ。フリン教授自身も「社会的乗数」理論を展開している。最初の小さな変化が大きな効果につながる良い連鎖を生み出すという考えだ。少しだけ改善された教育、健康、収入、栄養などが子供の学業成績を引き上げ、もっと勉強したいという意欲につながる可能性がある。それが読書や大学進学への動機付けになり、その子はさらに賢く、さらに教育を受けたいと思うようになる、というわけだ。

 生物学で使われる「生活史理論」も有望な説だ。成熟するまでの年月が長いことと、学習能力の高さに関連性があることは、多くの動物でみられることだ。だが、子供の養育は高くつく。誰かが無力な子供の面倒をみなければならないからだ。より多くのリソースがあり、栄養や健康状態がより良好であれば、子供時代を長くすることができる。一方、制約が増えれば、子供時代は短くなる。教育はそれ自体が子供時代の学習期間を長くする方法だ。

 だが本当に読者の皆さんは、ひいおばあさんより賢いだろうか。IQテストは学業成績につながる知性を測るものだ。農場経営や子供8人の養育、薪ストーブで完璧なビスケットを焼く方法といった類の知性を測るテストなら、ひいおばあさんの方が優秀にみえるかもしれない。

 人類史を通して、人間を本当に賢くしているものは、変化し続ける環境に沿った新たな種類の知性を作り出す能力かもしれない。

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コメント
 
01. 2015年5月30日 01:15:23 : G9pRncd5P6
どうも、近代的と言うか「現代的な生活」をすればするほど、高くなるように出来てるみたいだが「測り方」の問題では?
現代人がこれは「普遍的」と思っていることでも、少し過去の時代の人には通じないかもしれないし。
自分が「何を基準に生きてるか」なんて、案外わからないもんだ。

02. 2015年5月30日 01:38:00 : F6wJ83DJQw
ユダヤ的な脳の使い方をすると高得点が得られるように作成された試験だとすれば、
高得点が増えたということは人々の脳の使い方がユダヤ的になったという証明なのではと思われる


ところでIQ試験ってなぜ国によって採点基準が違うの?
アメリカなんかだと最高200くらい出るのに、日本の試験は最高150くらいでしょう?


03. 2015年5月31日 00:13:33 : TGgfYEbPRU
人の脳細胞の数からすればまだまだ数値としての IQ は伸ばせる・・・。
ただ、経験と結び付かない知識は使わない資格が増えていくのと同じだと思うが・・・。

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