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アジア・インフラ投資銀行(AIIB)創設に反対したのは米国の戦略的誤り:ゼーリック氏:戦術的にも戦略的にもベターな政策
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/853.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 6 月 13 日 17:55:15: Mo7ApAlflbQ6s
 


 AIIBや南シナ海という個別問題はともかく、米中は、深い意思疎通を実現し上位で連携している。

 AIIBに関しては、米国が反対することでアジア公的国際金融が日中離反(かたちのうえだが)になり、両国のあいだ(上)に立つポジションが得られた。 
 また、AIIBに出資金を出さないまま、AIIBが発行するであろう債券がもたらす資金運用機会の増加を享受することができる。(いずれにしろ、中国嫌いが多い米国議会がAIIBへの出資を認める可能性は低いが...)

※ 関連投稿

「AIIB外交戦から見える「日中分離」政策とアジア経済牽引二頭立て馬車方式:日本はイソップの狐意識から脱却を」
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/359.html

「アメリカは中国に追い越されたか:AIIB参加問題」
http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/250.html

「AIIB不参加の日本はインフラ輸出が不利に? 日本国内でも懸念:AIIBは経済ではなく政治の問題」
http://www.asyura2.com/15/hasan95/msg/229.html

「アメリカを裏切る欧州の代償:AIIB参加問題」
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/491.html

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アジア・インフラ投資銀行(AIIB)創設に反対したのは米国の戦略的誤り
© Sputnik/ Aleksei Druzhinin
2015年06月10日 15:58

世界銀行の第11代総裁で米国の通商代表を務めたロバート・ゼーリック氏は、新聞Financial Timesの記事の中で「合衆国は、アジア・インフラ投資銀行(AIIB)の創設をめぐる中国のイニシアチブに激しく反対したが、あれは戦略的誤りだった」との考えを示した。

しかしゼーリック氏が、親中国的立場から、こうした批判をしたとは思えない。なぜなら彼は、合衆国通商代表として、米中の貿易問題をめぐり中国側と極めて厳しい交渉をしてきた人物であり、中国政府にシンパシーがあるとは到底思えないからだ。ゼーリック氏は、アジア・インフラ投資銀行創設というイニシアチブは、中国が何らかの極秘計画を持っていることの証明とは見ておらず、世界的発展の客観的傾向から来ているのだと捉えている。世界経済や政治におけるアジア太平洋地域の比重が高まっていることの反映だと言うわけだ。実際のところ、まさにそうした理由から、西側の複数の国々は、中国のプロジェクトである、この銀行に参加した。

初めに参加を表明したのは、英国だった。米国はすぐさま、それを激しく批判した。ホワイトハウスは、英国政府を「中国の利益に絶えず譲歩した」と非難し、AIIBへの加盟決定は「事実上米国との協議なしに決められた」と不満をあらわにした。そうした形で米国側は、アジア太平洋地域も含めた同盟国に対し、彼らの自主的政策決定をあらかじめ実際上禁じたのである。

ゼーリック氏は、新聞Financial Timesの論文の中で、この問題をデリケートに避け、米国による同盟国への圧力ではなく、銀行の創設が事実上、合衆国の利益にかなっているということに話の重点を置いている。米国が持ち出した基本的な論拠は、アジア・インフラ投資銀行(AIIB)は、IMF(国際通貨基金)と世界銀行に対する挑戦状だと言うものだった。

モスクワ国際関係大学東洋学部のドミトリイ・ストレリツォフ学部長は、そうした論拠について「かなり狭いものの見方で、問題を全く正しく捉えていない」と考えているー
「もちろん、アジア・インフラ投資銀行(AIIB)は、世界銀行やIMFとは、質的に別の機構体だ。IMFや世界銀行は、経済的安定や財政支援のために創設された。一方中国がイニシアチブをとるAIIBの方は、直接投資を行う銀行ではなく、全く別の計画に基づく銀行だ。そのため競争関係になることはないだろう。しかし、AIIBが、ブレトンウッズ体制(ドルと各国の通貨価値を連動させた金ドル本位制)が危機の中にある世界金融の発展動向を反映しているという点を指摘する必要がある。」

米国は、世界の金融市場における新しいゲーム・ルールが徐々に成熟してゆく過程に参加するか、それともそうした新しいルールに断固反対するか、という選択に直面している。米国政府は今のところ、対決的バリエーションを選択しつつあり、実際上、少数派になりつつある。今回ご紹介したゼーリック氏の論文は、まさにこの点に注意を向けたものだ。
ゼーリック氏は「米国は、人気があり、恐らく発展してゆくであろうアジア・インフラ投資銀行(AIIB)に対し反対の立場を示しながらも、慎重さを示さなくてはならない」と指摘しながら、又、米国が国際関係の新しいシステム形成に向けイニシアチブを失いつつある事に注意を促している。

他の多くの専門家が指摘しているように、米国がイニシアチブを失いつつある理由は、そもそも彼らがいかなる競争相手であれ持つ事を欲せず、アメリカのルールにおとなしく従う者達とだけ行動したい、そう望むのを止められない点にあるのだ。

http://jp.sputniknews.com/business/20150610/436923.html


 

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