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サウジアラビア国防相がロシア訪問へ シリア情勢を巡り、プーチン大統領の変節促す  
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/873.html
投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 19 日 07:01:27: tW6yLih8JvEfw
 

サウジアラビア国防相がロシア訪問へ
シリア情勢を巡り、プーチン大統領の変節促す
2015.6.19(金) Financial Times
(2015年6月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 サウジアラビアの国防相が今週、ロシアに赴く。石油王国で米国の同盟国であるサウジは、ウラジーミル・プーチン大統領との架け橋を築き、中東の盟主としての権威を発揮しようとしているのだ。

 国防相としてイエメンでのサウジの空爆作戦を率いたムハンマド・ビン・サルマン王子は19日、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムに合わせてプーチン大統領と会談する。

 この会談は、ロシア政府がいかにシリアで前へ進む方法を模索しているかを示している。

 ロシアは4年にわたるシリア内戦で「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」などのジハード(聖戦)主義者を含む反政府勢力と戦うバシャル・アル・アサド大統領の体制側の顕著な支援国だ。一方のサウジはアサド氏を退任に追い込むことを期待し、非宗教的な反政府勢力と「穏健」なイスラム主義の反政府勢力を支援している。

アサド後をにらんだ動き

 30歳の副皇太子によるロシア訪問の背景には、米国と湾岸諸国がアサド氏からの政治的移行を支持するようロシアを促しているという事情がある。

サウジ新国王、内閣改造で独自色 前国王の息子ら解任
今年1月に即位したサルマン国王〔AFPBB News〕
 サルマン国王が今年1月に即位してから、サウジは地域の競合国であるイランを抑制することに再び力を注ぐようになり、イラン政府と関係のあるイエメンの反政府勢力に対する空爆など、より介入主義的なアプローチを採用している。

 シリアでは、サウジは多種多様な反政府勢力の間の協力を育む手段として、綻びていたトルコとカタールとの関係を再構築しようとしてきた。

 シリアのイスラム主義反政府勢力に対するトルコとカタールの支援のおかげで国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」がアサド政権に対して進撃することができた。一方、サウジはシリア南部で非宗教的な戦闘員を支援した。

 米ジョージ・メイソン大学の政治学者のマーク・カッツ氏は、サウジアラビアの訴えは「アサドはいずれにせよ倒れるのだから、『穏健』な政府が後を継ぐ可能性を高めるためにロシアがサウジと協力するのが一番いい」というものだと指摘する。

 カッツ氏いわく、これに対し、ロシアがアサド氏の支援を継続すれば、反政府勢力が弱体化し、アサド政権が倒れた場合にISISやヌスラ戦線のようなグループが権力を握る好位置に就く恐れがあるという。

 サルマン王子のロシア訪問の1カ月前には、アラブ首長国連邦(UAE)のアブドラ・ビン・ザイド・ナハヤン外相もモスクワを訪問している。UAEとロシアは政治的イスラムに対して共通する強硬なアプローチを採用している。

 ロシアの外務次官でプーチン氏の中東特使を務めるミハイル・ボグダノフ氏も最近、リヤドでサウジ高官と会談した。

二重のゲームを展開するロシア

シリア内戦5年目、優先事項ではなくなったアサド政権打倒
シリアの首都ダマスカスで、バシャル・アサド大統領の顔写真が使われたポスターの前を歩く女性〔AFPBB News〕
 ロンドンのシンクタンク、英王立国際問題研究所(チャタムハウス)のアナリスト、ニコライ・コザノフ氏は、ロシアは今、ジハード主義勢力の脅威が高まっている状況でアサド氏が非宗教的な反政府勢力との対話開始を拒んでいることに苛立っていると言う。

 モスクワ駐在のイランの外交官は、ロシアは今、シリアについて二重のゲームを展開していると指摘し、「ロシアは現在、異なる進路を確保しておこうとしている・・・シリア政府を支援している一方で、反政府勢力の間で影響力を得ようとし、アサドのいない未来に向けて備えている」と言う。

イラン・米国関係の雪解けについても共通の利益?

 ロシアの兵器はまだアサド氏にとって不可欠だが、ロシアは約100人の軍事顧問を引き揚げ、シリア国内におけるプレゼンスを大幅に縮小した。だが、ある元ロシア外交官によると、非宗教的な反政府勢力が弱く、ロシア政府がなおイスラム主義勢力に断固反対しているため、ロシアはアサド氏を見限る用意ができていないという。

 シリアを巡る相違にもかかわらず、イラン・米国関係の雪解けはサウジとロシアの間に潜在的な共通の利益がある別の分野だ。

 湾岸諸国はイランとの核合意に向かうバラク・オバマ米大統領の動きの速さに不安を感じている。合意は今月末までに成立し、制裁の緩和につながる可能性がある。

 カッツ氏は、サルマン王子はプーチン氏に対し、「イランを育もうとするロシアの努力は無駄になること、そして、サウジアラビアと協力した方がロシアの利益にかなうこと」を強調するだろうと語る。

 プーチン氏の外交政策顧問、ユーリ・ウシャコフ氏は、シリアが議題に入っていることを認め、会談は「両国の協力に向けた実質的かつ実際的な弾み」を与えるだろうと述べた。

By Simeon Kerr in Dubai and Kathrin Hille in Moscow

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44085  

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コメント
 
1. 2015年6月20日 15:21:05 : LwB1tHnmbI
https://www.youtube.com/watch?v=r1tcyycCD-w&feature=youtu.be
 
シリア南部のクネイトラ県で反政府勢力の攻撃を受けて
戦車を放棄して逃げるシリア政府軍兵士の士気低下が顕著
であり、シリア政府が最近支配地域を急速に失っている
事実と一致している。今後アサド大統領が拘束されて処刑
されたり、亡命などにより政権が崩壊する事態も十分考え
れるので事前協議ではないのか。

2. 2015年6月24日 10:44:32 : 8Y6zh2TMhE
この記事はきわめて恣意的だな。
サウジの思惑はアラブでも受け入れられているわけではないよ。

東グータ統一軍事司令部の指揮権がイスラーム軍からアジュナード・シャーム・イスラーム連合へ移譲(2015年5月31日) →
エジプト・サウジ外相会談:対シリア政策をめぐって温度差(2015年5月31日)
投稿日: 2015年5月31日 作成者: SyriaArabSpring

サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣はカイロを訪問し、エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣と会談し、シリア情勢への対応などについて意見を交わした。

会談後の共同記者会見で、ジュバイル外務大臣は「シリアの支配において、正統性を失ったアサドが果たしている役割を終わらせたいと思ってきた。同時に、アサド後に…シリアに安定と平和をもたらしたいと願っている」と述べた。

一方、シュクリー外務大臣は「この点に関して両国の政策は相補的なものであり、完全に視座を一致させる必要はない」と述べ、サウジアラビアと一線を画した。

また、シリア情勢をめぐるロシアとの関係については、「ロシアの当事者とともに、シリア政府に政治プロセスに関与し、反体制派と建設的な対話が行われる余地が開かれるのを促すために行動し、こうした対話をエジプト、サウジアラビア、そしてロシアが後押しする」と述べた。

ARA News(6月1日付)が伝えた。

http://syriaarabspring.info/?p=19922


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