漂着残骸はマレー機主翼 米当局が見方

　【ニューヨーク＝共同】インド洋のフランス領レユニオン島で航空機の残骸が漂着しているのが見つかり、米航空事故調査当局は29日、昨年３月に消息を絶ったマレーシア航空のボーイング777の主翼の一部であるとの見方を固めた。米メディアによると、ボーイングの専門家も同じ判断を示しており、確定を急ぐ。

　同島はアフリカに近く、難航する捜索が続くオーストラリア西部海域から４千キロ以上西にある。インド洋の潮流は西方に向かっており矛盾はない。マレーシアのナジブ首相は30日、声明を発表し発見場所について「マレーシアの捜索チームによる潮流の解析と一致している」と指摘した。

　見つかったのは主翼のフラップ（高揚力装置）の一種とみられる。ニューヨーク・タイムズ紙によると、縦約270センチ、横約90センチの大きさだった。オーストラリアのトラス副首相は30日の会見で、翼の残骸には「ＢＢ670」と記されており、「登録、製造番号ではなく、整備の番号の可能性がある」と述べ、不明機との関連を特定する有力な手掛かりだとの見方を示した。

　マレーシア機の主翼の一部と断定できれば、同国クアラルンプールから離陸後にレーダーから消えて以降、機体が通常のルートから外れ、推定通りインド洋に墜落していたことが確実になる。

　ＡＰ通信によると、機体の主要部分は海底に沈んでいるとみられ、場所の特定は難しそうだ。

［日経新聞７月３１日朝刊Ｐ．３８］

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