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永楽帝に倣う“新皇帝”の儀式:毛沢東でさえ避けた皇宮内で外国からの賓客を接遇:行かなかった安倍首相は好判断
http://www.asyura2.com/15/kokusai11/msg/409.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 9 月 16 日 16:21:23: Mo7ApAlflbQ6s
 


永楽帝に倣う“新皇帝”の儀式[日経新聞]  
編集委員 中沢克二
2015/9/16 6:30

 3日、北京での大規模な軍事パレードの直前、国家主席の習近平は皇宮内で儀式に臨んだ。次々と“拝謁”したのは韓国大統領の朴槿恵(パク・クネ)、ベトナム国家主席のチュオン・タン・サン、モンゴル大統領のエルベグドルジ……。ウクライナ問題でG7と対峙するロシア大統領のプーチン、国連事務総長の潘基文(バン・キムン)ら計51組の外国首脳・代表、国際機関の関係者が登場した。

 各国首脳らはまず列をつくったうえで、個別に呼びだされ、紅じゅうたんの上を70メートル近く歩かされた。そして最後に中山服姿の習近平と握手し、記念撮影する。隣には紅いドレスを身にまとった夫人、彭麗媛の姿があった。


■毛沢東でさえ避けた皇宮入り

 封建統治を批判してきた中国共産党のトップが、天安門ではなく、かつて中華帝国の皇帝の居所だった皇宮内で外国の数多くの賓客の“謁見”に応じるのは初めてだ。あの毛沢東でさえ、天安門には登ったが、壁の内側の皇宮内に足を踏みいれることは一度もなかった。

 「中国史や、古来の中華秩序に詳しくない人は気が付かないだろう。習主席は、世界帝国だった明王朝の最盛期の皇帝、永楽帝(明の第3代皇帝、在位1402〜24年)に倣ったのだ。中国人として誇りを感じる」

 「この接待方式は習主席にこびる形で決まった。かつての中華皇帝への朝貢を思い起こさせ、中国脅威論まであおりかねない。中国の経済力が強いから皆、文句を言わないだけだ。国際社会をよく知る中国人は心配している」

 これら2つは、北京在住の知識人の感想だ。正反対の反応なのが面白い。少し説明が必要だろう。各国首脳の謁見の場となった現在の故宮は、明清代の皇帝の居所である広大な紫禁城である。そして習近平が立っていたのは「端門」前の広場だった。

 この端門の歴史が意味深い。15世紀の中華帝国の覇者、永楽帝が肝煎りで建設した正門である。永楽帝は、長さ120メートルを超す巨大な木造船も数多く建造した。雲南出身のムスリム、鄭和(1371〜1433年)が指揮する大艦隊は、永楽帝の威光を全世界に知らしめるため計7回も送り出された。

 大艦隊は今の南シナ海、インドからアラビア半島、そしてアフリカのケニア付近にまで達した。名目は異なるが、まさに現代中国の南シナ海での岩礁の埋め立て、アフリカへの経済進出を思い起こさせる。

 再び世界帝国を目指す中国の“新皇帝”が、皇宮で外国首脳の拝謁に応じれば、少なくてもかつて中華秩序の中にいたアジアの国々は身構える。

 微妙な力関係の中、ちょっとした珍事があった。端門前の紅じゅうたんを長々と歩いた朴槿恵は、習夫妻と握手し、かなり長く話をした後、記念撮影を拒むかのように夫妻の後方に立ち去った。習近平は朴槿恵の方に振り向きながら伏し目がちに少し困った表情を見せた。

 呼び止められた朴槿恵はそこで戻り、ようやく3人での撮影に応じた。結果的に長い間、朴槿恵と習近平は“対等”に会話を交わした。

 天安門前の大型スクリーンでこの様子を実況中継で見ていた観衆は、朴槿恵が緊張のあまり3人での記念撮影に関して勘違いしたのだ、と思い、どっと沸いた。集合時間の午前4時前後から5時間も待たされているメディア、そして招待者、市民の緊張もほぐれた一瞬だった。

「朴槿恵は『この状況はまずい』と気が付き、確かに緊張した。そしてあえて突飛(とっぴ)な行動を取ったに違いない」

 「今は良いが、後に中国にこびる姿勢を韓国内で批判されかねない。誇り高い韓国の元首として当然、そう思った。臣下のように握手し、素直に記念撮影することに少し抵抗したのだろう。結果は長く対等な会話ができたから良いのでは……」

 朝鮮半島と中国の歴史をよく知る中国の識者2人の見方である。「単純な間違い」と見るのは、あさはかで、意識的な行動だった、というのだ。1人は中国東北地方出身の漢民族。もう1人は朝鮮系の中国人だ。日本人にはうかがい知れない中国と朝鮮半島の複雑な史実を知るからこその意見だった。

 朝鮮半島の王朝は古来、中国皇帝に認められて朝貢する中華秩序の内側にいた。中国の王朝を宗主国とする冊封体制である。漢族ではなく満州族の王朝になった清の時代には「明朝までの伝統的な真の中華秩序を体現できるのは朝鮮だけである」とする“小中華”の考え方が朝鮮で流布された。


■「高麗女国主の朝貢」

 今回の朴槿恵の軍事パレード参観は中国で大歓迎され、ネット上では「高麗女国主の来朝(朝貢)」などと表現された。中国は古来の宗主国の目線で「女国主」を見ている面があった。朴槿恵自身も気が付いたはずだ。

 つまり、朴槿恵は、中国への経済依存が強い韓国の現実的な生きる道として今回の訪中と軍事パレード参観を政治決断した。だが、完全に中華秩序の内側に入るのは躊躇(ちゅうちょ)したことになる。北朝鮮となお「戦争状態」にあり、米韓同盟を組む国としては、当然かもしれない。

 不思議なことに、端門前で中韓首脳が握手した後、長く話す姿は、朴槿恵の不可解な動きと共に中国の公式映像からほとんど削除された。握手の順番が後ろだったプーチンは出てくるのに、その前の朴槿恵が消されている。情報操作である。

 中国の博物館には、皇帝への朝貢に訪れたアジアの国々の旗を持った使者らを描いた大きな絵が残っている。朝鮮は朝貢しているが、当然、そこに日本はいない。日本は中華秩序の外に位置するからである。

 今回の習近平を主役とする皇宮内の儀式の形式は、中国の識者が指摘するように中華秩序の体現だった。それなら、仮に9月初旬に日本の首相、安倍晋三が訪中していたとしても、参加困難な行事だったのは明らかだ。天安門広場や人民大会堂の歓迎式とは意味が違うのだ。

 しかも、その後、各国首脳は、習近平に導かれて天安門に登り、米空母を狙う弾道ミサイル「東風21D」などの車列を見学した。これも安倍にとってはハードルが高い。日米同盟の一方の当事者が、対米威嚇兵器を笑顔で眺めることなどできない。

 中国が主催した3日夜の抗日戦争勝利、反ファシズム戦争勝利70年の記念行事を巡っても、今回は日中両国の和解、融和を演出できるまでの雰囲気づくりは難しかった。とはいえ日中接触の道は閉ざされていない。仕切り直しである。(敬称略)

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO91718610U5A910C1000000/?dg=1


 

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