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ロシア機墜落、テロ説濃厚に 空中で３〜４回爆発か［日経新聞］
プーチン大統領、エジプト便の運航停止を表明
2015/11/7 20:38
【カイロ＝押野真也】エジプト東部シナイ半島で10月31日にロシア機が墜落した事件をめぐり、イスラム過激派による爆破テロだったとの見方が濃厚になってきた。回収したブラックボックスには爆発音が記録されており、ある時点で突然動作を止めたことが明らかになった。これまでテロと認めることに慎重だったロシアもプーチン大統領が６日、エジプト便の運航停止を表明するなどテロ説に傾いている状況がうかがえる。
仏メディアが関係者の話として報じたところによると、コックピットの音声などを記録するブラックボックスを分析した結果、技術的なトラブルは考えにくく、機内に仕掛けられた爆弾が爆発した可能性が高いという。ロシア紙コメルサント（電子版）はロシア機は空中で３〜４回爆発したと報じた。
米情報機関は傍受した通信情報などから過激派「イスラム国」（ＩＳ＝Islamic State）が関与したとの見方を強めている。ＩＳの犯行だとすれば、民間航空機を爆破した初のケースとなる。これまでは人質の殺害などが特徴的だったＩＳが国際的な大規模テロを起こす能力を持っていることを示すことにもなる。
キャメロン英首相やオバマ米大統領は、すでに両国の情報機関が得た情報などからテロの可能性が高いとの見方を示している。英政府は墜落機が離陸したエジプト東部のシャルムエルシェイクを発着する便の運航停止を指示した。
欧州を中心に、同様の措置を講じる航空会社が増えている。エジプト政府は、原因を調査中だとしてテロ説にはなお慎重な立場だ。
エジプト航空当局の安全管理に対しては、事故前から懸念の声が内外から指摘されていた。仮にテロだった場合、エジプト政府の対応に批判が強まるのは確実だ。観光業への打撃は計り知れない。
テロであれば、シリアに軍事介入したばかりのロシアが標的だった可能性がある。ロシア国内でプーチン大統領への批判が強まったり、イスラム過激派への報復を求める声が高まったりすれば、国際政治に大きな影響が及ぶ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM07H3K_X01C15A1MM8000/?dg=1
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