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[FT]ロシア、ドーピング調査委に衝撃与えた国家的共謀 国家レベルでドーピング工作に関与
http://www.asyura2.com/15/kokusai11/msg/710.html
投稿者 ダイナモ 日時 2015 年 11 月 11 日 12:48:20: mY9T/8MdR98ug
 

 第三者委員会の調査員たちを仰天させたのは、ロシアの一流スポーツ選手の間に広がるドーピングの度合いや、まん延する隠蔽工作だけではなかった。問題は、その背後にあるロシア当局の共謀体系であり、もっといえば脅しだった。

 あるロシア人選手は、運動能力を高める薬物を使うことが不満だったが、結局使用を続ける道を選んだ。「やめると、偶然、自動車事故に遭うかもしれないから」だ。

 あるコーチによると、薬物を摂取しなかった選手は国の代表チームから外されることになる。マラソンのリリア・ショブホワ選手が検査を受けて陽性反応が出たときは、当局者がすかさずチャンスを捉えた。検査結果を隠すためにロシア陸上競技連盟に45万ユーロ支払わなければ、彼女は「問題を抱える可能性がある」といわれたという。

 これらは世界反ドーピング機関(WADA)の第三者委員会によって表明された嫌疑の一部だ。WADAはロシアを陸上競技で出場停止処分にするよう勧告した。

■「あらゆるレベルでの不正」と報告書

 調査員らによると、ソ連のスポーツ機構の影がいまだにロシア陸上界を覆っている。

 「あらゆるレベルでの不正の受容が広範に及び、長く続いていることを調査は示している」。委員会は9日に公表した全325ページの報告書で、こう述べた。「ある選手が参画しないことを決めると、トップクラスのコーチにつくことができず、それゆえ秀でる機会を失う可能性が高い。この不正の受容、時として期待は(中略)ロシア陸上のあらゆるレベルに深く染みついた根本的に間違った考え方を示している。この考え方は、ほかの人も全員、不正を働いているという理論で『正当化』されている」

 モスクワのドーピング検査機関のグリゴリー・ロトチェンコ所長は「ドーピング活動の支援者かつ教唆者」であり、外部の調査を阻害するために1417点の検体を廃棄したことを認めたと報告書は記している。

 報告書によると、同所長は2005年にロシアメディアのインタビューで「自分自身の禁止薬物の大量使用」を認め、「私はこの分野で働いている間、禁止薬物の全リストをほぼすべて自分に使って試した。そして実験を続けた――薬物を摂取し、10キロほど走りに行く。そして検体を提供する。私の仕事には、それが必要だ」と語ったという。

 モスクワ郊外にある第2の「影」の研究所が陽性反応の出た検体を廃棄、隠蔽するために使われたとされている。

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 ドーピングの検査員たちは今年5月にロシアのトレーニングキャンプで抜き打ち検査を行った際、ロシアチームの関係者から、選手が2人しかおらず、これは「プライベートホテル」だから検査員はホテルの受付で名前を照会すべきではなかったと言われた。検査員らがある部屋を訪れたとき、翼状針と薬物、それに不在と伝えられた選手1人を見つけた。

 委員会によると、その結果、ロシアが陸上競技で15個のメダルを獲得したロンドン五輪は「サボタージュされた」という。報告書によると、ロンドンでメダルを獲得した2人の選手――800メートルで金メダルを獲得したマリア・サビノワ選手と、800メートルで銅メダルを獲得したエカテリーナ・ポイストゴワ選手――はどちらも不正を働いたとされる。

■パウンド氏「国家の認識なしにはあり得ない」

 調査員たちは、ドイツの放送局ARDによる昨年のドキュメンタリー番組で描かれた陸上競技の具体的な疑惑に対応し、調査を行った。彼らはスポーツにおける不正の真の度合いはさらに大きいかもしれないと認めている。昨年のソチ冬季五輪では、ドーピング検査機関がロシア連邦保安局(FSB)の監視下に置かれ、それが「検査所の手続きとスタッフに対する脅しの雰囲気」を生んだという。2010年冬季五輪ではメダル獲得ランキングで11位だったロシアは、ソチでメダル数を2倍以上に伸ばし、ランキングのトップにつけた。

 「我々の出した結論は、国家当局の認識と同意なしでは、これらすべては起き得なかったということだ。当局がスポーツを運営していたわけではないが、知っていたはずであり、知らなかったということはあり得ない。考えられる結論はそれ以外にないと思う」。国際オリンピック委員会(IOC)の元副会長で、委員会を率いたリチャード・パウンド氏はこう語った。

By Malcolm Moore and Mark Odell in London

(2015年11月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93822590Q5A111C1000000/


16年におよぶプーチン支配のロシアでは、以前から「大ロシア主義」がはびこっている。プーチン自身がそうした「ナショナリズム」「民族主義」を利用して自らの権力基盤を強化してきた経緯がある。その一方でロシア社会には贈賄・収賄がシステムとして浸透し、政治・司法・行政のあらゆるレベルで腐敗堕落が進行している。

新陳代謝が起こらずに、一人の独裁者が長い間権力中枢に居座れば、社会が腐敗するのは当然の成り行きである。

今回のロシア国家レベルでのドーピング工作も、「ナショナリズム」高揚を政権維持の動力源として利用し、同時に社会全体に腐敗・堕落を蔓延させてきたプーチン支配の当たり前の帰結と言えるものであり。別に驚くほどのもではない。
 

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