★阿修羅♪ > 音楽17 > 714.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
新感覚の日本語ポップスを聞かせる3組の注目バンド 新しもの好きの早耳リスナーも驚愕
http://www.asyura2.com/15/music17/msg/714.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 6 月 19 日 07:36:00: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

新感覚の日本語ポップスを聞かせる3組の注目バンド
新しもの好きの早耳リスナーも驚愕
2016.6.19(日) 西尾 大作

 ここ数年、既存のジャンルを超えて新たな音を創造する才能がインディーズを中心に続々と登場してきて、日本のポップミュージックシーンが面白くエキサイティングだということは、本コラムでも何回か書いてきました。

 彼らの特長として、現代ジャズやヒップホップ/R&B、エレクトロニックなダンスミュージックなどさまざまな要素を自分たちなりにミックスさせて、そのうえで日本独自のフィーリングを重ねることで、オリジナルな日本語のポップスを作り上げていることが挙げられます。

 今回は特にその中でも、どのジャンルに寄るわけでもない豊富な音楽的バックグラウンドからのフィードバックをセンス良くミックスさせたサウンドを構築しつつ、あくまでも日本語の歌を真ん中に置いたポップスを生み出しているハイセンスな新進バンドを3組ピックアップしてみました。

 シンプルに言い表すと、一聴して文句無しに「うわぁ、カッコいい!」と感嘆してしまう将来が楽しみなバンドたちです。

末恐ろしい3人組バンド〜D.A.N.

D.A.N.「D.A.N.」
 初めにご紹介するのは、「末恐ろしい」と表現したくなる1993年生まれの3人組バンド、D.A.N.です。

 ギター/ボーカル/シンセサイザー、ベース、ドラムスの3人にスティールパン他のサポートメンバーを加えて活動する彼らですが、昨年度、デビューミニアルバム「EP」の発表と何回かのライブを披露しただけで、現在の日本で比類するもののない突然変異的なバンドサウンドによって「とんでもないバンドがいる!!」と口コミで大きな話題を呼びました。

本コラムは音楽レビューサイト「Mikiki」とのコラボレーション記事です
 何がそんなにセンセーショナルだったかというと、まずその若さ、そしてバンドが本格的に活動を始めてそれほど経っていないにもかかわらず、すでに独自のカラーと確固たるサウンドを獲得していたことです。

 音楽の完成度の高さばかりではありません。UKのトリップホップやドラムンベース、ハウスやエレクトロニカなど多様なダンスミュージックやインディーR&B、ジャズなどからの影響を演奏に落とし込みつつ、ファルセットによる白昼夢的かつ甘美的な歌がそれに乗るという、これまでに無い斬新なスタイルだったことも注目を集めた理由です。

 4月にリリースされたファーストアルバム.「D.A.N.」は、さらにその音楽的才能が開花、いや、炸裂したとでも言いたいほど、エポックメイキングなサウンドで早耳の音楽リスナーたちを驚かせています。

 一音一音センス良く選び抜かれたミニマルでグルーヴィーなサウンドはダンサブルかつダークで、とりとめもなく抽象的で空虚なムードを纏っています。それが「今」という時代を生きる人間の耳と心にすごくリアルに響きフィットするという意味でも、彼らは表現者として非常に優れていると感じられます。

 あまりに衝撃的かつ刺激的なので、サウンドのことを中心に言及してしまいましたが、「宇多田ヒカルに大きな影響を受けている」と語る彼らが作り出す、憂いを帯びて切なく物悲しくも美しいポップなメロディーと、真夜中の都市生活者の心の中で蠢くさまざまな感情の揺らぎをスケッチしたかのような独特な歌詞、そして夢遊病者の呟きのような幽玄さを見せる歌声から成る「歌」がしっかりと真ん中にあるというところも、彼らの大きな魅力と言えるでしょう。

◎Mikikiインタビューはこちらです。
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/10714

これは事件!スペシャルな5人が集結〜CRCK/LCKS

CRCK/LCKS「CRCK/LCKS」
 2015年5月に結成され、2016年4月にデビューミニアルバム「CRCK/LCKS」をリリースした「CRCK/LCKS」(クラックラックス)は、5人のスペシャルな若き才能が集った、ある意味「スーパーバンド」と呼ぶべき存在です。

 それぞれが若くしてすでに自身がリーダーとしての実績があり、将来が期待されている才能を持ったメンバーが1つのバンドとして集合しました。このこと自体が事件と言ってもよいでしょう。メンバーは以下の5人です。

 坂本龍一、渋谷慶一郎に続く芸大出身の「非クラシック」の作曲家として話題を呼び、菊地成孔率いる大所帯ジャズバンドである「dCprG」のメンバーでもあり、2013年にその菊地との共同プロデュースでのソロアルバム『シャーマン狩り』も高い評価を得た小田朋美(ヴォーカル、キーボード)。

 オーケストレーションと女性ボーカルで独自の音楽を提示して注目を浴びるバンド「ものんくる」の角田隆太(ベース)。

 若くして鈴木勲や日野皓正らとも共演を果たし、自身のリーダーアルバムもリリースしている井上銘(ギター)。

 日本のジャズシーンの神童として賞賛を浴び、国内外問わずさまざまなシーンで大活躍の石若駿(ドラムス)。

 バークリーへの留学後、「音と言葉と景色の融合」を標榜し、実験的な作品を創造して注目される象眠舎を主宰する小西遼(サックスほか)。

 ジャズを出自とする凄腕メンバーが集ったわけですが、彼らが得意としているジャズをそのまま演奏しているのはないところが、このバンドの面白いところ。特にポップスをやろうと意識したわけではないけれど、「歌もの」にしようと思っていた、ということで、自然とそれぞれが聴いてきた非ジャズ(≒ポップス)の影響が表れています。その結果、作り出されたのが、今の日本のポップミュージックシーンの潮流の1つであるシティーポップ的フィーリングも持ったキャッチーで「どポップ」なサウンドです。

 とはいえ、こんな凄腕メンツなので、それぞれの楽器が鳴らす音はメインストリームで聴かれるポップスとはひと味もふた味も違います。ヴィヴィッドで強度のある聴き応えのある音ばかりで、意外性に溢れていて、とてもスリリングです。

 また、伸びやかでチャーミングかつテクニカルなボーカルと、ユニークで耳に残る歌詞も聴きどころです。

「新人バンド」としては破格の出来栄えで、こんなダイナミックでアイデアに満ちたサウンドを持った「歌ものポップ」は今まで聴いたことがありませんでした。このバンドの登場も、日本のポップミュージックシーンのエポックメイキングと成り得る高い可能性を持っていると言えるでしょう。

◎Mikikiインタビューはこちらです。
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/10706

隙間を生かしたサウンドと艶のあるボーカル〜CICADA

CICADA「BED ROOM」
 インディーポップシーンでの活動でその名を広げ、4月にリリースされた最新EP「Loud Colors」(Mikikiのレビュー:http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/10848)も好評、今冬のメジャーデビューも決まった紅一点のボーカリストを擁するCICADAは、人気急上昇の5人組バンド。今回は、2015年2月リリースのファーストアルバム「BED ROOM」をご紹介します。

 彼らのサウンドの特長は、ヒップホップ、R&B、ジャズ、トリップホップ、ドラムンベースなどさまざまなダンスミュージックからの影響を独自に消化し、隙間を生かして抑えの効いたクールな生演奏で表現しているところです。これがもうめちゃめちゃクールでメロウ、アーバンで、カッコいいのです。

 昨今の風潮である、テンポを速めて音を分厚く重ねればリスナーをコーフンさせられるという安易なサウンド構築を選択せず、高いセンスが要求される音数の少なさとゆったりとしたテンポ、激しい音も使用しない姿勢、それだけでも十分すごいバンドだなって思うんですが、彼らの最大の武器はコケティッシュで艶のある魅力的なボーカルと、切なくも美しいメロディーだと言えるでしょう。

 異常にクールでカッコいいサウンドと、Jポップ的な親しみやすくキャッチーな歌の融合によって、どのジャンルにも属さない新たな日本のポップミュージックをクリエイトしているところがこのバンドの魅力です。

 演奏やサウンドに高いクォリティーとセンスを求めるディープな音楽好きから、親しみやすく良いメロディーと歌詞、そして良い歌声を楽しみたいという一般的な音楽ファンまで、幅広いリスナーの欲求を満たし得るポピュラリティーを持った稀有な音楽を聴かせてくれるポップバンドです。

◎Mikikiインタビューはこちらです。
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/5522
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47124  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 音楽17掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
音楽17掲示板  
次へ