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謎は解けるか? 奇妙な星「水星」への旅が始まった 太陽に一番近い惑星を目指す国際探査計画ベピコロンボ 
http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/688.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 2 月 02 日 07:30:55: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

謎は解けるか? 奇妙な星「水星」への旅が始まった
太陽に一番近い惑星を目指す国際探査計画ベピコロンボ
2019.2.1(金) 小谷 太郎
「国際水星探査計画ベピコロンボ」で水星周回軌道に投入される「水星磁気圏探査機みお(MMO)」と「水星表面探査機(MPO)」のイメージ。 Image by JAXA/ESA.
(小谷太郎:大学教員・サイエンスライター)
 水星を肉眼で見たことがありますか。
 この2月下旬から3月初めは水星が太陽から離れて見えるので、観測のチャンスです。夕日が沈んで30分後の18時ころに、西の空を眺めてみてください。地平線の近くに白いほのかな光点があったら、それが水星です。
 先日1月15日(日本時間)、九州大学の高橋太准教授らの研究グループが、「水星が持つ特異な磁場の謎を解明」したと発表しました。
 また2018年10月20日1時45分(協定世界時)には、「国際水星探査計画ベピコロンボ」が打ち上げられました。ベピコロンボは2025年に水星に到着し、水星の起源や磁場について調べます。
 さて、あの夕暮れ空のほのかな光点は、いったいどんな謎を秘めているのでしょうか。ベピコロンボはそれはどうやって解明しようというのでしょうか。以下に解説しましょう。
水星〜太陽系最大の寒暖差
 水星は太陽に最も近い惑星です。太陽からの平均距離(軌道長半径)は地球の0.3871倍で、水星から見た太陽の明るさは地球から見た明るさの約7倍です。
 水星の1昼夜は地球の176日です。地球の88日間続く水星の昼の間、地球の7倍の明るさの太陽光によって地表は400℃以上に熱せられ、同じ時間続く夜の間には-200℃以下に冷えます。水星の地面に転がる石ころは太陽系で最大の寒暖差を経験しています。
 水星の自転周期は地球の59日、公転周期は88日です。少々ややこしいのですが、水星の1昼夜の長さは、自転周期、つまり水星が宇宙に対して1回転するのに要する時間と一致しません。水星は3回自転する間に2回太陽を周回し、これが水星の1昼夜となります。
 水星の自転周期と公転周期は2:3の整数比になっています。このように、天体の何らかの周期が簡単な整数比になる関係を「尽数関係」といいます。水星の自転周期と公転周期は尽数関係にあるのです。
 かつて水星はもっと速く自転していたと考えられています。太陽の潮汐力(重力の作用)が何億年もかけて水星の自転にブレーキをかけ、現在の尽数関係に至ったと思われます。
どうして水星に地磁気がある?
 地球には地磁気があって、そのため方位磁針が北を指して方角を教えてくれます。
 水星にも、地球ほど強くはありませんが、地磁気があります。方位磁針は水星でも役立ちます。もっとも、永久磁石は高温に弱いので、昼間の高温から保護する工夫が必要でしょう。
 どうして水星に地磁気があるのでしょうか。これは惑星研究者を悩ます謎です。
 地球の内部には融けた岩石がゆっくり流れています。これが地球内部に電流を作り、その電流が電磁石の原理で地磁気を作っている、というのが広く受け入れられている定説です。「ダイナモ理論」とか「ダイナモ作用」「ダイナモ・モデル」などと呼ばれる説です。
 すると水星の内部にも融けた岩石が流れているのでしょうか。水星の直径は地球の0.38倍しかありません。質量だと地球の5.5%です。このような小さな天体が融けた金属核を持つというのは、標準的な惑星生成理論では説明できません。
水星の地磁気はずれている!
 2019年1月15日(日本時間)、九州大学の高橋太准教授、東京大学地震研究所の清水久芳准教授、東京工業大学の綱川秀夫教授らの研究グループが、「水星が持つ特異な磁場の謎を解明」したと発表しました*1。
*1:https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/310
 水星の地磁気は存在しているだけでも不思議なのですが、よくみると、地磁気の両極の強さが同じではありません。
(ここでちょっと注釈すると、方位磁針の2個の磁極のうち、北(North)を指す方の磁極はN極、南(South)を指すのがS極です。N極が北を指すのは、地球(水星)の北極の位置に地磁気のS極があり、南極の位置に地磁気のN極があるからです。甚だ混乱させられます。)
 地球の地磁気は、地球中心に1個の棒磁石がある場合の磁場でほぼ説明できます。しかし水星の地磁気は、水星中心に1個の棒磁石を置いただけでは説明できません。図のように、棒磁石を水星中心から少々ずらさないといけません。
地球と水星の地磁気。地球の地磁気は、地球中心に1個の棒磁石がある場合の磁場でほぼ説明できます。しかし水星の地磁気は、水星中心から少々ずれたところに棒磁石を置かないと説明できません。(画像提供:九州大学)
 水星ではどうしてこのようなずれた地磁気が生じるのでしょうか。
 高橋准教授らのグループは、水星内部の流体をモデル化し、流れの数値計算を行ない、「中心核内部の磁場が自己調整機構によって対流をコントロール」していることを示しました。すると、このようなずれた地磁気が発生し、保たれる場合があることが発見されました。
 ただし、そもそも水星になぜ融けた金属核があって地磁気を作っているのか、という謎は、まだ解けたわけではありません。今後の研究課題です。
 天体の磁場を説明するダイナモ理論が提唱されたのは約100年前で、この研究分野は大変由緒があるのですが、現在でも大きな発見があったりする進展中の分野です。(これはつまり、いまだに未解明の部分があるということです。)
「みお」と「MPO」を載せて「ベピコロンボ」が行く
 天体磁場の研究の進展には、実際に天体磁場を観測することが必須です。理論は観測や実験によって検証されるからです。
 水星の地磁気や組成を調べる目的を持って、「国際水星探査計画ベピコロンボ(BepiColombo)」が、2018年10月20日1時45分(協定世界時)にフランス領ギアナからアリアン5ロケットにより打ち上げられました。
 ベピコロンボの名は、水星の尽数関係を発見するなどの功績を上げたイタリアの天文学者ジュゼッペ・コロンボ(1920-1984)にちなみます。彼はベピコロンボという愛称で呼ばれていました。
地球の近傍を飛行するベピコロンボのイメージ。 Image by ESA/ATG medialab.
 ベピコロンボは2025年に水星に到着し、「水星磁気圏探査機みお(MMO; Mercury Magnetospheric Orbiter)」と「水星表面探査機MPO(Mercury Planetary Orbiter)」を分離し、それぞれを水星周回軌道に投入する予定です。
 みおは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)(の前身の宇宙科学研究所)によって計画・開発されました。軌道周期約9.3時間、高度590km〜1万1600kmの楕円軌道で水星を周回しながら、磁場、電場、宇宙線などを計測し、水星の地磁気の謎を探ります。
 MPOはヨーロッパ宇宙機関(ESA)によって開発されました。みおよりも高度の低い480km〜1500kmの軌道を周期約2.3時間で周回し、X線、粒子線、赤外線などで水星表面を探索する予定です。
水星到着まで7年の旅
 ベピコロンボは期待を担い、今も水星目指してまっしぐらに進んでいます、と書ければ簡単なのですが、実はまだ地球軌道あたりでうろうろしています。それどころか2020年4月にはまた地球に近づいて、「スウィングバイ」を行ないます。
 宇宙機が天体の近くを通過することによって、天体の重力を利用して速度(や向き)を変えることを「スウィングバイ」あるいは「フライバイ」といいます。加速する場合もありますが、減速に用いることもあります。今回のベピコロンボの場合も減速です。
 ベピコロンボは地球と金星と水星で何回もスウィングバイを繰り返して減速し、打ち上げから7年後の2025年にようやく水星に「到着」します。
 これほど何回も減速する必要があるのは、水星が太陽に近いためです。地球から出発した宇宙機が水星軌道まで「降りて」行くと、坂道を自転車で降りるときのようにスピードがつき、ブレーキをしっかりかけて減速しないと水星を通りすぎてしまうのです。
水星の起源と地球外生命
 水星には、小天体には不釣り合いなほど立派な地磁気の他にも、いろいろ奇妙な点があります。そのひとつは、カリウムなどの揮発性物質が異常に多いことです。
 46億年前、太陽や惑星が誕生したとき、水星はどのような原料をどのようにかき集めて誕生したのでしょうか。その答えはまだよく分かっていませんが、それは水星の地磁気や揮発性物質を説明する答えでないといけません。
 もしかしたら、水星は現在の軌道よりもずっと太陽から離れたところで誕生して、それから過去のある時点で太陽の近くに移動してきたのかもしれません。最近、よその恒星を周回する惑星が何千個も見つかり、また惑星系の誕生する現場が観測され、惑星系の生成理論は急激な進歩と変容を迫られています。これまで真剣に検討されてこなかった突飛なアイデアが水星の謎を解くかもしれません。
 また、天体の地磁気の研究は地球外生命の探索にもつながります。地球の強い地磁気は、有害な宇宙線をさえぎり、それが地球の生命を助けたという仮説があります。水星の地磁気は、よその惑星に生命の存在する可能性を教えてくれるかもしれません。みおとMPOの成果が楽しみです。
 2025年にはベピコロンボの水星到着についての記事をお送りしますので、少々お待ちください。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55355


 

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コメント
1. 2019年2月07日 13:10:04 : VoAsV2BxFg : _xg8fbGsg@g[6] 報告
水星内部にコアがあるなんて、誰が発見したんだ?だいたい地球のダイナモ理論だって、とんでもない偽もんだ。外核で液体の金属が対流して電流が流れている?そのエネルギーはどこから来てるんだ?金属の流れが自転とは逆だっていうからには、地球に自転はすぐに止まってしまう。

水星の磁場は、表面の岩石に含まれる大量の電子が自転で回転して発生している。北側に磁力線が偏っているのは、太陽のプラスの電荷に対して電子の分布も偏っているからだ。

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