自民党よ、私の反論を聞きなさい/小林節　＜第10回＞専守防衛に徹した方が国益にかなうhttp://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161064
2015年6月24日　日刊ゲンダイ

　国会での参考人招致でも堂々、反論を展開する小林節氏のエネルギッシュな連載。きょうも安保法制賛成派の理屈を粉砕する。

【論点２４】

［問］ＰＫＯ協力法改正案では、国連が統括しない人道復興支援であっても自衛隊の派遣が可能になっている。

［答］ＰＫＯは、紛争で疲弊した国の人々の新しい国造りを手助けする活動で、国民の約９割が支持している。近年、地域機関の要請で行われる活動も増えており、国連が統括しないといっても国際社会が認めるものである。さらにＰＫＯ５原則（停戦合意が成立している。紛争当事者が日本の参加に合意している。中立を厳守する。以上の条件が崩れたら撤収できる。武器の使用は自衛のための必要最小限とする）は守る。

◇反論

　確かにＰＫＯは「集団的自衛権の行使」や「後方支援」といった軍事活動ではなく、現地政府の警察を中心とした行政機能の支援であり、憲法９条にも矛盾しない国際貢献であろう。

　ただし、これまでのわが国のＰＫＯ活動で犠牲者が少なかったのは、わが国の自衛隊が憲法９条の故に「戦わない軍隊」であるとして定評があったからだ。米軍の友軍として戦う軍隊であると世界に宣言したに等しい今回の新法制以後、これまでと同じ扱いを受けるとは限らない。事実、他国のＰＫＯは現地で迷惑な進駐軍扱いを受けて、これまで多数の「戦死」者を出している。

【論点２５】

［問］政府与党の議論は「どうしたら自衛隊を出せるか」というもので、「出しちゃいけない」という人たちの声は全く聞こえなくなってしまった。

［答］国民の平和な暮らしを守ることは政府の最も重要な責務で、安全保障環境が激変する中で、国際社会の平和にこれまで以上に積極的に貢献していく。その際、国民の理解が第一なので、丁寧に説明していく。

◇反論

　安保環境が激変しているのは事実であるが、海外派兵が唯一有効な対応策とは思われない。海外派兵は、（１）アメリカの敵イスラムを不必要に敵に回しテロの危険を招き、（２）有限な自衛隊を海外に展開して、かえって、日本の守りを手薄にし、（３）戦費破産の米国の二の舞いになる。

　これは、国民の平和な暮らしを守る責務を負っている者の責任ある発言ではない。むしろ、専守防衛に徹した方が、（１）新しい敵を作らず、（２）日本の守りが厳重になり、（３）戦費破産を招かぬ。

　よほどまともな政策である。

　こうしたことに思い至らぬ政府与党当局者の頭の中は初めに海外派兵という結論・目的があるのであろう。

コメント
1. 2015年6月24日 07:59:23 : IRX5xvLa7s 小林節って真面目にバカなんじゃない？ 小林が言ってることは、法案として糞法案だから、法制化する必要がないという話じゃないか 何処が憲法違反だからという定理になるのか？ 憲法違反じゃなくても、糞法案は糞法案だからという理由で反対すりゃいいんだ こいつは国民の味方の振りした軍国主義者だな
2. 日高見連邦共和国 2015年6月24日 08:13:28 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk >>01 小林さんは、今回の安全保障関連法案が“クソ法案”と認識した上で、 “憲法違反”だからという論理で反対しているのです。 そう興奮せずに！（笑）
3. 2015年6月24日 08:37:02 : 8Y6zh2TMhE 小林節は改憲論者だよ。 護憲論者ではない。 安保法制制定に反対する憲法学者には護憲、改憲、中間派含めていろいろいてそれなりの自論も自説も持っているが、安倍らのやることは法の支配に反しているという憲法学者としての矜持が護憲、改憲、中間派含めて反対廃案にせよと声を上げている。 そして護憲、改憲、中間派含めて一致しているのは、どうしても法案を可決したいのであれば憲法改正せよということだ。 ところが安倍ら自民党政府は、憲法改正手続きには及び腰だ。 なぜ及び腰かは、安保法制論議対する国民や各界の反応を見ればわかるはずだ。 つまり改正までは辿りつけないので、手練手管で煙に巻こうとしているわけだ。 そして小林節が呆れているのは、この法案とは別に自民党が用意している自主憲法の論旨が、為政者に都合のいいように作られていることへの危惧。 小林節が自民党に講師と呼ばれて何度も憲法は国民を縛るものではないと口を酸っぱく諭しても、納得しないどころか国民が憲法を守るのは当然だと批判してくる議員がいて、憲法は国民に権利を保証しているという概念がかけらもないことに絶望して、改憲論者でありながら自民党の望むような改憲には与しないと反対の側に回った。 俺は>>01の言う小林節理解や隠れ軍国主義者だとはまったく思わない。
4. 2015年6月24日 12:35:54 : 8iC1yVK51o 小林節が改憲論者のタカ派ということはあまり関係がない。 共産党トップの志井までもが国会質疑で小林節発言を引用し安倍政権に 疑念を突きつけている状態が異常事態。 その大本で異常なねじれを生み出してるのが現政権。 亡き昭和の人達は墓場から、現世のやつらは一体何をやってるのかと 驚いているに違いないよ。
5. 2015年6月24日 19:23:48 : cs1U8BPnHM 安部に理屈は通じないよ。 それより多くの人の共感を集め立ち上がること。 聞く耳持たぬ人に聞きなさいと言ってもはじまらない。 もはや評論だけの人ばかりではいけない。立ち上がって訴えよう。 当方、来週も街頭に出る。声を出しチラシを配る。やりますよ。
6. 2015年6月25日 21:32:06 : hdNY6z2Xpc 但し重要なことは、今さら自公靖国カルト政権が憲法学者らの意見を聞いても既に遅しということ。 憲法学者らが現政権の終焉を見届けない場合は、単なる知ったかぶりの偽善者だということになる。 憲法も一切世間法の端切れに過ぎないと認識すべし。時間は９５日ほどしかないらしい。 [３２削除理由]：削除人：カルト

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