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反戦のふりをした戦争肯定映画『永遠の0』にだまされるな! 本当の反戦とは何か、ジブリ高畑勲監督の言葉をきけ!(リテラ)
http://www.asyura2.com/15/senkyo189/msg/751.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 31 日 21:10:06: igsppGRN/E9PQ
 

左・DVD『永遠の0』(アミューズソフトエンタテインメント)/右・DVD『火垂るの墓』完全保存版(ウォルト・ディズニー・ジャパン)


反戦のふりをした戦争肯定映画『永遠の0』にだまされるな! 本当の反戦とは何か、ジブリ高畑勲監督の言葉をきけ!
http://lite-ra.com/2015/07/post-1342.html
2015.07.31. リテラ


 本日『永遠の0』が地上波初放送された。『殉愛』や「沖縄の新聞はつぶせ」発言ですっかりトンデモ評価を定着させた百田尚樹だが、この『永遠の0』だけはすばらしいという人が少なくない。

 本サイトでは『永遠の0』が戦争賛美のファンタジーであることを繰り返し指摘しているが、「読まずに、百田だからレッテル貼りで戦争賛美と言ってるだけ」「『永遠の0』は戦争の恐ろしさを描いている」「命の大切さを訴えている」だから、『永遠の0』は反戦映画である、という声が変わらず多い。作者の百田自身も、「戦争賛美ではない」と主張している。

 しかし、『永遠の0』を反戦だと思い込んでる方にぜひ読んでいただきたい記事がある。スタジオジブリの高畑勲監督の反戦への思いを紹介した記事だ。高畑勲監督といえば、戦争孤児を描いた『火垂るの墓』が有名だ。戦争の悲惨さを描いた同作は、海外からの評価も高く、公開から20年近く経ったいまなお“反戦映画”の名作として受け継がれている。

 ところが、当の高畑監督は「『火垂るの墓』は反戦映画じゃない、『火垂るの墓』では戦争を止められない」と語っているのだ。

 高畑監督のいう、本当の反戦とは何か。この高畑監督の言葉を紹介した記事を再録するので、『永遠の0』で涙を流しているヒマがあったら、読んであらためて考えてもらいたい。
(編集部)

***********************

 ついに日本時間の23日、第87回アカデミー賞が発表になる。注目は、長編アニメ映画部門賞にノミネートされている高畑勲監督作品『かぐや姫の物語』の行方。長編アニメ映画部門で日本人がノミネートされるのは、宮崎駿監督以外でははじめてのこと。さらにもし受賞すれば、2002年の『千と千尋の神隠し』以来2度目の快挙となる。下馬評では『ヒックとドラゴン2(仮題)』の受賞が有力視されているが、『かぐや姫の物語』の群を抜いた芸術性によって、高畑監督は世界から視線を集めているといっていいだろう。

 高畑監督といえば、1988年に日本で公開された『火垂るの墓』が海外でも高い評価を受け、イギリスでは実写映画化される予定も。いまなお“反戦映画”として引き継がれている名作だが、じつは、高畑監督はこの自作について意外な認識をもっているらしい。

「『火垂るの墓』は反戦映画と評されますが、反戦映画が戦争を起こさないため、止めるためのものであるなら、あの作品はそうした役には立たないのではないか。そう言うと大抵は驚かれますが」

 このように答えているのは、今年の元旦、神奈川新聞に掲載されたインタビューでのこと。

 しかし、『火垂るの墓』を観たときに多くの人が抱くのは、なんの罪もない幼い兄妹・清太と節子が戦争に巻きこまれ、死に追いやられることへのやり場のない怒りと悲しみだ。そして、やさしいはずの親戚さえ手を差し伸べなくなるという、戦争のもうひとつの恐ろしさを知る。死にたくない、殺されたくない、あんなひもじい思いは絶対にしたくない──そういう気持ちが生まれる『火垂るの墓』は反戦映画だと思っていたし、実際、学校などでも「戦争という過ちを犯さないために」という理由で『火垂るの墓』が上映されることは多い。
 
 それがいったいなぜ役に立たないのか。高畑監督はこう語っている。

「攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる」

 そう。高畑監督にいわせれば、「死にたくない」だけではダメだというのだ。むしろ逆に、「死にたくない、殺されたくない」という感情につけ込まれて、再び戦争は始まるものだと指摘する。

 これを聞いて思い出したのが、百田尚樹氏やその支持者がしきりに口にしている『永遠の0』=反戦小説論だ。

 先日、本サイトでも検証していたように、『永遠の0』は反戦でも何でもない、明らかな戦争賛美ファンタジー小説だ。軍上層部を批判してはいるが、こうすれば勝てたのにと作戦内容を糾弾しているだけで、戦争を始めたこと自体は一切批判していない。「死にたくない」というのが口癖の人物を主人公にし、特攻隊員が生命をかけていることについては悲劇的に描いているが、彼らが米軍機を容赦なく撃ち落としていることはまるでスポーツ解説でヒーローを褒め称えるように全面肯定している。

 つまり、百田たちはこの程度のものを「私は『永遠の0』で特攻を断固否定した」「戦争を肯定したことは一度もない」「『永遠の0』は戦争賛美じゃない、反戦だ」と強弁しているのだ。

 それに比べて、あれだけリアルに悲惨な戦争の現実を描きながら、自作のことを「反戦の役に立たない」という高畑監督のシビアさはどうだろう。

 だが、高畑監督の言うように、死にたくない、殺されたくないというのは、一見、戦争に反対しているように見えて、それだけで戦争を抑止する力にはならない、というのは事実だ。

 死にたくない、というだけなら、その先には必ず、死なないために、殺されないために相手を殺す、という発想が出てくるからだ。さらに、存在を放置しておいたら自分たちが殺される、という理由で、先に攻撃を加えるようになる。

 実際、これまでの多くの戦争が「自衛」という名目で行われてきた。日本国憲法制定時の総理大臣・吉田茂は「国家正当防衛権による戦争は正当なりとせらるるようであるが、私は斯くの如きことを認むることが有害であると思うのであります。近年の戦争は多くは国家防衛 権の名に於て行われたることは顕著なる事実であります。」と言ったが、先の戦争はまさにそうだった。日本はアジア各国で『火垂るの墓』の清太と節子と同じように罪のない人たちを戦争に巻きこみ、日本兵が殺されたように他国の兵隊や一般市民を殺してきたのだ。

 それは最近の戦争も変わらない。いや、ありもしない大量破壊兵器の存在を名目にアメリカが始めたイラク戦争のように、「殺されたくないから先に殺す」という傾向はますます強くなっている。自分は安全な場所にいてミサイルのスイッチを押すだけなら、戦争してもいいというムードさえ出てきている。

 本当の意味で戦争をなくそうとするなら、「死にたくない」だけでは足りない、「人を殺したくない」という気持ちこそが、はじめて戦争の抑止力となる。おそらく高畑監督はそう言いたかったのだろう。

 だが、残念ながら、この国はまったく逆の、百田的な方向に向かっている。「殺されたくない」という人の気持ちを利用して、集団的自衛権の行使容認や憲法9条の改正を目論む安倍首相をはじめとする勢力と、彼らがつくり出している空気に、いま日本は覆われようとしている。
 高畑は同インタビュ―でそうした動きについても踏み込んで、つよく批判している。

「「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中の人と比べて進歩したでしょうか。3・11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです」

 そして、高畑は“憲法9条があったからこそ、日本は戦争によって殺されることも、だれかを殺すこともしないで済んできた”と言う。それがいま、安倍首相によって崩されようとしていることに強い懸念を示すのだ。

「(憲法9条が)政権の手足を縛ってきたのです。これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です」
「「普通の国」なんかになる必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。 戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった」

 高畑がその才能を見出し、ともにライバルとしてスタジオジブリで切磋してきた同志・宮崎駿も、先日、ラジオで改憲に踏み切ろうとする安倍首相への危機感と9条の重要性を口にした。だが。映画界の世界的な巨匠ふたりが揃って発するメッセージを、安倍政権がまともに相手にすることはないだろう。

 しかし、それは結局、わたしたちの選択の結果なのだ。高畑はこの国の国民のメンタリティについてこんな懸念を表明している。

「(先の戦争について)いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。
「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃないか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。(中略)
 古くからあるこの体質によって日本は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずにはいられません。」

(酒井まど)

 

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コメント
 
1. 2015年7月31日 21:58:29 : Ppaxd4hLTE
高畑氏は、ある意味「永遠の0」と「火垂るの墓」は同じだとおっしゃっているのだと思います。
「死にたくない。」「殺されたくない。」だけでは、「今度は勝ってやる。」「こんどは殺されない。」になってしまうという事です。スポーツならそれでも良いでしょう。しかし戦争には「次」は無い、とおっしゃっているのだと思います。

2. 2015年7月31日 22:44:42 : Lj5NxjjsEE
http://esashib.com/jyugunianfu01.htm
かって、
御国のためにと武器を取って海を渡り見知らぬ市民に銃口を向けた靖国英霊兵士のような侵略強盗殺人のうす汚い犯罪者がこの日本に居たんだゾ。
今の若者には信じられないかもしれないが、そういう人間のクズが大勢いたんだ。
その残虐な侵略と強殺の時代、
最も勇敢で、最も聡明で、最も美しい日本人は反戦・反軍のたたかいを貫き通した若者たちだ。
彼らは勇敢だった、時代と未来を見据えて軍事財閥と軍部に存在を掛けてたたかいを挑んで行った。
彼らこそ時代を照らす真の英雄であった。
侵略共犯者として自己欺瞞の女々しい遺書を書き散らして特攻した情けないクズパシリの若者だけではなかったんだ。
宣伝リンク認定27238451.html
http://tamutamu2011.kuronowish.com/yumikotyannjikenn.htm
靖国に行けば、
諾々と命令に従った卑怯者の薄汚い戦争遂行英霊兵士どもの侵略強盗殺人犯罪は重く取り返しはつかないのだという無残で冷厳な事実に誰もが立ち竦む筈だ。
どのように祀られ誰に参拝されようと海を渡って犯した残虐な侵略犯罪者としての罪は消えようがない。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2012-03-19/2012031915_01_1.html
http://www15.ocn.ne.jp/~hide20/burogu2.html


安倍を使った戦争法案成立のためにアメリカ国家安全保障局(NSA)は、日本の内閣や各省庁、三菱など大企業を盗聴していたことが明らかになった。
■第一次安倍政権などがターゲット
http://newclassic.jp/26728
日米安保と米軍・自衛隊を一掃して、軍需経済を違法化するしか未来はない。
軍需経済の違法化という新しい歴史、新しい経済構造を作るしか世界に真の未来はない。
それを日本の平和憲法が主導する、それこそがあの悲惨だった大戦へのオトシマエである。
日米安保詐欺同盟や米軍・自衛隊などという存在そのものがお花畑で非現実的なのだ、
軍事危機を捏造し税金を奪うだけの甘ったれた利権構造なのだ。防衛費なるインチキに今国民は毎月毎月5000億円を取られている。
毎月5000億円でどれだけ多くの国民を毎月救えることか、真面目に考えてみろ。
日米安保詐欺同盟や自衛隊・軍事基地などは過去の汚物として処理しなければ国民の生活は奪われ続け悲惨なものになる。
宣伝リンク認定27275140.html
北朝鮮や中国の脅威など全くのゼロである、 日米軍事財界が自国民の税金を奪うために戦後延々と挑発を続けて来ただけではないか。
日米の軍事挑発がなければ国内施策が全てである社会主義構造の中国・北朝鮮は何が嬉しくて軍事拡大などするというのか。
http://www.jca.apc.org/~yyoffice/Son%20My/Part2.htm
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-15/2012091514_01_1.html


3. 2015年7月31日 23:05:22 : Ppaxd4hLTE
01です。追加です。
「負け戦側の悲惨さ」を描く事は決して「反戦」にはなりません。逆に「戦意高揚映画」になる事もあり得るのです。

4. 2015年7月31日 23:22:05 : 637MMl634U
安倍たちは靖国で、あの戦争を主導した人たちに何と言って祈るのか、ずっと疑問です。
もう過ちは繰り返しませんから、の、過ち、とは何か。
戦争したことそのもの、なんて言ったら、靖国史観にそぐわないんじゃないでしょうか。
やっぱりそこは、『負けたこと』でないと、東条が化けて出そう。


5. 2015年7月31日 23:26:54 : eOBGjwhYEc
特攻という戦略は、間違いであったと言いたいだけの映画。当たり前だのクラッカー

6. 2015年8月01日 00:30:33 : jCPj9tU53s
いやそれよりこのカルト映画
全体に漂う幻想的感覚は何だ
戦争賛美云々以前に別な意味でヤバイものを感じるぞ

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