世界的な株安の連鎖に歯止めがかからないなか、東京株式市場では、２５日も取り引き開始直後から売り注文が広がり、日経平均株価は大きく値下がりして、およそ半年ぶりに１万８０００円を割り込みました。

２５日の東京市場は取り引き開始直後から売り注文が相次ぎ、日経平均株価は一時６００円以上、値下がりして、取り引き時間中としてはことし２月以来、およそ半年ぶりに１万８０００円を割り込みました。

世界の株式市場では、２４日に東京や上海の市場で株価が急落したあとも、ヨーロッパ市場でも急落し、ニューヨーク市場ではダウ平均株価が一時、初めて１０００ドル以上、下落するなど、世界的な株安の連鎖に歯止めがかかっていません。

日経平均株価も２４日まで５日連続で値下がりしており、この間の下げ幅は２０００円を超えています。

市場関係者は「株価の急落に歯止めがかからない状況に投資家の不安が広がっている」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150825/k10010201881000.html

　世界市場の動揺が止まらない。２４日は、週明けの世界の主要市場で最初の取引となった東京市場に続いて、中国の上海市場も急落し、欧州市場にも株安は波及した。安全資産とされる円が買われ、投資家の不安心理の広がりが改めて鮮明になった。株高・円安を支えに経済の好循環を描く安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」には試練となる可能性もある。

　「米国の利上げ観測やギリシャの政局不透明感もあるが、根本的には中国発（の混乱）だ。中国経済が追い詰められているとの見方が広がり、世界の市場が不安になっている」

　大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは世界的な株安や円高の背景をこう語る。

　中国は昨年１１月以降、利下げや人民元切り下げなどを相次いで繰り出したが、上海市場の株安に歯止めがかかっていない。前週末発表の中国の景況感指数が予想以上に悪化したことが追い打ちをかけ、最近の世界的な株安につながった。

　米国の利上げ時期をめぐって、９月中旬に開かれる米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）に世界の市場の関心が集まる中、今回の世界同時株安は米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の判断にも影響を与えるとの見方も出ている。

　みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは「９月の利上げは一段とハードルが高くなった」との見方を示す。

　一方で、アベノミクスは株高・円安をてこに企業業績を回復させ、賃金上昇などを通じて個人消費を上向かせることに努めてきた。中国など世界経済の減速懸念が一段と強まれば、これまでの株高・円安の流れが大きく変わりかねない。

　日経平均株価は、続落したこの５営業日で２０７９円（約１０％）も下落。株安による「逆資産効果」は自動車などの高額消費には逆風となる。

　また、好調な企業業績は円安と原油安のメリットを大きな要因としているだけに、投資家のリスク回避姿勢や米国の利上げ時期が遠のくとの観測を背景に円高がじわじわと進めば、輸出企業を中心に業績の下押し圧力になる。

　大和総研の熊谷氏は「海外の不透明要因によってリスク回避的に円が買われ、株が売られれば日本サイドではいかんともしがたい面がある」と指摘。その上で「成長戦略などアベノミクスで課せられた宿題をしっかりとやっていくしかない。日本が構造改革を進めておけば、海外要因で揺さぶられても、その痛みは限定的なものにとどめることができる」と指摘している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150824-00000001-fsi-bus_all

　25日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は大幅続落して始まった。一時、前日比で約700円下げ、１万7700円台後半に下落した。取引時間中として２月17日以来およそ半年ぶりに、心理的な節目の１万8000円を割り込んだ。前日の米国株の大幅下落や円高・ドル安の進行を受け、きょうも運用リスクを回避する目的の売りが幅広い銘柄に膨らんだ。世界的に株式相場の先行き不安が強まっており、日本株は全面安の展開。日立やマツダ、トヨタが大幅安で始まり、そろって年初来安値を更新した。

http://www.nikkei.com/markets/kabu/summary.aspx?g=DGXLASS0ISS11_25082015000000

アベノミクス崩壊…

［東京　２５日　ロイター］ - 甘利明経済再生相は２５日、閣議後の会見で、中国発の世界同時株安が収まらないことについて「世界経済の基盤は揺らいでいない。冷静な対処が必要」との認識を繰り返し、現時点で経済対策などの政策対応が念頭にないことを示唆した。

日銀の追加緩和観測が市場で浮上していることに関しても「日銀が主体的に判断すること」と述べるにとどめた。

２５日の東京市場で日経平均株価は一時１万８０００円を割り込み、ドル／円は昨日の海外市場で一時１ドル１１６円台まで急落した後、東京市場でも１１９円台で推移している。

急激な円高進行について甘利担当相は「安全資産として円が買われている。裏をかえせば、日本のファンダメンタルズがしっかりしていることの評価の表れだ」とした。

そのうえで、世界同時株安について「日本経済も米国経済もファンダメンタルズはしっかりしている。全体としては景気回復基調で推移している」との見方を示し、「冷静に市場の推移をみていきたい」と語った。

また株安の起点となった中国株の動向に関しては、バブルの調整局面がかなり急激に起きたとし、「中国政府も、これに対応すべく適切な措置を取ると思う」と指摘した。

安倍晋三首相は２４日の参院予算委員会で、日銀の金融政策について、原油価格が暴落する中で物価安定目標の２％が達成できないのはやむを得ないと発言。甘利担当相も「その通りだ」と同調する考えを示した。

http://jp.reuters.com/article/2015/08/25/amari-stock-boj-idJPKCN0QU04F20150825