各種条、国際法規でも日本国憲法によって制限をかけている。
現存するあらゆる国会が集団的自衛権を行使する権利を得ていても、
日本国は9条によって個別的自衛権と先守防衛に徹すると国民に誓っている。

コレを破るなら改憲し9条を変更せざる得ない。
ただし9条を変更するなら、当然憲法の趣旨である前文の内容に9条に関連する
部分の変更もしないと整合性が保てない。

それとは別に日米同盟(特に日米安全保証条約＝不平等条約)の内容変更は憲法に
は觝触せずに、見直しが可能。

その場合はどの程度の戦力が先守防衛(相手に攻めるメリットよりデメリットが大きいと
試算させるか？)その方法は最新兵器なのか？それとも民衆のこの国は私たちの国であるの
マインドであるか？ 民衆を殺す事は今国際法規では禁止事項。

日本は、対米従属関係を破棄し、主権国家として独立しなければなりません。
そのためには、米国に軍事的に依存しなくていい軍備を自ら持たねばなりません。米国から独立するためにも、武装は必要です。米国こそ、最も危険な国ですから。

「他人を見たら、オオカミと思え」が世界標準の考えです。無防備で平和を唱えるだけの姿勢は、人間の歴史と国際関係をあまりにも知りません。
世界には、国を持たない民族がいくつもあります。(代表的なのがクルド人。) やはり、現在のところ、国民を保護するための国家は必要なのです。(将来的には国家が不要になるのが理想だけれども、それはいつのことか分かりません。)

武器も、国産化すべきです。米国軍産複合体から法外な金を払って、武器を買うなど、馬鹿げています。
武器は国内で生産し、国民の雇用の増大に資すようにするのがよい。開発費がかかるので、必ずしも安くはつかないかもしれない。しかし、企業には先端的な技術開発の機会となり、働く人には生活の糧を得る機会となります。

ただし、国家の武装も、軍備の生産も、国家の性格次第です。人権と平和と民主主義、人々の平等(格差拡大の是正)を重要な課題とする国でなければ、それを支持し擁護することはできません。

民主主義と人権を本当に擁護するためには、「人間平等の精神」が要ります。そのためには、日本は共和政体をとるべきです。つまり、天皇制の廃止です。天皇制がある限り、日本は近代国家にも真の民主主義国家にもなれません。

私は憲法九条の改正に賛成ですが、それは天皇制廃止と一体です。
憲法九条も、天皇制も、アメリカが日本支配のために、現憲法に組み込んだものです。
もちろん、明治クーデタ以来の、薩長軍閥政治と財閥(日本のオリガルヒ)支配は打ち砕かねばなりませんから、まさに革命的な変化が要ります。現在のところ、そのための準備が国民にできているかについては、疑問もあります。

戦争とは、経済的な不平等と不公平があるところに起きます。武器を持っているからではありません。不平等と不公平をなくすこと。これが第一です。
不公平をなくせば、武器は使わなくてすみます。
「平和」という念仏ではなく、争いの種をなくすことです。

「世界から戦争をなくす目的でアメリカ軍はしたくもない戦争を人命と金をかけてしている」
のじゃないと思います。利権と支配を求めて必要ならば戦力で威嚇する国がアメリカです。
ただ、アメリカには「民主主義」という、実体とは異なる が建国以来の建前があり、
それに反する行動には自ずから制約があるのです。
また、アメリカには中東アラブ諸国ではイスラエルに与しているという立場があります。
王政で民主的ではないが親米的、親イスラエル的なサウジアラビアとは緊密な関係にあるが、
独裁を倒し国民生活や社会の安定に成果を挙げたキューバのカストロ政権とは長く敵対的でした。
極めて家明確な「ダブルスタンダード」の国です。
イラクのフセイン政権、リビアのカダフィ政権は、独裁的だったとはいえ、
それぞれの国の難しい状況で安定した政治運営をしてきたと思いますが、
対米、対イスラエル関係で好ましくないとされたため、
前者は「大量破壊兵器」開発疑惑で直接軍事敵に崩壊させられ、
後者は反政府運動を仕組まれてつぶされました。
両国とも、アメリカとの関係には苦慮したと思います。

アメリカとの関係はかように難しいのです。
天木さんが言うように、
日米同盟はうわべの繕いであって、
その実日本支配のためのマインドコントロールなのです。
そのマインドコントロールが効いている限りでは日本は独立国で、
つまり日本はアメリカに隷属する限りでの「形式的」独立国にすぎません。

いかにして「米国」のくびきから脱することが可能なのか、
それは戦後70年でも解決できなかった大問題です。
ただ言えるのは、
今日「安保関連法案」＝戦争法案が示す方向は日本独立とは真逆です。

日米関係について、
日米同盟は不要でだというのが私の考えです。
しかし「日米関係」は重要です。
この区別をすることから始める必要があるのではないかとおもいます。
言いかえると、「良好な日米関係」を築きながら、
日米同盟や安保条約、米軍基地は解消の方向に持って行く機運を醸成することです。
逆に言えば、日米同盟によるアメリカとの関係こそ、
日本の安全保障にとっては最大の障害であるとの認識が必要なのです。
世界最大の軍事大国アメリカこそ、
日本にとっては最大の軍事的脅威なのですから。

アメリカからの真の独立を勝ち取るために戦力が必要であるという考えには私は賛成しません。
キューバはアメ力からのアメリカからの経済制裁を受けながら独立を維持しました。
アメリカの戦力から言えばキューバを攻めることなど赤子の手をひねるようなものなのに。
もちろんグレナダの米軍基地は維持されたままですが。
フィンランドは旧ソ連と接して、
第二次世界大戦ではヒトラーと組んだスターリン・ソ連の侵攻を受けましたが、
善戦して10パーセントの国土を失いましたが独立は失いませんでした。
第二次世界大戦は、植民地争奪戦であり国土争奪戦でもあったのです。
しかし、その後フィンランドはヒトラーと組んで国土奪還戦を行ったり、
その後のソ連に対する賠償を課されたりしながらも、
民主主義的な政治体制と資本主義的経済体制を維持しました。
大戦後の冷戦構造の中で、
一方で西欧資本主義国の支援も受けながら、
他方で大国ソ連との関係を良好に保つような辛苦の努力を行ったからです。

大切なのは、
自国と周辺国との関係を、
経済的にも政治的にも外交的にも賢明に良好に組み立てる力ではないでしょうか。
軍事的な安全保障に頼ることではなく、
外交的な安全保障がなにより重要だと思います。

今は第二次世界大戦の時のような植民地争奪戦、領土争奪戦の時代ではありません。
それが証拠に、第二次大戦後次々と植民地は独立し、
ソ連崩壊後は旧ソ連圏の国々が独立したのじゃないでしょうか。
そして現にアメリカでさえ、
戦力でイスラム圏を混乱に陥れることは出来ても、
平定・支配はできていませんし、今後も出来ないでしょう。
いまやその負担にアメリカの財政は疲弊してきており、
それを脱するためアメリカの要請を受けて出てきたのが、
今時「戦争法案」ではないでしょうか。

つまり、戦力は破壊はするが支配は出来ません。
だから戦力は、最低限の警察力程度でよいのです。
必要なのは、国際的に通用する外交力なのです。
そして国民が国内外の政治に関心を持ちつづけ、
政治にも積極的に参加することではないかと思います。