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<目撃> 憲法9条と国会は、こう破壊された。(その3) (永田町徒然草)
http://www.asyura2.com/15/senkyo193/msg/493.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 9 月 23 日 07:13:05: igsppGRN/E9PQ
 

<目撃> 憲法9条と国会は、こう破壊された。(その3)
http://www.liberal-shirakawa.net/tsurezuregusa/index.php?itemid=1722
15年09月23日 永田町徒然草


9月18日の午前9時頃、私は目が覚めた。この日のスケジュールは、だいたい分かっていた。参議院本会議では、まず議運委員長と参議院議長の解任決議案が出されて採決されること、そして衆議院で内閣不信任案が提出されることであった。内閣不信任案が提出されると衆参のすべての議案に優先して審議されることになる。だから、最大の焦点である安保法案が採決に付されるのは、その後ということになる。

この週は、国会も忙しかったが、白川勝彦法律事務所も忙しかった。私は事務所で仕事を終えて午後3時半頃に国会に入った。午後4時半に衆議院本会議がセットされていた。衆議院は自分の家みたいなものだから、人がどう動くかも正確に分かっている。私は2階にある議員食堂で食事やお茶を飲みながら、衆議院本会議に集まってくる議員たちと会うことができ、いろいろと話をした。自民党の議員もいれば、野党の議員もいる。私は人を見て、それぞれの話をした。

定刻の4時半から衆議院本会議が始まった。まず民主党の枝野幹事長から、内閣不信任案の提案理由が述べられた。約2時間近くに及ぶ提案理由の説明であった。この演説は、稀に見る大演説かつ名演説であった。私もかなり国会にいたが、これだけの演説を聴いたことがない。しかも、2時間の演説というのは戦術的にも優れたものであった。連休明けには速記録が出来あがるので、これは読むことを是非お勧めする。

「あらゆる手段を駆使して安保法案の採決を阻止する」と野党が口を揃えて言っていたのであるあら、私は後に続く民主党・共産党・維新の党の党首が枝野氏並みの演説をしてくれるものと期待していたが、それなりに努力はしたようだったが、とてもひとり1時間という訳にはいかなかった。「牛歩でもやるのかなぁ」と思ったが、それもなかった。憲法を破壊しようという勢力に対しては、牛歩くらいをやっても良いと私は思ったのだが…。

記名採決なので一人ひとりが議長席前に行って投票する。この10数年で衆議院の顔ぶれは相当変わった。参議院の顔ぶれよりも私には分からなかった。こういう連中は、いま自分がやっていることが果たして分かっているのだろいうかと思いながら、これを見ていた。私の衆議院初当選は、昭和54年である。私より先に当選した衆議院議員は、与野党合わせてもう2〜3人しかいない。感慨を一入(ひとひお)であった。

衆議院本会議で内閣不信任案が否決されたのは、午後8時頃だったであろうか。この衆議院本会議をNHKが中継したのかどうか、まだ確認していないが、これは中継されるべきであった。野党5党が内閣不信任案を提出するということは、最大級の抗議・抵抗なのである。否決されることは判っていたとしても、その過程で何が述べられ、各議員がどのような行動をしたかが重要なのである。多くの国民も前述の枝野氏の発言を聴いたら感激し、自公"合体"政権の非道さに怒りを抱いたであろう。

衆議院で内閣不信任案が否決されたら、後は参議院本会議だけである。私は再び参議院に向かった。参議院本会議でまず議題となったのは、安保特別委員会鴻池委員長の問責決議案であった。各委員会の委員長の解任決議案というのは聞いたことはあるが、委員長問責決議案というのは初めてだ。常任委員会の委員長は、それぞれの院の本会議で選出されるので、委員長解任決議案も本会議に提出される。特別委員会の委員長は、その特別委員会で選出されるので解任決議案もその委員会に提出され、そこで採決されるのだ。鴻池委員長の解任決議案は9月17日に既に済んでいた。

安保特別委員会における安保法案の“処理”はとにかく酷(ひど)かった。このようなことは絶対に認めてはならない。だから鴻池委員長の問責決議案が提出されるのは、当たり前のことであった。この案件の処理にも、まず時間制限の手続きがなされた。それもおかしなことである。自公“合体”政権は何でも数で制限すれば済むと思っている。多数決という横暴である。鴻池委員長の所業が許されるか否かという審議に、時間制限するというのは余りにも情けないし、自民党・公明党等も同罪だと自白しているのだ。

鴻池委員長に対する解任決議案の提出理由を述べたのは、福山哲郎参議院議員であった。福山議員は、安保特別委員会の民主党理事であったので、多くの人が審議の過程で彼の質問等をテレビで見ていると思う。審議の中心にいた議員だけに、鴻池委員長を問責する理由は微に入り細に及んでいた。この演説も読むことをお勧めする。たぶんこの審議の模様はテレビ中継されていないのではないか。民主主義も自由主義も、手続はその重要な要素となっている。今回の安保特別委員会の採決を単なる“議会内のもめ事”と考えてはならない。

この問責決議案も淡々と処理された。自民党の中にもこの問責決議案に反対することには相当に苦渋があったと私は思っている。先輩として言わしてもらえば、この問責決議案に賛成したからといって、自民党の党内の手続きで処分されることはまずないであろう。常識と品性の問題であるからである。もしそう考えるなら、政治家は行動で示さなければならない。その勇気がなければ、鴻池委員長らと同類となるのだ。それが政治の厳しさだ。

参議院本会議は、既に延会手続き(日を跨いで会議をすること)がなされており、明けて9月19日午前0時10分に再開され、いよいよ安保関連法案の採決がなされることになる。その審議はNHKでテレビ中継されていたようだったので、あえて詳しく述べることは省略する。採決が終了したのは、午前2時20分であった。この瞬間を国会正門前と国会裏で抗議行動をしている人たちは、どのような想いで受け止めたのだろうか。

私は国会の外に出て、まず議員会館前の歩道で反対していた人々の所に行った。覚悟していたことはいえ、さすがにこの結果を受け止めなければならない人々の表情は硬かった。私は声をかけることができなかった。その後、国会正門前にも行った。国会正門前の中心は、まだ多くの人々が抗議のコールをしていた。私はその中に長くいることができなかった。小降りになったとはいえ、その雨は冷たく、雨具を着ていない私にはとても辛かった。

私はタクシーを拾い、赤坂まで行ってラーメンを食べて、自宅に帰った。「9月19日未明 憲法9条が壊された」と私は永田町徒然草に書き、横になって寝たが、なかなか眠りに就くことはできなかった。私がこのように国会に通ったのには、深い訳がある。何とかして自公“合体”政権の暴挙を止めなければならないという気持ちともうひとつは“悔悟の念”からであった。それらについてはこれから追々と述べることとして、取り敢えず“この連載”を終わることとする。

それでは、また。


 

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コメント
 
1. 日高見連邦共和国 2015年9月23日 10:36:42 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

心ある日本人は絶対忘れない。

『憲法違反』の法律を通すために、『議会の破壊』と『さらなる憲法違反』が重ねられたことを。

国民の手によってもたらされた物ではない『平和憲法』が、これまた国民の選択によらず“破壊”された。

これを因果応報といったら皮肉に過ぎるか?

いや、この全身を貫く怒りと苦痛こそが、この国を本当に生まれ変わらせる原動力だ。

戦後70年を経て、日本は本当の“戦後”を迎える。決してこれを“戦前”にはしないっ!!


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