政府・与党内で、秋の臨時国会を開かない案が浮上している。環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）の国会承認は来年の通常国会で行う見通しとなってきたほか、今秋は安倍晋三首相の外交日程が立て込んでいることも背景にある。臨時国会を開かなければ２００５年以来のことで、野党は開会を強く求めている。

　「１０、１１月にログイン前の続きは多くの国際会議、海外出張が予定されている。党と相談しながら決めたい」。首相は６日の記者会見で臨時国会の見送り論を問われ、慎重に判断する姿勢を示した。首相は１１月半ば以降、トルコでの主要２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会議、フィリピンでのアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議などの外交日程が立て込んでいる。

　当初、政府・与党は１１月初旬に臨時国会を召集する考えだったが、開会すれば首相の所信表明演説と代表質問、衆参予算委員会などの日程だけで２週間程度が必要となり、外交日程と重なる可能性がある。さらに、１２月には来年度予算案の編成作業に入るため実質的な会期は１カ月程度しか確保できず、与党からは「目玉法案もないのに無理に国会を開く必要はない」（自民党国対幹部）との声が上がる。

　与党内には景気対策として補正予算の編成を求める声もあるが、政権内では今後の景気動向を見極めた上で、来年の通常国会冒頭で補正予算案を処理する案もある。また、７日の内閣改造では複数の初入閣が見込まれ、臨時国会が召集されれば新任閣僚は野党から所信を問われることになる。安全保障関連法やＴＰＰの大筋合意には世論の反対もあり、政府・与党には野党に攻め手を与えたくないとの思いもうかがえる。

　これに対し、野党は「ＴＰＰの交渉過程が明らかになっていない」などとして国会審議を求め、政権を追及する考えだ。民主党の岡田克也代表は６日、国会内で記者団に「早く予算委員会を開くことが大事だ」と語った。共産の志位和夫委員長は「国民の利益と経済主権を、米国や多国籍企業に売り渡すものだ」と反対の姿勢を強めている。

　秋の臨時国会はほぼ慣例となっており、近年では０５年に小泉政権の「郵政解散」後に特別国会を開き、臨時国会に代えて法案審議をしたケースがある。臨時国会見送り論について、社民党の吉田忠智党首は「とんでもない話だ」と反発している。

　（安倍龍太郎）

http://www.asahi.com/articles/DA3S12003250.html

野党、徹底追及へ臨時国会要求

　野党各党は７日、第３次安倍改造内閣発足について「何をしたいのか意味不明で、論評に値しない」（枝野幸男民主党幹事長）などと批判。臨時国会の早期召集要求を強めており、アベノミクスの「第２ステージ」の推進を打ち出した安倍晋三首相の姿勢を徹底追及する構えだ。

　枝野氏は記者会見で「改造で何が変わったのか。１１月には臨時国会を開くのが常識的だ。粘り強く召集を求める」と述べ、環太平洋連携協定（ＴＰＰ）交渉をめぐる閉会中審査とは別に、開会を迫る考えを示した。

　維新の党の松野頼久代表は記者団に「早期に国会を開き、この布陣で何をやるかチェックする機会が必要だ」と強調した。

｛共同通信｝

http://jp.reuters.com/article/2015/10/07/idJP2015100701001844

　公明党の山口代表は６日、環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）をめぐる国会審議について、「民主党は自分たちの政権で手がけたことにどう取り組むのか、国民は見ているのではないか」と国会内で記者団に語った。

　民主党が与党時代、ＴＰＰ交渉参加に向けた検討を始め、野党転落後の現在は慎重姿勢に転じていることをけん制したものだ。

　民主党政権では、菅直人首相が２０１０年１０月、政府としては初めてＴＰＰ交渉参加の検討を表明。続く野田佳彦首相も参加に積極的だった。しかし、岡田代表は６日、記者団に「コメの輸入が増えるなどの大きな負担がある一方で、どういうメリットがあったか党内で議論しないといけない」と述べ、賛否を慎重に見極める考えを示した。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151007-OYT1T50029.html

共産党議員もそうだったわけだか今回、方針転換したとか。これを生かさないならもう議員はやめろ。