安倍首相の焦りか？
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52756465.html
2015年11月28日　在野のアナリスト

民主党、小見山議員が政治資金でRIZAPに通っていた、といった問題がもち上がっています。「肉体をしぼる体験で、スポーツをしている人と身近になれ、スポーツ振興に…」といった説明は意味不明ですが、健康増進や見栄えをよくする、といったことは政治家にも必要でしょう。ただRIZAPはエステなどと比べても高額で、公費で賄うのは倫理的に問題もあります。しかし間違えてはいけないのが、安倍政権の閣僚にもち上がっているような政治資金規正法や、公選法違反を疑われる事例とちがって、大騒ぎする問題でもない。右系のメディアは大きく取り上げますが、倫理上の問題であれば有権者が一票を投じるときに、その可否について判断すればよい話です。

読売、産経に特定の人間を名指しして批判する意見広告を載せた「放送法遵守を求める視聴者の会」が、記者会見を行っています。要するに、安保法制に関して批判的な報道が多く、偏向している、という意見ですが、当時の世論が9割反対、1割賛成であるなら、わざわざ1割の賛成意見を、時間を割いて報じなければ偏向になるのか？　逆に、安倍首相や安倍政権の閣僚が説明した映像を流したら、その分の反対意見を流さないとおかしい、ということにすらなりかねません。TPPの反対意見だって、取り上げるメディアは少ない。最大の問題は「偏向報道だ！」と騒ぐ人間ほど、思想が偏向している、ということです。賛成意見だろと、反対意見だろうと、両論が併記されていれば特に問題はありません。それこそ報じ方、その多寡は色々とあるでしょうが「偏向している」とまでは通常言いません。自分の意見が偏向してしまっているから、それに準じないものは「偏向している」と騒ぎたくなる。しかも、ご丁寧に仲良しの保守系メディアのみ広告を打つ、という内弁慶ぶりは、共通した行動原理をそこに垣間見せています。

しかしこの動きの意味するところは、安倍政権の焦り、保守系の焦りが背景にあります。最近、携帯電話料金の話にしろ、1億総活躍の緊急対策の細かな数字にしろ、安倍政権のツルの一声で、見直しの会議が開かれたり、数字が変わったりします。人は焦ってくると、何かをしなければ…という強迫観念にかられる。安倍氏もそんな状態に陥っており、それを感じた保守系の人間が、意見広告などの行動に出た、というのがここのところの動きになるのでしょう。

安倍氏が会長の超党派議連「創生日本」の会合で、「占領時の仕組みを変える」と憲法改正に意欲をみせたとされます。しかし変えた後が「属国扱い」では、何のためにそうするのか？　まったく理解できなくなります。占領時の仕組みで、もっとも変えなければいけないのは、米従属型の政治であって、憲法は二の次、三の次です。押しつけられた、と騒ぐのなら、未だにそれが変わっていない現状の方をまず変えるべきであって、それができない人間が改憲を殊更に取り上げても、誰にも響かないのです。

安倍政権の焦りは、一部週刊誌で報じられた体調問題、政権内の内紛問題など、内情を良く知る人間のリークがあるためでは？　とも語られます。つまり獅子身中の虫がいる。今は財務省を疑っているようですが、官邸内でも安心して過ごすことができない。それがまたストレスとなり、余計に口出ししたくなるのでしょう。その心理は、予算委の質疑でヤジをとばすのと同じです。

「ツルは昔クビナガドリと言われていたが、あるときツーと飛んできてルと止まった。だからツルになった」は落語です。実際は、鳴き声が「ツー、ツー」と聞こえたところからのようです。これは犬と同じで、犬の鳴き声は、今では「ワン、ワン」ですが、昔の人は「イン、イン」と聞こえたから犬となった、という説もあるのです。耳が違えば、動物の鳴き声も違って聞こえる、というのは外国人の聞く動物の鳴き声が、日本人ではまったく理解できないのと同じなのでしょう。「ワン」でも「ツー」でも良いのですが、誰かの意見は、聞く人によってはまったく受け取り方が違う。むしろ違って当然で、私にはこう聞こえた、と言って騒ぐような人間に正当性はありません。ツルの一声を連発する安倍氏、そのクビが長くなくなってきた、ということの焦りなら、その一声を聞く側への聞こえ方も違ってきた、ということになるのでしょうね。

コメント
1. 2015年11月29日 11:40:48 : OkXopCDtCI : A8c&zeLIHq8 ＞読売、産経に特定の人間を名指しして批判する意見広告を載せた「放送法遵守を求める視聴者の会」 なぜ読売と産経だけなの。偏向していないか。偏向を批判しているのなら全国の新聞に意見広告を載せるべきだが。資金は潤沢に有るんでしょう。 読売、産経以外の読者に失礼だよ。
2. 2015年11月29日 17:35:15 : v1gbxz7HNs : Ay&h0DQyQEc これは放射能汚染問題に関する原発村のスタンスだが、これと同じだよ。市民は正しい判断ができないのだから、市民の判断を尊重するのではなくどう考えるべきかを教えてやる必要がある、と安倍は考えていて、それがつまり「公平で中立的」な言論なのだ。 国民は正しい判断ができないのだから９割がどう考えていようと歪んで偏った意見である、ということだ。これをどう思う？ 全てのウソがあばかれ言い訳のしようがなくなった今、何が本当で何がウソかは権力が決める、大衆はただ従っておればいいと居直っているのだ。 https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/902541196496301 > 大学評価機構の齋藤聖子准教授「市民は正しい情報を得る方法が無いし判断もできない。だから、判断の（市民への）丸投げはしてはならない」
3. 2015年11月29日 19:11:50 : nL8crCIij6 : SPWo20cCMpk 糞は糞メディアにしか偏向広告出せないんだろ。キチガイ政権から税金の官房機密費で頼まれたんだろ。 こいつらは自分の金出すような連中ではない。
4. 2015年11月29日 19:12:51 : mxLifdOo3Q : YKCMzo_JFpQ 　安倍晋三が所属する自民党・旧町村派の政治団体「清和政策研究会」の政治資金収支報告書において、虚偽記載の 問題が新たに指摘されている。政治資金規正法では、収支報告書虚偽記載の罰則を、５年以下の禁錮又は１００万円 以下の罰金および公民権停止を定めており、明確な法律違反である。（資料１参照） 　 　多くの報道機関からは上記問題が無視されており、小見山議員の事例は、国民の目を逸らす目くらましに使われてい るに過ぎない。しかし「清和政策研究会」の事例は金額も大きく遥かに重大な犯罪である。 　 【資料１参照】「自民派閥団体の収支報告書に事実と異なる記載（NHKニュ−ス　11月27日）」 　http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151127/k10010321911000.html （抜粋） 　『２７日に公表された政治資金収支報告書のうち、自民党の派閥の政治団体の収支報告書で、合わせて ４５０万円の政治資金について、受け取った日付が実際より３か月前になっているなど事実と異なる記載 がされていたことが、ＮＨＫの取材で分かりました。これらの政治資金は同じ支援者から、法律で禁止 されている他人名義を使って提供されたものでした。』 政治団体は、他人名義での資金提供とは知らなかったとして返金していて、収支報告書については 「意図的に誤った記載をしたわけではないが、調査したうえで必要があれば訂正する」としています。
5. 2015年11月30日 07:58:58 : MvF3vAMIAI : TrclWfe2RhU 読売新聞と産経新聞は極右安倍政権のサポータ―役に徹することを経営と報道の指針としていると感じる。極右論客らの意見広告は政権側の意見の代弁と思う。「違憲もクソもない。安保と戦争が第一」。として現憲法を蹂躙した連中がよくも「放送法うんうん」などと厚願無知で言えたものだ。岸井さんのＴＶでの発言は大多数の国民の考えと全く同じだ。麻生副総理が以前言つた「ナチスに学ぶ」やり方で安倍政権は現憲法を事実上「安楽死」させ、戦争法案を強行成立させた。そのサポーターだつた読売新聞と産経新聞「系列含めて」の大手メデイア2社へ意見広告での筋違いのタワゴトそのままを投げ返してやりたい、
6. 2015年11月30日 12:02:10 : unA9hWYW1I : ZvrK62aHhUQ ●何が「放送法違反」だ！！ 札付き極右外道の渡部昇一ら、安倍ネオ・ファシスト一味徒党シンパどもの、戯けたいわゆる自称「意見広告に」対し、一体何故厳しい反撃の動きがないのか！！ ●ならばあの圧倒的民意で成立した、民主党政権時代の、米、官、政、経、メディアのヘキサゴンはおろか、それこそ国を挙げての卑劣執拗極まる、鳩山、小沢バッシングの洪水でも、規制はおろか、ただ成されるがままに、何ら有効な対抗策も採らぬ不手際により、結果的に政権崩壊へと追い込まれた、あの狂奔は一体何なんだ！！ ●それがたかが総有権者の24%で、総人口の十数%にしか過ぎない得票率の上、いろいろ胡散臭い不正占拠の悪臭まで振り撒きながら、厚顔にもぬけぬけ、いわゆる自称「圧勝単独過半数」とほざき、政権を奪取した、安部極右外道一味に変わった途端、早速メディア既成やら不当極まる恫喝で、公然と反対や批判言論に攻撃を加えて恥じぬ、この対応の相違は一体何なんだ！！ ●民主党政権へのあれほど激しい批判バッシングは、全く自由放任の野放しが当然でありながら、今の安倍一味徒党には、真っ当な批判や反対言論でさえも、逆に公然既制が当然で許さぬとは、一体何なんだ！！　フザケルナ！！ ●この対比例の一事からも、ヤツら安倍シンパ外道どもの、将に不遜卑劣極まるこの不当性は歴然ではないか、この際ヤツらへの断固たる反撃の対抗措置が不可欠である！！
7. 2015年11月30日 21:54:33 : SXFnKZRe06 : CxtzoPnJ61k 〜 　　渡恒お気に入りの稲田君に、歴史を捏造するかい・・・を結成させるために、 　　　先日は、報道の自由云々・・・に来日を断った。ＣＩＡ棄民党の６０年目だから、 　　　　格好が付かなかったんだろう・・・ 　　　−−−−−−−　 　 　　議事右翼のアヘン王子だから、その内、田布施も日本も朝鮮と読ませるかもねぇ・・・ 　　　壷は要らないなぁ・・・ ＝
8. 2015年11月30日 22:20:14 : v8X5EcVqDw : VPzl0K&qNjw 　裏でマスコミに自分たちに都合のいいように嘘でもいいから報道しろと 指示する。たとえ誰からも信用されなくてもやるからあきれる。 もう安倍は連中の言うことなんか無視してもいいんじゃないのか。
9. 2015年12月01日 06:15:54 : ys4ElscKNI : D&zyYODSmq4 ＞占領時の仕組みで、もっとも変えなければいけないのは、米従属型の政治であって、憲法は二の次、三の次です。押しつけられた、と騒ぐのなら、未だにそれが変わっていない現状の方をまず変えるべきであって、それができない人間が改憲を殊更に取り上げても、誰にも響かないのです。 ぐうの音も出ない程の正論ですわ。 安倍政権に公平公正な政治は無理。
10. 2015年12月01日 11:10:00 : Pz05JDNUVI : rCpKMhIENsE 　記事本文・全コメント（０９さんまで）に賛同します。 　どれもこれも正論であり、核心を突いていると思います。 　（ただ、何故この正論が世論の主流にならないのか？読売・産経・日経や文春・新潮その他の悪意あるマスコミの世論操作が露骨であるということでしょうね。昔、文春文化人という言い方が有りました。例えば渡辺昇一らであったように記憶しています。今でも出張っているようですが、こいつらは言ってみれば安倍応援団ですね。今でも文春文化人という言葉は使われているんでしょうか？それとも死語になったか。文春以外にも同じような連中が大手を振っている時代ですから）

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