閑話休題

そんなことより青山弘之氏の赤旗インタビューのほうが本質的。
ISはイラクで生まれた。その前身はイラクの聖戦アルカイダ組織である。
サダム・フセインが政権を握っていれば、このような組織は瞬く間に駆逐されたが、サダムの支配が潰えて力の真空地帯が生まれ、占領体制に抗う旧政権の残存勢力が地下抵抗組織を構築しイラク各地で占領米軍と傀儡政府を攻撃する内乱が勃発して、アラブ各地からスンニ派の危機を救えと義勇軍が馳せ参じた。
イラクの聖戦アルカイダ組織もそのひとつである。
この組織は日本人の香田という青年を拉致し公開処刑した動画を上げた残飲な組織である。
本来、このようなイスラム原理主義の組織と世俗主義のイラク旧政権の残党が構築した抵抗組織は結びつくことはなかった。

しかし長年のスン二派へのシーア派の迫害と差別が水と油の両者の結合を呼んでしまった。
ISにはイラク戦争で崩壊したサダム・フセイン政権の旧政権側残党とスンニ派の怨嗟がある。

間接的に言えばISはアメリカのイラク戦争と占領によって生まれた鬼子である。
その鬼子がシリア内戦で躍り出た。