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“当たり前”が出来ない国  “想像力”が失われた国・日本(世相を斬る あいば達也)
http://www.asyura2.com/15/senkyo198/msg/853.html
投稿者 笑坊 日時 2015 年 12 月 31 日 08:22:32: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/a46ad921700965ee81dc6091c9343588
2015年12月31日

日本では、2016年、小さな選択の岐路を迎える。幾つか大きな課題を上げれば、原発再稼働(エネルギー問題)、安保法制、TPP、沖縄基地問題、格差、日韓問題、日中問題‥等が頭に浮かぶ。日本が敗戦を迎えて、アメリカと云う国に占領されたわけだ。宗主国が、常に植民地に大きな影響力を残す結果になることは、支配下に置かれた地域や国の、占領された以後の歴史に、大きな影響を残すのは当然かもしれない。

我が国も、ごたぶんに漏れず、宗主国アメリカの影響を受けて、戦後が成り立っている。ただ、筆者の知る限り、他の被支配国よりも、文化的には、一定の隔壁を持ち続けることが出来た国だったような気がしている。それを可能にしたのは、筆者の想像では、「日本語」と「天皇」だったのではないのだろうかと、ふと思うわけだ。英語圏の中には見出すことのできない、言語文化の高水準は、英語の比ではない点は、おそらく、多くの人が知らずに理解しているに違いない。江戸時代までに築き上げた日本文化の希少性はエキゾチックさも加味されているだろうが、欧米人にとって、驚愕の文化だったに違いない。

しかし、その江戸文化で、日本文化は衰退の道を歩むことになるのだが、現在の日本人は、明治維新以降の西欧文化が文明開化だという認識でいるわけだが、筆者の感覚では、文明開化どころか、文明放棄の明治維新だったのではないかと云うことになる。筆者は研究など縁がないのだが、江戸時代までに残した文学、書画、焼き物、道具、着物等々の文化は、芸術的でさえあった。無論、西洋のそれらと優劣を競うものではないのだが、西洋の真似をしないと困るほど未開な文化国家ではなかった事を抑えておきたい。

明治以降、開国をした日本は、世界中の列強国の大波に翻弄され続け、猿真似の歴史を歩みだしてしまったのだから、すべてが後追い競争を強いられることになった。冷静になって考えれば判ることだが、西洋人の発想で発生し、発達した産業革命を学ぶところから始めたわけだから、出発点が、そもそも違う。そして、資本主義と云う考えも、民主主義と云う考えも、表面的な意味は理解していたとして、民の資質として、それに馴染んで、使いこなせるところまで到達することは、容易なことではない。

資本主義の方は、多くの場合、民間企業が実行するわけだから、西欧人を雇ったり、西欧人の企業を買収して、業務を実行させたり、自由度の幅があるので、何とか繰り回すことが可能だ。しかし、民主主義の方になると、プレーヤーが“国民と政治家と官僚”に委ねられる。ここに、西洋人を加えることは原則ないので、西洋文化を、3000年間慣れ親しんだ日本人だけで実行しようとしたのだから、明治時代の端から民主主義が正しく理解されていなかったし、本質的に浸透することはなかったようだ。

江戸時代までは、今より地方分権が真っ当に機能していたので、藩主の器量一つで、独自の藩政を行うフリーハンドを持っていた。明治維新以降、「秩禄処分」と云うトテツモナイ改革が実行された。華族・士族の家禄の廃止があったのだが、この改革が中央集権官僚体制の基礎をつくり、地方主権の範囲を狭量なものにしていった。この「秩禄処分」こそが、明治維新の三大改革(徴兵制、学制、地租改正)に匹敵する、公務員の大リストラ戦術だった、と高評価が定着しているが、筆者は地方の特性を無視した、酷く愚かな改革で、今の霞が関の基礎をつくってしまったし、第一次、第二次大戦に、日本が猪突猛進する決定的役割を演じたのである。

まあ、歴史的経緯にばかり拘泥していても始まらないので、今の日本の課題について言うならば、“原発再稼働(エネルギー問題)、安保法制、TPP、沖縄基地問題、格差(グローバル経済)、日韓問題、日中問題‥等”を一つ一つ吟味することは略すとしても、そのすべての問題に、強く関与乃至は影響を及ぼしている国がある。言うまでもなく、アメリカなのだ。安保、TPP、沖縄基地は、どこの誰が考えても、アメリカとのつき合いにおいて起きている問題だ。日韓、日中問題も、日本がフリーハンドで関与できる範囲は狭く、実際は、アメリカの方針によって左右される課題だ。

一見、原発エネルギー問題において、アメリカの関与がなさそうに見えるが、ドッコイ、関係ありありなのだ。アメリカの原発メーカーは、今やアメリカ国内では規制が厳しすぎて、動きが取れなくなったので、日本企業に片棒を担がせて、アメリカの原発メーカー救済と云う政治的絡みが大きい。ゆえに、日本の首相が、取り説さえまともに守りそうもない国にでも、原発建設のセールスマンになっているわけだ。人の国に、安全だから建設しましょうよ、と売り込むのだから、自国が、原発はやっぱり危ないからやめとこうね、と云うわけには行かない事情がある。つまり、根源は何かと言えば、アメリカの原発産業の片棒を担がせれている。

最近、どうでも良いが話題になっている、日韓慰安婦問題なども、日米韓の安保体制を外形的にでも、有効であるように見せたい事情がオバマにあるから、安倍とパクをオバマが脅した結果の答えに過ぎない。なんとも、安倍もパクも中途半端な顔つきで、この問題に言及している。こういう事情で生まれたモラトリアム的妥協だから、コンプレックス民族が、このまま、この問題を再燃させない(不可逆的)なことと理解することは到底不可能だ。基金の金はホワイトハウスに請求書を送ることだ。中国も、台湾も言い出したのだから、その額も上乗せして、オバマに請求するのが妥当だ。

日中関係は、アメリカの一部勢力の扇動に、あのバカな石原慎太郎が乗っかり、国内で火をつけ、あの大バカの野田佳彦が国有化と云う大ドジを踏んだことがすべての始まりなので、日中関係という極めて危険な池に、石を投げ込んだのが日本側なので、何とも馬鹿げたことをしたものだ。こういう弱味が、今回の日米安保強化のキッカケを作ったことだけは、どう贔屓目に見ても、わが国の外交戦略に齟齬があった。あの民主党の野田佳彦と云う豚ヤロウは、安倍に民主党は売るし、財務省勝栄次郎に国民を売ったし、最悪な首相だったんだから、民主党は野田の首を切らなければ、安倍の悪口も言えない立場の政党になった。まあ年末だ、人の悪口で終わるのも、“あいば”らしくて良いだろう(笑)。面白そうな小説があったので、東京新聞の記事引用で、紹介しておく。


≪ 「最悪」想像する力を 原発事故テーマに『亡国記』執筆 北野慶さん(作家)

ページをめくると、息もつかせぬ逃亡劇が展開する。だが、これは犯罪小説ではない。そしてパニック小説やサバイバル小説というには、あまりにリアルなのだ。

 二〇一七年に南海トラフ地震が発生し、静岡県にある原発が爆発する。そんな設定で書かれた『亡国記』(現代書館)を著した北野慶(けい)さん (60)。編集者や韓国語の翻訳者をしてきたが、小説は北海道大学を卒業後、一冊出版した程度だった。「学生運動に挫折した体験を乗り越えようと書いた小 説で、歌人の道浦母都子(みちうらもとこ)さんにほめられたけれど、全然売れなかった」と笑う。

 その北野さんが再び小説を書いたのは「あのとき、首都圏が消滅する危険が迫っていた。今や、そのことをみんな忘れている」と痛感したからだ。そん な自分自身も、福島原発事故前は「チェルノブイリの時は社会主義国の老朽原発の話だと思っていた」。そんな自戒も込めた警告の書を、今年八月に出版した。  「福島があの程度で済んだのは、とてつもない偶然。宝くじの一等賞当せんくらいの幸運が重なったといわれる。だったら、思い切り想像力を働かせ て、最悪のシナリオをつくり、疑似体験で、読者に危機感を持って考えてもらえたらと。原発に関心のない人にこそ読んでほしいと思った」

 出版に先立って出した電子書籍版には「一気に読んだ」「身につまされた」と感想が寄せられた。確かにページをめくると、当時の状況や気持ちを一気 に思い出す。「緊急地震速報です! 強い揺れに警戒してください!」という電子音。テレビに映る官房長官の「ただちに健康に影響はない」との会見、「大丈 夫です」という専門家の言葉…。

 執筆期間はわずか一カ月。「原発をやめない日本に怒った神様が降りてきて書かせてくれたのかなと。筋を考えずにパソコンに文字を打ち始めると、勝手に世界が広がった」という。

 ストーリーは、福島の事故後に京都に移住した動物園の飼育係深田大輝と、小学一年の娘陽向(ひなた)の逃避行が中心となる。福島事故から六年後、 原発が次々と再稼働した日本で、静岡県の「島岡原発」の原子炉が爆発する。原発反対の抗議活動のために近くにいた妻の翠(みどり)は即死。百キロ圏内の人 間は死滅し、本州と四国は高濃度汚染で人の住めない土地となる。

 リアルさは細部の描写に宿る。首相と閣僚は真っ先に北海道へと逃げる。マスコミ幹部も続く。自家用機を持つ大企業の経営者や資産家は海外へ脱出。 「臨時首都」の札幌で、閣僚は北海道庁に臨時政府をつくるが、「必ずや首都東京に帰還する」と決意表明じみた言葉を並べ立てるだけだ。

 「原発事故は日本という国を消滅させる。それがどういうことか、バーチャルに体験してほしいと思った」と北野さんは話す。

 小説では、事故後の大混乱に乗じ、本州と四国は米軍が、九州は中国軍、北海道はロシア軍が占領する。一千万人が難民化。ロシア政府はシベリアの石油や天然ガス田の開発の労働力として、日本人を強制移住させる。唯一、被害のなかった沖縄県は「沖縄共和国」として独立する。

 海外脱出して難民となった主人公の父娘は、ロンドンで「ジャップが! 国を滅ぼし、世界中に放射能をまき散らしながら、いい気なもんだ」と吐き捨てられる。カナダでは難民排斥集会で「ジャップ、ゴーホーム!」と連呼される。

 そんな描写を読むと、現在、EU諸国で深刻化する難民問題を、人ごとと思う余裕はなくなる。  福島の事故の時、北野さんは家族と関西へ避難した。当時高校生の長女(21)が、政府会見を放映するテレビを見ながら「うざい」とつぶやいた。 「僕はまだ政府を信じるところがあったけれど、娘は本質的におかしさに気付いていた」。既成概念に麻痺(まひ)していない子どもの鋭さを実感した。

 現在、韓国での出版話も進んでいるという。「一人でも多くの人に読んでほしい」と北野さんは言う。「この物語は、想像力を働かせれば誰でも思い付く。でも多くの大人は、無意識に考えまいとしてるんじゃないでしょうか」  ≫(東京新聞:文化・土曜訪問・出田阿生)

 

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コメント
 
1. 2015年12月31日 11:31:12 : tHIVKuZsdo : _YgkBQOb_8U[173]
…というわけで、沖縄の独立を促進し、事の起きる遥か以前に政治亡命を考えております。
勿論やる限りの変革に力を尽くすけど、正直もう中央に付き合ってるのはアホらしいとの考えですわ。
あからさまな弾圧でも始まったら原発と心中決め込んだ思考停止の列島に見切りして琉球で闘争に加わりますよ。

疲れ果てて膝が折れる前迄が潮時ってものですものね。逃げられなくなっちゃいますもの。
まぁ今暫くはこちらで闘争しますが(長くなるに違いないから体力大事にしなきゃ


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