南シナ海で中国が島を建設していることをめぐって緊張が高まるなか、米海軍情報部は9日遅く、中国海軍の最新動向を分析した報告書を発表した。2009年以来6年ぶりだ。この報告書では、「向こう10年間で、中国海軍は沿岸警備から世界各地で作戦を遂行できる海軍への移行を遂げる」と予想している。

　さらに同報告書では、南シナ海の南沙諸島で中国は合わせて7カ所、数百エーカーの埋め立てを行っており、「最終的には沿岸警備や海上作戦本部の両方を支えるようなはるかに大きな施設を建設しているようだ」と指摘している。また、同報告書では中国の最新艦船には、「YJ-18」と呼ばれる垂直発射型対艦ミサイルが配備されていることも確認している。米軍艦に対する脅威は著しく高まったとみられる。

　以下は、同報告書のその他の主な要点を示すグラフだ：

　1）中国の沿岸警備当局など警察権を持つ複数の海上法執行機関の船を合計すると、日本とベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピンを合わせたよりも大きくなった。さらに沿岸の警備を行う中国海警局の船は2012〜15年の間に50隻と、割合では25％増える見込みだ。

アジア諸国の海上警察の船団比較

　2）中国は13〜14年に他のどの国よりも多くの軍艦を進水させ、このトレンドは15〜16年も続く見通し。

中国海軍各基地の保有する艦船

　3）中国の地対空および対艦巡航ミサイルの射程距離はますます伸びている。中国海軍の新型駆逐艦「LUYANG III」には新型の対艦ミサイルYJ-18が搭載されている。これについて、米海軍大学のアンドリュー・エリクソン准教授はブログで、「米国と同盟国の船にとって前例のない懸念をもたらしかねない」と記している。

中国海軍の地対空ミサイルの射程距離

対艦巡航ミサイルの射程距離

　4）中国は現在、5隻の攻撃型原子力潜水艦と4隻の弾道ミサイル搭載原子力潜水艦、57隻のディーゼル式攻撃型潜水艦を保有している。2020年までに潜水艦の数は70隻以上に拡大する見込みだ。

中国海軍のディーゼル、原子力潜水艦の数

　5）米海軍情報部の報告書によると、中国海軍は近いうちに、同国の核抑止力の中心的役割を引き受け、大陸間弾道ミサイルを搭載する潜水艦による巡回を開始する見込みだ。報告書は「今後10年間で、空母や弾道ミサイル積載潜水艦、そして潜在的にはデッキの広い輸送艦艇の投入により、中国海軍（PLAN）の作戦行動および中国海軍に対する世界の見方が抜本的に変化するだろう」と指摘している。

中国からのミサイルや艦船が到達する可能性のある海域（1海里=1.85キロメートル）

　原文（英語）：The Rapid Expansion of China’s Navy in Five Charts

フォローアップ:

★登録無しでコメント可能。今すぐ反映　通常 ｜動画・ツイッター等 ｜htmltag可（熟練者向）
（タグCheck ｜タグに'だけを使っている場合のcheck ｜checkしない）（各説明）

（←ペンネーム新規登録ならチェック）
↓ペンネーム（2023/11/26から必須）

↓パスワード（ペンネームに必須）

（ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。）
↓画像認証
（ 上画像文字を入力）
ルール確認＆失敗対策
画像の URL (任意):

▲上へ　　　　　 ★阿修羅♪ > 戦争b15掲示板　次へ 　前へ

★阿修羅♪　http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。