【ワシントン西田進一郎】カーター米国防長官は１６日に声明を出し、米軍特殊部隊がシリアでイスラム過激派組織「イスラム国」（ＩＳ＝Ｉｓｌａｍｉｃ　Ｓｔａｔｅ）に対する急襲作戦を実施し、上級幹部１人を殺害、その妻を拘束したと発表した。米軍側に死傷者はないという。米軍はＩＳにとらわれた人質の救出作戦をシリアで実施したことはあるが、それ以外にシリアでＩＳに対する地上作戦を実施したのは初めてとみられる。

　声明によると、カーター氏は１５日夜、オバマ大統領の承認の下、シリア東部でＩＳのアブ・サヤフ上級幹部夫妻を拘束する急襲作戦の実施を指示した。特殊部隊は作戦中、交戦となってサヤフ氏を殺害し、妻を拘束した。また、夫妻の奴隷として扱われていたとみられるヤジディー教徒の若い女性１人を解放したという。

　サヤフ氏はＩＳの軍事作戦に関与し、ＩＳの不正な石油やガス、金融取引活動の指揮でも重要な役割を果たしてきた。妻もＩＳのテロ活動で重要な役割を果たしてきたメンバーと疑われているという。

　米国家安全保障会議（ＮＳＣ）のミーハン報道官は１６日の声明で、大統領が作戦実施について「安全保障チームの全員一致の勧告」に基づいて承認したことを明らかにした。そのうえで、イラク当局の同意を得ていることや、シリアで現在行っているＩＳへの空爆と同様に「国際法と米国の国内法に合致している」と正当性を主張した。

http://mainichi.jp/select/news/20150517k0000m030080000c.html

　【ワシントン共同】カーター米国防長官は１６日、米軍特殊部隊が１５日夜にシリア東部で作戦を実施し、過激派組織「イスラム国」のアブ・サヤフ幹部を殺害したとの声明を発表した。米メディアによると、イスラム国戦闘員らを狙ったシリアでの米部隊による地上作戦は初めて。

　ホワイトハウスによると、アブ・サヤフ幹部は「イスラム国」の資金源となっている石油、ガス取引の責任者で、組織の軍事作戦にも深く関与していた。

　米軍は同幹部の妻を拘束、事情聴取のためイラク国内の施設に連行した。特殊部隊は全員無事に帰還した。作戦時に、同幹部らに奴隷として拘束されていた若い女性１人を救出した。

http://jp.reuters.com/article/jp_mideast/idJP2015051601001852

［ワシントン／ベイルート　１６日　ロイター］ - 米政府当局者は１６日、米軍特殊部隊がシリアでの地上作戦で 過激派組織「イスラム国」のアブ・サヤフ幹部を殺害したと明らかにした。同幹部は組織の資金源である原油・ガス取引などを指揮していた。

ホワイトハウスによると、作戦はオバマ大統領が指示した。また、米当局者によると、軍は同幹部の妻を拘束し、事情聴取のためイラク国内の施設に連行した。

特殊部隊に死傷者は出なかった。

ロイターが接触したシリアの関係筋によると、作戦ではほかに２人のイスラム国幹部が殺害されたという。これに関して米当局者からのコメントは得られていない。

米軍がシリアで対イスラム国の地上作戦を展開するのは、人質救出作戦以降初めてとみられる。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0O200R20150517

　【カイロ時事】在英のシリア人権監視団は17日、米特殊部隊が15日にシリア東部で実施した急襲作戦で、過激派組織「イスラム国」のメンバー32人が死亡したと明らかにした。
　このうち、アブ・サヤフ容疑者を含む4人は幹部クラスで、3人が北アフリカ出身、残り1人はシリア人だったという。アブ・サヤフ容疑者はチュニジア出身とされる。　

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150517-00000093-jij-m_est