［モスクワ／ワシントン　３０日　ロイター］ - ロシアは３０日、シリアで過激派組織「イスラム国」に対する空爆作戦を開始した。ロシアの中東地域での軍事介入としては過去数十年で最大規模となる。一方、シリアの反体制派組織は、空爆で民間人３６人が犠牲になったとしている。

ロシアのメディアによると、同国国防省は、イスラム国の拠点８カ所を空爆したと明らかにした。山岳地帯の司令拠点などが空爆されたという。

米国務省は、イラクの首都バグダッドのロシア外交官が空爆開始予定の１時間前に米国に空爆計画を通知し、米機がシリア空域を避けるべきだと伝えたと明らかにした。米当局者によると、ケリー米国務長官はロシアのラブロフ外相に対し、ロシアによる空爆は危険な行為だとの考えを電話で伝えた。

米ホワイトハウスのアーネスト報道官は、ロシアがシリアのアサド大統領への支援を「強めている」との見解を示した。

カーター米国防長官は、ロシアの空爆場所にイスラム国の拠点がなかったとみられると述べた。また、空域での衝突を避けるため「可能な限り早く」ロシア軍当局者と協議するよう米軍当局に指示した。

北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）のストルテンベルグ事務総長は訪問先の米国で、欧米の戦闘機との偶発的衝突を避けるための適切な対応がロシア側からなかったとして懸念を示した。

http://jp.reuters.com/article/2015/10/01/mideast-crisis-russia-syria-us-idJPKCN0RU2ZE20151001

【ワシントン】米当局者によると、ロシアは30日、米中央情報局（CIA）の支援を受けたシリアの反政府勢力が主に支配する地域を狙った空爆を行った。

　米国の支援するシリアの反政府組織をロシア軍機が直接狙ったとなれば、ロシアと米国の緊張が増幅しかねない。ロシアは、過激派組織「イスラム国(IS)」との戦いでアサド政権を支援するためにシリアに戦闘機を配備したとしている。

　シリアの国営通信社は、標的となったのがISの支配下にある地域だと伝えた。

Speaking alongside Russian Foreign Minister Sergei Lavrov, U.S. Secretary of State John Kerry said Wednesday that the United States and Russia have agreed to hold a military meeting as soon as possible to avoid any direct collisions or exchanges of fire in Syria, where both the U.S. and Russia are now conducting airstrikes. Photo: AP
　米当局者らは、これらの空爆がISを狙ったものだとの見方に異議を唱（とな）えている。ロシア軍が攻撃した地域には、CIAなどが資金や武器を提供し、訓練を施した反政府勢力が主に掌握している場所もあった。CIAは2013年以来、アサド政権と戦う反政府勢力に密（ひそ）かに武器や訓練を提供してきた。

　ただ、CIAが支援する戦闘員が直接ロシア軍の標的にされたのが、この計画に協力したためかどうかは不明。また、そうした戦闘員に死者が出たかどうかもわからないという。

　CIAの広報担当者はコメントを控えた。

　米当局者らによると、国防総省が行う別の武器供与・訓練計画で支援を受けている反政府勢力は、ロシアが標的にする地域にはいなかった。

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ロシアの参戦でISISの動向にどれくらいの影響があるか見ていようではないか。
それで真贋は判断できる。