どこがどう専門家なの？　つまらないコメントだこと！

シャルリエブド事件のときから、私が繰り返し説明しているように、事件の背景は、「移民の孫たち」(移民第三世代」である若者たちの一部(多く)が社会にうまく統合されていなくて、疎外感を抱いていることなの。
学校で落ちこぼれ、きちんとした就職先も見つからない。まったく不安定な雇用(たまさかのアルバイト)と犯罪(窃盗・麻薬・売春)とのはざまで生きている。
この不況と新自由主義の嵐の中で、彼らは居場所を見つけられないでいる。

宗教的要因も副次的なもの。けっして主要因ではない。イスラム国に行った子供たちの多くは、未成年で､敬虔なイスラム教徒でもない。(未成年者やイスラム改宗者の割合は、各々1/3〜1/4に及ぶ。正確な数字は要確認。)　つまり、イスラム過激主義はオウム真理教のようなカルトの役割を果たしている。

移民の第一世代は、帰国したり、差別も当然と耐性があった。
移民の第二世代は、父祖の地のイスラム社会にはもう適応できないから、親と一緒に帰国せず、差別はあるけれどもフランスに残ることを選んだ。
そして移民の第三世代は、フランス以外に祖国がない。両親や祖父母の国は、もう祖国ですらない。行き場がないのよ。だから、ふらふら〜っと、イスラム過激主義の甘言に引き寄せられた。

移民系の全員がそうではない。しかし学業以外にそこから脱出する術はない。当然、落ちこぼれはいる。イスラムに密着した低学歴層ほど統合されず、脱落する。
「社会的統合の問題」と言い切ってよい。

国際関係もね、軍港も狙っているから、対シリア作戦の強化が直接の引き金だろう。逆に言えば、イスラム過激派がかなり追い詰められているということ。
今回の事件は、「フランスにとっての9・11」にはならない。衝撃の大きさでは、1月のシャルリエブド事件の方が、はるかに大きい。

専門家なら、もう少し、ましなことを言え！