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シリア:殺害された被拘禁者の写真にまつわる真相 『恐るべき大量虐殺』 少なくとも約7千人が諜報機関に拷問の末 殺害される
http://www.asyura2.com/15/warb16/msg/676.html
投稿者 ダイナモ 日時 2015 年 12 月 21 日 20:23:45: mY9T/8MdR98ug
 

(モスクワ)― 政府に拘束されている最中に死亡した2万8,000人超の写真がシリアから秘密裏に運び出され、世界に公表されたのが2014年1月。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、9カ月にわたる調査を行い、これらの写真に秘められた一人ひとりの物語を明らかにした。本日、その詳細を動画とともに報告書として発表した。

報告書「もし死人に口があれば:シリアの拘禁施設における大量死と拷問」(全86ページ)は、「シーザーの写真」として知られる一連の写真の信ぴょう性をめぐる新証拠を列挙したもの。本報告書では多数の犠牲者を特定し、主な死因も明らかにした。ヒューマン・ライツ・ウォッチは検証した27件のケースで33人の遺族と友人を探し当て、聞き取り調査を実施。ほかに、拘禁下で人びとが死に至ったのを目撃した元被拘禁者37人や、写真の大半が撮影されたシリア政府の拘禁施設または軍病院で働いていた亡命者4人からも証言を得た。加えて衛星画像およびジオロケーション技術を用いて、遺体写真の一部が、首都ダマスカス中心部に近いメッゼ地区の第601軍病院の中庭で撮影されたものであることも確認した。



"If the Dead Could Speak" reveals some of the human stories behind the more than 28,000 photos of deaths in government custody that were smuggled out of Syria and first came to public attention in January 2014.


ヒューマン・ライツ・ウォッチ中東局局長代理のナディム・フーリーは、「写真のほぼ全員に、彼らを愛する親、妻、子、そして友人がいた。家族や友人は何カ月から何年もかけて、必死にこれらの人びとを探し続けていた」と述べる。「私たちは細心の注意を払って、何十件もの個人ストーリーを検証した。シーザーの写真は、シリアでの人道に対する罪に対する、信ぴょう性が高く、痛烈な証拠であると確信している。」

シリア政府最大の後ろ盾であるロシアなど、シリア和平交渉の可能性について協議している国々は、シリアに今も何千人もいる被拘禁者の運命を最優先すべきだ。関係国はシリア政府に対し、国際監視団体に全拘禁施設への即時アクセスを与え、シリア諜報機関が被拘禁者の強制失踪と拷問に手を染めるのをやめるよう、強く求めなければならない。

Meet the doctor who saw the horrors of the Caesar Photos first-hand in Syria. >>

2013年8月にシーザーという暗号名の軍関係者がシリア国外に亡命し、その時5万3,275枚の写真も持ち出した。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、シリア系反政府政治組織「シリア・ナショナル・ムーブメント」から、シーザーがこの組織に渡したすべての写真を入手。本報告書はうち2万8,707枚の写真に焦点をあてている。入手可能な情報から検証した末、これらの写真には、被拘禁下でまたは拘禁施設から軍病院に移送されたのちに死亡した少なくとも6,786人が含まれていることがわかった。残りは攻撃現場か、政府軍兵士ほかの戦闘員、あるいは攻撃や爆発、暗殺の巻き添えになった一般市民の遺体の写真だった。

シーザーの写真に写っていた6,786人の大半は、ダマスカス市内にある5つの諜報機関支部に拘禁され、遺体はその後市内の少なくとも2つの軍病院に移送された。病院への移送の期間は、シーザーが写真ファイルをコピーして職場から持ち出し始めた2011年5月から、シリア国外に脱出した2013年8月までだ。「人権のためのシリア・ネットワーク(Syrian Network for Human Rights)」は2011年3月以来、シリアで逮捕・拘禁された11万7,000人超を記録し続けている。



ヒューマン・ライツ・ウォッチは、シリア政府の拘禁施設にまん延する拷問、飢餓、暴力、疾病の証拠を確認。調査員たちが写真の27人の身元を特定した上で、シリア諜報機関による逮捕、拘禁下の虐待行為および拷問を調査・検証した。逮捕の様子に関する証言を遺族から収集し、あざや傷あと、刺青などの身体的特徴を比較、かつ同時期に同じ施設、ときには同じ房に拘禁されていた元被拘禁者がもたらす証拠も探した。これらデータとシーザーが収集したファイルに含まれる情報、ならびに写真中の遺体の上に置かれたID用の白いカードにある情報を付き合わせた。今回の検証は、法病理学や法に基づいたものではないが、本報告書で取り上げたケースは、複数の情報源から検証できたもののみである。

































特定できた犠牲者のなかには、逮捕時は14歳だった少年と20代の女性活動家もいる。聞き取り調査に応じた27人の遺族全員が、数カ月から数年ものあいだ愛する家族の行方を探していたと答えた。その多くが、様々な政府または諜報機関関係者である仲介者に多額の金を支払って、関連情報を得ていたという。うち正式な死亡証明書を受け取った遺族はわずか2人で、死亡原因は心不全、または呼吸不全とされていた。埋葬のために遺体を引き取ることのできた遺族はいない。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、19人の犠牲者の写真を「人権のための医師団」に所属する法病理学者チームと共有。同チームが虐待行為の痕や死因の証拠を写真から分析した。その結果、数種類の拷問、飢餓、窒息、暴力的な鈍力外傷、そして至近距離からの銃撃による頭部外傷1件が特定された。

シーザー写真の大半の犠牲者と同様の施設に拘禁されていた元被拘禁者は、空気循環がほとんどない房にぎゅうぎゅう詰めにされていたと証言する。配給される食糧がわずかなため人びとは日々弱っていき、入浴もままならなかったという。皮膚病をはじめとする感染病が拡大していったが、十分な治療もほどこされなかった。

前出のフーリー局長代理は、「シーザー写真の人びとが、組織的にそして大規模な飢餓状態におかれ、暴力と拷問を受けていたことは明らかだ」と指摘する。「これらの写真は、シリア政府拘禁下での犠牲の一片にすぎない。何千人もの人びとが今同じ運命に苦しんでいるのだ。」



ヒューマン・ライツ・ウォッチの調査員たちは、衛星ジオロケーション技術と、 軍病院2つからの亡命者たちの証拠を用いて、写真の撮影場所を確認し、遺体に乗せられていたカードの暗号システムを解読した。

前出のフーリー局長代理は、「政府は死亡記録をつけ、ときには何十もの遺体をまとめて手続きする一方で、死因の捜査や、政府拘禁下の死を防ぐための手立てをなんら打たなかった」と指摘する。「シリアの和平を目指す関係者たちは、これらの犯罪を阻止し、人権侵害的な制度の責任者が最終的にその罪を問われるようにすべきだ。」

すべての拘禁施設に対するアクセスの許可を、国際的な監視組織に即時与えるのに加えて、シリア政府はすべての恣意的に拘禁された人びとと政治囚を釈放すべきだ。シリア政府の主要な後ろ盾であるロシアやイランはとりわけ、拘禁に関する国際的な監視組織が速やかかつ妨害なきアクセスを得られるよう、シリア政府に圧力をかける責任がある。

ウィーンでシリアの和平プロセスを協議している国際シリア支援グループ(ISSG)の参加国は、シリア内戦の全陣営が犯した広範に及ぶ人権侵害に関し、アカウンタビリティを実現するための取組みを支持すべきだ。重大な犯罪に関与した個人に対する恩赦の提案は拒絶されるべきである。いかなるシリアの移行期プロセスであろうと、最低条件として、拷問ほか重大な犯罪への関与で確実な証拠のある個人が、拘禁制度内で権限を持つ地位につかないことが必要だ。

フーリー中東局長代理は、「悪夢のような世界に拘禁されていた人びとの多くが、このまま苦しみ続けるくらいなら死にたいと思った、と証言した」と述べる。「これら証言者たちの切なる願いは、シリアで今も拘禁されている人びとを救うためにできる限りのことをしてほしい、というものだ。和平プロセスに関係する各国の責任は大きい。」

https://www.hrw.org/ja/news/2015/12/16/284763  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年12月21日 21:00:05 : 4KcYRqi7d2 : f@NzeQENz@M[2]
記事中にある「人権のための医師団に所属する法病理学者チーム」という文章に則り、同団体のホームページで確認してるけどそれらしき記事は出てこない。
ヒューマン…がアップしたのは16日の日付けだから、同団体のHPにも反映されていてもおかしくはないはずだがね。

念のため、国境なき医師団のホームページにもあたってみたがないけどね。


2. 2015年12月21日 21:01:08 : jVJJ3rgg7I : qih9TZhWltg[6]
はい、これもでっち上げ映像でした。

以上。


3. 2015年12月21日 21:17:49 : G9pRncd5P6 : kNLawzAmjgA[119]
リビアの時もいろいろな話があった。
どれが真実で、どれがそうでなかったのかという検証報道はこの国ではまずされないが、以下の記事は日本語なのでどうぞ。

リビア人民の勝利?リビア戦争の10大神話
マキシミリアンC. フォート(カナダのコンコルディア大学社会学・文化人類学部準教授)『カウンターパンチ』2011年8月31日
http://www.jimmin.com/htmldoc/142707.htm


4. 2015年12月21日 21:34:18 : 4KcYRqi7d2 : f@NzeQENz@M[3]
アムネスティーやヒューマン・ライツ・ウォッチが報告しているんだから本物だとか、さあどうだ?ぐうの音も出まいというような、いかにもしてやったりの腹が透けて見えるような記事の投下は感心しないな。

今やアムネスティーもヒューマン・ライツ・ウォッチも人権、人道を傘に着た権威であることは言を俟たない。

権威とはいうまでもなく、それ自体が自明性を持つ力であるということであり、それらに疑念を抱くことは一種のタブーのようでもあり、同時に亜流の言説と一笑にふされる懸念からほぼ受動的にこれらの報告は威厳という無謬を担保してしまうから、実に始末に負えない部分はある。

これらの団体の報告をこれらの団体が精査したうえで本当に間違いがなかったか、本当にデータや資料は適切であったかという再調査や、指摘された間違いについて真摯に受け止めて訂正あるいは虚偽であったことを謝罪する等の絶え間なる自己総括のない人道、人権団体のやることを、報告をまま信じてしまっていいのだろうかという懐疑と批判は持つべきだ。

それ(報告記事)を恣意的に使おうとする者たちの意図の邪悪性に比べれば、それは決して人道や人権に竿を差す行為ではない。


5. 2015年12月21日 22:42:53 : MC3Dtej4S2 : W0ZRVCO5ivU[48]
クライシス・アクター

往生際が悪いのがウリだから仕方ないか。

詐欺のチラシ配りみたいなことを淡々とやってるんだね。

[32初期非表示理由]:担当:関連が薄いコメントが多数につき全部まとめて初期非表示

6. 2015年12月22日 00:58:25 : wPAs8CRB32 : @3ZSfBIJBL4[48]
なぜこんなニュースがモスクワ発なのか

人間を石鹸にしているとかスタンドの笠にしているとかの報告はまだなのか

人数も2万8,000人じゃなくて28万人か30万人にしたほうがインパクト大きいのでは?


7. 2015年12月22日 01:04:15 : G9pRncd5P6 : kNLawzAmjgA[120]
私は死者が偽物とは限らないと思います。
でも、誰によって殺害されたのか、写真だけではわかりません。

そういえば、過去にはこんな記事もありました。

ちきゅう座 内外知性の眼
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ〈中山康子訳〉
「証拠を評価すること:スロボダン・ミロシェヴィチ裁判の教訓から」(ヒューマン・ライツ・ウォッチ、2006年12月) の再検討を含む―2007年2月25日(訳 07/04/02版)〔その1〜)
エドワードS.ハーマン、デヴィッド・ピーターソン、ジョージ・サミュエリー著
http://chikyuza.net/xoops/modules/news1/article.php?storyid=129
http://chikyuza.net/xoops/modules/news1/article.php?storyid=133


8. 2015年12月22日 11:45:43 : aBztGicjpo : XR@98HwfsDQ[2]

ダイナモちゃん、いい記事見つけてきたね。ご褒美あげる。

裏情報って大好き!


9. 2015年12月22日 13:44:06 : 1LqIGVSvNs : R128kzmLbO4[6]
みんなセブンイレブンのおぎにり食って、死んだのかなあ?

死体は、一時に死体になったのではないだろうから、腐敗しているのとかもあるはずだけど、みんな今死にましたっていう感じでならばされているよね。

考え過ぎかなあ?

[32初期非表示理由]:担当:意味なし

10. 嫌ネトウヨ、ネトサヨ[790] jJmDbINng0WDiIFBg2yDZ4NUg4g 2015年12月22日 15:22:55 : f5Cn595H3M : Lc7DmOm7aJs[1]
どうしてダイナモさんは米国政府のプロバガンダにこうもやすやすの騙されてのっかてしまうのか?
米国をフラッグシップとする連中の皆殺し空爆によって殺された世界中の何千万という人たちのことを考えたことがないのか?

11. 2015年12月22日 16:38:41 : GNKQW3aH3U : DfJQyU_tySY[2]
ヒューマン・ライツ・ウォッチには、米国寄り、イスラエル寄り、の批判が絶えないようだぜ。

ダイナモはイスラエル批判の投稿も前していたが、じぶんのやってることに矛盾を感じないのかね?

何度も言うが、「どっちもどっち」(おまえの場合はロシアへの一方的悪意丸出しだが)なんてのは、阿修羅では投稿価値なし。単なる貼り付け板じゃないんだよ。

中東・北アフリカを大混乱に陥れた張本人はだれか? 米・英・イスラエルだろうが、ということ。

>NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の欺瞞:米国に配慮した生ぬるいイスラエル批判
http://blog.goo.ne.jp/narmuqym/e/f4c8fa0da93f8d8154f422e43e50de0e


12. 2015年12月23日 00:40:07 : isZHngUcgI : JDmm9MbfKj8[7]
ガザでイスラエルの白リン弾で死んだパレスチナ子供が生きながら燃やされてる写真のインパクトの方が強いな 
この記事のソースは怪しいな

13. 2015年12月23日 02:16:18 : ZvcGS9qUik : PVQ@2AVsV6E[5]
血が流れた跡は何処にあるんだ?

死後硬直が感じられないが・・?


14. 2015年12月23日 05:24:51 : Qk0z0gVGLY : lQZkNLxHm_4[32]
太平洋戦争や原爆、阪神大震災や311で万単位で米国に殺されている側から
したらあまりインパクトないな。

15. 2015年12月23日 07:55:11 : ThHwjrAyio : eN9u8G9kM84[1]
いつもならこれらコメントに対して、嘲笑とプーチン、ロシアの正義絶対主義の連中と反発するダイナモくんなのにおとなしいね。

記事の根拠があるなら示してくれ。
ヒューマン・・・が無根拠に自分たちの情報だから正しいと誤謬を否定しているなら、それは肯定する根拠にはなりえないよ。
アサドが苛烈に反政府勢力への弾圧を行ってきたのは一面の事実だ。それは俺も認めている。

ただ、問題は反政府勢力の中身だ。
いったいどういう連中だ?そろそろ、そういうことにも目を向けるべきだろう。
イラクやリビアは弾圧したという傍証だけで残忍な政権と言われつづけ、政権崩壊から国難に直面し、不安定と殺戮がやまない。
正義の反体制勢力のはずが、本当は不実で不埒な宗派主義者や民族主義者たちだったという真実を見せられてきた。
人道人権を賢しらに言い募る団体や人々は、それらについても正義の無謬性について警笛を鳴らすべきだった。
そのツケを支払わされているのはいったいだれだ?


16. 2015年12月23日 08:22:54 : RdSiDLVAbc : KOfFc31MmGE[11]
写真に出れば小さな事件でもより衝撃的に感じる。
この種の報道は写真を外して客観的に考える必要があるだろう。

数多くの難民が海の藻屑となっても人々はそれほどの衝撃は感じない。

もともとはアメリカの介入により発生した数々の悲劇。
介入のきっかけになった9.11の仕掛け人がアメリカ自身なのだから、ジェノサイドの仕掛け人はだれかは明白だと思う。


17. 2015年12月23日 14:58:29 : 6ujdJ2M78I : LTWxTIHVJxo[1]
肌の色がよすぎるし、ビニール袋の蒸れ加減が変だし、目の周りも普通。。髪の毛も立ってない。ガス室から同時期に出てきたてほやほやというならまだしも

18. 母系社会[1103] leqMbo7Qie8 2015年12月23日 17:56:57 : IdFHzGVDSI : th8jpK0GTmk[1]

●この「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が公表した写真が、本当にシリアのバース党政権に虐殺された反政府派活動家の写真かどうかはわからないが、「アラブの春」以前から、バース党政権が多数の反政府派活動家を虐殺してきたことは事実だと思われる。というのは、シリアには極少数だが第四インター系と思われる左派勢力があり、シリア・バース党政権の過酷な弾圧についての証言があるからだ。

しかし、だからといってバース党政権側だけが、一方的に「悪い」のではない。不幸にもシリアでは、「アラブの春」以前からバース党政権派と、バース党政権に反対する様々な反政府派との世界観=「パラダイム」レベルでの相違にも起因する政治的・経済的対立が、暗殺も含めた武力的対立として、密かに続いていたからである。

★とは言えシリア・バース党は政権を握っていたのであるから、バース党政権には、この武力的対立を対話による平和的対立へと転換する力量もあったし、義務も負っていたのである。だから、欧米や他のイスラム主義国が介入しているとは言え、今回の内戦については、どちらかと言えばバース党政権の方に、より多くの責任がある。

(この第四インター系の左派が、どのような左派であるかはわからないが、第四インターなどの大部分の左派はマルクス思想を誤解し、唯物論(科学理論)も宗教と同じ一つの信念体系=イデオロギーであることを理解せず、唯物論を絶対的真理と過信して宗教を「妄想体系」であるかのように見下し、時には過剰に弾圧してきた歴史を自己批判していない。それで、イスラム世界でも左派は宗教勢力から敵視され、無用な対立を生み出しているのだが、この反シリア政府側の左派勢力がシリアでは最も信頼できる勢力と思われる)

●1922年に崩壊した「オスマン帝国」は、トルコ系のイスラム教徒であるスルタン(カリフ兼任)が支配する超大国だったが、多数派のイスラム教徒が少数派の異教徒を迫害する暴動を起こすと、スルタンはイスラム教徒であるのに軍隊を派遣して、迫害したイスラム教徒を容赦なく鎮圧し、少数派の異教徒を守った。

ヨーロッパでは、魔女狩りや異端派の弾圧、新旧キリスト教徒の宗教戦争が行われていた頃、当時としては開明的な「イスラム法」により統治されていた「オスマン帝国」では、18世紀末ぐらいまでの約300年間、様々な宗派や民族は、おおむね平和裏に共存していた。(パレスチナでもシオニストが乱入するまでは、イスラム教徒とユダヤ教徒は仲良く共存していた)

この「オスマン帝国」の平和を破壊したのは、ヨーロッパから流入した「民族自決論」などの近代思想=近代の機械論的自然観・個人主義的人間観に基づく「妄想体系」である。

もちろん、それ以前から、それぞれの民族は独自の「神話」を持ち、それなりに固有の「民族意識」を保持していた。しかし、ヨーロッパから流入した近代思想で、<民族には政治的自決権がある>と民族の概念が変化し、「オスマン帝国」内で共存していた諸民族は、「オスマン帝国」から独立を目指すようになった。

●この民族意識の変化と、シリアがフランスやイギリスにより造られたウクライナのような「人工国家」=「モザイク国家」であること、近年の気候変化で北アフリカや西アジアの放牧・農業が崩壊し、北シリアで難民が発生したこと、更に重大な影響を与えたのは、2008年の米国発の「リーマン・ショック」による「世界金融危機」で起きた世界同時不況が、世界中の途上国経済を直撃し、その中でも最も経済が弱体化していた中東諸国で失業者を増大させ、食料品も値上がりし、生存の危機に陥った国民が蜂起して、シリアも含めた一連の「アラブの春」が起きた。

特にシリアは、米国による「テロ支援国家」指定で30年以上も経済封鎖により、経済がボロボロとなった。この何重もの経済危機を、腐敗・堕落したシリアのバース党政権はスンナ派富裕層と結託し、貧困層の国民を切り捨てる「市場経済化」=「新自由主義経済化」で克服しようとして、内戦となったのである。だからシリア内戦は、単純なスンナ派対シーア派等の宗教対立などではない。

●しかし、腐敗した独裁政権を武力で打倒する場合は、大多数の国民を蜂起させ、軍や治安警察を中立化したり、革命側に寝返りさせ、最小限の犠牲で完了させるべきである。しかし、今回は欧米やサウジなどが介入したため、反政府側の陣形が整う前に蜂起させられ、泥沼化した。

大部分の反政府側は「イスラム世界」の敵である欧米帝国主義諸国や、隣国トルコやサウジの支援を受けているため、イスラム教徒であることやアラブ民族であることよりも、シリア国民であることを重視するスンナ派やシーア派、その他の宗派の国民は、両者とも支持していないと思われる。

それで、欧米が「穏健派」と呼ぶ反政府勢力には、「モスレム同胞団」系国民以外の一般の世俗派シリア国民は参加せず、外国から動員された武闘派のイスラム主義者や傭兵部隊も多いと推測される。

★だから、現在の反政府側は、シリア国民の半数近くが難民となる大参事となっても、シリア政府と無条件で話し合い妥協して、内戦を終結させようとはしない。要するに、現在の反政府派は、シリア国民よりも自分たちの利益や目的を優先させているので、もはや革命勢力とは言えない。このように、大多数のシリア国民にとっては、反政府勢力もバース党政権勢力も同じと見なされていると思われる。

両者は即時・無条件で停戦すべきであるが、少なくとも欧米諸国やトルコ、ロシアなどイスラム世界の外部の者たちは介入を自己批判するべきである。イスラム世界の外部の者たちの介入は、相互に「外国の手先」という疑念=憎悪を増大させ、内戦が激化させるからである。

また、結果としてシリア全体が「イスラム国」となったとしても、「イスラム国」はシリア国民の、またイスラム世界住民の支持なくしては存立不可能なので、それはシリアやイスラム世界の選択であるから、外部のわれわれは受け入れ、尊重すべき選択である。

(「オスマン帝国」の場合も初期の戦争期には、戦国時代の日本と同じように残虐で野蛮な事態が起きたが、その後のイスラム教徒たちは、江戸時代の日本のように、現在の欧米社会以上に寛容で安定した社会を創り上げた)


「パスク・イスラミカの世紀」(鈴木 董 (編集): 講談社現代新書)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%B4%80-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8%E2%80%95%E6%96%B0%E6%9B%B8%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2-%E9%88%B4%E6%9C%A8-%E8%91%A3/dp/4061491660

WIKI「オスマン帝国」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%B3%E5%B8%9D%E5%9B%BD

WIKI「シリア」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2#.E7.B5.8C.E6.B8.88



19. 2016年1月01日 10:53:39 : 1sxhYW5cvc : L1fYh2PI83c[3]
ヒューマンライツウォッチは宣伝機関ですよ。もちろん金は宣伝で利益を得る集団が出しています。金持ちですよ。


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