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「原発20km圏内」に残されたペット&家畜たちの今(日刊SPA!)
http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/691.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 3 月 21 日 09:43:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「原発20km圏内」に残されたペット&家畜たちの今
https://nikkan-spa.jp/1303189
2017.03.21 日刊SPA!


原発事故から6年が過ぎた。原発20km圏内は3月31日に一部地域が避難指示を解除されるが、まだまだ放射線量の高い地域は多く、復興への道は険しい。そんな人の住まなくなった地域で、動物を飼い続けている人々がいる。彼らは何のために世話をし続けるのか?


誰かに飼われていたのか、食べ物を求めて、無人の民家の前にヤギが立っていた

◆ペットを連れては避難できなかった

 ’11年の原発事故から6年間、警戒区域内に取り残された動物たちを撮り続けている写真家がいる。太田康介さん(58歳)だ。事故後、人間たちは辛うじて避難することができたが、自力で避難することのできないペットや家畜は原発周辺に置き去りにされ、その多くは餓死していった。

 そんな中、浪江町の赤間徹さんは、たった一人で猫80匹、犬20匹の世話をしている。現在は避難先の郡山市から通いながら、一時預かりで保護した猫や犬の里親探しを行っている。すでに猫約600匹、犬200匹を保護したという。


浪江町の元自宅で、保護した猫の世話をする赤間さん
http://img.asyura2.com/x0/d6/5922.jpg

猫たちは安心しきっている

「原発事故後、浪江町の住民は津島という地域にいったん避難しました。そこからさらにバスに乗って避難するというとき『ペットは一緒に乗せられない』と言われたんです。そこで、多くの人は泣く泣く連れてきたペットを放しました。無事に家までたどり着いてくれることを祈って。多くのペットたちが、家に向かって道路を歩いていくのを見ました。その光景が忘れられないんです。だからまず、浪江町の動物たちだけでも保護しようと」(赤間さん)

 猫のほか、20km圏内でよく見られるのは牛の姿だ。浪江町の牧場主・山本幸二さんは国からの殺処分要請を拒否。元自宅近くの牧場で50頭の“出荷できない”牛を育てている。現在は避難先の二本松市から毎日通う。山本さんは太田さんの活動にも協力、納屋には猫の餌を置いている。


「復活の牧場」で牛の世話をする山本さん。まだ線量が高いため、3月31日の避難指示解除地区には含まれていない

「『汚染された』といっても、それは人間の都合によるもの。牛たちには何の責任もない。食肉にもならないのに無益な殺生はできません。だから牛に『除草』という役目を持たせて、生きる意味を与えているのです」

 山本さんはこの牧場を「復活の牧場」と名付けた。牛たちが死ぬまで世話をするつもりだという。

◆東京のための電力が福島を苦しめている


「希望の牧場」周辺では除染作業が始まり、汚染土を詰めたフレコンバッグが積み上がっている。その向こうには福島から東京に電気を送る送電線が見える

 同じく浪江町で「希望の牧場」を運営する吉澤正巳さんも、家畜の殺処分に抵抗して牛を飼い続けている畜産農家の一人だ。現在は300頭以上の牛を飼っている。商品価値のない牛たちを飼い続けることは、吉澤さんの“牛飼い”としての意地だという。

「ここの牛は家畜でもペットでもない。でも俺には殺せない。原発事故後、多くの牛が牛舎に繋がれたまま水も餌もなく餓死してしまった。人間のために、無駄に死なせたという申し訳なさがあります。生き残った牛にも、斑点や脱毛など被曝の影響ではないかと思われる症状が出ている。牛たちは原発の最大の被害者であり、事故を生き抜いてきた貴重な資料でもある。それを、何事もなかったかのように殺してはいけないという思いもあります」

 さらに、この場所で牛を飼うということは「エネルギーの未来を考えることにも繋がる」と吉澤さんは語る。

「福島原発がつくっていた電力は、福島の人々は使っていませんでした。東京の人たちのためにつくっていた電力が、福島を今も苦しめている。その証拠がこの牛たちなんです。それなのに、日本は原発再稼働や原発輸出を進めようとしている。福島の現実を知ってもらうためにも、今後も飼い続けるつもりです」




吉澤さんは牛の模型を積んだ自作の街宣車で全国各地を回り、原発の被害を訴えている

◆人間以外の動物はみんな被害者

 原発から12kmの富岡町内で暮らし、犬や猫、牛や馬を保護している松村直登さんは、震災直後に街をさまよっていた動物たちを路上で捕まえて保護してきた。一時は近くのダチョウ園から逃げ出したダチョウも飼っていた。


路上をさまよっていたダチョウを犬や猫の餌でおびき寄せ、「素手」で捕まえたという松村さん

「警戒区域に残った家畜は殺処分するって国が言うから、我慢できなかったんだな。俺が助けてやっからなと。ペットも餌やらねえと自分では生きていけねえっぺ。人間以外の動物みんな被害者よ。人間が作るものに完璧なものはねえ。原子力が“夢のエネルギー”なんて嘘だったんだ」(松村さん)

 松村さんは事故後いったん避難したが、すぐに警戒区域の自宅に戻ってきた。水道もガスも電気もない土地で一人、動物とともに暮らす松村さんの姿はドキュメンタリー映画(『ナオトひとりっきり』)にもなって注目を浴び、募金も集まるようになった。

「動物たちが命をまっとうしていなくなるのと、募金が一緒になくなるのが理想。でないと卑怯だべ。詐欺になっちまう。俺はあいつらみてえになりたくねえ」

 「あいつら」というのは、「動物愛護」を掲げて多額の募金を集めたまま、会計報告もしない、活動実態もわからない団体のことだ。太田さんはこう語る。

「『ペットと子供の支援は募金が集まる』と言われます。ホームページなどではかわいい動物の写真を載せて宣伝していますが、実体にそぐわない団体もあるんです。ある団体などは、『風船で餌を飛ばして原発周辺の動物たちに届ける』と言って多額の寄付を集めましたが、その風船を見た人は誰もいません」

 今回紹介した人たちに共通しているのは、自費で活動をしているか、募金をもらっていたとしてもきちんと報告をして大切に使っているということだ。被災地で6年間、人間のために被害を受けた動物たちの世話を続けている人たちがいるということを忘れてはならない。

⇒【写真】はコチラ
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1303209

 

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