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ドイツ銀行、将来も続く問題とは ドイツ、ECB緩和策批判よそに恩恵享受 トランプ氏のFRB批判、中銀への政治的圧力を象徴
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投稿者 軽毛 日時 2016 年 9 月 28 日 20:35:20: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

ドイツ銀行、将来も続く問題とは
ドイツ銀は他行を苦しめている問題すべてに直面しているが同行の問題の大半は他行より悪い
WOLFGANG RATTAY/REUTERS
By PAUL J. DAVIES
2016 年 9 月 28 日 18:54 JST

 ドイツの金融大手ドイツ銀行にとって最大の問題は、ただ資本が必要だということではない。資金調達が極めて困難になりそうなことだ。

 同行の株価は数十年来の安値を更新し続けているため、増資は非常に高くつきかねない。しかし、それだけではない。株価水準に関わらず、同行は今後何年も資本コストを上回る収益を上げることができると投資家を説得するのに苦戦するだろう。

 ドイツ銀は他行を苦しめている問題のすべてを抱えているだけでなく、その問題のほとんどが他行のどこよりも悪い。経費は最大級であり、バランスシートは最も肥大化している銀行に含まれ、長期の収益性も最悪級だ。

 トレーディング勘定の抜本的見直しの新規制が施行される2019年には、要件を満たすため同行に追加資本が必要になることは明白だ。しかも、これは罰金や和解金によりバランスシートがさらに膨らむことを考慮しないでもすでにそうなのだ。

 住宅ローン担保証券(MBS)の不正販売に関連して米司法省から要求されている和解金は他行以上にドイツ銀にとって資本面でより大きな打撃となりかねない。さらに悪いことに、どのような和解に達したとしても、すでに収益面で他行に劣っているうえさらに多くの非生産的なリスク加重資産を抱えることになり、10年近く利益が圧迫される見通しだ。

 それでもドイツ銀は総収入では欧州きっての投資銀行だが、世界的には米国勢に押されつつあり、欧州の一部銀行にも追いつかれている状況だ。

 さらに、他行と比べバランスシートの規模の割には収入が上がっていない。今年1-6月のリスク資産当たりの売上高とトレーディング収入は、仏銀行大手ソシエテ・ジェネラルの4分の3にも満たなかった。また、スイスの金融大手クレディ・スイスの半分を若干上回る水準にとどまった。

 ドイツ銀のリスク加重資産は、既に同行グループのバランスシートの約25%を占めている。しかし、主な市場関連事業においては最大40%に達する可能性もある。この非生産的資産の負担は非常に大きい。

 さらにドイツ銀は他行の多くと比較してレバレッジも高く、世界の規制機関が銀行内部のリスクモデルが過剰に異なることのないよう試みる中、基準の変化による影響を受けやすくなっている。

 これには手っ取り早い解決策はない。資産運用事業の売却によって一部資金が得られる可能性はあるが、長期の収益は悪化する可能性がある。コメルツ銀行との合併では代償を伴いつつも効率化は可能だろうが、それでも株主のために利益を上げる必要のない地銀などとの競争はなくならない。

 しかし、最大の問題はおそらく、同行が見事と言えるだけの利益を達成していないことだ。過去15年間のうち、純利益が十分高いため株主資本利益率(ROE)が10%に達したのは1年だけだ。それは07年で、当時、ドイツ銀は世界でも最もレバレッジの高い銀行のうちの1行だった。

 ドイツ銀の問題は生き残れないことではない。たとえ生き残ったとしても興味を示してくれる投資家がほとんどいないことだ。

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ドイツ、ECB緩和策批判よそに恩恵享受
ドイツはECBの金融緩和策の恩恵を享受している(写真はベルリン市の学校の授業風景)

By TOM FAIRLESS
2016 年 9 月 28 日 18:11 JST

 ドイツの政治家にとって欧州中央銀行(ECB)の金融緩和政策は罪をなすりつける絶好の対象となることが多い。その政策は国内預金者にとって打撃となるが、首都ベルリン市の財務当局にとって不満のないものだからだ。

 なぜ不満を抱かないかと言えば、この政策で同市が抱える多額の債務返済が予想外に容易になっているためである。債務は5年前にその経済規模の60%近かったが、今年は46%に低下している。

 大きな要因は、ECBによる月間800億ユーロ(約9兆0200億円)の債券購入プログラムだ。これにより欧州各国の公債利回りは低下している。12月に地方債も対象に加えたことから、ECBはドイツ16州のうちベルリン市(州と同格)を含む7州の債券を購入している。

 同市のマティアス・コーラッツ・アーネン財務相は、ECBの低金利政策は債務削減に「明らかに寄与している」とし、「われわれはこの機会を活用している」と述べた。

 こうした金融緩和策の利点がベルリンで語られることはめったにない。ECBのドラギ総裁は28日、4年ぶりにベルリンの連邦議会で演説する予定で、厳しい質問攻めに遭うとみられる。

 ドイツ家計の貯蓄率は世界有数の高さのため、企業幹部、銀行関係者、政治家は長引く低金利政策の悪影響に警鐘を鳴らすことが多い。ショイブレ財務相は、国内のポピュリストを後押ししているとしてECBを強く批判している。

ドラギECB総裁は26日、欧州議会で証言 ENLARGE
ドラギECB総裁は26日、欧州議会で証言 PHOTO: OLIVIER HOSLET/EUROPEAN PRESSPHOTO AGENCY
 多くのドイツ当局者は、低金利政策は国内の小口預金者が以前から選好している債券商品のリターンをむしばんでいると主張する。また、南欧諸国に対して競争力不足の経済を改革するよう迫る圧力を弱めているとも指摘している。さらに、低金利策が行き過ぎるとインフレ率を押し上げ、不動産や株式のバブルを招く恐れがあるとしている。

 ドイツ経済研究所(DIWベルリン)のマルセル・フラッシャー所長は「ドイツはさまざまな意味で大きな勝者だ」と述べた。同氏によるとドイツは低金利によって連邦予算のうち年間400億ユーロを節約できているもようだ。今年は約300億ユーロの財政黒字が見込まれている。

 「こうした利払いの軽減がなければ、ドイツ政府は多額の財政赤字を抱えることになっただろう」と指摘した。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認したドイツ財務省の資料によると、同国政府が2008年以降支払った金利は4年前の予想額より1220億ユーロ少なかった。

 ベルリン市は低金利の恩恵を直接受けている。過去の債務をより低金利で借り換えることができるため、現在の利払いは同市の支出の約6%にとどまっている。10年前には12%だった。財政に余裕ができたことで、教師を中心に数千人の職員を雇い入れたほか、給与を引き上げ、過去の給与削減の一部を元に戻した。

 金融緩和策への批判に対し、ECBやその他の国際機関はドイツの財政黒字が増大していることを指摘し、経済成長を下支えするために支出を増やすよう促した。ドラギECB総裁は今月、ベルリン市は支出を増やしていないとして珍しく同市を直接非難した。

 ドイツ当局者はこれに反論し、財政赤字は国内総生産(GDP)の約70%に達しておりこの水準は高すぎるとした上で、公的支出によって国内需要を下支えするのは持続可能でないばかりか、ドイツへの輸出がほとんどない南欧諸国にとっても有益ではないと述べた。

 ドイツの地方政府には厳格な国の財政ルールが適用されるものの、予算抑制型モデルとはほとんど言えないものだ。多くの州や地方自治体は長年にわたり多額の債務に苦しんできた。一部の州は連邦政府に支援を求めている。

 ベルリン市の債務は1990年の東西ドイツ統一の遺産だ。同市は首都に返り咲き、直ちに再び経済の中心地になると見越して多額の支出をした。だがそれは実現せず債務は膨れ上がった。10年前には、連邦政府に債務の一部肩代わりを命じるよう最高裁判所に申し立てたが、これも実現しなかった。

 それ以降、ベルリン市は歳出削減し。5年前には現在の債務が630億ドルから660億ユーロに増えるとの見通しを示していた。だがコーラッツ・アーネン氏によると、「その反対のことが起き」、同市の債務は08年以降で初めて600億ユーロを下回った。

 ECBの金融緩和策によってすべてのドイツ人が恩恵を受けているわけではない。IFO経済研究所のクレメンス・フュースト所長は「政府が享受している恩恵は預金者の損失より少ない。ドイツの総貯蓄額は政府の債務総額に比べはるかに多いためだ」と指摘した。

 ただ、ベルリン市ではコーラッツ・アーネン財務相が利点を最大限に活用している。債務を低金利で借り換えて返済期限を先送りし、今年は初の16年債と20年債の起債に成功した。また10億ユーロを超える年限10年以上の上場債券を3本発行したほか、4本目を発行する可能性もある。利率は0.6%から1%程度。07年には5%近かった。

 同氏は、来年ももちろんほぼ同程度の規模で債券市場に登場すると述べた。

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トランプ氏のFRB批判、中銀への政治的圧力を象徴
米大統領選の第1回テレビ討論会が26日夜に行われ、共和党候補のドナルド・トランプ氏はFRBを改めて攻撃した(英語音声のみ) Photo: Getty
By KATE DAVIDSON
2016 年 9 月 28 日 16:15 JST 更新

 米大統領選の第1回テレビ討論会が26日夜に行われ、共和党候補のドナルド・トランプ氏は連邦準備制度理事会(FRB)を改めて攻撃した。中央銀行は、世界各地で台頭するポピュリズム(大衆迎合主義)の標的にされている。

 トランプ氏は討論会で、FRBは政治的理由から金利を低く抑えているという持論を繰り返した。

 英中銀イングランド銀行のカーニー総裁は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)支持派からの辞任要求を受けている。同総裁は、国民投票でEU離脱が決まれば景気は腰折れすると警告することで、反対をあおろうとしたと批判されている。また、インド準備銀行(中央銀行)のラジャン前総裁は、政府との関係が緊迫し政治的反発が強まる中、1期限りで退任した。

 これらの批判に共通するのは、中銀は庶民のことが分かっていないというものだ。中銀は国民への説明責任を果たしつつどれだけ政治から独立して行動することが認められるかを巡り議論が再燃している。

 エコノミストらによると、中央銀行批判は今に始まったことではないが、金融危機やリセッション(景気後退)の際に重要な役割を果たした昨今は、以前より標的になりやすくなった。例えばFRBは、金融危機の際の銀行救済で不評を買ったことや、景気活性化のため異論の多い施策を長年続けても結果が出ないのを受け、国民の懐疑的な見方が強まっている。

 アリアンツのチーフ・エコノミック・アドバイザー、モハメド・エラリアン氏は「中央銀行への過剰な依存と政策効果への失望が続けば、中銀は政治的干渉を受けやすくなり、政策運営上の自主性が損なわれる」と述べた。

 米国では、議会がFRBに対する監視強化を求める法案をいくつも準備している。政策金利決定を監査し、当局に金融政策の規則の厳守を求めるもののほか、より多くのFRB人事に上院の承認を義務付けるものだ。

 こうした措置の支持派は、これによってFRBは国民の代表者への説明責任をもっと果たせるようになると主張する。反対派は中央銀行が長期の経済的安定を犠牲にして短期の成長を促すよう求める政治の圧力にさらされることを懸念する。

 かつてイングランド銀行の金融政策委員会(MPC)委員を務めたダートマス大学のデビッド・ブランチフラワー教授は、「正しいことを行う独立した有能な中央銀行が求められる」とした上で、「一定のセーフガードを設ける必要がある。深刻なリセッション期を迎えると、人々は中銀のやり方が間違っていると憤り始めるからだ」と述べた。

 トランプ氏は26日夜、「FRBが金利を現在の水準に抑えているのは(中略)政治的だ」と非難したが、12日にも、「最大の痛手を受けたのは、一生を通して貯蓄し、金利で生計を立てられると想定した人々だ。こうした人々は完全にたたきのめされている」とし、イエレンFRB議長は「恥を知るべきだ」と述べていた。FRBはオバマ大統領を助けるために金利を低水準に維持し預金者に打撃を与えていると主張していた。

 FRBは20・21日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利をもうしばらく据え置くと決定した。イエレン議長は記者会見で「適切な金融政策姿勢に関するわれわれの決定に党利党略は関与していないとはっきり申し上げたい」と述べた。

 大西洋を隔てた英国では、カーニー総裁がブレグジット決定の余波への対応に追われている。

 元財務相のナイジェル・ローソン氏(保守党)と英独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージュ党首は、カーニー総裁は辞任すべきだと主張している。ローソン氏は総裁が投票に先立ち、「世間を不安に陥れる声」に加わったと非難した。

 カーニー総裁は投票に過剰反応したとの批判も聞かれる。英中銀は景気失速のリスクを懸念し、8月に政策金利を過去最低へ引き下げ、危機時の債券買い入れ策を復活させたからだ。

 カーニー総裁は今月の議会証言で、「国民投票以降に起きた全てのことを考慮して、金融行政委員会の主張、いやむしろ判断と言うべきか−−には、絶対的な信頼を置いている」と述べ、投票前に離脱の決定が英国経済に重大な影響をおよぼすと警告したことに問題はなかったとの見方を示唆した。

 そしてインドでは、続投しないことを決めたラジャン総裁が今月初めに退任した。キャリアの大半をシカゴ大学で過ごした同総裁は、中銀の独立性を強化し、インフレ抑制に注力したとしてエコノミストから高い評価を受けていた。だが同氏の愛国心を疑問視し、速やかに利下げしないことを批判する一部の政治家からの強い反発を受けていた。

 ピーターソン国際経済研究所のシニアフェロー、エドウィン・トルーマン氏は、中央銀行の独立性という概念は世界の一部中銀にとって比較的新しいが、これには批判がつきものだと指摘した。

 トランプ氏も、FRBを批判する一方で、「中央銀行の総裁に就任するのであれば、右や左、中道、上や下からの批判に備えなければならない」と述べている。

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米FRB特集
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwj75PLs-7HPAhXFi5QKHVZ1Bq8QqQIIHjAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12281053434115554903104582341221091580732&usg=AFQjCNHcPulNDsem_bZy5422q5teY5JmxQ
 

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