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3時間超の謝罪会見で“露呈”したDeNAの「無責任体質」〈dot.〉
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/490.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 08 日 11:25:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             会見場に入るDeNA経営陣。左が南場智子会長、右が守安功社長
   

3時間超の謝罪会見で“露呈”したDeNAの「無責任体質」〈dot.〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161207-00000299-sasahi-soci
dot. 12/8(木) 7:00配信


 会見は実に3時間を超えた――DeNAの代表取締役社長兼CEOの守安功氏、役員の小林賢治氏に加えて、創業者である南場智子氏が出席し、3人は謝罪の言葉とともに度々頭を下げた。しかし、肝心の問題の輪郭は依然ぼやけたままだった。

 自社が運営するサイトに無断転用や医学的根拠に欠ける記事が多数掲載されていた問題で、12月7日、IT大手のDeNAが会見を開き、謝罪するとともに、問題経緯を説明した。

 ことの発端は、医療系のキュレーションサイトWELQ(ウェルク)だった。キュレーションサイトとはいわゆる「まとめサイト」で、ウェブ上にすでに公開されている記事や画像を引用して制作した記事を掲載するサイトのことを指す。引用の際には、引用元から許可を得ることが前提となっているのだが、WELQではこうした許可を得ずに記事を転用したり、専門家から見ると、医学的根拠に欠ける記事を掲載したりしていることが度々指摘されていた。当初は個人のブログなどでの指摘だったが、秋ごろからは大手メディアで報じられるまでになった。

 この問題について大々的に報じているのが、ネットメディア「バズフィードニュース」だ。WELQは多くの記事を外部ライターに依頼しているが、その際の「マニュアル」に多くの問題があることを指摘。「どこを参考にしたかすぐにはわからない記事に書くコツ」など、本来は明らかにするべき引用を隠す方法を指南するような内容が含まれていたと報じた。また、専門家からは検索の際に上位に表示されるようにする「SEO対策」のために、信憑性の薄い記事が大量生産されたのでは、との声もあがっていた。

 これを受けて、DeNAは11月にWELQの全記事を非公開とする措置をとる。同社はWELQを含めて10のキュレーションサイトを運営していたが、今月1日にはファッションキュレーションサイト「MERY」を除く9つのサイトの全記事を非公開にすると決定。さらに、会見当日でもある7日には、MERYの記事もすべて非公開となった。

 会見冒頭では守安社長が「サービスをご利用している皆様、すべての関係者の皆様に、多大なるご心配とご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉を述べ、深々と頭を下げた。

 しかし、その後の質疑応答では、問題に関して十分な認識がないのではと思われる場面が多々あった。

 まず、WELQ、MERYを含む全10サイトを非公開にしたことについては、守安社長は「WELQで専門家による監修のないまま、誤った医療関連の情報をのせていたことに数多くのご批判を頂きました。不適切な形で提供することは大きな問題であると反省し、非公開にすることにいたしました。また、共通する運営体制を取っているサイトもマニュアルに転載を推奨していると捉えられかねない記述があることがわかり、9つを非公開にすることを決定しました」と説明した。

 MERYに関してはそれらとは運用体制が異なったため、一時はそのまま継続する措置をとったが、改めてサイトの記事を精査したところ、無断転用などが疑われる記事が8割に上ったという。これを受けて、改めてMERYも全記事非公開にすることを決定、7日までに全ての記事が非公開となるに至った、とのことだった。

 この問題の驚くべき点のひとつが、メディアで報じられるまで、トップの人間がこうした事実を知らなかったということだ。

 守安社長は問題を認識した時期について「先週の月曜日、バズフィードさんの記事を見たときに知りました」と話し、さらに問題となっているマニュアルについては、「それまでマニュアルの中身を見たことはなかった」と明かしている。医療記事は専門性が高いため、配信には十分な注意が必要だが、「サイトに掲載した後、専門家に監修してもらえばいいという認識だった」という旨の発言もあった。

 また、創業者である南場氏は2011年、夫がガンを宣告されたことから、社長を退いており、会見前々日にはその夫を亡くしている。報道陣から「ご家族の介護をする中で、情報を検索したこともあるのでは。WELQを見たときにはどう感じたか」と質問が飛ぶと、次のように答えた。

「WELQの情報に関してはまったく認識しておりませんでした。闘病が始まってからネットで徹底的に調べておりまして、ネットの情報は信頼できないと11年時点で思いまして、私の情報収集は論文と、専門家からのレクチャーからにしていました。この件を知ったのは報道されてからです。『ガン』で検索をして(WELQの記事が)いくつか出てきたときに『いつ、こんな重い情報をのせるようになったのか』と愕然とした思いでした。経営者として非常に不覚だと思っております」(南場氏)

 南場氏らはWELQを始めた時点では、フィットネスなどライトな健康情報を掲載するサイトと位置付けていたため、知らぬ間に専門的な内容にまで足を踏み入れていたことに驚きを感じたという。

 しかし、時に命にもかかわる医療の分野で誤った記事を流すことは、知らなかったでは済まされない問題だ。

 現に、WELQに掲載された記事の「やけどは流水か濡れタオルで冷やしましょう」といった記述に従い、濡れタオルで冷やしたところ、やけどした部分の皮膚がタオルにくっついてはがれてしまった人がいる、との報告もある。

 守安社長は今回の問題の原因として、ふたつの点を挙げた。

「これまでゲーム事業で大きく成長してきて、12年から業績が下がってきた。その中でゲーム事業の立て直しのほかにも、新しい事業を立ち上げなければならないということで、新事業に取り組んでまいりました。さまざまな新規事業に取り組んだのですが、当社の予想通り成長していくことは難しかった。そんな中で、MERYやWELQと出会いました。そこで、スタートアップのよさ、新しいことにチャレンジするよさをなるべく温存しながらも、事業を成長させること、1部上場企業として成功させるという点でバランスを取る必要があったのですが、そのバランスのとり方をうまくとることができなかったのかなと思います」

 つまり、事業としての成長を重視するあまり、コンテンツの質を担保することがおろそかになった、ということのようだ。また、ふたつ目については「キュレーションメディアを作ることへの認識、著作権者への配慮や質の担保という点で、メディアの事業者として行わなければならない点が不足していました」と説明。「このふたつのことが背景として大きいのではないかと思います」と話した。

 だが、キュレーションサイトであるにもかかわらず「引用を隠ぺい」し、オリジナル記事を装うようなマニュアルがあったり、一方で各記事の文末には「記事の内容には一切の責任を負いません」という旨の文章が記載されていたりと、同サイトがキュレーションサイトであれ、ウェブメディアであれ、整合性がとれないような動きが目立つ。そもそもDeNAがこのサイトをどういった位置付けて運用してきたのか、その根幹からぼやけている印象を受けた。

 会見がここまでぼけている原因のひとつは、その場に現場を知る人間がいなかったことだろう。MERY以外の9つのサイトを統括しており、もっとも現場に近い人物なのではとされる村田マリ氏(キュレーション企画統括部長、iemo代表取締役CEO)は、この日の会見には欠席した。守安氏は「ここまで大きく社会的にお騒がせする問題になりましたので、今回、会社のトップである私が出るべきだと思った」と話し、村田氏欠席の理由について「一部、健康的な問題も絡んでいるということです」と説明。「守安社長が、会見に出るのを止めているのでは」と追及されると「ありません」と一蹴した。

 問題をネットニュースで知った人間が会見をしても、それ以上の情報が出ないというのは、あるいは当然なのかもしれない。
 
 また、著作者への対応も十分なものとはいえない。DeNAは記事内容に関して相談を受け付ける「相談窓口」を開設しており、会見でも「受け付けたお問い合わせには真摯に対応してまいります」(守安氏)としていた。しかし、サイトの記事はすべて非公開になっており、著作権を侵害されているかどうか調べる術がない。著作権侵害を受けた可能性があるライターやカメラマンから「問い合わせていただければ、調査できる状態にはあります」(守安氏)と話すが、果たして記事や写真を盗用された確証のない人が、自ら問い合わせをするだろうか。仮にしたとしても、そういった人の数が膨大になった時に、対応しきれるかは疑問が残る。

 さらに、守安社長は自身の進退についての質問に「企業としての信頼を回復するために全力を尽くすことが私の責務」「挽回してもう一度立て直すのが責務だと思います」と繰り返し、報道陣からの「やめるつもりはないということですか」という直球の質問に対しても「やめるつもりはありません」と即答。この問題を受けて守安社長は月額報酬の30%を6ヵ月間減額することを発表しているが、問題の全貌がはっきりしない今、それが妥当であるのかもわからない。

 今回の問題の原因究明については「第三者委員会を設置して調査を行う。調査が終わり次第、内容を公開する」としているが、調査の期間については「時期についてはお答えすることが難しいです。時期を急ぐより、しっかり中に踏み込んで期間をしっかりもうけたいと考えています」(小林氏)と話すにとどまった。

 あらゆることがぼやけたまま、という印象を受けた今回の会見。サイト利用者や広告主ら関係者は、これを見て納得するのだろうか。(文・横田 泉)

 

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