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「老害」経営者に蝕まれる日本企業…高収益企業・キヤノンの没落、巨額買収連発も効果なし(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/632.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 13 日 00:54:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

               キヤノン本社社屋(「Wikipedia」より/Centpacrr)


「老害」経営者に蝕まれる日本企業…高収益企業・キヤノンの没落、巨額買収連発も効果なし
http://biz-journal.jp/2016/12/post_17450.html
2016.12.13 文=編集部 Business Journal


「老害」経営者が跋扈(ばっこ)してきた企業の決算の不振が続く。それなのに株主は抗議しない。日本の株主は相変わらずお人好しである。

 元経団連会長の御手洗冨士夫会長兼CEO(最高経営責任者)が率いるキヤノンは、今期3度目の業績下方修正をした。2016年12月期(通期)の連結純利益は、前期比25%減の1650億円。従来予想の18%減の1800億円から減益幅が広がる。売上高は前期比12%減の3兆3600億円、営業利益は34%減の2350億円になる見通し。業績見通しを引き下げるのは4月、7月に続いて3度目だ。

 海外売上高比率が8割と高いことから、円高が大きな痛手となった。しかし、円高だけが業績不振の理由ではない。プリンターやデジタルカメラといった主力製品が、市場の変化の波に呑み込まれたことが苦戦の根本原因だ。

「既存事業の構造改革と戦略の見直しに進展がない」――。アナリストは、このように厳しい見方をする。

 新規事業として商業印刷、ネットワーク(監視)カメラ、医療の3分野に注力し、それぞれ大型買収を仕掛けたが、スピード感に乏しい。

 商業印刷分野では、10年にオランダのオセを1000億円で買収した。オセはやっと黒字になったところで、収益面での貢献はないに等しい。

 監視カメラでは、15年にスウェーデンのアクシスコミュニケーションズを3300億円で買収。今秋、欧米の販売網をアクシス側に一本化したところ。キヤノンの望遠レンズとアクシスのカメラ本体を組み合わせた共同開発商品を初めて発表した。こちらもかなりスローテンポだ。
 医療の領域では今年3月、東芝から医療機器子会社の東芝メディカルシステムズを6655億円で買収することが決まり、現在、独占禁止法に基づく審査中。一部の国で審査が手間取っている。

 キヤノンはM&A(合併・買収)に1兆1000億円近い巨額の資金を投下したが、新しい事業の育成に時間がかかっている。主力事業に育つのが何年後になるのか、見通しが立たない。

■住友化学、コマツも独裁経営者の負の遺産に苦慮

 住友化学は、社長、会長を歴任し、現相談役となっている米倉弘昌氏の「負の遺産」に苦しんでいる。17年3月期の業績予想は、当初の計画を下方修正した。連結純利益は前期比26%減の600億円になる見通しで、従来予想を200億円下回る。売上高は7%減の1兆9600億円を見込む。従来予想を700億円下回る。営業利益は27%減の1200億円の見通し。期初予想を14%引き下げた。三菱ケミカルホールディングスに売り上げ、利益両面で大きく見劣りする。

 住友化学の喉に刺さった骨はサウジアラビアの石油化学合弁会社だ。事業の先行きに対する懸念が強まっている。サウジアラビアのペトロ・ラービグは現在、二期工事の真っ只中。本来は9月に建設を終える予定だったが、工期がずれ込み、17年5月頃にやっと完成する見通しだ。本格的に稼働するのは、さらに先になる。

 このプロジェクトは社内の反対を押し切って米倉氏が強引に進めてきたもの。中東の安い原料を使って競争力のある製品をつくる計画だったが、着工して7年になる。社内の優秀な人材をこのプロジェクトに投入しており、新しい事業の遂行に歪みが目立つとの指摘もある。サウジとの合弁事業には、本当に成算があったのか疑問視する向きも多い。

 コマツも収益が上向かない。16年4〜9月期の連結決算(米国会計基準)の純利益は、前年同期比42%減の375億円。4〜9月期としては3年連続で純利益が減少した。4〜9月期の売上高は11%減の7961億円。利益率の高い新興国向けの売上比率は51%から48%に低下。アジアの売上高が2割減った。中近東・アフリカも3〜5割の減収。国内も7%の減収だった。

 17年3月期の純利益は前期比33%減の920億円を見込む。コマツの歴代トップも財界活動や政府の委員、民間議員などに名を連ねてきたが、中国経済の停滞の影響をモロに受けたこともあってコマツの業績は長期の低迷から脱し切れていない。

 コマツのライバルである建機の世界最大手の米キャタピラーは、ダグラス・オーバーヘルマン会長兼CEOが16年末に退任する。新興国への経営資源の傾斜が、資源安や新興国経済の減速で裏目に出て業績が低迷。米国の製造業の「負」の側面を象徴する企業となっていた。事実上の引責辞任である。

 オーバーヘルマン氏は10年に現職に就任し、12年12月期には最高益を達成したが、16年12月期は4期連続で減収減益となる見通しだ。コマツもキャタピラーと同じ理由で減収減益だが、コマツのトップが引責辞任する話は出てこない。経営者が結果責任を負うということでは米国企業のほうが健全なのかもしれない。

“トランプ相場”でキャタピラーもコマツも株価が上昇しているが、次期米大統領のドナルド・トランプ氏は「私が知っている経営者はコマツに仕事を奪われた」「米国の労働者の雇用を奪っている」といってコマツを槍玉に挙げたことがある。コマツはトランプ相場に、本当に乗れるのか、しばらく目が離せない。

(文=編集部)
 

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