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トランプ大統領就任後のインフレ上昇にご注意を(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/825.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 19 日 09:31:00: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


トランプ大統領就任後のインフレ上昇にご注意を
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50501
2016.12.19 真壁 昭夫 信州大学経済学部教授 現代ビジネス


12月13、14日、米連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、0.25ポイントの利上げを決定した。同時に公表されたFOMCメンバーの政策金利見通しでは、2017年から2019年までの各年において、0.25ポイントずつ3回の利上げが予想されていることが示された。

FOMCを控え、多くの市場参加者が2017年の利上げ回数は2回と予想するものが多かった。そのためFOMCの決定に関して、「想定以上にタカ派」との見解が多い。

そのほかにもさまざまな見方があるが、今回の決定を市場参加者が予想しきれていなかったことは確かだ。依然、イエレン議長は慎重な姿勢を強調してはいるものの、参加者の金利見通し=ドッツ・プロットを見ると、想定以上に利上げが進む可能性も排除はできない。

■FRBの政策は低金利維持からインフレ抑制へ

FOMCを控え、多くの市場参加者は12月に0.25ポイントの利上げを想定しつつも、今後については9月の金利予想から大きな変化はないと考えていた。

その理由は、来年1月20日のトランプ氏の大統領就任を待たなければ、インフラ投資などを軸とする“トランプノミクス”の実態がわからないからだ。また、11月の時間当たり平均賃金が前月からマイナス0.1%減となったことも、政策見通しに大きな変化はないとの判断根拠になったはずだ。

こうした見方に照らすと、予測の中央値でみた2017年の利上げ回数が9月の2回から3回に増えたことはサプライズだった。この結果を見た投資家やエコノミストは「想像以上にFRBはタカ派」と判断し、市場はドル買い、米国債売り(金利は上昇)に向かった。

中にはこうした動きは過剰反応だとみる専門家もいるようだが、予想と異なる結果を受けた見通しの修正や投資方針の練り直しは、当面続く可能性がある。



特に投資家らにとって驚きだったのは、17人のFOMCメンバーのうち11人が2017年に3回の利上げを予想したことだろう。

これまで、多くのFRB関係者が依然として米金利には低金利環境が必要であること、利上げがドル高につながり米国経済を圧迫することに注意を喚起してきた。今回のFOMCの結果を見ると、メンバーの関心は低金利による景気下支えから、インフレの抑制に移りつつあると考えられる。

経済や市場のデータを見ると、徐々に、現実及び予想ベースの物価は上昇してきたことがわかる。FRBがインフレ動向を評価する際に重視する個人消費支出(PCE)は2%を下回ってはいるものの、1.7%を超える水準にまで緩やかに上昇している。

そして、大統領選挙後は、市場参加者が予想するインフレ率が急上昇し、過去2年程度の最高水準を更新した。こうした経済・市場動向とFOMCの内容を併せて考えると、FRB関係者はインフレ上昇の萌芽が膨らみつつあることを意識し始めているのだろう。

■無視できないトランプノミクス

今後のインフレ率を考える上で無視できないのが、トランプ次期大統領が重視する財政政策だ。トランプ氏は5000億ドルとも1兆ドル(約59〜117兆円)ともいわれるインフラ投資を実施し、4%台の経済成長率を目指すと主張してきた。

こうした政策が実行されると、完全雇用に迫る労働市場の需給が逼迫し、賃金上昇を通してインフレ率は上昇するだろう。その場合、中長期的に家計が期待するインフレ率も高まるはずだ。

今回のFOMCではっきりしたことは、トランプノミクスがどうなるか、わからない部分は多いものの、FRBにとってその潜在的な影響は無視できるものではないということだ。

多くの投資家が「トランプノミクスは期待先行」と考え、それが金融政策に与える影響度は限定的だと考えてきた。一方、FRBはそうした市場の期待、そこから導き出される経済好転のシナリオを真剣に考慮し、利上げの重要性を示した。



当然のことながら、財政出動は物価動向を左右する。インフレ率が上昇するとの見方が強まれば、2017年の利上げ回数が、現時点で想定される3回を上回ることもあるだろう。

会合ごとにFRBの政策が財政政策や市場動向から影響を受けやすいことには注意が必要だ。市場では政策金利などの予想が公表される3、6、9、12月のFOMCで利上げが行われると予想するものが多いが、より柔軟に金融政策の動向を議論する姿勢が必要かもしれない。

このように考えると、まだ、米金利やドルが上昇基調で推移する可能性はありそうだ。米国経済が金利上昇やドル高に対してぜい弱ではあるものの、FOMCではドル高へのけん制は明示されなかった。

足許では投機筋のドル買い・円売りのポジション(持ち高)も増えている。トランプノミクスへの期待が続く間、米金利上昇、ドル高のトレンドがサポートされやすいだろう。



 

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