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日本経済を予測する上で今年のリスクシナリオを考えてみる(WEDGE)
http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/592.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 1 月 09 日 10:51:20: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

日本経済を予測する上で今年のリスクシナリオを考えてみる
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8619
2017年1月9日 塚崎公義 (久留米大学商学部教授) WEDGE Infinity


 新しい年を迎えたので、今年の経済見通しが次々と発表されています。しかし、今年の日本経済は、「昨年同様に緩やかな回復を続ける」とする以外のメインシナリオは考えにくいでしょう。そこで本稿は、日本経済に今年起こりえるリスクについて考えてみることにしましょう。ちなみに筆者の専門は経済予測であり、軍事・外交面の予測には難があり得ますが、悪しからず。

■国内的には、特段のリスクが見当たらず

 日本国内を見る限り、政治面でも経済面でも特段のリスクは見当たりません。政治面では自公の安定政権が続くでしょうから、概ね無風でしょう。都議会選挙を契機として自民党内に亀裂が生じる可能性はありますが、それが経済政策に大きな影響を与えることはないでしょう。もちろん、安倍晋三総理が健康問題等で辞任される可能性等はゼロではありませんが。

 経済の面でも、特段のリスクは予想されません。消費税率の引き上げは予定されていませんし、財政金融政策が景気の腰を折ることは考えにくいでしょう。為替レートの円安と原油高が進行すれば、インフレ率が一時的に2%を超えることは考えられますが、それで金融政策が変更されることもないでしょう。一時的な要因によることが明白で、インフレ率が安定して2%を超えるといった状態にはほど遠いからです。

 国内要因だけを考えれば、株価の暴落も考えにくいでしょう。株価はトランプ相場で大幅に上昇しましたが、PBRやPERを見る限り、未だに「大幅な買われ過ぎ」という水準にはありません。

 少子高齢化による労働力不足は着実に進行し、非正規労働者の待遇は改善を続けるでしょう。その結果、高い時給が払えない非効率な企業は淘汰されるかも知れませんが、労働力が高い時給が払える効率的な企業に流れるのであれば、それはマクロ的な日本経済にとってはリスクというよりもむしろ望ましいことでしょう。

■リスクというより、予想に近いのが、米国のインフレ懸念

 トランプ次期米国大統領の政策は、未だ全貌が見えて来ないものの、米国内の雇用を増やす政策が採られることは確かなようです。財政政策で景気を浮揚させれば、物価には上昇圧力がかかるでしょう。

 移民の流入を阻止したり、違法な移民を強制送還したりすれば、現在移民が従事している低賃金労働の従事者が不足し、人件費が上がることでインフレ圧力を強めることになるでしょう。もしかすると、ボトルネックが生じるかもしれません。イメージとしては、清掃要員が大幅に不足して、営業停止に追い込まれるホテルが続出し、営業しているホテルの宿泊料が需要と供給の関係から高騰する、といった感じです。

 中国からの輸入品に高額関税を課す、といった保護貿易主義が採られるとすると、これも米国経済のインフレ要因になります。中国製品よりも高い他国製品に輸入先がシフトするかもしれず、米国国内での生産にシフトするかもしれませんが、いずれにしても中国製品よりは高く付くでしょう。国内生産の場合には、米国内の労働力需給を逼迫させて賃金を上昇させ、「賃金コストの転嫁によるインフレ」を引き起こす可能性もあるでしょう。

 米国がインフレになる(あるいはインフレ懸念が高まる)と、日本経済にはいかなる影響が出るのでしょうか? 理論的には購買力平価説に基づき、物価の上がる国の通貨は安くなる(ドル安円高になる)とも言えそうですが、実際には「米国のインフレ懸念が高まるとFRBが利上げをするであろうから、日米金利差が拡大してドル高円安になるだろう」という金融市場の思惑からドル高円安となり、日本の景気にとってはリスクというより追い風となる可能性もあります。米国の利上げによって資金が引き上げられて困る途上国も多いでしょうが、日本の場合には資金が米国に流れることは困ったこととは言えないでしょう。むしろ、景気の予想屋にとっては経済予測以上に景気が良くなってしまう「上振れリスク」なのかもしれません。

■TPP離脱はリスクにあらず

 トランプ次期大統領がTPPを離脱したとしても、何も起きません。TPPが発効すれば起きたかもしれないことが起きなくなった、というだけですから、今より悪くなることはありませんので、これはリスクとは言えないでしょう(良くなることもありませんが)。

 トランプ次期大統領は、NAFTAからの脱退も考えているようです。これについては、メキシコ経済にとっては大きなリスクであり、メキシコに進出している日本企業の子会社にとっても大きなリスクでしょうが、日系メキシコ企業は、日本企業ではなくメキシコ企業であって、失業するのはメキシコ人労働者です。日本経済への影響は、せいぜいメキシコ子会社から東京本社への配当金が減る程度の話ですから、気にする必要はありません。

 年明け早々、トランプ次期大統領が、トヨタがメキシコに工場を作る計画を批判したことが話題になりましたが、これでトヨタの日本人従業員が失業するわけではありませんから、(株式投資家は別として、日本経済を予想する人にとっては)過度な懸念は不要です。

■米中貿易戦争の勃発

 トランプ氏は、支持基盤である米国の工場労働者の雇用を確保するため、中国からの輸入製品に関税を課するかもしれません。そうなれば、中国も報復関税を課するかもしれませんが、中国の被る打撃の方が圧倒的に大きそうです。

 そもそも米国の対中輸入は対中輸出の4倍もあること、米国の対中輸入品は国産品に置き換えることができる労働集約型製品である一方で、中国の対米輸入は国産品に置き換えることができない技術集約型製品であること、などがその理由です。

 米国に圧倒的なメリットがあるとわかれば、「米国第一主義」を掲げるトランプ氏としては、対中輸入関税を課するインセンティブが充分にあることになります。これにより、中国経済が大打撃を被り、日本の対中輸出が激減してしまうリスクは、考えておく必要があるでしょう。しかし、過度な懸念は不要です。米国が中国から輸入していた物の多くは、他の途上国からの輸入に振り変わるでしょうから、そちらの途上国の経済が発展し、日本製品の輸出が増えることになるはずだからです。

 米中間の関税引き上げ合戦が行なわれるとすると、日本が漁父の利を得る可能性も大きいでしょう。米国が中国から輸入しているものは、労働集約的な財が多いでしょうから、日本からの輸出に振り変わるケースは少ないかもしれませんが、中国の対米輸入が激減した穴の一部を日本製品が埋めるケースは多そうです。日本製品と米国製品は、いずれも技術集約型製品で、代替候補になりやすいからです。

 そう考えると、米中の貿易戦争は、日本にとってリスクというよりチャンスかもしれません。もちろん、米国の全面的な保護主義による対日輸入関税といった話にまで発展しない、という前提ですが。

■米国の対日輸入関税

 米国の保護主義が、対中国、対メキシコ等にとどまらず、対日輸入関税にまで拡がるリスクもあるでしょう。昔懐かしい「日米貿易摩擦」の再来です。これは、まぎれもなく日本経済にとってリスクでしょう。

 もっとも、過度な懸念は不要かもしれません。日本は中国やメキシコと異なり、昔から日米貿易摩擦に悩まされて来ましたので、免疫力も付いています。たとえば米国には日本企業の子会社が数多くの工場を持ち、現地生産を行なっています。日本経済が対米輸出に頼る度合いが、以前よりも大幅に低下しているのです。

 また、日本製品は高品質であるため、高くても日本製品が欲しい、という買い手が世界中にいます。従って、多少の関税が課せられても、売上の減少幅は限定的かもしれません。低価格を武器に輸出を伸ばしている中国製品とは、関税に対する耐久力が異なっている、というわけです。

 今ひとつ、トランプ円安の恩恵がバッファーとなってくれる可能性もあります。関税を課せられたら、その分だけドル建て輸出価格を引き下げることが可能かもしれないからです。ドル建て輸出価格を関税分だけ引き下げても、円建て輸出価格はトランプ円安前と大差ない、ということも考えられるでしょう。

■米国一国主義に伴い、中東地域などで紛争が多発するリスク

 米国が、「世界の警察官」であることをやめ、米国一国主義に走るとします。その場合でも、日本や欧州は同盟国ですから、簡単に見放したりしないでしょうが、懸念されるのは、米国が中東地域への関与をやめることです。

 中東地域は、大産油国が多いことから、米国の国益を考える上で重要な地域でしたが、昨今のシェール・オイル掘削技術の発展等により、米国が原油の自給自足出来るようになりつつあります。そうなれば、米国第一主義の観点から米国が中東地域の安定に関心を示さなくなる可能性が高まるでしょう。

 米国は原油が自給自足出来るかもしれませんが、原油等のエネルギーの殆どを輸入に頼り、しかも原油の圧倒的大部分を中東地域からの輸入に頼っている日本にとっては、これは大きなリスクです。

 今年何かが起きるというわけではないでしょうが、たとえば中東で紛争が多発するようになるかもしれません。最悪の場合、中東全体がシリアの内戦のような状態になりかねません。

 こうした動きを加速しかねないのが、産油国の窮乏化です。原油価格が暴落したまま回復せず、産油国がようやく減産に合意したものの、原油価格の戻り幅は限定的でした。さらには、米国のオイル・シェールの技術進歩によって彼等の採算ラインが急速に低下していることから、原油価格が本格的に戻ることは難しくなりつつあるとも言われています。

 そうなると、潤沢な原油輸出収入を用いて国民の税金をゼロにするなど、究極のバラマキ政策で政権を安定させてきた中東諸国の政権運営が不安定になるかもしれません。国内で不満が高まり、革命に繋がるかもしれませんし、国内の不満を逸らすために対外的な強攻策に出る無謀な政権が出て来るかもしれません。

 いずれにしても、これは日本経済にとって大きなリスクです。幸い、そうした事態が今年中に起きる可能性は大きくありませんが、少し長い目で見た場合には巨大なリスクであるわけで、そのことはしっかり認識しておいた方が良さそうです。

 

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コメント
 
1. 2017年1月09日 13:27:32 : MpDEIVgNks : 5Q94bm6tEZA[44]
全体に手前勝手な見方、安易なご都合主義が満ち溢れたもので、到底”予測する上で”の要素には足りない。単にひま潰しに読むものでしかなかろう。

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