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究極のコーヒーとは?科学者の飽くなき探求心 流体力学や応用化学も導入:完璧な一杯は「哲学的コンセプト」
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投稿者 軽毛 日時 2016 年 12 月 21 日 13:44:34: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

究極のコーヒーとは?科学者の飽くなき探求心
流体力学や応用化学も導入:完璧な一杯は「哲学的コンセプト」
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「究極のコーヒー」とは何か。世界中の学者がさまざまな手法を使って研究を続けている(英語音声のみ、英語字幕あり)Video/Photo: Rob Alcaraz/The Wall Street Journal
By ROBERT LEE HOTZ
2016 年 12 月 21 日 07:35 JST

 ドリップからパーコレーター、そしてポアオーバーまで。コーヒー愛好家たちは数世紀にわたりさまざまな方法を試し、究極の一杯を探求し続けてきた。中にはイタリアのコーヒー界の巨匠、レナート・ビアレッティ氏のように、直火式エスプレッソメーカーへのこだわりから自らの遺灰をその中に納めて埋葬されている人もいる。

 今、究極のコーヒーを追求する最前線に立っているのは大学の研究者たちだ。彼らはカフェインを量子力学の観点から解析し、コーヒーメーカーの蒸気の熱的性質を学ぶ。さらには「コーヒーリング効果」(コーヒーの水滴が乾燥する際に残る跡)と毛管作用の関係や、ホットコーヒーの低液体粘性にも着目する。

ビアレッティ社製のコーヒーメーカー
ビアレッティ社製のコーヒーメーカー
 コーヒー好きで知られ、確率論の研究で名をはせたハンガリーのアルフレッド・レーニイ氏は、「数学者とは、コーヒーを定理に変える機械だ」と語ったことがある。ダンキンドーナツとキャリアビルダーによる2011年の調査によれば、米国内で最もコーヒーを消費するのは科学者と検査技師だという。

 一部の研究者はアロマこそがコーヒーのうまみを左右すると結論づける。一方、水の中に含まれるイオンがコーヒーの味を決めると主張する声もある。究極のコーヒーを求める中で1番の驚きに値するのは、その答えが極めて難しいということだ。

レナート・ビアレッティ氏の遺灰が収められたコーヒーメーカー ENLARGE
レナート・ビアレッティ氏の遺灰が収められたコーヒーメーカー PHOTO: AP
コーヒーの味を決める1800種類の物質

 マサチューセッツ工科大学(MIT)の計算化学者クリストファー・ヘンドン氏は、コーヒーが「これまでに見た中で最も難しい応用化学」の問題だと話す。同氏はコーヒーと水の関係について134ページの学術論文を共同で執筆。「完全なコーヒーには、ありとあらゆる要素が関わっている」と言う。

 英ポーツマス大学の応用数学者、ウィリアム・リー氏は先月、コーヒー用のドリップフィルターに関する論文を発表。その中では豆の粒間の気孔率やコーヒーの固体密度など、22種類の変数を使った方程式を取り入れている。

 「コーヒーのごくわずかな部分だけにズームインすれば、それは極めてシンプルなものだ」と語るリー氏。「しかしそれらをまとめて考察するとなると、複雑さが一気に爆発する」ため、研究のためには代数学の処理を行う新たなプログラムを書く必要があったという。

 コーヒーにはスキムミルクを入れる派だと話すリー氏によれば、コーヒーの味は約1800種類の物質によって形成される。それが少なくなれば「単にスモーキーな味の水」になり、逆に多すぎれば苦味が増えることになる。

英ポーツマス大学のウィリアム・リー氏 ENLARGE
英ポーツマス大学のウィリアム・リー氏 PHOTO: CREDIT: HELEN YATES PHOTOGRAPHY
 17世紀になって世界各地で飲まれるようになったコーヒーは、消費量が右肩上がりに増加してきた。近年はスターバックスなどの企業が専門的な抽出による飲み方も広めたことで、消費が一段と増加。国際コーヒー機関によれば、今後5年でコーヒーの需要はさらに25%近く伸びる見通しだ。

 ニューヨーク大学で工学を教えるエミリー・ドレッセア氏は、スターバックスでの体験を元にある研究を進めている。ラテの飲み口をふさぐマドラーをバリスタにお願いしたところ、ラテはレギュラーコーヒーのようにこぼれたり飛び散ったりしないので必要ないと助言を受けたことがきっかけだ。

 その言葉をヒントにドレッセア氏は、液面揺動の研究に着手。ラテが安定している理由は、ミルクフォームの中に含まれる小さな泡が相互作用することに関係があると結論づけ、それが液体の動きを抑えていると分析した(ちなみにビールの泡も同様に作用する)。現在、この発想を燃料タンカーや貨物船のコンテナなどに応用できないか研究を進めている。

おいしいコーヒーの概念

 コーヒーをおいしいと感じる理由に関しては、いまだ多くが謎のままだ。MITのヘンドン氏は砂糖がコーヒーの味に与える化学的な変化や、低圧力で抽出した場合のエスプレッソへの影響、そしてフィルター部分にコーヒーを詰める量なども研究する。しかし「完全なコーヒー」とは、毎回同じ方法で作り、そのたびに同じ基準に達している一杯を指すのではないかと話す。

 ヘンドン氏は「化学的な概念上に完全なコーヒーは存在しない」とし、「それは主観によるものであり、どちらかと言えば哲学的なコンセプトだ」と主張。「私にとっての最高の一杯は、ほぼ間違いなく他人の最高の一杯とは別のものだ」と語る。

マサチューセッツ工科大学のクリストファー・ヘンドン氏 ENLARGE
マサチューセッツ工科大学のクリストファー・ヘンドン氏 PHOTO: ROBERT LEE HOTZ
 コーヒーの味はカップの色によって変化すると結論付けた研究もある。オックスフォード大学とオーストラリアのフェデレーション大学がフレーバー誌で発表した論文によれば、青いカップでラテを飲んだ場合は白いカップで飲むよりも大幅に甘く感じられるという。

 コーヒーに関するこれら研究の中から得られた成果も多い。ポーツマス大学のリー氏はコーヒー豆の粒子の間を水がどのように流れるのかを調べた結果、粒子の理想的な大きさと味の関連性をピンポイントで発見できたという。この公式をコーヒーメーカーを作る企業が取り入れ、器具のノズル部分に応用される可能性もある。

 究極のコーヒーを求める研究は、たくさんのコーヒーブレークを挟みながら今後も続くことになる。

 1日にコーヒーを2杯飲むと話すMITのヘンドン氏は、研究室でしかコーヒーを楽しまないという。自身にとって最適である業務用コーヒーミルと水のろ過システムが、自宅に導入するには大きすぎるからだ。

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