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交通量の多い地域の住民、高い認知症発生率…大気中の汚染物が脳内に侵入か(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/health18/msg/349.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 1 月 31 日 01:38:40: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

交通量の多い地域の住民、高い認知症発生率…大気中の汚染物が脳内に侵入か
http://biz-journal.jp/2017/01/post_17886.html
2017.01.31 文=水守啓/サイエンスライター Business Journal


■交通量と認知症

 筆者は千葉県房総半島の山の中で暮らしているが、ときどき自動車で東京湾を横切る高速道路アクアラインを通って都会に入る。湿度の低い冬は、白い雪を頂いた美しい富士山を海上から眺めることができる。だが同時に、海の向こうに見える東京・神奈川の景色は、スモッグに覆われた都会である。かつてほどではないものの、空気は汚染されている。ひとたびその環境に浸かってしまえばすぐに慣れてしまうが、都会では路上をたくさんの自動車が行き交い、騒がしい。そして、聞こえる音は、人工的なものが多く、鳥や虫の鳴き声は極めて少なくなる。

 つい先日、カナダのパブリック・ヘルス・オンタリオ(PHO)とインスティテュート・フォー・クリニカル・イバリュエイティブ・サイエンス(ICES)は、医学雑誌「ランセット」を通じて交通量の多い環境が我々の健康を脅かしているという興味深い報告を行った。研究者らは2001年から12年にかけて、20歳から85歳のオンタリオ州の住民660万人以上を調査した結果、交通量の多い道路から50メートル以内で暮らす人々は、300メートル以上離れて暮らす人々よりも7%高く認知症にかかる傾向がみられることがわかったという。

 調査によると、科学者らはオンタリオ州で認知症を24万3611件、パーキンソン病を3万1577件、多発性硬化症を9247件確認した。そして、認知症に関しては、交通量の多い環境条件との相関性を見いだすことになった。ただし、パーキンソン病と多発性硬化症に関して有意性は認められなかった。

 論文の執筆者でPHOのレイ・コープス博士によると、その結果は、多大な交通量によって生じる汚染物質が認知症と関連していることを示唆している。つまり、大気に放出された汚染物質が血流を通じて脳内に侵入し、神経性の問題につながり得ることを示唆するとしている。

 同じく、PHOの科学者ホン・チェン氏も言う。

「交通量の多い道路は、認知症の発病を高める環境ストレスの源になり得る。人口増と都市化によってますます多くの人々が激しい交通量に接し、道路に近づくだけでも身体に負担を掛け、認知症の発症率を高めている」

■都会と田舎の環境ストレス

 もちろん、認知症の原因は単純なものではなく、大気汚染だけがそれを促しているわけではないだろう。たとえば、交通量の多い道路沿いには商業施設も多く、自動車以外の要素も加わった騒音も存在する。我々が耳では聞き取れない周波数帯の音や振動も発生する。それらが、近隣住民に自覚されることなくストレスを与えている可能性も考えられる。

 騒音は、睡眠妨害をはじめ、心臓病や糖尿病をも生み出しうるが、それを不快と感じるかどうかという個人差の問題がある。その人にとって、それが不快な音であれば、騒音になり、ストレスの原因となる。一般には、そんなストレスがさまざまな症状を生み出しうると考えられている。

 だが、そもそも騒音とは音であり、波動である。波動は、不快に感じるか否かにかかわらず、電磁波同様に我々の身体に到達する。そのため、自覚できる症状が現れていなくとも、騒音はなんらかの悪影響を身体に及ぼす可能性はあり、さらなる研究は必要と思われる。

 とはいえ、環境ストレスの影響は馬鹿にならない。都会と田舎で暮らすネズミやシジュウカラを比較調査した研究においては、都会で暮らすほうが脳が発達する反面、短命であるという結果が出ており、それはヒトにも通じる可能性を示唆するものだった。

 独ハイデルベルグ大学のメンタルヘルス中央研究所は、2011年の研究で、都市生活者のほうが脳へのストレスが大きいことを明らかにして、イギリスの科学誌「ネイチャー」に発表している。ポーランドの「プシェクルイ」誌も、都市生活者は田舎暮らしの人々よりも、不安障害が21%、気分障害(うつ病)が39%も高い確率でかかると分析報告している。また、2005年の調査報告において、都市部で育った人が統合失調症にかかる確率は田舎暮らしの2倍というものもあった。

 そう考えると、交通量の多い道路の近くで暮らす人々は、直接的に空気中の汚染物質の影響を受けるだけでなく、都会に特有の環境ストレスにも曝されていることになる。

 都会では、さまざまな職の機会に恵まれ、所得の高い人々が多く、高学歴にもつながるだけでなく、便利さといったメリットも多い。だが、その反面、空気中の汚染物質を体内に取り込み、騒音という波動を浴び、ストレスを抱える機会も増えることになる。今後、我々は目先と将来のことを考え、両者を天秤にかけて生活の場を選ぶ自覚が求められるのかもしれない。

(文=水守啓/サイエンスライター)

 

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