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植物状態の患者の一部に「意識がある」と実証した研究者の記録『生存する意識──植物状態の患者と対話する』
http://www.asyura2.com/16/health18/msg/651.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 28 日 14:37:12: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

https://diamond.jp/articles/-/180764
2018年9月28日 澤畑 塁 :HONZ
植物状態の患者の一部に「意識がある」と実証した研究者の記録『生存する意識──植物状態の患者と対話する』
植物状態の患者の意識はあるのか
写真はイメージです Photo:PIXTA
一部の植物状態の患者に
意識があることを初めて実証した研究者
『生存する意識――植物状態の患者と対話する』書影
『生存する意識――植物状態の患者と対話する』 エイドリアン・オーウェン著 柴田 裕之翻訳 みすず書房 3024円
 植物状態と診断されながらも、じつは意識がある人たち。そうと示すことがまったくできなくても、たしかな認識能力を持ち、どうしようもない孤立感や痛みを感じている人たち。そうした人たちが置かれている状況を想像し、悪夢とも思えるその可能性に身震いしてしまった経験が、おそらくあなたにもあるのではないだろうか。だが現在の科学は、その可能性を前にしてただ震えているばかりではない。誰かが現にそうした状況にあるかどうかは、なんと科学的に検証できるようになりつつあるのだ。

 本書『生存する意識──植物状態の患者と対話する』の著者エイドリアン・オーウェンは、その科学を「グレイ・ゾーンの科学」と呼ぶ。グレイ・ゾーンとは、おもに植物状態と診断されている患者の、「物事を満足に認識できないが、認識能力を完全には失っていない」状態である。そしてオーウェン自身は、グレイ・ゾーンの科学を力強く推し進めたことで広く世界に知られている。というのも彼は、一部の植物状態の患者に意識があることを初めて実証し、さらには、そうした患者と意思疎通することに初めて成功した研究者だからである。本書は、彼のこれまでの科学的探究を、それ以外のエピソードをも交えながら、わかりやすくドラマチックに紹介するものである。

 では、一部の植物状態の患者に意識があることなどいったいどうやってわかるというのだろうか。もちろん患者たちは、自らの身体を使ってそれを示すことはできない。だが、たとえ身体にはできなくても、脳ならできるのではないか。脳なら、自らの意識がそこに閉じ込められていることを示すことができるのではないか。いうなれば「身体に訊いても駄目なら脳に訊いてみな」というのが、ここでの基本的なアイデアである。

「意図の存在を実証できれば、
意識も存在すると推定できる」
 オーウェンは1997年から植物状態の患者に脳スキャンを行っている。その最初の患者がケイトで、それまで彼女は認識能力をまったく持たないとみなされていた。そこでオーウェンらが行ったのは、家族や友人の顔写真を彼女の目の前に置き、そのときの脳の活動を調べるという試みである。するとなんと、彼女の目の前に顔写真を置いたときに(そしてそのときにのみ)、人の顔に対して選択的に反応する脳の部位(紡錘状回)がしきりに反応したのである。そう、彼女は人の顔を認識できていたのだ!

 この驚きの発見はニュースとして世界を駆け巡り、オーウェンは一躍「時の人」となる。だが彼はその結果に飽き足ることなく、さらなる探究を進めていく。脳スキャンを用いた同様の、しかしそれぞれに工夫を凝らした実験によって、オーウェンたちはさらに次のことをも示していったのである。すなわち、植物状態の患者には音声を検知できる人がいること(第4章)と、その音声の意味を理解できる人もいること(第6章)である。

 さて、以上のことが示されたとすれば、それらの患者には意識があるといえるだろうか。いや必ずしもそうではない、とオーウェンは慎重に考える。というのも、先の実験で見られた脳の活動はあくまでも自動的な反応で、そこにはなんら意識が伴っていない、という可能性も考えられるからである。ならば、意識の存在(あるいは不在)はどうやったら証明できるのか。

 その点に関してオーウェンはじつにユニークかつ巧妙な方法を思いつく。ポイントは、患者から「意図的な反応」を引き出すことにある。つまり、彼らがそうしようと決定したからこそ生じた反応(具体的には特定の脳活動)を引き出すのである。もし、そのように意図的な決定がなされている証拠を挙げることができれば、それはまさに、彼らに意識があることの証拠となるだろう。「意図の存在を実証できれば、意識も存在すると推定できる」というわけだ。

 そう考えてオーウェンたちが具体的に行ったのは、患者に次のような課題を与えることである。すなわち、「テニスをしているところを想像してください」という課題と、「自宅で歩きまわっているところを想像してください」という課題である。健常者がそれぞれの場面を想像するとき、脳の特異な領域(前者の場合は運動前野、後者の場合は海馬傍回)がそれぞれ活性化する。そして、植物状態の患者にふたつの課題を与えたところ、なんということだろう、実際にそれらの領域が活性化したのである。とすれば、患者は課題に対して意図的に応じたのであり、それはつまり、その人に意識があることの証しではないか!

 オーウェンは以上のような方法で、一部の植物状態の患者に意識があることを実証する。そしてその方法は、彼らと意思疎通する方法にもつながっていく。2010年、最初の患者に脳スキャンを行ってから13年後、オーウェンはついに植物状態の患者と意思疎通することに成功する。それが具体的にどのような方法なのかは、ぜひ本書の該当箇所に当たってほしいと思う。

奇跡的な回復を果たした患者の
痛切なメッセージとは
 ところで本書は、そこで紹介されている研究内容が刺激的であるだけではない。その筆致やストーリー構成もじつに見事なのである。なかでも、植物状態の患者と意思疎通するなかで、「痛みを感じているか」や「死にたいか」を訊くべきかどうかで紛糾する場面などは、その現場に走る緊迫感がこちらにも伝わってきてゾクゾクさせられる。また、本書の随所で挿入される、植物状態になった元恋人のエピソードも心を惹く。そのように、本書は読者の心をつねに鷲づかみにしたまま、刺激的な探究の旅へと連れていってくれるのである。

 最後に、本書が突きつけてくる問題について言及しておこう。オーウェンは、植物状態と診断されている患者の15〜20%が、「外部刺激にもまったく応答しないにもかかわらず、完全に意識がある」と推測する。わたしたちの周囲に存在する「声なき人」は、けっして少なくないというのである。その推測を重く受けとめるならば、わたしたちはグレイ・ゾーンの科学のさらなる発展を願うとともに、「声なき声」に耳を傾けるように努めなければならないだろう。締めくくりに、オーウェンの最初の患者であり、のちに奇跡的な回復を果たしたケイトの痛切なメッセージを引用したい。

“介護にあたる人たちは、私は痛みを感じられないと言っていました。とんでもない思い違いです。...[とくに肺から粘液を取り除かれるときなどは]どんなに恐ろしかったか、言い表しようもありません。”

“どうしても覚えておいてほしいことがあります。それは、私が先生とまったく同じで、一人の人間であること。そして、先生と同じで感情を持っているということです。”


(HONZ 澤畑 塁)  

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コメント
1. 2018年9月28日 14:40:04 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1580] 報告
https://diamond.jp/articles/-/180610
【第6回】 2018年9月28日 サンジブ・チョプラ :ハーバードメディカルスクール教授,デビッド・フィッシャー ,櫻井祐子
「瞑想でIQが上昇」ハーバード教授が驚きの報告 テロメラーゼ活性が「有意に高かった」
テレビからネットに雑誌、書籍まで、世の中にはまことしやかな「健康情報」が、日々次から次に流れている。コレを食べると「やせる」「血液さらさらになる」などとテレビで放送されると、翌日にはスーパーからその食品が消えるといったことが繰り返されている。
だが、実際にはその情報の信頼度はバラバラで、何の科学的証拠もないものが「とても健康にいい」と喧伝されていることも少なくない。
では、いったい何を信じればいいのかと思ってしまう人も多いのではないだろうか。
そこで、ハーバードメディカルスクールの教授であり医師としても活躍する著者が、信頼性の高い膨大な研究の網羅的な分析によって明らかになったことを集め、「これだけは間違いなく『いい』と断言できる」という食物・習慣を抽出した。その内容を一冊にまとめたのが『ハーバード医学教授が教える健康の正解』だ。ここでは同書から瞑想が脳に及ぼす影響について論じた部分を特別に一部を公開する。
「脳が変化する」というエビデンス

 これまで、瞑想はただの自己催眠だ、いや一過性の流行にすぎない、などと批評家に片づけられてきた。
 だがさいわい、最近の技術進歩により、瞑想に対する反応を脳画像技術を用いて記録することで、瞑想によって脳内に解剖学的、機能的変化が生じるというエビデンスが得られるようになった。また認知能力や、共感力などの感情に関わる変化の大きさに関しても、研究が進んでいる。
 著名な神経科学者で、ウィスコンシン大学マディソン校心理学精神医学教授のリチャード・デイビッドソン博士は、ワイスマン・センターの「健全な心のための研究所」所長も務めている。
 彼はfMRI(機能的磁気共鳴画像診断装置)と脳波記録(脳内の電気的活動を計測する技術)を用いて、人が瞑想を行うとき脳内で何が起こっているのかを調べる画期的研究を行った。
 瞑想歴の長い6人の修行僧がニュートラルな状態から瞑想状態に移行するとき、脳内で何が起こるかを観察したところ、脳内の(知覚や認知機能をつかさどる)ガンマ帯域で、同期化された高振幅の振動が長時間にわたって持続した。
 瞑想状態に移行する際の反応が急激で大きかったことから、「精神活動が直接的に変化した」とデイビッドソンは報告している。対照群にはこうした反応は見られなかったため、瞑想が非常に特殊な脳活動を促すことが証明された。
 2000年に、マサチューセッツ総合病院精神医学部門およびハーバードメディカルスクールに所属するサラ・ラザー博士の率いる研究チームが、次のステップとしてMRIを使って「単純な形式の瞑想中に、脳内のどの部位が活性化するかを特定、解明する」ための研究を行い、脳内の複数の部位で「信号の有意な増加を観察」した。
 そして最も重要なことに、「この結果から、集中と自律神経系の制御をつかさどる神経構造が、瞑想によって活性化されることを確認した」
 いいかえれば、瞑想が脳に変化を起こすというエビデンスを提供することが可能になったのだ。そこで次の疑問が生じた。「この変化はいったい何を意味するのか? 瞑想にはどんなよい効果があるのか?」
長寿のカギ「テロメア」にも好影響があった
 定期的な瞑想がもたらす生理学的作用に重要な効果が実際にあることが、ほかの画期的研究によって示されている。
 精神神経内分泌学の専門誌『サイコニューロエンドクリノロジー』で2011年に報告されたところによると、カリフォルニア大学デイビス校の研究チームが、60人を対象に3か月間の集中的な瞑想プログラムを行った。これを「シャマサ・プロジェクト」と名づけ、ほかの科学者にも参加を呼びかけて、瞑想をする人の反応を多面的に調べた。
 参加した研究者のひとり、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の心理学者エリッサ・エペルは、エリザベス・ブラックバーン教授と共同研究を行っていた。ブラックバーンはテロメアに関する先駆的研究により、キャロル・グライダーとジャック・ショスタクとともに2009年のノーベル生理学・医学賞を受賞した人物である。
 テロメアとは、靴紐の先端についているプラスチックのパイプのように、染色体の末端を保護するキャップのようなものだ。細胞分裂のたびに少しずつ短くなり、一定の長さ以下になると分裂を停止して「細胞老化」という状態になる。
 テロメア短縮とテロメラーゼ活性低下は、心臓疾患、糖尿病、肥満、変性疾患、そして寿命の短期化といった重篤な疾患や症状のリスク上昇と関連している。
 研究者の報告した成果は驚くべきものだった。瞑想をする人はテロメラーゼ活性が「有意に高かった」 のだ。「自己統制感の高まりとネガティブな感情の減少が、テロメアの長さと免疫細胞の寿命に影響をおよぼすテロメラーゼ活性の上昇に寄与したことを、データは示している」と結論づけられた。
 2004年、エペル博士とブラックバーン博士はほかの研究者とともに、ストレスがテロメアの活動と長さに与える影響を実証する研究を行った。この研究の対象は59人の母親で、うち約半数が病気の子どもを介護する母親、残りが健康な子どもをもつ母親だった。
 長期のストレスがテロメアの長さに影響するという仮説は正しかった。
「介護群では、介護年数が長いほどテロメアは短く、テロメラーゼ活性が低かった」。そして「とくに強いストレスを感じていた女性たちは、ストレスがとくに少なかった女性たちに比べて、テロメアの長さが年数にして平均10年分も短かった」と結論づけられた。
 テロメアの短さは、加齢に伴うさまざまな病気とのあいだに関連性が認められている。したがって、ストレスを減らすことが、健康を大きく増進させるのは明らかだ。
「IQ」のスコアが有意に上昇
 さまざまな形態の瞑想にストレスを軽減させる効果があるようだ。
 代替医療の専門誌『オルタネット・セラピーズ・イン・ヘルス・アンド・メディシン』に掲載された2012年の研究は、名門全インド医科大学で1か月にわたって行われた小規模な研究だ。
 参加者34人にストレスを誘発するような経験をさせてから、電気皮膚反応と心拍数、唾液コルチゾール(ストレスにさらされた人が放出するホルモン)の値を測定した結果、「瞑想により、参加者のIQと認知機能のスコアが有意に上昇する一方で、ストレスレベルは低下した」としている。瞑想がストレス状況下での身体のコルチゾール放出を減らすことは、ほかの複数の研究でも確認されている。
 前述の「シャマサ・プロジェクト」の別部門は、瞑想が血中コルチゾール濃度に与える影響を調べた。結果は健康心理学の専門誌『ヘルス・サイコロジー』に2013年に掲載され、「安静時コルチゾール値とマインドフルネス測定尺度のスコアとのあいだに直接的な関係があることを示したのは、本研究が初めてである」と、研究者のトニー・ジェイコブズは述べている。「直接の感覚経験と当面のタスクに多くの認知資源を集中させたと報告した参加者ほど、安静時コルチゾール値が低かった」。いいかえると、マインドフルネスの状態にあればあるほど、経験したストレスは少なかった。
 継続的な瞑想が長期的な健康を促すのは、このようにストレスを減らす効果があるからかもしれない。「ストレスは、現代の主な死因のすべてと関係があることがわかっています。ストレスや気分が関係しない病気など考えられません」と、アリゾナ大学教授のチャールズ・レゾン博士もいっている。
(本原稿は書籍『ハーバード医学教授が教える健康の正解』からの抜粋です。続きは本書でお楽しみください)
サンジブ・チョプラ(Sanjiv Chopra)
ハーバードメディカルスクール(ハーバード大学医学部)教授。医師。米国内科学会最高栄誉会員(MACP)。ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(ハーバードメディカルスクール附属病院)肝臓科上級医長。毎年150ヵ国8万人の医師を教える、世界で最も学術的に優れた医師生涯教育プログラムである、ハーバードメディカルスクール生涯教育部門の部長を12年間務める。医療現場での臨床判断のツールとして世界60万人以上の医師によって利用されているインターネット上の電子教科書「UpToDate」の肝臓病セクションの編集責任者も務める。ハーバードメディカルスクール優秀教育者賞、ロバート・S・ストーン賞(ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターで医師、スタッフ、学生により選出)、米国消化器病学会優秀教育者賞、エリス島名誉勲章など多数の賞を受賞している。

デビッド・フィッシャー(David Fisher)
著述家。15冊以上のニューヨークタイムズベストセラーの著書を持つ。

櫻井祐子(さくらい・ゆうこ):訳者
翻訳家。京都大学経済学部卒、オックスフォード大学大学院で経営学修士号を取得。訳書に『CRISPR 究極の遺伝子編集技術の発見』『選択の科学』(ともに文藝春秋)、『OPTION B 逆境、レジリエンス、そして喜び』(日本経済新聞出版社)、『イノベーション・オブ・ライフ』(翔泳社)、『第五の権力』『0ベース思考』『SPRINT最速仕事術』(いずれもダイヤモンド社)など。



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2. 2018年10月05日 13:45:00 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1600] 報告
【第7回】 2018年10月5日 サンジブ・チョプラ :ハーバードメディカルスクール教授,デビッド・フィッシャー ,櫻井祐子
「血圧には減塩よりビタミンD」ハーバード教授が断言

テレビからネットに雑誌、書籍まで、世の中にはまことしやかな「健康情報」が、日々次から次に流れている。コレを食べると「やせる」「血液さらさらになる」などとテレビで放送されると、翌日にはスーパーからその食品が消えるといったことが繰り返されている。
だが、実際にはその情報の信頼度はバラバラで、何の科学的証拠もないものが「とても健康にいい」と喧伝されていることも少なくない。
では、いったい何を信じればいいのかと思ってしまう人も多いのではないだろうか。
そこで、ハーバードメディカルスクールの教授であり医師としても活躍する著者が、数十万人を何十年も追った大規模研究など、信頼性の高い膨大な研究の網羅的な分析によって明らかになったことを集め、「これだけは間違いなく『いい』と断言できる」という食物・習慣を抽出した。その内容を一冊にまとめたのが『ハーバード医学教授が教える健康の正解』だ。ここでは同書から血圧とビタミンDについて論じた部分を特別に公開する。

ビタミンDは減塩よりも「血圧」を下げる効果が大きい
 ビタミンDと死亡率の関連性を調べた最も包括的な疫学研究によって、低い血中ビタミンD濃度が、心臓疾患などによる早期死亡に直接関連していることが明らかになった。

 2012年に終了したコペンハーゲン市心臓研究は、男女1万人以上を30年間追跡して、健康状態の変化をくわしく調べた。

 追跡期間中に死亡した人は6747人で、「血中ビタミンD濃度が低い群と高い群は、罹患率と死亡率に大きなちがいがあった。……最も驚くべきことに、ビタミンD濃度が最も低い群は、虚血性心疾患または心筋梗塞(心臓発作)で死亡する確率が81%高かった」という。

 また、この驚くべき結果の確証を得るために、17件の同様の研究を分析した結果、「ビタミンD濃度の低下が、心臓疾患の罹患率と死亡率の上昇に直接関連していることが、ほぼすべての研究で示された」と、論文著者のボーエ・G・ノルデストガード博士は述べている。

 この関連性をさらに裏づけるエビデンスが、2014年のアメリカ心臓学会年次科学セッションで発表された。冠動脈造影検査(心臓疾患の病態を可視化する検査)を受ける患者の70%以上に、ビタミンD欠乏が見られたというのだ。

 心臓疾患の主な原因のひとつに高血圧があるが、糖尿病・内分泌学の専門誌『ランセット・ダイアビーティス・アンド・エンドクリノロジー』の電子版に掲載された2014年の研究で、低いビタミンD濃度が高血圧に直接関連していることが示された。実際ほかの研究でも、減塩よりもビタミンDを補充するほうが、血圧を下げる効果が大きいことが示されている。

 ヨーロッパ10ヵ国とアメリカ、オーストラリアの研究者によるメタアナリシスは、ヨーロッパ人を祖先にもつ男女15万5000人以上を対象とした35件の研究のデータを分析した結果、ビタミンD濃度が10%上昇するごとに、高血圧の発症リスクが8.1%低下したと結論づけた。

 研究代表者の南オーストラリア大学教授エリナ・ヒッポネンは、「抗高血圧薬のコストや副作用を考えると、ビタミンDによって血圧を下げ、高血圧のリスクを軽減できる可能性はとても魅力的だ」と述べる。

 また論文の筆頭著者カラニ・S・ビマレスワランは、「ビタミンDのサプリメントや栄養強化食品によって一部の心臓疾患を予防できることを、本研究は強く示唆しています」と、2013年のヨーロッパ人類遺伝学会で語っている。(中略)

「死亡率が下がった」というさまざまな研究結果
 では、ビタミンD欠乏は、死亡率にはっきりした影響をおよぼすのか?

 ビタミンDは長生きに役立つだろうか?

『アーカイブズ・オブ・インターナル・メディシン』に2008年に発表された、じつに興味深い研究は、「ビタミンD3が欠乏している人の死亡率は、ビタミンDの血中濃度が高い人の2倍も高い」と断定した。

 にわかに信じがたい結論だが、オーストリアのグラーツ医科大学で行われた研究も、これを裏づけている。

 この研究では心臓造影検査を受ける予定の患者約3200人(平均年齢62歳)から血液サンプルを収集した。8年後、患者の463人が亡くなっていたが、うち307人はビタミンD3濃度が最低の群に属していた。ただしこの研究もほとんどの研究と同様、「死亡率との因果関係は特定できなかった」。

 この結果をさらに裏づけたのが、ソルトレークシティのインターマウンテン医療センターが報告した、2009年の大規模研究だ。参加者約2万8000人をビタミンD濃度で3つの群に分け、2年間追跡した。追跡期間中、ビタミンD3濃度が最も低い群は、正常なレベルを維持した群に比べて、死亡するか脳卒中になる確率が77%高く、冠動脈性心疾患を発症する確率が50%近く高かった。

 死亡率とビタミンDとの関係を明らかにするために、ビタミンD濃度と早期死亡率を調べた史上最大規模の研究に、14ヵ国の平均年齢55歳の参加者56万6583人を対象とした32件の研究のシステマティック・レビュー〔既存論文を系統的な方法を用いて網羅的に収集、選択し、批判的吟味を行うレビュー手法〕がある。

 カリフォルニア大学サンディエゴ校で行われ、公衆衛生学の専門誌『アメリカン・ジャーナル・オブ・パブリック・ヘルス』で2014年に発表されたこの研究では、ビタミンD濃度が低い人たちは、濃度が正常または高い人たちに比べて早期死亡率が2倍近くも高かった。

 この驚くべき結果には当然ほかの多くの要因も作用していると考えられ、一部の研究はこの結論を支持しない。

 たとえば9万4138人を対象とした50件の検査データを収集、分析した2014年のコクラン・レビューは、「ビタミンD3は、主に介護施設に入居または利用している女性高齢者の死亡率を下げる効果があるように思われる」一方で、ビタミンD2は死亡率に影響がなかったと報告している。それでもこれらの研究は、健康的なビタミンD濃度を維持しようと人々に思わせるほどには説得力がある。

(本原稿は書籍『ハーバード医学教授が教える健康の正解』からの抜粋です。本書では適切なビタミンDの取り方のほか、食べ物・飲み物・習慣の「正解」について、さまざまに紹介しています)

サンジブ・チョプラ(Sanjiv Chopra)
ハーバードメディカルスクール(ハーバード大学医学部)教授。医師。米国内科学会最高栄誉会員(MACP)。ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(ハーバードメディカルスクール附属病院)肝臓科上級医長
毎年150ヵ国8万人の医師を教える、世界で最も学術的に優れた医師生涯教育プログラムである、ハーバードメディカルスクール生涯教育部門の部長を12年間務める。医療現場での臨床判断のツールとして世界60万人以上の医師によって利用されているインターネット上の電子教科書「UpToDate」の肝臓病セクションの編集責任者も務める。ハーバードメディカルスクール優秀教育者賞、ロバート・S・ストーン賞(ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターで医師、スタッフ、学生により選出)、米国消化器病学会優秀教育者賞、エリス島名誉勲章など多数の賞を受賞している。

デビッド・フィッシャー(David Fisher)
著述家
15冊以上のニューヨークタイムズベストセラーの著書を持つ。

櫻井祐子(さくらい・ゆうこ):訳者
翻訳家
京都大学経済学部卒、オックスフォード大学大学院で経営学修士号を取得。訳書に『CRISPR 究極の遺伝子編集技術の発見』『選択の科学』(ともに文藝春秋)、『OPTION B 逆境、レジリエンス、そして喜び』(日本経済新聞出版社)、『イノベーション・オブ・ライフ』(翔泳社)、『第五の権力』『0ベース思考』『SPRINT最速仕事術』(いずれもダイヤモンド社)など。
https://diamond.jp/articles/-/180757

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