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がん免疫薬 見えてきた実像 「オプジーボ」登場3年 縮小報告相次ぐ:重大な副作用も:効果出る患者は全体の2割強
http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/646.html
投稿者 あっしら 日時 2017 年 8 月 01 日 03:12:23: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 

(回答先: 75歳以上では抗がん剤未使用のほうが長生きというデータあり(週刊ポスト) 投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 7 月 29 日 17:32:40)


 癌の縮小には触れられているが、QOLはともかく、延命について触れられていないのは、かつての抗癌剤“効能”と同じような欺瞞的な説明である。

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がん免疫薬 見えてきた実像
「オプジーボ」登場3年 縮小報告相次ぐ

 がんの免疫薬「オプジーボ」が約3年前に登場してから、がんの治療現場は一変した。治療の手立てがなかった進行がんの患者でも、がんが劇的に縮小した報告などが相次ぎ、効果の出る患者では長期生存の期待が高まる。上手に使えば治療現場に革命をもたらす可能性を秘めているが、重大な副作用を避けるため、適正使用に気を配る必要がある。


九州大学では免疫チェックポイント阻害剤の適正使用委員会を毎月開き、副作用情報を診療科横断的に共有している


 「がんと闘う新たな武器が加わり、治療の可能性は広がった」と国立がん研究センター中央病院の山本昇先端医療科長は免疫薬の効果に一定の期待を寄せる。

 免疫薬が初めて発売されたのは2014年9月。オプジーボが皮膚がんの一種、悪性黒色腫に対して認められた。今年2月にはキイトルーダが発売された。

 免疫薬は従来の抗がん剤のようにがん細胞自体を攻撃するのではなく、病原体やがん細胞などの異物を除くため生体にもともと備わる免疫の力を利用する。がん細胞を見つけて殺す免疫細胞の攻撃力を高める働きをする。効果の出るがんの種類が多いのが特徴だ。


10種が最終段階

 オプジーボはすでに5種類のがんで承認を得た。20種類以上で効果が期待されている。キイトルーダは悪性黒色腫と非小細胞肺がんで承認済み。血液がんのホジキンリンパ腫と尿路上皮がんで承認申請中だ。治療の手立てがなくなった胃がん、乳がん、大腸がんなど10種類で開発が最終段階を迎えている。製薬各社は開発に力を入れており、今後、「アテゾリズマブ」「デュルバルマブ」「アベルマブ」など様々な免疫薬の承認が見込まれる。

 利用が進んで実力も明らかになってきた。オプジーボなどは効果の出る患者が2割強に限られるが、山本科長は「効果がある患者では長期生存も期待できる」と指摘する。4月の米がん学会では、進行した非小細胞肺がん患者へのオプジーボの臨床試験で、参加した129人の5年生存率のデータが公表されて注目を集めた。これまで5年生存率は5%未満とされていたが、16%もあったからだ。

 ただ一方で、薬が効かなくなった例も見つかった。九州大学病院で従来の抗がん剤など計7種類を投与した後、治療の選択肢がなくなった70歳代の女性にオプジーボを投与したところ、約1年で効果がなくなった。中西洋一・副病院長は「一定の割合で薬に耐性が生じる」と指摘する。

 かつて「夢の新薬」と、もてはやされたがんの分子標的薬も市販後、耐性が生じることがわかった。免疫薬も耐性が生じるメカニズムの解明やその対策が必要になりそうだ。


正常細胞攻撃も

 免疫薬は一般に、従来の抗がん剤に比べて副作用が少ないのも特徴だ。ただ、免疫細胞が暴走すると正常細胞を攻撃し、重大な副作用が出る恐れもある。劇症1型糖尿病や甲状腺の機能障害、肝臓の機能障害、下痢などがある。中西副病院長は「命に関わる副作用で最も心配するのは間質性肺炎だ。当院でも2人亡くなった」と目を光らせる。

 九大病院は16年1月に免疫チェックポイント阻害薬適正使用委員会を立ち上げた。ほぼ毎月開くこの委員会は横断的な組織で、さまざまな診療科の医師や看護師、薬剤師、ソーシャルワーカーなどが参加する。

 がんの薬物治療の経験が乏しい診療科が免疫薬を使うと、副作用を見落とす恐れがある。そこで委員会で各診療科のスタッフが勉強し副作用の情報を共有することで、どの診療科でも副作用に同じ対応ができるようにしている。副作用の症状別に使う薬も統一した。

 副作用はいつ、どこで起きるかわからないが、早期に発見すれば、助かる可能性は高い。副作用の初期症状が出たら、患者や家族がすぐに病院に連絡するように、副作用確認シートを作成して患者に渡している。

 免疫薬はもろ刃の剣だ。適正に使えば、一部の患者では長期的な効果も期待できる。米国では免疫薬を含め240種類以上の免疫療法が開発中だ。がんの免疫療法はこれからが本番といえる。

(西山彰彦)

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効果出る患者は全体の2割強 「併用療法」研究し拡大へ

 免疫薬の課題は、効く人が2割強に限られることだ。製薬会社は効く患者を増やそうと、併用療法の研究を進めている。

 米製薬大手のメルクは全世界で30種類以上のがんに対して、キイトルーダの臨床試験を500以上進めているが、このうち6割以上が併用療法だ。メルクの日本法人、MSDのオンコロジーサイエンスユニットの嶋本隆司統括部長は「併用療法で有効性の向上を目指す」と期待する。

 メルクは進行非小細胞肺がんの患者を対象に、免疫の調節機能を持つ酵素阻害剤とキイトルーダの併用療法の臨床試験を進めている。すでに、35%の患者でがんが3割以上縮小する効果があったという。

 米製薬大手のファイザーは免疫薬「ウトミルマブ」とキイトルーダの併用療法の臨床試験を進行固形がんの患者で実施中だ。初期の試験では23人中6人でがんが小さくなり、そのうち4人は6カ月以上効果が持続したという。

 国立がん研究センター中央病院は、標準的な治療に使う3種の既存の抗がん剤とオプジーボを併用する初期の臨床試験を、進行した非小細胞肺がんの患者に実施した。4剤を投与した6人の患者全員でがんが縮小した。この併用療法は6月から最終段階の臨床試験に入った。山本昇先端医療科長は「併用療法で効果がある患者の割合を高めることができるだろう」とみている。

[日経新聞7月17日朝刊P.13]

 

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