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(社説)独立を宣言した英国がすべきこと  
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投稿者 軽毛 日時 2016 年 6 月 25 日 16:14:29: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

【社説】独立を宣言した英国がすべきこと
ロンドン市内の時計塔「ビッグベン」の前で揺れる英国国旗 ENLARGE
ロンドン市内の時計塔「ビッグベン」の前で揺れる英国国旗 PHOTO: MICHAEL KAPPELER/ZUMA PRESS
2016 年 6 月 25 日 15:33 JST

 英国はいつの時代においても、欧州で最も堅牢な民主主義国家であり続けてきた。その英国が23日、国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を選択し、大陸の仲間たちに対して国民による統治の何たるかを見せつけた。この歴史的な選択を最大限に活かすだけの賢明さが英国にあるかどうかは今後、明らかになるだろう。

 われわれは今週、英国はEUに残留すべきだと主張した。ただ、国民投票が接戦であることも認めていた。残留を主張したのは英国の将来以上にEUの将来を懸念したからだ。

 英国の離脱でEUは域内第2位の経済大国――しかも最も活気に満ちた経済――を失う。英国は欧州の経済大国の中で最も高い成長率を誇り、就業率は過去最高水準の74%に達している。財政支出の対国内総生産(GDP)比も金融危機以前の水準まで低下し、緊縮財政は危険だというケインズ主義者の予言が誤りであることを証明した。

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 英国の離脱決定が契機となって、他の加盟国――頻繁に名前が挙がっているのはオランダだ――もEUの一員であることの是非について議論を始めるかもしれない。経済や外交面で、キャメロン首相やオズボーン財務相をはじめとした残留派が予想していたような大惨事に見舞われなければなおさらだろう。ノルウェーやスイスはEUにそれほど世話を焼いてもらわなくても欧州で繁栄と安全を実現することは可能であることを証明している。

 加盟国が離脱熱にとりつかれるのを阻止したいという思いがEUにあるなら、共同市場への参入条件をめぐる再交渉に厳しい姿勢で臨み、英国を罰したいという衝動を抑えるべきだ。EUは高飛車という認識こそが、欧州大陸で世論のEU離れを招いている。1980年代末以降、EUは規制の調和や増税、独断的なグリーンエネルギー政策、反競争的な独占禁止法の執行にとりつかれ、イノベーションを許さない超大国と化してしまった。英国の離脱は、EUが成長と競争を後押しする共同市場としての役割に立ち戻るための警鐘とすべきだ。

 英国も困難は避けられないだろう。サッチャー元首相が1988年にブリュージュで行った欧州についての有名な演説の一節にならって言えば、英国は英国議会が支配する過保護国家に戻るために欧州の超大国からの離脱を選んだわけではない。

 しかしそのリスクは確かに存在する。4月には、離脱派のリーダーを務めた保守党のボリス・ジョンソン前ロンドン市長やマイケル・ゴーブ司法相がEU離脱で浮いた資金を国営の国民保健サービス(NHS)の予算に充てると公約した。これについて、残留派のオズボーン財務相はEUから離脱すれば財政に大きな穴が開き、その穴を増税で埋めなければならなくなると警告している。

 キャメロン首相が24日に辞意を表明したため、EU離脱による経済や財政への影響は他のリーダーが対応することになる。誰が首相になったとしても、英国には今こそ、投資家に安心感を与え、英国を欧州の成長モデルとするサプライサイド重視の経済政策が必要だろう。英国は金融サービスの世界最大の輸出国だが、EU離脱が決まった今、EUへのアクセスを理由に企業がフランクフルトに移転することがないように、これまで以上に努力して欧州の金融の首都としてのロンドンの立場を守らなければならないだろう。

辞任の意向を表明するキャメロン英首相(英語音声のみ) Photo: Getty Images
 次期政権はさらに、EU離脱を選んだ民意を、移民に対して国境を閉じる政治的な負託と受け止めないよう気を付けなくてはならない。移民をめぐる不安感があることは確かで、それを理由にEU離脱に投票した人もいる。ただ、英国の雇用統計は好調で、移民が職を奪っていないことを示している。堅調な経済には人的資源が欠かせないことの証拠でもある。英国はEU離脱で移住の条件を独自に設定できるようになる。おそらくそれだけでも、英国が移民排斥主義に舵を切り、欧州の若者や意欲的な人たちが目指す場所としての同国の評判を傷つけることは避けられるだろう。

 英国はEU離脱によってEUだけでなく、韓国やメキシコといった貿易相手国との協定を再交渉しなければならない。米国にできることは、英国との2国間協定に向けた交渉を申し入れることや北米自由貿易協定(NAFTA)への参加を呼びかけることだ。これは共和党とドナルド・トランプ氏にとってチャンスである。オバマ大統領はと言えば、英国がEUを離脱すれば「列の最後尾」で身動きが取れなくなるだろうと意地悪くなじった。英国と米国は互いにとって、最大の対外直接投資先であり、この2国間で貿易がさらに自由に行われれば互いの国益になることは容易に分かるはるだ。

 EU離脱後の英国にとって最大の脅威は英国政治が新たな偏狭の時代に入ることだ。例えば、スコットランドは改めて英国からの独立を求める可能性がある。英国がEUから離脱した結果、景気後退か増税に向かえば、スコットランドの独立運動は激化する恐れがある。キャメロン首相は24日、国民の意思を尊重すると述べ、新たな指導者が選ばれるまでの移行期を支えると申し出た。保守党に必要なのは、次回の選挙で社会主義色が強い現在の労働党による政権奪取を許さない、求心力のあるリーダーだ。

 英国が何世紀にもわたって世界の舞台で大役を果たしてきたのは明確な理由があってのことだ。英国はEUからの独立を宣言した。決意を固めた民主主義国家に何ができるか。それを世界に示すだけの能力が英国国民にはある。

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コメント
 
1. 2016年6月25日 17:30:52 : StU87uDAcQ : 6ADp1jskOfs[3]

僅差トリックだね。離脱派も残留派も「買ったような負けたような」気持ちに

させられた。今後2年間にひっくりかえったとしても「僅差だった」ことが国民を

納得させるだろう。事前に残留優勢予想で議論を沸かせ「僅差」で逆転のトリッ

ク。初めから仕組まれた芝居なのだ。大差では対立を残すが僅差は和解の余地を残

す。わざわざ手作業開票の映像を流したのは公正選挙を印象ずけるためである。ム

サシの本家本元である、今回に限ってムサシを使わないはずは全くアリエナイ。

「僅差サギ」は敗者に優しいトリックだ。トランプとクリントンでも42%44%

あたりで世論操作中だ。先のペルー大統領選開票は49%51%でケイコ候補が

負けたが選挙後の混乱は起きなかった。ちなみに日本の参院選トリックは自民優勢

予想で警戒させ結果は「僅差で惜敗」のはずだ。野党は事実上の隠れ与党であり

改憲勢力3分の二の頭数そろえっればよいのだ。国民はコロッと騙される。話は

それたが英国のEU離脱劇はお芝居である。英国民もバカである。ドル詐欺の

仕掛けたショックドクトリンであり裏でとんでもないワルが計画されているよう

に思えてならない。キャメにはパナマの汚名でなくいい引退花道になった。

アメリカ発のメガショックの伏線という可能性もある。



2. 2016年6月25日 18:54:44 : 5CQUbXKPJs : QCcIDdACRUM[3]
>>1
僅差トリックも糞も関係ない。
今回の投票結果で他の国もEUなんざ関係ねえ!という流れの口火を切ったことは確実
今度の結果を受けて他にもEU離脱を決定する国が続出してくる
(「国民投票」などという政治ショーなしで)
ハンドラーズマンセーの人には椿事と思える今回の出来事が
歴史の必然、いやさ闇の勢力が仕組んだ当然のプロセスと思い知らされる日が
目前に迫っている

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