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軍事評論家・田岡俊次が語る自衛隊の現実「幹部たちも『戦争』を知らない」〈AERA〉
http://www.asyura2.com/16/warb19/msg/281.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 11 日 08:39:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

軍事評論家 田岡俊次さん/1941年生まれ。早稲田大学卒業後、朝日新聞社入社。防衛庁担当。米ジョージタウン大学戦略国際問題研究所主任研究員なども務めた (c)朝日新聞社


軍事評論家・田岡俊次が語る自衛隊の現実「幹部たちも『戦争』を知らない」〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161208-00000273-sasahi-pol
AERA 2016年12月12日号


 中国、トランプ、北朝鮮、日本を取り巻く環境がきな臭くなっている。専守防衛に徹し、海外に展開できる装備は持たない自衛隊。安保法とトランプ大統領の誕生で、どう変わろうとしているのか。AERA 12月12日号では「自衛隊 コストと実力」を大特集。最新兵器から出世レース、ミリメシまでいまの自衛隊に密着している。

 米次期大統領が日米安保不要論を叫び、「積極的な武器使用」を認められた自衛隊が海外で活動する時代が来た。日本を守るのは誰なのか。自衛隊の実戦配備について、軍事評論家の田岡俊次さんに寄稿していただいた。

*  *  *
 第2次世界大戦から71年。これは大坂城の陥落から元禄年間への歳月にほぼ匹敵する。2世代平和が続いたのは誠に結構なことながら、多くの自衛隊の高級幹部や防衛官僚も戦争を現実的に考えず、もっぱら組織の「自衛」と予算確保を目指すため、非合理な戦略、政策が生まれる。

 その一例は、「水陸機動団」だ。尖閣諸島などが中国に占領された際、上陸作戦による奪回を目的とし、約3千人の日本版海兵隊を2018年度に編成する方針で、MV22(オスプレイ)17機、AAV7水陸両用車52輛などを購入する。

 だが島の攻防戦では制空権(航空優勢)が決定的要素だ。敵の制空権下を島に向かう揚陸艦は空対艦ミサイルの標的となり、オスプレイも簡単に撃墜され、上陸部隊は全滅しかねない。仮に相手の航空機が一時的にいない隙を突いて接近、上陸に成功しても、後続部隊や補給を断たれれば、先に上陸した部隊は「玉砕」だ。逆に、こちらに制空権があれば、相手は上陸侵攻できないし、不意に上陸しても補給を切れば降伏する。

 東シナ海は中国にとり最重要の「台湾正面」というと驚く幹部が少なくない。そこを担当する「東部戦区」には新鋭機が優先的に配備されてきた。台湾空軍の戦闘機約410機に対抗し、中国空軍と海軍航空隊も東シナ海沿岸に約400機を配備し、うち240機以上は日本のF15Jなどに匹敵する「第4世代戦闘機」と見られる。

 中国空軍はかつての戦闘機4500機を機種更新で1400機余に削減したが、操縦士の年間飛行訓練は欧米の資料で約150時間、航空自衛隊と同等だ。

 一方、航空自衛隊は那覇にF15約40機を配備し、九州の築城(ついき)、新田原(にゅうたばる)両基地から20機ほどを出しても、計60機。中国の第4世代戦闘機に比し4対1の劣勢だ。日本側には早期警戒機E2Cで相手を早く探知できるとか、電波妨害などの電子技術や戦闘機の稼働率も高い、などの利があっても、4対1の数的劣勢を補えるか否かは疑問だ。もし真剣に尖閣防衛を考えるならオスプレイなどよりもF35ステルス戦闘機の追加購入など、制空権の確実な掌握のほうが先決問題だろう。

「弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力を検討、必要な措置を講じる」。これは2013年12月の「防衛計画の大綱」などに書かれているが、ミサイル基地攻撃を意味する。だが攻撃能力を持っても、北朝鮮の弾道ミサイルの移動発射機の位置が不明では攻撃できないのだ。

「偵察衛星でわかりませんか」と言う自衛隊の将官もいたが、これは地球を南北方向に1周約90分で周回。1日に約1回、世界各地の上空を時速約2万8千キロで飛ぶ。北朝鮮上空は1分以下で通過する。固定目標は撮影できるが、移動する物体は発見できない。静止衛星は赤道上空3万6千キロの高度だから、ミサイル発射時の熱しか感知できない。多数の無人偵察機を北朝鮮上空で常時旋回させておけばミサイルを発見できるが、対空ミサイルで撃墜される。

 平時の対地攻撃訓練では標的の位置は決まっているから、目標を探す困難を忘れた論が横行する。すべての核ミサイルを同時に破壊するのは不可能で、こちらが核反撃を受ける危険が大きい戦略だ。(寄稿/軍事評論家・田岡俊次氏)

 

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コメント
 
1. 戦争とはこういう物[1671] kO2RiILGgs2CsYKkgqKCpJWo 2016年12月11日 09:59:25 : 9PG0M0b68Q : jKnbezZWN40[314]
軍事的脅威に軍事力で対抗しようというのがそもそもどうなのか。国境争いなど外交で解決すべき問題。侵攻などすればどこの国でも国際社会で袋叩きになる。

2. 2016年12月11日 14:35:05 : RzOr01j02A : X0rqIHJ31aI[221]
そのとおり。
戦後、何も学ばず
心というものを置き忘れ、全て軍事技術で解決しようとしている
いびつな人間ばかりが

好き好んで防衛産業周りに屯しているように
見えて仕方がありません。
自滅するよりないのかもしれませんね。

剣を他人に向ける者、己の剣にて滅びて結構と
おもいます。


3. 2016年12月11日 16:21:23 : twyOizuLX6 : 5NFOkic96r8[1]
いっそのこと、非武装中立になれば。

今時、非武装中立国を侵略して、この世界で生きていけるとは思えんが。

身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もあれ、ということもある。

まずないだろが、侵略されたら、国民一人一人が、その自由意思に従い、参加したい者はゲリラ戦に参加し、出てくまで戦うしかない。

この国には交戦権はない、国民一人一人にある。



4. 母系社会[1261] leqMbo7Qie8 2016年12月12日 16:27:53 : KCXDOfIy6g : lxdNp5GY@Q4[1]
>>3さん

3さんの言う通りです。

そもそも、憲法というものは、法学者用に書かれた学術書、専門書ではなく、平均的な普通の国民の言語能力を想定して、そのような大部分の国民でも正確に理解できるように書かれたものです。

要するに、憲法を解説する学者次第で、内容が変わってしまうような憲法であれば、契約内容がわからない契約書にサインしたのと同じになり、憲法を定める意味が無くなってしまいます。

だから、憲法の解釈を法学者に聞くこと自体が誤りであり、どうせ学者に聞くなら、言語学者や歴史家の意見の方が参考になる。つまり、憲法が定められた時の普通の国民の言語能力の程度や、その時の国民の心理状態などを聞くべきです。あるいは、中学生や高校生に読ませて、どのように理解したか聞くべきでしょう。

すると、あの憲法をどう読んでも、国家の自衛権自体も放棄したとしか読めないのは明々白々です。

そもそも、当時の大部分の国民は、本音では敗戦したことよりも、まずは自分や家族が生き残れたことを素直に喜んでいました。これは生物である以上、当然の心理であって、日本だけでなく、世界中の戦争被害にあった人々は皆、同じように考えていたのです。だから、国民は戦争は2度としないと誓う憲法として賛成したのです。

これは当時の首相であった保守政治家吉田茂自身が「近代戦争を遂行する程度に達した軍事的装備をなす場合には、憲法によって保持を禁ぜられる」と述べていることからもわかり、欠陥機ではあるが、第五世代戦闘機のF35を買い揃えるなどということは、憲法違反であることは説明するまでもありません。

憲法学者の中には、「憲法には書かれていなくとも、国家には自衛権がある」などと、あの憲法とは別の「国家論」を持ち出して、「日本には自衛権がある」がある言うバカがいます。

他のことなら、学者や専門家に意見を聞くのも良いのですが(ただし、話半分で)、憲法は国民の共通認識ですから、国民自身に聞くべきであり、そのために国民投票で決めることになっています。

>いっそのこと、非武装中立になれば。

その通りですね。日本政府は、せいぜい「警察軍」程度の軽武装しかできません。つまり、自衛隊は、元の警察予備軍=「警察軍」に戻すべきです。

あるいは、各県の知事が指揮権を持つゲリラ程度の軽武装ボランティア兵からなる「郷土防衛軍」を組織しても良いでしょう。各県で平均1万人組織すれば50万人だし、2万人なら100万人のゲリラ軍となりますから、そのような国を侵略しようとする国などありません。

国家が指揮する自衛隊のような常備軍の最重要任務は、政府の防衛ですから、時と場合により、国民(県民)を見捨てて撤退してしまう場合がありますが、このような「郷土防衛軍」であれば、親や兄弟がいる郷土を見捨てることはありません。全滅するまで戦うでしょう。

>今時、非武装中立国を侵略して、この世界で生きていけるとは思えんが。

その通りです。非武装国を軍事占領した場合、それを正当化する大義などありませんから、そもそも、非武装国の軍事占領自体が不可能です。

また、日本の軍事占領を強行しても、1億人以上もの人口がある日本を、そのまま軍事占領し続けることは国際法上も、道義的にも、経済的にも不可能であり、やがて、占領軍は撤退するしかないわけで、現代では、他国の軍事占領では、傀儡政権の樹立ぐらいしか期待できませんから、自国の傀儡政権は、国民が選挙で倒すことが出来ます。

>侵略されたら、国民一人一人が、その自由意思に従い、参加したい者は
>ゲリラ戦に参加し、出てくまで戦うしかない。この国には交戦権はない、
>国民一人一人にある。

これも、その通りです。

日本は、国家としては自衛権も放棄したわけです。というのは、自衛権があるとすると、結局は、イラク戦争のような侵略戦争も可能となりますね。

われわれから見ると、イラク戦争は侵略戦争そのものですが、アメリカ国民にとっては自衛戦争でした。

というのは、アメリカ国民はアメリカ政府に、イラクは大量破壊兵器を隠し持っていて、フセインはアメリカを憎んでいるから、その大量破壊兵器でアメリカを攻撃するかもしれないと信じ込まされて、イラクへの派兵を認めました。

ですから、アメリカ国民は自衛戦争だと思っていたわけで、国家には自衛権があるとすると、結局は侵略戦争でもなんでも可能となってしまいます。

ですから、国家には自衛権を認めるべきではありませんが、それを実現するには、個別に武装した主権国家が、相互に相手側に不信感を持って、対峙している現状では、かなり困難であるのも事実です。

しかし、だからこそ、日本はリスクを背負い、非武装国家という人類の理想国家を実現して、世界中の子供たちが読む教科書に掲載されるような<世界に冠たる未来国家>になるべきです。

また、それしか、先の大戦での汚名を濯ぐことはできないし、先の大戦での犠牲者にも、報いることも出来ません。


5. 2016年12月13日 23:49:21 : Tu7hSyaN2I : O_0DAoLpyZE[3]
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161213/k10010805961000.html?utm_int=all_side_ranking-social_001&nnw_opt=ranking-social_b

(速報) 沖縄でオスプレイが海に着水(墜落?)したらしい。


6. 2016年12月14日 00:25:44 : 7Hyf7geeak : 2ypT0q@oobg[3]

戦争ごっこも最終的には
中国から
日本の原発周辺に通常ミサイル数発を落とされるだけで、原発制御不能で日本壊滅。
逆に、日本には中国本土攻撃のミサイルさえ保有していないという現実。
絶対、勝てない戦い。議論する価値さえない。

7. おじゃま一郎[5839] gqiCtoLhgtyI6phZ 2016年12月14日 09:56:09 : EpmmxOgNjY : c5BKaefppow[1]
>まずないだろが、侵略されたら、国民一人一人が、その自由意思に従い、
>参加したい者はゲリラ戦に参加し、出てくまで戦うしかない。
>この国には交戦権はない、国民一人一人にある。

国際法では侵略戦争は禁止されているので、侵略を起こした国は
世界から制裁を受ける。1990年の湾岸戦争でイラクがクウェートを
侵略したのを見てもわかるはずだ。侵略されることを前提にすることは
できない。

交戦権とは戦争における法規のことで、国際法的には慣習法である。
日本は国内向けには交戦権がないといっても、海外で戦闘に加われば
交戦権は適用される。また交戦権は国によって許された武力装置を
もつ軍隊が持つもので、国民一人一人に交戦権があるとすれば
国際法上、戦闘員となり攻撃の対象となる。


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