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「生業を返せ!」最大の原発訴訟、原告たちの訴え(前編) (女性自身)
http://www.asyura2.com/17/genpatu48/msg/771.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 10 月 05 日 20:24:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「生業を返せ!」最大の原発訴訟、原告たちの訴え(前編)
https://jisin.jp/serial/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84/fukushima/30816
2017年10月05日 16:00 女性自身




「放射能汚染について、いまも心配はあります。でも、魚屋が魚を売らないと生活できない。だから、店で地元の魚を売るときは、不安を心に封じ込める習性が身についた。自分が魚を食べるときも同じ。心配していたら、辛くてここで生きていけない。けど、そんな自分のことを、ズルいと責めることもあるんです」
 
そう、心情を吐露するのは、「『生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!』福島原発訴訟」(以下、生業訴訟・※)の原告団長の中島孝さん(61)だ。
 
生業訴訟とは、福島第一原発事故の被害者が、国と東電を相手どって起こしている全国最大の集団訴訟。原告数は、福島県と近隣県への避難者を合わせて、3,824人(提訴時)にのぼる。10月10日に福島地裁で判決がでる。
 
原告団長の中島さんは、原発から北へ約44kmに位置する相馬市で家族や親戚とともに、地元に密着した『ナカジマストア』を営む。
 
「1984年に両親が創業しました。両親は、相馬港から水揚げされた魚をトラックいっぱいに積んで、30年間、福島市まで行商していたんですけど、行商は天候に左右されるからと、店を構えたんです」
 
原発事故直後は、流通がすべてストップし、大手スーパーは店を閉めざるをえなかった。しかし、地域と歩んできたナカジマストアだけは、備蓄した米や公設市場から冷凍の魚などを仕入れてきて、格安で販売。地域の人々の命を守った。
 
「近くにある相馬の原釜漁港から水揚げされる魚は、味がいい。“常磐もの”と呼ばれて、築地の漁業関係者からも高く評価されていたんです」
 
しかし、原発事故によって、漁港は操業停止に。ナカジマストアも、他港から魚を仕入れるしかなく、コストがかさむ分、経営は苦しくなった。
 
事故から1年と少し過ぎたころから、試験操業で水揚げされた放射能測定済みの地元のタコなどは店頭に並べられるようになったが、客の反応は、芳しくなかった。
 
「小さな子どもの連れの夫婦から、『測っているのは、ヨウ素とセシウムだけ。ストロンチウムや他の核種は測っていない。だから心配で子どもには食べさせられない』と言われたんです」
 
中島さんは後日、なぜストロンチウムを測らないのか、と県の職員に問い合わせた。
 
すると、「ストロンチウムを測るには、高額な測定器が必用で、測定に時間がかかる」という返答が。
 
「つまり、測らないのは安全だからじゃない。経済的に見合わないから。もし、将来的に健康被害が出ても、あきらめろということなんです」
 
これでは、客が不安を抱いても仕方ない。
 
「東電に営業損害の賠償請求をしましたが、事故から1年以上経っても、一向に支払われませんでした。漁業組合の関係者たちは、『もう首をつるしかねぇな』というところまで追い込まれていったんです」
中島さんたちは13年3月、仲間とともに訴訟に踏み切る。これまでに中島さんが東電から受け取ったのは、わずか12万円の精神的慰謝料のみだった。
 
これまでの裁判のなかでは、国や東電の無責任ぶりを問うてきた。
 
「国や東電は、大きな津波が来ることを予見していたにもかかわらず、安全対策をとらなかった。『安全対策工事をするには、1年で1兆円の利益を産む原発を半年間止めないといけない。株主を説得できない』などと発言している内部資料も見つかっています。利益を優先せず、安全対策をとってくれていたら、私たちはこんなに苦しまなくてすんだのに」
 
中島さんは、国や東電が、今なお不十分な安全対策のもと、原発の再稼働を進めようとしていることに対しても、「被害者を愚弄するにもほどがある」と憤る。
 
「ふるさとを失う辛さを、もう誰にも味わってほしくない。そのためには、国の責任を明らかにして国のエネルギー政策も改めてもらいたい。それが、この裁判の最終的な目標です。それまでは、あきらめるわけにはいきません」
 
 
【生業訴訟】
事故前の空間線量、毎時0.04マイクロシーベルト以下に原状回復するまで、月額5万円の慰謝料を求めるほか、国から避難指示が出されたエリアの原告は、ふるさと喪失の慰謝料2,000万円を合わせて請求している。
 
(取材・文/和田秀子)



「生業を返せ!」最大の原発訴訟、原告たちの訴え(後編)
https://jisin.jp/serial/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84/fukushima/30815
2017年10月05日 16:00 女性自身



「原発事故がなければ娘や息子夫婦は、いつか南相馬に戻って、私たちの近くで暮らしてくれる予定でした。でも、原発事故が起きて、その計画も実現できなくなってしまいました」
 
こう言って肩を落とすのは、福島第一原発から約26キロの南相馬市原町区に住む金子利夫さん(66)、正子さん(66)夫妻。生業訴訟の原告でもある。
 
金子夫妻が住む原町区は原発事故直後、“屋内退避エリア”に指定された。そのため、事故直後は、東電からひとりあたり月額10万円の精神的慰謝料が支払われたが、それも半年で打ち切りに。しかし、事故から年経った今でも、目に見えない被害は続いている。
 
「娘のエリ(仮名)は、原発事故前に出産したばかりだったんです。だから、子どもへの影響を心配して、事故後3年間は里帰りしませんでした」(正子さん)
 
エリさんが、初めて孫を連れて帰ってきたのは、2015年。しかし、エリさんの手には線量計が握られていた。
 
「『お母さん、線量が下がったといっても、まだ部屋の中で毎時0.44マイクロシーベルト(原発事故前の約10倍)もあるね』と言われて……。娘は今でも必ず、戻るときには線量計を持参します。安心して孫たちを里帰りさせてやれないのが、かわいそうで」
 
正子さんは、エリさんが孫を連れて里帰りするたびに、ミネラルウォーターと福島県産以外の食材を用意する。地元の水や食材に放射性物質が含まれていたら、と考えると心配だからだ。
 
「このあたりは、山や田んぼがあって自然の恵みが豊かなんです。この時期なら、山で栗とススキを取ってきて、お月見ができた。山菜を食べるのも楽しみだったし、山で汲んできた湧き水でコーヒーを入れると、すごくまろやかな味わいになって」(正子さん)
 
「でも、もうすべて汚染されてしまったから、そんなことはできなくなりました。国や東電は、お金だけで解決しようとするけど、それだけでは取り戻せないものもあるんです」(利夫さん)
 
金子夫妻はそう言って、失われた自然の豊かさを懐かしむ。
 
9月22日に判決が出た千葉の原発避難者訴訟では、「大津波は予見できたが、対策を講じたとしても事故を回避できなかった可能性がある」などとして、国の事故責任を認めない判決が出た。
 
これに対しても正子さんは、しばらく怒りが治まらなかった、と言う。
 
「原発事故は普通の災害とちがって、ひとたび起きれば、甚大な被害を及ぼします。自然は汚染され、次世代への影響も計り知れない。補償の有無やリスクに対する考え方の違いで、人間関係も破壊されてしまう。それが今回の事故でわかったはずなのに、こんな判決を出すなんて。生業訴訟では、国の責任を認めさせて、二度と同じあやまちを繰り返させないようにしたいんです」
 
生業訴訟の弁護団事務局長である馬奈木厳太郎氏が、この裁判の意義をつぎのように語ってくれた。
 
「原告の話からもわかるように、被害の形は多様です。しかし現在は、加害者側の国や東電が、なにが被害で、誰が被害者かを決め、“お金”の問題だけに被害を矮小化しようとしています。こんなおかしな話はありません。裁判という形式上、賠償金の請求を求めていますが、お金だけにとどまらず、自然環境の再生や医療保障、壊れたコミュニティーの再構築なども合わせて訴えていくことを考えています。今回は、たまたま福島で事故が起こったが、いつ自分の近くの原発で事故が起きるかもしれない。いつ被害当事者になるかわからないのです。そういう意味でも、福島の人たちだけに関係する裁判ではない。誰もが関心をもって、10月10日の判決を見守っていただきたいと思っています」
 
(取材・文/和田秀子)










 

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コメント
 
1. 茶色のうさぎ[-3859] koOQRoLMgqSCs4Ks 2017年10月05日 23:00:39 : IefnUGknxE : 0PIyVKLlYrE[-2]

>「生業を返せ!」

 ↑ 無理w 小学生か?

 お金で、年間20ミリ被曝、容認ですね!?

 正解は? チェルノブイリ法を、作れー♪

 避難する権利を、認めろー♪ うさぎ♂

 なお、日本共産党や、福島エートスなら、、死んじゃうぞー♪ 足止め作戦♪ぺっ



[32初期非表示理由]:担当:反原発を装い、原発を推進して日本を今日の大破局に追いやった自民党=利権官僚政府と原子力ムラには批判も非難もせず、口を開けば「小出がー」、「松本ガー」とやって小出さんを誹謗中傷するコメント多数のため一括処理http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/413.html#c82

2. 2017年10月06日 21:03:37 : uVzR5MwzNI : U7R3@VJYZl4[3]
2015年の時点で、部屋の中で0.44マイクロシーベルト/hもあったのですか。

フクイチは原発事故前、
4階の使用済み核燃料プールのわきの線量が0.03〜0.08マイクロシーベルト/h。

20年以上前の話になりますが、医療関係者の仲間と食事に行くと、放射線科の方々からは、放射線を扱っているから被ばくの事を理解してもらってからでないと、女性とつきあえないよと、、。説明を受けました。
先輩方にも、障害を持つお子さんが少なくないことも。

被ばくの影響は何世代先まで続くのか、科学は追いついていません。


3. ルンペン放浪記[4] g4uDk4N5g5OV@phRi0w 2017年10月07日 15:22:47 : Gvu9o5rdaY : VVYksJ_v2_U[4]
裁判をしているとは知らなかったが、中島ストアーのおやじさんは事故後偶然一度だけお会いしたので知っている。事故がおきたあと、近所の人にも手をかして貰って、おにぎりをつくったり、水を運んできたりしいてんてこ舞いだったという話を聞いた。買い物客がチャリや何やらで来てあふれ、にぎりめしと水はタダであげたらしい。

裁判所はろくでもない判決しか出さないが、そういうおやじさんがどこにもいると知っただけでとても心強い。

ご健闘をお祈り申し上げます。


4. ルンペン放浪記[5] g4uDk4N5g5OV@phRi0w 2017年10月10日 15:29:35 : Gvu9o5rdaY : VVYksJ_v2_U[5]
先ほど、福島地裁(金沢裁判長)は国の責任を認め、国と東電に賠償を命じるまともな判決を下した。

5. 2018年1月28日 13:52:18 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3497]
2018年1月28日(日)

原発訴訟勝利へ総決起

救済の新たな枠組みを 支援ネットワーク設立


 東京電力福島第1原発事故をめぐり、全国各地で国と東電を相手に損害賠償などを求めている訴訟で、加害責任を断罪し、被害者救済の新たな枠組みをつくろうと、東京都内で27日、総決起集会が開かれました。全国から約300人が集まりました。原発被害者訴訟原告団全国連絡会などの主催です。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-01-28/2018012801_04_1.jpg
(写真)舞台の前に並ぶ原発被害者訴訟原告の人たち=27日、東京都文京区


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-01-28/2018012801_04_1b.jpg
(写真)スタンディングでアピールをする人たち=27日、東京都文京区

 1万人以上が原告となった全国各地の集団訴訟は3月15日に京都地裁、16日に東京地裁、22日には福島地裁いわき支部で、相次いで判決が出されます。

 集会では3訴訟の原告らが決意表明。原告のほとんどが「自主避難者」である京都訴訟原告団の福島敦子共同代表(46)は、「避難の権利の主張が認められるかどうか重要な裁判。完全勝利を勝ち取りたい」と訴え。「京都訴訟団が、それを勝ち取る瞬間をぜひ見届けてほしい」と力を込めると大きな拍手が起きました。

 公害問題などに取り組む各種団体が連帯あいさつしました。

 集会宣言は、昨年の前橋、千葉、福島の3地裁の判決で、被害を認定する賠償額が実態に合っていないと指摘。被害の実態に合った賠償の確立を求める3月の訴訟が勝利すれば、国の原発推進政策に大きな打撃を与えるとしています。

 集会に先立ち、各地の訴訟を支援する会が連帯してたたかおうと「原発被害者訴訟全国支援ネットワーク」の設立総会が開かれました。代表世話人に岩田鐵夫氏(東京訴訟サポーターズ)が選ばれました。

 集会後、参加者は街頭でスタンディング宣伝に取り組みました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-01-28/2018012801_04_1.html


6. 2018年10月02日 11:33:56 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-8348] 報告
2018年10月2日(火)

福島の実態わかって

「原発もうダメ」とデモ

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-10-02/2018100214_03_1.jpg
(写真)デモ行進で声を上げる原告ら=1日、仙台市

 福島生業(なりわい)訴訟の第1回口頭弁論が開かれた1日、仙台市には福島や東京、宮城などから約250人が集い、集会やデモ行進で「福島返せ」「生業返せ」と力いっぱい声を響かせ、「福島切り捨てを許さない」と書いたのぼりをはためかせました。

 デモ行進前の集会では、同訴訟原告団の中島孝団長や宮城県商工団体連合会の三戸部尚一会長らがあいさつ。三戸部氏は「原発事故の訴訟は生業や生活を奪われただけではなく、人間の誇りと尊厳をかけたたたかいだ。歴史的なたたかいに負けるわけにはいかない」と激励しました。

 法廷に入れなかった約200人の原告や支援者が裁判所近くの仙台弁護士会館に集まり、この日の口頭弁論を想定した模擬法廷と交流集会を開きました。日本共産党のふなやま由美参院宮城選挙区予定候補が連帯あいさつしました。

 福島県南相馬市から避難し、神奈川県愛川町から駆けつけた福島原発かながわ訴訟原告の山田俊子さん(77)は、「暮らしや生業の再建が軽視され、福島の被害の実態をこの裁判通じてわかってもらい、原発はもうダメだと伝えていければと思います」と話しました。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-10-02/2018100214_03_1.html

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

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